『青薔薇姫のやりなおし革命記』のネタバレ(漫画)!感想も!

今回は「原作 枢呂紅 作画 優月祥」先生の『青薔薇姫のやりなおし革命記』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

※記事の中にはネタバレ部分がありますので、お先に立ち読みをお勧めします!

 

『青薔薇姫のやりなおし革命記』はこんな漫画(あらすじ)

ハイルランド国王の娘として生を受けたアリシア・チェスターは、恵まれた美貌から青薔薇姫と呼ばれるようになりました。

しかし成長した王妃アリシアは叶わぬ恋に夢中となってしまい、国政をないがしろにしてしまいます。

その結果、アリシアは革命の旗を掲げるクロヴィス・クロムウェルに殺害されてしまいました。

正しい道を選べなかった人生に後悔しながら死んだはずのアリシアは、目が覚めると10歳だった自分として目を覚まします。

ここからアリシアは正しい道を選ぶ人生のやり直しをスタートさせることになりました。

間違った選択のため命を奪われた王妃が人生をリスタートさせていく『青薔薇姫のやりなおし革命記』

今回は運命のイタズラに翻弄されるお姫様をヒロインに設定したSFファンタジー漫画の魅力についてネタバレを含みながらご紹介していきます。

先の読めない絶妙な物語をじっくりとお楽しみください。

 

『青薔薇姫のやりなおし革命記』の魅力紹介(ネタバレ含む)

前編

建国を祝賀する星祭りの夜、ハイルランド城に革命軍が襲撃を開始しました。

革命軍はハイルランドの誇りを汚すものを次々と殺害していきます。

王妃アリシアの身を案じた家臣たちは避難することを勧めてきました。

アリシア
「陛下は・・・フリッツ様はご無事なの!?お姿が見えないわ、まさか暴徒の手に・・・!?」

アリシアは自分よりも愛する夫のことを心配しています。

ですが家臣たちはフリッツ陛下よりも、誇りあるチェスター家の令嬢であるアリシアの身を案じていました。

ハイルランドの再興にはアリシアの存在が欠かせません。

しかしアリシアは家臣たちの意見に納得できませんでした。

アリシア
「ハイルランドの王はフリッツ様です!我が夫を軽んじることは許しません!私はフリッツ様をお救いに参ります、志を同じくする者は私に続きなさい・・・」

フリッツ様を救うため行動を開始します。

しかしアリシアに続く者は現れませんでした。

その理由はアリシア本人が最も理解しています。

先の戦争でハイルランドは隣接するエアルダールに敗れてしまいました。

アリシアの父親で先王のジェームズは戦場で崩御してしまい、エアルダールは講和の条件としてアリシに政略結婚を求めてきます。

その相手がエアルダール女帝の嫡子であるフリッツでした。

政略結婚が戦勝国による支配のためだという事は国民の誰もが知っていることです。

アリシア
「それでも私は・・・初めて会ったその時からフリッツ様を愛している・・・フリッツ様の心がこれっぽっちも私に向いていないと知っていても」

アリシアがフリッツを助けに向かうと、彼は他の女性と逃げ出そうとしていました。

そこに革命軍が姿を現します。

叶わぬ恋だと分かっているのですが、アリシアはフリッツに水路を使っての逃亡を勧めました。

フリッツを見送ると1人で革命軍と対峙します。

覚悟を決めたアリシアの前に革命軍を率いるクロヴィスが現れました。

クロヴィス
「そこをお退きください、アリシア王妃」
アリシア
「剣を引きなさい、この先に行くことはなりません」

革命軍を目の前にしてもアリシアは一歩も引くつもりはありません。

それほどアリシアはフリッツのことを愛してしまったのです。

クロヴィス
「恐れながらあの男・・・フリッツ王は先代陛下の敵でありハイルランドに圧政を敷いただけでなく、愛人を連れ込んで貴方様を愚弄し我らが誇りを幾重にも踏みにじった男です」

クロヴィスにはアリシアがフリッツ王を庇う理由が分かりません。

アリシアはハイルランドの象徴になるべき大切な存在なのです。

しかしアリシアの心はフリッツ王に奪われていました。

アリシア
「フリッツ様はその象徴たる私が愛するお方!チェスターの血に忠義を尽くすというのなら、その剣はフリッツ陛下を護るためにこそ使うべきではありませんか!」

何としてでも愛するフリッツ王を護ろうとします。

ですがクロヴィスに盲目となったアリシアの恋心は伝わりませんでした。

クロヴィス
「この国の誇りはかくも落ちぶれたか、傾国の毒薔薇め、愛におぼれ心の目を曇らせ責務を放棄し民に背を向けた、その結果がこれだ、あの世で己の罪を悔やむがいい」

容赦のないクロヴィスの剣がアリシアの胸を突き刺します。

アリシアは自分でも何故このような最期を迎えたのか理由が分かりません。

アリシア
「父に愛され民に賛美され、かつての私は確かに幸せだったのに、どうして今は誰からも蔑まれ誰にも愛されず世界中が敵になってしまったような、どうして私はどこで間違えたの」

命を失いそうになりながら、もしも正しい道を選んでいたらどんな人生を贈れたのか想像していきます。

自分の想像が叶うことはないと思うアリシアだったのですが、彼女には過去へ戻って人生をやり直す摩訶不思議な未来が待ち受けていました。

摩訶不思議な未来でアリシアは人生のやり直しを始めることになったのです。

 

 

恋に盲目となってしまった王妃の最期を描いた序盤になっていますね。

国民に目を向けず自分の幸せだけを求めたアリシアが迎えた最期は当然の結果かもしれません。

国民からの信頼を取り戻すため再起を図るヒロインの努力を描いていく『青薔薇姫のやりなおし革命記』!

