ふだつきのキョーコちゃんのネタバレ！試し読みしてみませんか？

今回は「山本崇一朗」先生の『ふだつきのキョーコちゃん』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

『ふだつきのキョーコちゃん』はこんな漫画(あらすじ)

札月ケンジは可愛くて大人気の妹を溺愛する最凶のヤンキーとして学園中の生徒から恐れられています。

妹のキョーコは毎日のように男子からラブレターを渡されるため、兄のケンジは妹に近づく男子を排除し続けていました。

そのためシスターコンプレックスと噂されてしまうケンジなのですが、彼が妹に男を近づけないようにしている行動の裏には特別な理由があったのです。

必死に妹の秘密を守ろうとするケンジはシスコンのレッテルを拭い去ることができるのでしょうか！？

秘密を抱えた兄妹の日常をコミカルに描いていく『ふだつきのキョーコちゃん』！

今回は笑いが止まらないギャグコメ漫画の魅力についてネタバレを含みながらご紹介していきます。

数々の人気作品を世に送り出している山本崇一朗先生の渾身作を見逃さないでください。

『ふだつきのキョーコちゃん』の魅力紹介（ネタバレ含む）

前編

妹の下駄箱をチェックした翌日、怒り狂ったケンジはすぐにラブレターを送った生徒の元へ向かいます。

「昨日これがキョーコのゲタ箱に入ってたんだがお前だな、今どきラブレターだ、古くせーことしやがって」

最凶のヤンキーとして恐れられているケンジを誰も止めることができません。

しかしここで唯一ケンジを止められる人物が現れます。

「お兄ちゃん、勝手に私のゲタ箱あさってんじゃない！この変態兄貴！」

「いやキョーコ、オレはただ・・・」

「うるさい、ちょっと来い！」

妹のキョーコが暴走する兄を外へ連れ出してくれました。

このような状況は日常茶飯事となっていて、学園の生徒たちはケンジのことをシスコンだと認識しています。

一方のキョーコは可愛くて学園のマドンナ的存在となっていました。

しかしキョーコのことを可愛いと言うだけでケンジに目を付けられるため、男子生徒たちは怯えながら生活しています。

また仲が良すぎるためケンジとキョーコには兄妹で愛し合っているという噂がありました。

そんな噂が真実であるかのようにケンジは授業が終わるとキョーコの元へ向かいます。

「無事か！？」

「休み時間ごとに来ないでって言ってるでしょー、そんなに心配しなくても大丈夫だって！」

「いや・・・リボンが緩んだりしてないかと」

「それくらい自分でやるよ！ムリして不良のフリまでして、そんなんだからシスコンって言われんのよ」

周囲から恐れられているのですがケンジは不良などではありません。

あくまでも妹の秘密を守るため不良を演じているのです。

「オレはシスコンじゃねえ！」

本人はシスコンを否定するのですが、周囲からは強烈なシスコンにしか見えません。

ケンジとキョーコが兄妹喧嘩をしていると、次期生徒会長と言われている日比野さんが声をかけてきました。

「札月君、次教室移動だよー？わかってる？」

「ひ・・・日比野さん」

「今日も仲良さそーだねぇ」

「いや、全然仲良くないよ」

おしとやかで優しい日比野さんはケンジのことを怖いと思っていません。

それどころかケンジとキョーコのことを気にかけてくれていました。

ケンジが先に教室へ向かった日比野さんに見惚れていると、キョーコがツッコミを入れてきます。

「お兄ちゃん・・・わかりやすいわねー、ムリだと思うよー、おしとやかで次期生徒会長の優等生とシスコンヤンキーじゃ、ていうかムリ」

「だからオレはシスコンじゃないってば！やめろ！シスコンなんて思われたら叶う恋も叶わないもんなんだぞ」

日比野さんにだけはシスコンだと思われたくありません。

ですが放課後、ケンジは自分のことをシスコンだと話している日比野さんを目撃してしまいます。

焦ったケンジは校内放送でシスコンじゃないことをアピールします。

しかし想いは伝わりませんでした。

「うっとうしいなぁ、いつまでヘコんでんのよ」

「シスコンだと思われた・・・日比野さんにシスコンだと思われてた」

帰宅してもケンジはショックを引きずっています。

そんな兄の姿にキョーコは苛立っていきました。

「どうせ私のせいだって思ってんでしょ、私がこんなだから、言っとくけど私のせいじゃないからね！私はほっといてって言ってんだから」

「何言ってんだ」

怒ったキョーコが部屋を出て行きます。

しかし髪の毛を束ねているリボンが襖に挟まってしまいました。

「くそっ、どうして・・・いつもこう・・・」

「待てキョーコ！リボンが！」

「リボンがどうしたって・・・」

襖に挟まっていることに気付かず動いてしまったためリボンが取れてしまいます。

するとキョーコの様子が一変しました。

フラフラと揺れ動きながらケンジに襲い掛かって来たのです。

「だ・・・から・・・気をつけろって言ってんだよ！」

襲い掛かるキョーコを投げ飛ばしたケンジは慌ててリボンを拾おうとするのですが、キョーコに足を掬われてしまいました。

キョーコはそのままケンジとの距離を縮めてきます。

「お兄ちゃん、ゴメンね」

「謝るなら・・・やめろよ・・・」

「それはムリ、ガマンできないもん、そうじゃなくって・・・いつも素直じゃなくって・・・ゴメン」

抵抗するケンジの首元にキョーコが噛みつきました。

そしてそのまま血を吸い始めます。

「キョーコはキョンシーというやつで力が人間の数十倍あり、血を定期的に飲まないと動けなくなってしまう、それだけならまだいいが札の役割をしている大きなリボンがほどけてしまうよ、本能のままに血を求め人を襲うようになってしまう」

