お見送りいたしますのネタバレ(漫画)!葬儀屋の仕事とは?

今回は「円山みやこ」先生の『お見送りいたします』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

※記事の中にはネタバレ部分がありますので、お先に立ち読みをお勧めします!

 

『お見送りいたします』はこんな漫画(あらすじ)

中学3年生の戸叶望は父親を病気で突然亡くしてしまいます。

通夜や葬式に多額の費用が掛かることを知らなかった望が混乱していると、葬儀屋の雲居野ヒカリという女性が駆けつけてくれました。

右も左も分からない望にヒカリは冷静な態度で接してくれます。

彼女のおかげで希望通りの形で父親を見送ることができた望。

ヒカリに恋をした望は彼女が勤めるさざなみ葬祭社でアルバイトすることを決めました。

葬儀屋の仕事にスポットを当てた『お見送りいたします』

今回はラブストーリーとヒューマンドラマをミックスさせた漫画の魅力についてネタバレを含みながらご紹介していきます。

この作品を通じて人間の死を見送る立派なお仕事に興味を持ってみてください。

 

『お見送りいたします』の魅力紹介(ネタバレ含む)

前編

19時13分、戸叶望の父親が病室で亡くなりました。

妻と弟は号泣するのですが息子の望は涙を流すことができません。

戸叶望
「その人の一生はその死に顔に表れるというが父さんの死に顔はそれはひどいものだった」

自宅に戻った望は父親の死に顔を酷いものだと感じていました。

すると死んだはずの父親が声をかけてきた錯覚に陥ります。

父親は自分がダメ人間だと理解した上で、こんな風に生きるつもりはなかったと言ってきました。

戸叶望
「いやあんたもう死んでますって、父さん!」

幻聴に驚いた望はつい大声を出してしまいます。

すると遺体を安置している部屋のドアが開きました。

雲居野ヒカリ
「キャーッ!」

悲鳴を上げながら部屋に入ってきたのは見覚えのない女性です。

女性は通夜が始まるまで遺体に身内が添い寝する風習を忘れていました。

戸叶望
「誰だ!?」

添い寝していた望は女性が何者なのか分かりません。

すると望の気持ちを察した女性が自己紹介を始めます。

雲居野ヒカリ
「このたびはご愁傷さまでございます、わたくしは雲居野ヒカリと申します、わたくしどもさざなみ葬祭社が故・戸叶進様のご葬儀をお手伝いさせていただきます」

葬儀屋という職業についてこの時の望は何も知りませんでした。

しかし長男として丁寧に挨拶を返します。

戸叶望
「長男の望、中3です・・・父が一番喜ぶような葬式をお願いします」

望はお金がかかる盛大な葬式は希望していません。

ですが世間体を気にする叔父は立派な葬式を望んでいました。

望が反対してもお金のことは大人に任せろと拒絶されます。

仕方なく遺体の横に戻ると雲居野が声をかけてきました。

雲居野ヒカリ
「望くんこの辺にコンビニあるかしら?もしあるなら今すぐにATMでお父様の貯金を全額おろすといいわ」
戸叶望
「父さんの貯金を・・・!?」

翌日になり父親の死亡を銀行が確認すると預金口座が封じられてしまいます。

もしも預金口座を封じられるとたとえ家族でもお金を引き出すことができません。

複雑な手続きを済ますと引き出すことはできるのですが、それよりも今夜のうちに引き出す方が賢いやり方なのです。

雲居野ヒカリ
「叔父様は妙に興奮してらっしゃるしお母様は悲しみに暮れてらっしゃる・・・わたしはあなたが一番しっかりしてると思うわ」
戸叶望
「わかりました、いってきます!」

自転車で近くのコンビニへ向かいました。

暗証番号が父親の誕生日のため望はATMでお金を引き出しながら最後の誕生日を思い出します。

父親は最後の誕生日に病室でお酒を飲んでいました。

だらしない父親の姿を思い出した望が家に帰ると、玄関のドアが凄い勢いで開いたため頭をぶつけてしまいます。

雲居野ヒカリ
「ごめんなさい大丈夫!?望くん」

頭をぶつけたはずみで封筒に入れたお金を落としてしまいました。

封筒を拾いながら望が悲しげな表情を浮かべます。

戸叶望
「8万円でした・・・オヤジの全財産、なっさけねーの、こんなもんだとは思ってたけどさ、ついでに俺の貯金もおろしてきたよ、13万円、でも足りないよね・・・葬式っていくらかかるの?」
雲居野ヒカリ
「叔父様のご希望どおりに葬儀すると300万円くらいは・・・」
戸叶望
「さんびゃくまんー!?」

引き出してきた現金で葬式ができるとは思っていません。

しかし300万円も必要だとは想像もしていなかったのです。

まだ中学生の望は父親をどのような形で見送るのでしょうか!?

