今回は「漫画 あかつき三日 原作 辻村七子」先生の『宝石商リチャード氏の謎鑑定』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。
『宝石商リチャード氏の謎鑑定』はこんな漫画(あらすじ)
酔っ払いに絡まれていた宝石商のリチャードを助けた中田正義(なかたせいぎ)は、祖母が遺した指輪の鑑別をリチャードに依頼しました。
指輪のピンク・サファイアが本物ということだけでなく、リチャードは盗品であることも見抜きます。
盗品であることを知りながら鑑別した正義の目的は、持ち主にピンク・サファイアの指輪を返却することでした。
掏摸で生計を立てていたことを恥じていた祖母の報いを晴らすためにも指輪は持ち主に返さなければなりません。
すでにリチャードは持ち主を見つけていて正義を神戸まで連れて行きます。
ピンク・サファイアに宿る真実とは・・・!?
人の心に寄り添う職業をテーマにした『宝石商リチャード氏の謎鑑定』
今回は“ピンク・サファイアの正義”後編の魅力についてネタバレを含みながらご紹介していきます。
神戸でピンク・サファイアに関する真実が全て明らかになりますよ。
『宝石商リチャード氏の謎鑑定』の魅力紹介(ネタバレ含む)
前編
指輪の元の持ち主を探していた正義に、リチャードは神戸に会わせたい人がいると言いました。
悩んだ正義は母親のひろみに電話をかけてみます。
母親のひろみは同僚が忌引きなので出勤することになっていました。
そのため帰ってきても不在だと言われます。
暗黒の反抗期を経た正義とひろみは戦友のような付き合い方をするようになっていました。
しかし今を逃がしたらもうチャンスはありません。
勇気を出してばあちゃんのことをどう思っていたか尋ねてみます。
一言で質問を遮られてしまいました。
確かにこの世界には絶対に許せない人間の姿を胸に抱えた人たちがいて、母親のひろみも間違いなくその内の1人です。
ひろみは未だに自分の母親を許してはいません。
明日は帰らないと伝えたら電話を切られました。
続いてリチャードに明日ならバイトが休みだとメールを送ります。
すると明日の午前十時、東京駅八重洲改札口に指輪を持ってきてほしいと返信がありました。
リチャードに連れられ山陽新幹線で神戸へ向かいます。
新神戸駅からはタクシーで移動することになりました。
タクシーが到着したのは花に囲まれた豪邸の前です。
豪邸の中で待っていたのは老婦人でした。
丁寧に挨拶するとリチャードが老婦人に正義のことを紹介します。
目の前の宮下さんが半世紀ほど前、ばあちゃんに指輪を盗まれ路面電車に飛び込んだご令嬢だとすぐに分かりました。
正義はリチャードからばあちゃんの話を手短に話すよう指示されます。
上手く伝えられるかは分かりませんが、どうしてばあちゃんが掏摸になったのか、どんな人だったのか、どれだけ苦しんだのかを伝えました。
優しくしてくれたばあちゃんですが正義は言い訳をするつもりはありません。
ただばあちゃんの後悔とお詫びの気持ちを宮下さんに伝えたかったのです。
宮下さんは涙を流しながら正義の話を聞いてくれました。
そして当時のことをゆっくりと話してくれます。
運命が重なったのは宮下さんが20歳になった年の肌寒い四月でした。
宮下さんの父親が経営する会社が借金を重ねてしまい、敵対企業の買収を受けることになったそうです。
宮下さんは敵対企業の社長に嫁入りを命じられました。
ピンク色の宝石が装飾された婚約指輪は外国で手に入れた珍しいものでしたが、宮下さんはこれが女の一生の値段なのかと思ったそうです。
あてもなく電車を何駅か乗り過ごしているうちに、左手の指輪がないことに気が付きました。
しかし父親にぶたれたことで自分の親不孝を悟ったそうです。
もう生きていても仕方がないと思った宮下さんは翌日、指輪をなくした駅で線路に飛び込みました。
死ねなかった宮下さんの婚約は破断し、右足が動かなくなったことで厄介者になってしまいます。
病院の狭い部屋に閉じこめられて一生過ごすことも覚悟しました。
幸せそうな笑顔を浮かべながら話をしてくれます。
正義はばあちゃんの幸せそうな笑顔を見たことがありません。
宮下さんが宝石にはそれぞれ宝石言葉があることを教えてくれました。
国や時代によって様々ですがダイヤモンドの宝石言葉は“永遠”、エメラルドの宝石言葉は“喜び”です。
そしてリチャードがピンク・サファイアの宝石言葉が“弱者への正義”だと語りました。
ピンク・サファイアを見たら自分のお願いを思い出してほしいと言ってくれます。
そしてばあちゃんのご仏前にありがとうという伝言まで頂くことができました。
指輪を受け取った正義はばあちゃんのように逞しく生きていくことができるのでしょうか!?
