いっそあなたがトドメを刺してのネタバレ(漫画)！感想も！

今回は「瀬戸めぐむ」先生の『いっそあなたがトドメを刺して』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

『いっそあなたがトドメを刺して』はこんな漫画(あらすじ)

女子大生の中条一香(なかじょういちか)は派手な見た目のせいで誤解されることが多く、普通に恋愛することができていません。

素敵な出会いを求めて参加した合コンでも一香は浮いてしまいます。

その中で話しやすく優しそうな佐成航生(さなりこうせい)という男性と出会えました。

学部は違いますが同じ大学なので再会できた航生に一香はどんどん惹かれていきます。

しかし航生は一香が求める普通の恋愛を楽しめるような相手ではなく、とんでもない秘密を抱えていました。

ピュアなヒロインがイケメンクズ男子との高難易度な恋愛に挑んでいく『いっそあなたがトドメを刺して』

今回は大学生の恋愛事情を綴ったラブストーリーの魅力についてネタバレを含みながらご紹介していきます。

好きになってはいけない男性に振り回される一香の恋心が丁寧に表現されていますよ。

『いっそあなたがトドメを刺して』の魅力紹介（ネタバレ含む）

前編

合コンに参加しているのですが一香の表情は優れません。

「ヤバい、合コンなのに浮いてる、へこたれるな・・・！」

このままでは参加した意味がないので隣の男性に話しかけます。

しかし胸を見てきた男性に下心を感じたので、連絡先は教えませんでした。

真面目な人と出会いたいので合コンをセッティングしてもらいましたが、一香の望むような男性は現れていません。

「普段より抑えめの服装で来たけどやっぱりダメか、見た目じゃなく楽しく話してゆっくり知り合って、そのままお互い好きになってみたいな普通の恋愛がしたいだけなのにな」

「大丈夫っすか？具合悪くないですか？」

「大丈夫でーす」

イケメンに声を掛けられました。

しかしこういうタイプには警戒が必要なことを一香は分かっています。

「・・・具合悪いなら幹事に言っとくんで帰ったほうがいいっすよ」

一香はイケメンに下心があると警戒しました。

ですが本当に一香の体調を心配してくれているようです。

「・・・ホントに大丈夫です」

「うちの学科じゃないですよね、なんでここの飲み会に？」

「いい出会いを求めて・・・？」

正直に話しましたがイケメンは興味を持ってくれません。

一香も他人の出会いに興味が無いのは当たり前だと思っているので会話が途切れそうになります。

「あいつ課題出すし授業はいつも起きてるし、優しいしマメでモテますよ」

「へ、へー・・・」

「知らんけど」

「知らんのかい」

ツッコミを入れたことで少し打ち解けられた気がしてきました。

イケメンも笑ってくれているので会話が続きそうです。

「俺も今日数合わせで来ただけだから全然知り合いいないんすよ、しかしなんでまた地味な理工学部の飲み会に？」

「地味とか関係ないですよ、自分で言うのもなんだけどあたしも派手だし、ちゃんとあたし自身を見てくれる誠実な人であれば」

「へぇ」

「へぇ・・・って、どうせ乙女脳ですよ」

乙女のようなセリフを無意識のうちに発言していました。

しかしイケメンは乙女脳をバカにしているわけではありません。

「そういう意味じゃなくていい意味で」

「・・・それはどーも、中条一香っていいます」

「佐成航生です」

普段の佐成は研究室に引き籠っていて飲み会にはあまり参加しないそうです。

一香は佐成の研究について質問しますが、つまらない話になると言われました。

「聞かなきゃわかんないですよ」

「・・・説明長くなるしまた今度、中条さんは？いつもなにしてるの」

「うーん、最近はオカルト系の動画にハマってます」

「え？嘘、俺も」

同じ動画チャンネルに登録していることが分かります。

そのため一香と佐成の距離が急接近していきました。

「いやーこんなに語り合えたのは初めてー」

「盛り上がりましたねー、中条さん2倍速くらいのスピードで話してたもんね、ビビった」

「え、あんだけ楽しく話してたのに引いてたの？」

あっという間に飲み会が終了します。

一香は落ち込んで帰ると思っていましたが、佐成のおかげで笑って終えることができました。

ここで急に佐成が距離を縮めてきます。

「髪食ってる」

「あ・・・髪ね！ありがと」

「じゃあ気を付けて」

連絡先を交換してから佐成と別れました。

せっかく連絡先を交換しましたが、あの日から他愛のないメッセージしか送ることができていません。

「会おうよって誘ってみる・・・？でもなんて？・・・せめて学部が同じだったらなー」

もどかしさを感じながら過ごす日々が続きました。

しかし後日、図書室で勉強していると佐成が一香の前に現れます。

思わず声を出しそうになりますが、図書室では会話できないのでスマホでメッセージをやり取りすることにしました。

「図書室で会うの初めてだね、課題？」

「そう、レポートが終わらなくて、死んでる」

「死ねてないよ」

会えたことは嬉しいのですが一緒に帰ろうと誘っていいのか分かりません。

迷っているうちに佐成が真剣な顔でレポートを作り始めます。

一香は見たことがない佐成の表情に見惚れてしまいました。

「見すぎ、顔になにかついてる？」

「ちがう、ちがう、ボーっとしてただけ！」