 

 

普通の人であれば身内の葬式に関わる機会はそれほど多くないのかもしれません。

慣れない場面に遭遇すると望のように混乱してしまうのも無理はないと思いました。

葬儀に関わるプロフェッショナルの仕事を紹介していく『お見送りいたします』

ジャンルは恋愛漫画ですが感動的な人情噺が満載になっています。

自分が葬式に関わることを想像しながら続きをご覧ください。

後編

葬儀の費用に驚いていると雲居野が階段で話し始めました。

雲居野ヒカリ
「やはり葬儀を叔父様のご希望で決めていただくのはよくないようね、わたくしたちもお支払いの時もめたくないの、あなたの希望が聞きたいわ、お父様が一番喜ぶようなお葬式にしてっていったわね?」

望は死ぬ前に父親が話していたことを思い返します。

父親は遺体を焼かずに木の下に埋めてほしいと言っていたのですが法律上そんなことはできません

また葬式に大金は使わずに貯蓄してほしいと言い残しました。

冷静に亡くなる直前の様子を思い出すのですが、どうしても最後に言おうとしたことが思い出せません。

戸叶望
「父さんが死んだのはたった5時間前のことなのに、通夜とか葬式とか何十万何百万円もすることを今すぐ俺が決めなきゃいけないなんて・・・」

まだ中学生のためパニックになってしまいます。

それでも費用のかからない葬儀にしてほしいことを伝えました。

すると雲居野に電話がかかってきます。

雲居野ヒカリ
「望くん、今からお坊様がいらっしゃるわ」

お坊様は通夜の前に遺体の枕元で読経することになっていました。

そのことも知らなかった望は夜中にも関わらずやって来ることに驚いてしまいます。

またお坊様が通夜までに戒名を付けることも知りませんでした。

戸叶望
「か・・・戒名・・・?」
雲居野ヒカリ
「こういうやつ、1文字約○十万円」
戸叶望
「いーっ、いらないいらない」

戒名を付けてもらうほど望の家には金銭的な余裕がありません。

すると雲居野が望の肩を掴んできます。

雲居野ヒカリ
「それでいいのよ、しっかりね、わたし明日またくるからね」

励ます言葉をかけてくれた雲居野が帰ると戒名の件で叔父が文句を言いだしました。

兄の死を悼むよりもお金を大事にしていると声を荒らげます。

戸叶望
「お金は大事だよー!もう決めたからね、今回は一番お得な葬式!戒名とやらもいらない!大人になったら俺がばびって父さんの葬式やり直してやるから!」

叔父を説得できたことによって最も安価な費用で葬儀を行うことになりました。

通夜の当日、お昼を過ぎると雲居野がやって来ます。

雲居野ヒカリ
「それではただ今より湯灌の儀をさせていただきます、ご家族様、心ひとつにしてどうぞお見届けられますよう・・・」

望は知らなかったのですが遺体は棺桶へ入れる前に洗わなければなりません。

この死人を風呂に入れる作業が湯灌なのです。

挨拶を終えると担当の雲居野が湯灌を始めました。

戸叶望
「父さんが、俺の父さんがこの狭い団地の6畳間で、風呂場でなく俺がふだん飯食ってる部屋で、こんなきれいな雲居野さんに洗ってもらっている!」

見慣れない状況を目の当たりにした望はパニックになっていきます。

その中で雲居野が父親の身体を洗ってくれ髭も剃ってくれました。

雲居野ヒカリ
「ご家族様どうぞ・・・最後にお顔を拭いてさしあげてくださいませ」

望が指示に従って遺体の顔を拭こうとします。

すると父親が謝罪している声が聞こえてきました。

幻聴かもしれませんが確かに望は父親の言葉が聞こえたのです。

次の瞬間、これまで涙を流さなかった望が大きな声を上げながら泣き出しました。

こうして望は素直な気持ちで父親の葬儀を終えることができたのです。

出棺まで終えると望は改めて雲居野にお礼をすることにしました。

戸叶望
「いろいろありがとうございました・・・すごくいい仕事ですね、雲居野さんのお仕事って」

少し成長した望の顔を見た雲居野は次のお見送りへ向かっていきます。

次の現場でも遺族に寄り添った葬儀を行いたいと願う雲居野。

雲居野ヒカリ
「わたしがお見送りした方々がどうぞ安らかでありますよう・・・」

そして望は雲居野に憧れを抱いたことで葬儀屋で働く決意を固めます。

同じ職場で働きながら雲居野と望の関係性は恋に発展することがあるのでしょうか!?

 

『お見送りいたします』はこんな人にオススメ

恋愛漫画とヒューマンドラマが好きな人を満足させる内容になっています。

葬儀屋の仕事を詳しく紹介しているのでビジネス系の漫画を探している人にもオススメですよ。

こんなヒロインであれば自分の葬儀を任せたいと思わせてくれる『お見送りいたします』

明るくて誠実なヒロインの仕事っぷりが見所になっています。

熱意と情熱を傾けながら働く女性の姿からエネルギーを貰ってみてください。

 

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