無能才女は悪女になりたいのネタバレ(漫画)！第2話の見所は？

今回は「轟斗ソラ」先生の『無能才女は悪女になりたい』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

『無能才女は悪女になりたい』はこんな漫画(あらすじ)

伯爵令嬢のエイヴリル・アリンガムは、5歳の時に母親が急逝してしまったことによって運命が大きく変わってしまいます。

父親が新たに迎えた継母と義妹はエイヴリルを快く思っていなく、不遇な環境に身を置くことになっていきました。

どんどん不幸になって行く中、エイヴリルは夜遊びにしょっちゅう出かける義妹の身代わりとして好色家と噂されるディラン公爵の元に嫁がされてしまいます。

身代わりの結婚でも自由を手に入れたと喜ぶエイヴリルに対して、ディラン公爵は3年だけの契約結婚を提示してきました。

普通の女性なら受け入れられない契約結婚を喜んで引き受けたエイヴリルの運命とは・・・！？

自由を手に入れたい伯爵令嬢の日常を描いていく『無能才女は悪女になりたい』

今回は完成度の高いSFファンタジー漫画の第2話についてネタバレを含みながら面白さをご紹介していきます。

宮殿のようなお屋敷でエイヴリルの新たな生活が幕を開けていきますよ。

『無能才女は悪女になりたい』の魅力紹介（ネタバレ含む）

第2話前編

契約結婚の条件が記載された契約書を読んでいるエイヴリルが嬉しそうにしています。

ディラン公爵はその様子が不思議で仕方ありません。

「・・・君どうしてそんなに嬉しそうなんだ？3年後に傷物としてこの家から放り出されるんだぞ」

「あら？公爵様こそどうしてそのようなことをお気になさって？この契約書を作成なさった時点で織り込み済みでは？」

契約結婚の内容は形だけの夫婦になり3年後には離縁するというものです。

エイヴリルは離縁後に一生暮らしていけるだけの資産を譲ってもらうので、契約結婚に文句はありません。

むしろ積極的に受け入れていました。

「・・・この契約が淑女にとって屈辱的なものだと理解している、淡々と告げる私をひどいとは思わないのか」

「まさか！私がこれまでに出会った中ではトップクラスに優しいほうです！」

「は？」

余計なことを言ってしまったのですぐに発言を取り消します。

思ったことをすぐ口に出す悪いクセを、これからエイヴリルは気を付けなければなりません。

「それでは契約書を拝見いたします、声に出して読み上げさせていただいても？」

「好きにしろ」

「一、2人は婚姻誓約書を提出し婚姻を結ぶが形式上の夫婦となる」

「契約結婚とはいえ誓約書は提出してもらう」

当然のことなのでエイヴリルは問題なく条件を受け入れます。

続いての条件は公爵夫人としての振る舞いについてでした。

「二、妻はランチェスター公爵家の品位を保つための活動に協力する、それ以外は妻として振る舞う必要はない・・・？」

「そのままの意味だ、公爵夫人としての役割がある時以外は好きに過ごしていい」

お屋敷での自由も約束されているのです。

恵まれた契約内容にエイヴリルは感謝しかありません。

「三、部屋は別に持ちお互いの行動に干渉しない」

「・・・君の性癖など知ったことではないが、契約の3年間は訴えられるような行動は慎んでもらいたい」

何を言っているのか分からないのでエイヴリルは混乱してしまいます。

しかしすぐにディラン公爵が仮面舞踏会の件について話していると気がつきました。

ディラン公爵はエイヴリルが他人の婚約者を寝取ったと信じているのです。

誤解されて困ることもなさそうなのでエイヴリルは弁解の必要がないと判断しました。

「四、結婚式は然るべきタイミングで行い妻はそれに協力する、五、3年でこの契約は満了とする、その際は妻に相応の慰謝料を支払う、あの・・・これ・・・私に都合が良すぎないでしょうか？」