ケンジは妹が人を襲わないようにするため徹底的な監視を続けていました。

しかしキョーコの秘密を明かせないためシスコンだと誤解されているのです。

ケンジとキョーコはいつまでこの秘密を守り通せるのでしょうか！？

チャーミングなキョーコの正体がキョンシーだったことに驚いてしまいました。

そんな妹の秘密を必死に守ろうとするケンジは素敵なキャラクターですね。

風変わりな兄妹の絆をコミカルに表現している『ふだつきのキョーコちゃん』！

山本崇一朗先生らしい笑って感動できるハートウォーミングな物語になっています。

引き続き可愛らしい姉弟愛を読んで幸せな気分を味わってみてください。

後編

いつものように朝を迎えるとキョーコがケンジを起こしにやって来ます

「お兄ちゃーん早く起きなよ、学校遅れちゃうよー？」

「うう・・・ん、う・・・体が・・・」

「学校遅れるって言ってんでしょ！いつまで寝てんのよ！ちゃんと毎日早寝早起きしてよ！」

怪力のキョーコはケンジの体を片手で持ち上げて無理矢理起こしてしまいました。

起こされたケンジはキョーコが作ってくれた朝ごはんを食べることにします。

「だから・・・多すぎだって・・・せっかく味はいいのに・・・」

「ちゃんと食べないと血がまずくなるの、バランスも考えて作ってんだから残さず食べてよね、残したら殴るから」

自分が吸う血を美味しくするためキョーコは毎日大量の朝ごはんを兄に食べさせていました。

朝ごはんを食べ終えると2人は学校へ向かいます。

「また・・・今日は5人か・・・」

下駄箱を開けると5通の挑戦状が入っていました。

しかしケンジは挑戦状のことをキョーコには秘密にしています。

「お兄ちゃん、今日は帰り・・・どうすんの？」

「ああ・・・今日も先に帰っとけ・・・用事がある」

「あ、そ、最近、放課後何してんのか知らないけど1人で帰るって気楽でいいわー」

「気楽って・・・気をつけろよ札・・・くれぐれもな・・・」

こうして2人はお互いの教室へ向かっていきました。

ケンジがキョーコのリボンを心配していると日比野さんが声をかけてきます。

「おはよー、また入ってたんだ、挑戦状・・・変なウワサを信じる男子って多いんだねー、札月君に挑んで勝ったらキョーコちゃんと付き合えるなんてさ」

「はは・・・そうだよね」

実はケンジの下駄箱に入れられた挑戦状は、キョーコと付き合いたい男子たちからのもので、放課後になるとケンジは彼らの挑戦を受けることにしていました。

しかしこの事実をキョーコには教えていません。

「やっぱりさ札月君・・・私、生徒会だし全校放送とかで言ってやめさせようか？」

「だ、大丈夫だよ、この際だからキョーコに手を出そうとしてる奴ら全員、ちゃんと諦めさせとこうと思ってるんだ・・・」

この日も放課後になるとキョーコに手を出そうとしている男子を返り討ちにしました。

ですが毎日のように男子を相手にしているためケンジの体はボロボロになっています。

「おかえり、あのさ、さ、最近・・・何して・・・な、なんでもないっ！」

「いっつ・・・つつ・・・」

「大げさだなー、ちょっと押しただけ・・・」

「何すんだ」

大げさに痛がるケンジのことが気になったキョーコは服を無理矢理脱がせました。

すると上半身に無数のアザができています。

「いじめられてんの？シスコンだから？」

「シスコン言うな！違うわ！」

アザを見られてしまったケンジは仕方なく事情を説明することにしました。

しかしキョーコは興味が無さそうな態度を取ります。