指輪を盗まれた宮下さんの優しさに感動しました。
数奇な運命を天命だと受け入れた言葉に器の大きさを感じますね。
ピンク・サファイアが紡いだ素敵な物語を描いていく『宝石商リチャード氏の謎鑑定』
まだ正義はひろみとばあちゃんについて話し合っていません。
犯罪者だったばあちゃんをそれぞれの考え方で受け入れる親子の葛藤にご注目ください。
後編
帰りの新幹線でリチャードが豚まんを買ってくれました。
石の研磨や指輪を作成した年代も大奥さまの話と合致しています。
そもそもリチャードは日本にこの年代のパパラチアがある時点で間違いないと判断していました。
独特のオレンジがかったピンク色のサファイアはパパラチアと呼ばれています。
宝石に詳しくないので正義は聞いたこともありません。
パパラチアはシンハラ語で蓮の花というスリランカの言葉です。
不思議な縁を感じた正義はリチャードに交通費を支払おうとしますが受け取ってくれません。
リチャードはご贔屓にしてくれる宮下さんのために仕事をしたのです。
最近は日本の宝飾品をインドや中国で転売するビジネスが人気になっていました。
しかし彼らは鑑別書のない高額な宝飾品には手を出しません。
宝飾品は文字通り玉石混交の市場なのです。
正義が宮下さんと無関係なことは99%分かっていました。
そこでリチャードは遠回しな言葉で正義を試したのです。
言いたいことを言うとリチャードは寝てしまいました。
切符代は頂くことにしましたが豚まんまで貰うわけにはいきません。
言われた通り実家へ帰ることにします。
豚まんを持って帰るとひろみは喜んでくれました。
ひろみは宮下さんの話を知っていながら指輪を捨てなかったそうです。
ただし犯罪者の母親を許したわけではありません。
ばあちゃんは娘がいたから頑張ってこられたと正義は考えています。
長い間、2人分の生活費を稼ぐため社会的には許されないことをしてきました。
そうでもしなければ生きていけなかったことはひろみも理解しているはずです。
ひろみの説明に正義は納得することができません。
娘と孫では立場が違うことを理解できていないのです。
ばあちゃんから掏摸の手口を教わったチンピラに、あんたの母親は正義の味方だと悪びれずに言われたこともありました。
掏摸の稼ぎで食ってたひろみが笑顔で有難うなんて言おうものなら被害に遭った人が浮かばれません。
罪を犯さなければ死んでいたかもしれませんが、それを完全に否定できるのはばあちゃんとその大切な娘だけなのです。
納得した正義はばあちゃんの仏壇に手を合わせました。
後日、正義がリチャードの店を訪ねます。
お客と話をするための店を構えるので、雑用と掃除のバイトを頼まれました。
適任だと言われた正義はリチャードのお店で働くことにします。
リチャードと出会った正義は時々ピンク・サファイアの指輪を光にかざすようになりました。
次はどんな宝石に纏わるドラマと出会うのでしょうか!?
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『宝石商リチャード氏の謎鑑定』はこんな人にオススメ
漫画を読んで感動したい人にオススメの作品です。
ピンク・サファイアの指輪が盗まれた事件には様々な人間の想いが複雑に絡み合っていて、涙が止まらなくなりました。
優しさに満ち溢れた物語で読者を魅了する『宝石商リチャード氏の謎鑑定』
謎が解明されていく中で大きな感動を味わえる物語になっています。
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