「は？どこがだ！？よく読んだか？公爵夫人として嫁がせながら何も与えず3年間も飼い殺しにする契約書だぞ」

「えっと・・・確かにそうかもしれませんが・・・あの・・・公爵様はとてもいい人ですね」

「俺が・・・？」

ディラン公爵はエイヴリルが何を言っているのか理解できません。

ただし考えを理解できないのはエイヴリルも同じです。

屋敷の中で自由に過ごし3年後は十分な資金を持って自由に生きられることは最高の条件なので、エイヴリルはディラン公爵の気が変わらないうちに契約しました。

ですが素行が悪いからエイヴリルを選んだというディランの言葉が気になります。

「もしかして悪女エイヴリルに結婚を申し込んでくださったのは離縁が前提だからですか？悪女の私の評判はこれ以上落ちようがないですし、元公爵夫人を名乗ることで新たな道が開ける可能性もありますものね」

「君は遠慮というものを知らないのか？・・・まあそう取ってもらってもかまわない」

もしかするとエイヴリルが悪女ではないと分かれば、屋敷から追い出され一文無しになってしまうかもしれません。

悪女を演じると決めたエイヴリルでしたが、侍女のグレイスが案内してくれた部屋の豪華さに度肝を抜かれてしまいます。

先程の公爵家は豪華すぎて落ち着かなかったのですが、自分の住む別棟は質素だろうと想像していました。

しかしエイヴリルの想像は浅はかだったのです。

「磨き上げられた大理石の壁！庭仕事をした泥だらけの靴では歩けない床！ぶつかって割ったら支度金が消える壺！ここは・・・宮殿・・・？」

「いえ、公爵家の歴史ある別棟です、こんなところエイヴリル・アリンガム様ならいつも出入りされているのではないですか」

「そ・・・っ、そうだったわ！そうです！こんなの慣れっこです！」

悪女エイヴリルになりきるときめたからにはしっかりと悪女らしく振る舞わなくてはいけません。

ディラン公爵は3年後に離縁しても傷物にならない悪女の令嬢を探していたので、エイヴリルが悪女でないと分かれば契約は無効になってしまいます。

エイヴリルはアリンガム伯爵家には絶対戻りたくありませんし、3年後に独りで生きていくためには相当な資金が必要なので立派な悪女として契約を完璧に履行しなければなりません。

「旦那様はこの離れを好きに使うようにとの仰せです」

夢のような場所を好きに使っていいと言われたので驚いてしまいます。

するとグレイスに不審がられてしまったので話題を変えることにしました。

「ええーとそういえば・・・離れは普段前公爵様がお過ごしなのでしょうか？今は狩猟シーズンだから不在というだけで・・・」

「いえ、大旦那様はずっと領地にいらっしゃいます、愛人の方々がお過ごしになる離れがありますので」

「あ・・・愛人の方々が過ごす離れ・・・」

どうやら辺境の地に住む好色家の老いぼれ公爵閣下と呼ばれているのは前公爵のようです。

ディラン公爵は好色家ではありませんでした。

「エイヴリル様の行動には口出し無用と仰せつかっております、しかし私たち使用人は旦那様の目に入るところでそのような遊びをしてほしくありません、ほかの殿方を招き入れるのはできる限りお控えください、せめて旦那様のご不在時にお願いします」