「ふーん・・・そんなコトしてたんだ、放課後に、ま、いーんじゃない？血の味変わってないし、これからも頑張ってー」

血の味にしか関心がないような態度を取るのですが、キョーコはケンジに本心を明かしていませんでした。

キョーコの本心がケンジに伝わることになったのは翌日のことです。

この日は挑戦状が下駄箱に入っていなかったためケンジは一安心することができました。

ですが久しぶりにキョーコと学校から帰ろうとすると、教室に妹の姿が見当たりません。

心配したケンジがキョーコの机を見てみると挑戦状が入っています。

「まさかとは・・・まさかとは思うけど・・・」

不安が胸をよぎったケンジは慌てて剣道場へ向かいました。

すると剣道場ではキョーコが大勢の男子たちと相対しています。

「今日からはお兄ちゃんじゃなくて私が相手するの、ほら、誰でもいいからさっさと・・・」

「キョーコ！まさかと思って来てみれば・・・なんのつもりだお前は・・・！」

「ちょっと！それ！私の机あさったの！？このシスコン！変態！」

キョーコはケンジの下駄箱から挑戦状を盗み取っていました。

そしてアザだらけの兄に代わって自分が男子たちの挑戦を受けようとしていたのです。

「お前がこいつらの相手してどうすんだよ、ていうかちょっとこっち来い！」

「別にいいでしょ！負けるわけないし！」

ケンジはもしもリボンが取れてしまった場合、男子たちに被害が出ることを恐れていました。

そのため毎日のように男子たちからの挑戦を受けていたのです。

「っていうか何がしたいんだお前は、ウソの書き置きまでして・・・」

「ち・・・血がまずくなるから・・・」

昨日は血の味は変わらないと言っていたキョーコの嘘にケンジが気付きました。

「キョーコ、お前・・・もしかしてオレのこと・・・心ぱ・・・」

「違うっ！違うもん！本当に味が落ちるんだもん！」

札月ケンジを一発で吹っ飛ばしたキョーコの姿を見た男子たちが逃げ出していきます。

こうして2人は知らず知らずのうちに挑戦状問題を解決しました。

「オレのこと心配して来たのに殴るとかメチャクチャだろ」

「だから違うって！チノアジガー」

「お前は図星さされると殴るからなぁ、キョーコ・・・でもありがとな、心配してくれて、少し嬉しかったよ」

「知らない！先帰るよ」

リボンが取れれば素直なのですが、今のキョーコは素直になることができません。

しかし立ち上がろうとしたケンジがバランスを崩してしまいキョーコのリボンを取ってしまいます。

「っと・・・あ」

「心配したよお兄ちゃぁぁん！ケガ大丈夫ー！？」

結局この場でも血を吸われてしまうケンジだったのでした。

ここから先もじゃれ合いながらお互いのことを思いやる兄妹の姿は実際に漫画を読んでお確かめください。

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『ふだつきのキョーコちゃん』を読んだ感想

リボンを取ったときの素直なキョーコがとても可愛らしかったです。

妹のために傷だらけになっていくケンジの姿からは大きな感動を味わうことができますね。

ユニークな物語と感動的なシーンが見事に融合した『ふだつきのキョーコちゃん』！

いつまでも読んでいたくなる完成度の高い作品になっています。

愛すべき登場人物たちの日常を読みながら大笑いしてみてください。

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