ここからいよいよ人生のリスタートが始まっていきます。

前世の記憶を活かしながら奮闘するアリシアの姿を温かい目で見守ってください。

後編

胸を突き刺されたアリシアがゆっくりと目を閉じます。

すると戦争で亡くなったはずの父親が自分を呼ぶ声が聞こえてきました。

アリシア
「おっ、おおおお父様!?これは夢枕!?」

目覚めたアリシアには刺されたはずの傷も血の痕跡もありません。

不思議に感じるアリシアが自分の頬を触ると、自分とは思えない柔らかな感触を受けました。

その感触でアリシアは自分が若返っていることに気付きます。

アリシア
「私の名前はアリシア・チェスター、ハイルランド国王ジェームズ・チェスターの娘、王宮で蝶よ花よと慈しまれ恵まれた美貌からついた呼び名は青薔薇姫、当年10歳」

胸を刺されたはずなのに若返っていること状況を現実だとは思えません。

しかし戦死したはずの父親は生きているし、フリッツと結婚もしていませんでした。

アリシアは悪い夢を見ていたと思うことにするのですが、胸を刺された時の感触が頭から離れません。

アリシア
「本当に夢だというの?まるで遠い昔に自分の身に起きたことの記憶のような・・・」

戸惑っていると侍女が朝食を運んできてくれます。

侍女と話しているとアリシアは自分が昨日から高熱を出していたことを知りました。

熱は下がっていますが疲れがたまっているかもしれないので、侍女は今夜の式典への欠席を勧めてきます。

今夜は本日帰国するエアルダール視察団の慰労式典が行われる予定になっていました。

式典には有力貴族の子弟や王立学院の首席卒業者が参列します。

アリシア
「公務は気疲れすることが多くて苦手なのよね・・・」

アリシアは普段から公務などを苦手だと感じていました。

そのため侍女の言葉に甘えようとするのですが、ここでクロヴィスの言葉が脳裏に蘇ります。

クロヴィス
「責務を放棄し民に背を向けた傾国の毒薔薇め!」

夢かも知れないと思っているのですがクロヴィスの言葉にゾッとしてしまいました。

アリシアは夢の中に出てきたクロヴィスを貴族だと判断したのですが、彼の姿に見覚えはありません。

身近な人間ではなかったのかもしれませんが、公務を嫌がっているため会わなかった可能性もあります。

そもそもアリシアが知っている人はほとんど存在していません。

アリシア
「公務に出て貴族たちのことをもっと知ればあの男のことがわかるかもしれない・・・?」

クロヴィスが実在しているのかどうか確かめなければいけないと考え始めます。

そのためアリシアとしては珍しく公務に参加することを決めました。

アリシアの考えを聞いた侍女は驚いてしまうのですが、公務への参加は嬉しい事なので準備を進めてくれます。

本当は公務に参加したくありませんがクロヴィスの存在を確かめなければなりません。

ドキドキしながら式典に参列していると、王立学院卒業生主席としてクロヴィスが姿を現します。

アリシア
「夢じゃない、夢なんかじゃない、私はむかしこの男に殺された」

クロヴィスの姿を見たことでアリシアは夢ではなく未来の自分が彼に殺されたと確信しました。

夢で見た光景はアリシアの身に起こる現実なのです。

しかし現在のクロヴィスは未来のことなど知る由もありません。

クロヴィス
「アリシア王女・・・お会いできて光栄です」

丁寧な態度で挨拶するクロヴィスは、国王から高い評価を得ています。

父親がベタ褒めしていることで、アリシアは優秀なクロヴィスがどうして前世の自分を裏切ったのか分からなくなってきました。

ですが前世でハイルランドを裏切った理由がすぐに判明します。

実は先代の国王がハイルランドを治めていた頃、エアルダールから輿入れしたキャサリン妃の殺害計画を立てた者たちがいました。

この計画の首謀者がクロヴィスの祖父だったのです。

公衆の面前で血塗られた一族の身分を暴かれたことでクロヴィスは表舞台から姿を消すことになりました。

その結果、クロヴィスは王政に反旗を翻すようになったのです。

目の前で起きた出来事が前世の記憶が繋がったアリシアは式典から出て行こうとするクロヴィスを呼び止めました。

アリシア
「王女として命じます、クロヴィス、私のそばに仕えなさい」

前世で起こってしまった革命を止めるため、アリシアはクロヴィスを自分のそばに置くことにしたのです。

夢で見た前世をやり直すためにはクロヴィスをこのまま手放す訳にはいきません。

クロヴィスはこの命令を快諾してくれました。

殺されてしまう未来を変えるため、アリシアの人生をやり直す日々がこうして幕を開けたのです。

今度こそアリシアは正しい道を選ぶことができるのでしょうか!?

 

『青薔薇姫のやりなおし革命記』を読んだ感想

フランス革命を想起させる内容と、SFファンタジーの要素が強い物語に仕上がっていますね。

その中で人生をやり直すため脳みそをフル回転させるアリシアが印象的でした。

ヒロインが未来を変えるため奮闘していく『青薔薇姫のやりなおし革命記』

SFファンタジー漫画ファンなら読んでおいて損をしない作品です。

アリシアの運命をドキドキしながら読んでみてください。

 

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