「殿方を招く遊び・・・な・・・なるほど・・・！私にコリンナと遜色ない悪女の振る舞いができるのかしら・・・？」

悪女を演じることが前途多難だと悟ったエイヴリルだったのです。

契約結婚に対してエイヴリルとディランの考え方には大きなギャップがありそうですね。

賢いとは思いますが悪女になり切れないエイヴリルの今後が心配になりました。

才能豊かな令嬢が自由を手に入れるため偽りの姿を演じていく『無能才女は悪女になりたい』

ここからエイヴリルが悪女ではないことを少しずつ疑われ始めます。

どうやってこのピンチを切り抜けるのかが見所になっていますよ。

第2話後編

グレイスだけでなくディランもエイヴリルのことをおかしいと不審に感じていました。

「どう考えてもおかしいだろう・・・彼女噂とは随分違っていた」

「ディラン様もお噂とは相当に違いますが」

側近のクリス・ブロンテにエイヴリルの印象を伝えると、ディランも変わらないと言われてしまいます。

しかしディランは面倒な縁談に煩わされないため、前公爵に関わる噂をわざと流していました。

「それよりも問題はエイヴリル嬢だ、相当な悪女だという噂だったが言動は極めて常識的で身のこなしも教育を受けた貴族令嬢のそれだった」

「随分と喜ばしいことで、問題を起こさずに3年間をお過ごしいただけるのでは？」

「それはそうだが・・・この結婚何か理由がある気がする、伯爵家に結婚を申し入れたのはほんの数日前だ、にもかかわらずありえないスピードで嫁いできたことも気にかかる」

クリスが事前に調べた資料によると、エイヴリル・アリンガム嬢はピンクブロンドに碧い瞳の淑女です。

ただ仮面舞踏会をひっかきまわし多重交際を繰り返し、使用人にも辛く当たる悪女でした。

今回は運悪く遊び相手の婚約者に関係が知られてしまい、多額の借金を作って追い出されてしまったのです。

「まぁクズですね」

エイヴリルと対面したディランには彼女がもう一人いるとしか思えないほどの違いっぷりです。

確かに義妹はいますが双子ではありません。

「事前調査どおりなら屈辱的な契約内容に憤慨するものだと思っていたんだ、だからこそ秘密を守らせるため離れを与えてこれ以上ない厚遇にした」

「そうだったのですか、ただのディラン様の優しさだとばかり」

「黙れ、クリス、エイヴリル嬢の行動に注視してもらえるか、気になることがあれば逐一報告しろ」

ディランはエイヴリルに対する観察をクリスに任せたのです。

翌日、悪女を演じているエイヴリルに朝食が運ばれてきました。

朝食は硬くなったパンやしなびたサラダなどですが、エイヴリルはとても豪華な食事だと感じています。

「私の食の趣味は少し変わっているそうです、子供の頃から食事はみんなが食べ終わったあと、冷めきった残り物をいつも一人で食べていました」

使用人として扱われるようになってからはキャロルたちと賄いを食べるようになりました。

しかし食事直前に用事を言いつけられるため、温かい食事を食べられた記憶がありません。

つまり目の前にある朝食はエイヴリルにとって普通ではないご馳走なのです。

朝食にはデザートの果物までついていたので大満足することができました。

ですが満足しているとグレイスに怪しまれてしまいます。

エイヴリルはここから追い出されないため悪女として振る舞うことにしました。

「・・・あの、このデザートはどういうことでしょう？」

「・・・どういうこととは？」

いつもコリンナに怒られていたので、叱責が悪女の嗜みだということは知っています。

叱責される側のグレイスも、エイヴリルが噂通りなので安心しました。

「料理用ナイフを準備しておかないなんて！ほんの少し切りづらかったですわ！」

「そこですか！？」

「えっ、あれ！？違いました！？あっ、あの！実家ではフルーツは皮を剥いて出されるものでしたので・・・！王都では食事用のナイフで剥いて食べるものなのですね・・・」

叱責するポイントを間違えてしまいます。

さらにナイフを使うこともエイヴリルの勘違いでした。

「・・・っ、食後のお茶をお持ちします！」

改めてエイヴリルは悪女になりきることの難しさを感じます。

しかし悪女になりきれなかったことがグレイスの態度を変化させました。

「そのあと少ししてから帰ってきたグレイスが出してくれた紅茶は、昨日到着時に出された紅茶と違って湯気が立っていました」

美味しい紅茶を飲めたことはエイヴリルにとって良い兆候なのでしょうか！？

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2025.09.30

『無能才女は悪女になりたい』はこんな人にオススメ

SFファンタジー漫画とヒューマンドラマが好きな人にオススメの作品です。

上品なヒロインは悪女になりたいのになりきれず、周囲の人に疑われてしまう姿をコミカルに描いていますよ。

エイヴリルの魅力がふんだんに散りばめられた『無能才女は悪女になりたい』

本当は常識人のエイヴリルを怪しんでいるのはディランやグレイスだけではありません。

誰がエイヴリルの真実を見抜くのか注目したいですね。

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