ヒットマンのネタバレ(漫画)!無料の試し読み情報も!

今回は「瀬尾公治」先生の『ヒットマン』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

※記事の中にはネタバレ部分がありますので、お先に立ち読みをお勧めします!

 

『ヒットマン』はこんな漫画(あらすじ)

大学4年生の剣埼龍之介(けんざきりゅうのすけ)は最終面接でまともな受け答えができなかったのに、どういう訳か講談社に採用されることとなりました。

念願だった週刊少年マガジン編集部に所属された剣埼だったのですが、先輩たちから仕事を教えてもらえず困り果ててしまいます。

自力で仕事を見つけようとしていると、原稿の持ち込みで現れた小鳥遊翼(たかなしつばさ)と出会いました。

美少女の小鳥遊は最終面接の会場で自作の漫画を剣埼に褒められたことで、プロの漫画家を目指すことにしたそうです。

剣埼は改めて小鳥遊に才能を感じるのですが、先輩や上司は彼女の才能を認めてくれません。

果たして剣埼は担当編集者として小鳥遊の才能を開花させることができるのでしょうか!?

運命の糸で導かれた新人編集者と新人漫画家の奮闘を綴っていく『ヒットマン』

今回は情熱的なシンデレラストーリーの魅力についてネタバレを含みながらご紹介していきます。

漫画に命を懸ける熱い物語をじっくりとお楽しみください。

 

『ヒットマン』の魅力紹介(ネタバレ含む)

前編

剣埼龍之介が講談社の最終面接会場にやって来ました。

控室で待機していると漫画のネームが落ちています。

何気なくネームを読んでみると内容が面白く夢中になっていきました。

しかし目の前に現れた美女にネームを奪われてしまいます。

剣埼
「めちゃくちゃ面白いっスねェ、そのマンガ!マンガ家さん・・・じゃなくて・・・あ!編集さんでしょ!?」

自分が最終面接を受けに来たことと、落ちていたネームが面白い事を伝えるのですが美女は何も答えてくれません。

すると美女の面接会場に呼び出されました。

小鳥遊
「これは落とし物だと思うので私が社員の方に渡しておきます!」

怖い顔で睨みつけた美女が立ち去ると剣埼に面接の順番が回ってきます。

緊張しながら面接室に入ると、撮影などで社内を裸で走り回ることができるか質問されました。

剣埼
「は・・・裸で・・・?いや・・・それは・・・さすがにちょっと・・・無理かもしれませんが・・・」

厳しい質問に上手く答えることができません。

困っていると別の質問をぶつけられます。

編集長
「ところでキミ何か好きなマンガはあるの?」
剣埼
「ハ・・・ハイ!僕が生まれる前の作品ですが御社のトラベリングが大好きです!だから第一志望にさせて頂きました!」

剣埼が大好きなバスケットボール漫画について熱く語り始めました。

特に主人公が一度は辞めたバスケ部のピンチに戻ってくる回が大好きです。

大好きな回は何度読んでも鳥肌が立つほど感動的なことを面接官に伝えました。

編集長
「そうかァ・・・そんなに好きかァ、トラベリング、アレさァ・・・全然人気なくて打ち切りだったんだよねー」

トラベリングという漫画が打ち切りになった事実を知り絶句してしまいます。

そのまま剣埼の最終面接は終了しました。

剣埼
「マトモな受け答えもできず・・・あげくに打ち切りマンガを絶賛してしまった・・・落ちたなこりゃ・・・ま・・・最終まで残っただけでも奇跡か」

不合格を確信した剣埼は別の就職先を探すことにします。

しかしどういう訳か奇跡的に講談社から内定を頂くことができました。

さらに6月からは念願だった週刊少年マガジン編集部に配属されたのです。

編集部で意気揚々と自己紹介する剣埼だったのですが、待ち受けていたのは過酷な現実でした。

編集長
「おーっ!打ち切りマンガ絶賛男発見!お前みたいなヤツが入れるなんて大丈夫かね、ウチの会社は」

面接でトラベリングの打ち切りを伝えた人物は編集長だったのです。

編集長の言葉によって周囲がざわざわし始めました。

剣埼
「わざわざここでそんなコト言わなくてもいいだろ!なんてイジワルなジジイだ!」

配属初日から評判を下げられてしまいます。

さらに苦難はこれだけではありません。

編集長
「夏目ってのが指導社員なんだけど・・・あー昨日から有休とってんだよなー、ま・・・いいや、テキトーに仕事してろ」

指導社員が有給休暇中という信じられない現実を突き付けられました。

適当に仕事をしろと言われても何をすればよいのか分かりません。

理想とは程遠い環境の編集部で剣埼は仕事を見つけることができるのでしょうか!?