「俺の服変とか、確かに安いとこのばっかですけど」

焦るから見つめないでほしいと言われます。

勉強に集中するとメッセージを送った一香ですが、胸の内はかなり動揺していました。

「なんかあたしいつもこんなんだったっけ・・・？」

自分を見失ってしまった一香の恋は成就するのでしょうか！？

派手な見た目とスタイルの良さで誤解されてしまう一香に同情しました。

一香には普通の恋愛をしたいというささやかな望みを叶えてもらいたいですね。

恋をすることの難しさを表現していく『いっそあなたがトドメを刺して』

どんどん佐成に惹かれていきますが、一香には想定外の落とし穴が待ち受けています。

報われそうにない一香の恋模様が描かれていきますよ。

後編

図書室で再会した一香のことを佐成は一緒に帰ろうと誘ってくれました。

「中条も家こっちなんだ？」

「・・・え？・・・っ、あー、うん、そう！」

「あそこらへんいろいろあって便利だよな」

帰りに誘ってくれるとは思っていなかったので一香は少し緊張しているようです。

2人で歩いていると通りがかった男性が一香のことを冷やかしてきました。

「あ、大丈夫です、気にせず」

「しんどいだろ」

「たまに声かけられて萎えまくり、あたしさぁずっと背が大きいのコンプレックスで恰好も性格も暗かったんだー、でも思いきって変えてったら自分そんな悪くないじゃんって思えてさ、だから知らない人になに言われようといいんだ」

可愛い恰好にしたことで一香は変わることができたのです。

友達からはモデルみたいだと褒められるようにもなりました。

「・・・そっか、堂々としてるからか、姿勢がいいの」

「・・・あざっす」

「照れるポイントだった？」

普通の人は姿勢が良いことに気付いてくれません。

それなのに佐成はサラッと褒めてくれました。

「・・・でももう少し背低かったらとっつきやすいんだろうなー、この威圧感！」

「そう？あんまり感じないけど」

「ほんと？」

一香が頬を赤く染めながら佐成と見つめ合います。

すると佐成に腕を掴まれました。

そのまま抱き寄せられます。

「自転車来てた、無事？・・・威圧感てか顔が近くて照れるね、背高いの最強じゃない？」

一香は思わず佐成の腕に触れようとしてしまいました。

しかし佐成に電話がかかってきたので触ることはしません。

佐成はそのまま友達の家へ向かうため帰っていきました。

「好きって言うにはきっと早すぎる、けど言ってたらどんな顔したかな？いっそ伝わっちゃえばよかったのに」

ようやく佐成を好きだと気が付いたようです。

ここから一香は佐成を食事に誘おうとするのですが、飲み会に参加していた友人から佐成は遊び人だと注意されました。

ですが一香には佐成が遊んでいるという姿は想像できません。

そのまま食事の約束をしたのですが、待ち合わせ場所で佐成が女の子と仲良さそうに話ししているところを目撃してしまいます。

「・・・おまたせ！夏なのにパーカ？」

「あー、友達の家に忘れ物」

「・・・とか言ってごめん、さっき女の子といるとこ見ちゃった、彼女いたんじゃん」

「あれは友達」

友達のような雰囲気ではありません。

しかし佐成は学校までパーカを届けてもらっただけだと説明します。

「学校まで届けてくれるって仲いいんだね・・・？」

「家が近い子なんだよね・・・だからここまで来る必要ないんだけど」

「好かれてるんじゃない？」

「あー・・・いや割り切ってる子としか遊ばないから」

佐成は本気で好きになってはダメなタイプの男性でした。

先ほどの女性だけでなく遊んでいる子は複数いるようです。

一香のことは眼中になさすぎて手を出してこなかったのかもしれません。

告白前にフラれているような状況なので、一香は佐成のことを好きにならないと決めました。

「そういうタイプだったとか全然気づかなったわ！・・・あたしもちょっとくらい遊んだほうがいいのかな、いやこーんな見た目のくせして変にマジメだし、愛嬌もないし」

一香は自分自身を好きになってくれる人など存在しない気がしてきます。

しかし遊び人の佐成は一香自身を見てくれていました。

「中条はそこがいいのに、かっこよくて気強いけどそのぶんまっすぐで・・・変わんないでよ」

佐成の優しさがずるいと感じてしまいます。

ですが落ち込んでいても仕方ありません。

フラれたと思う一香は佐成との恋を諦めることにします。

「・・・帰ろ！なに食べようか！？今ならバーガー10個くらいいけそう」

「それは張り切りすぎ」

「あたしの食べたいもの付き合ってよ」

メンタルがやられたので大食いできる気がしてきました。

佐成も一香の好きなものに付き合うと言ってくれます。

そのおかげで一香は失恋を吹っ切ることができました。

「・・・俺、中条にはずっと笑っててほしいわ」

まだ友達になれることを期待する一香だったのです。

『いっそあなたがトドメを刺して』を読んだ感想

好きになった男性が遊び人だったとは、恋愛に関して一香は運が悪いのかもしれませんね。

複数の女性と遊んでいることを隠そうともしない佐成には驚かされましたよ。

純粋な一香が恋の魔力に吸い寄せられていく『いっそあなたがトドメを刺して』

好きになってしまった恋心を忘れるのは大変だと思います。

まだまだ苦労するであろう一香を応援したくなりました。

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