 

 

最終面接の控室で出会った美女や奇跡的に内定を貰えたことなど、後々に繋がる伏線がいくつも張り巡らされた読み応えのあるストーリーになっていますね。

編集部で仕事を与えてもらえないシーンも剣埼と小鳥遊の運命的な再会に繋がる見事な演出だと感じました。

完成度の高いストーリー展開で読者を魅了している『ヒットマン』

ここから主人公のポジティブでへこたれない性格が奇跡を起こし始めます。

前向きな主人公の姿からエネルギーを分けてもらってください。

後編

右も左も分からず困り果てた剣埼は編集部について先輩から色々と教えてもらうことにします。

まず編集部は会社から数字を求められていて、その中で編集者は担当作品の累計発行部数によって評価される仕組みになっていました。

累計発行部数が多ければ多いほど会社での発言力が増していき、編集部での地位も向上していくのです。

編集部がどんなところか分かってきた剣埼は、原稿持ち込みの電話番をすることにしました。

剣埼
「ハイ、週刊少年マガジン編集部です!・・・ハイ!なるほどなるほど、そうなんですね!わかりました大丈夫です!あ・・・僕週マガの剣埼と申します!」

原稿持ち込みの電話は受けた者が担当になれるシステムです。

そのため剣埼は1階のロビーに来ているという新人マンガ家と会うことにしました。

しかし黒い服と髪の長い女性という情報しか聞いていなかったのでマンガ家が見当たりません。

困っていると後ろから女性が声をかけてきました。

小鳥遊
「すみません剣埼さんですか?先ほどお電話差し上げました・・・小鳥遊翼と申します」

声をかけてくれたのが原稿持ち込みの新人マンガ家です。

剣埼は新人マンガ家の顔に見覚えがあるのですが思い出せません。

剣埼
「ん?アレ・・・キミどこかで・・・」
小鳥遊
「・・・あっ!アナタ・・・この会社の最終面接で!」
剣埼
「あ!そうだ、あの時オレからネームぶん取った・・・なんでキミがマンガの持ち込みなんて・・・もしかして面接落ちたの?」

小鳥遊は面接に落ちた訳ではありません。

実は面接会場で剣埼が拾ったネームは小鳥遊が描いたものだったのです。

小鳥遊
「そして面接は受けずに帰りました、すぐにでもあのネームを原稿にしなきゃって思って」
剣埼
「は!?ちょっと待って、キミ講談社に就職したかったんだよね!?なんで急にマンガ家志望になってんの!?」
小鳥遊
「アナタが面白いって言ってくれたからです!絶対に責任をとって下さい!」

剣埼は何気ない言葉で小鳥遊の人生を変えてしまったことに気付きました。

責任の重さを痛感する剣埼は応接室で小鳥遊が持ち込んだマンガに目を通していきます。

原稿は以前に読んだネームから直しが入っていました。

作品の内容は恋愛漫画になっていて、あまりの面白さに剣埼は魅了されてしまいます。

剣埼
「・・・何これ面白いよ・・・なにこれすっげェ面白いじゃん!ネームの時より断然よくなってる!」

剣埼はこの作品で連載を目指したいと提案しました。

しかし小鳥遊からまずは新人賞を目指したいと言われます。

小鳥遊
「毎月やってる月例賞っていう小さい賞と、半年に一度の新人賞っていう大きな賞があります」
剣埼
「よし!じゃ大きい方出そう!絶対賞獲るよ、面白いもんコレ!」
小鳥遊
「ハイ!じゃあよろしくお願いします!」

小鳥遊も褒められたことでやる気を出してくれました。

この日の打ち合わせはこれで終了したのですが、剣埼の判断が間違っていると指摘する人物が現れます。

それは帰ろうとしていた小鳥遊が剣埼の名刺を取りに戻った時のことでした。

剣埼
「納得いきません!ちゃんと説明して下さい!」
八神
「だから・・・何度も言ってるだろ、こんなモノじゃ新人賞どころか月例賞にも入らないって」

剣埼が言い争っているのは編集次長の八神です。

八神は編集部のエースと称されていて、累計発行部数は1億8000万部を超えていました。

その八神に小鳥遊の原稿では賞など取れないと言われてしまったのです。

剣埼
「でも・・・アンタちゃんと最後まで読んでないだろ!」

ついついタメ口になる剣埼に八神が評価について説明を始めました。

マンガは最初の数ページで読者の心を掴まなければなりません。

しかし小鳥遊の原稿は設定の説明が長々と続いていきます。

さらに画力もマンガ家として上手なレベルとは言えません。

八神
「関わるだけ時間の無駄、典型的なハズレの新人だよ」

言いたい放題の状態に剣埼は我慢できなくなってきました。

その様子を小鳥遊が心配そうに見つめています。

剣埼
「そうですよね、すいませんでした・・・タメ口は謝ります!でもやっぱり八神さんの仰ることには納得できません!」

剣埼は小鳥遊の原稿から彼女の情熱を感じ取っていました。

それでも八神を納得させることはできません。

八神
「そんなものはどの作家にだってある、それでも生き残るのはごく一部の才能がある者だけだ、お前の無責任な面白いが人を一人不幸にすると言ってるんだよ」
剣埼
「それでも・・・面白いモノを面白いって言って何が悪いんですか、だったらオレが責任をもってこの子を日本一のマンガ家にしてみせます!」

こうして新人編集者と新人マンガ家の無謀な挑戦が幕を開けました。

ハズレというレッテルを貼られた2人は新人賞を獲ることができるのでしょうか!?

成長していく剣埼と小鳥遊の奮闘する姿は実際に漫画を読んでお確かめください。

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2021.06.23

 

『ヒットマン』を読んだ感想

上司に逆らってでも自分の直感を信じる剣埼の姿に感動しました。

その様子を見ていた小鳥遊が涙を拭って前を向くシーンでも鳥肌が立ちましたよ。

切磋琢磨しながら素晴らしい漫画を制作する2人の絆に感動できる『ヒットマン』

雑誌の編集部を舞台にした胸が熱くなる物語です。

新人同士の奮闘を見守りながら作品の世界観をご堪能ください。

 

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