悪し妻かたりのネタバレ!大海とむが描く漫画の魅力とは?

今回は「大海とむ」先生の『悪し妻かたり』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

※記事の中にはネタバレ部分がありますので、お先に立ち読みをお勧めします!

 

悪し妻かたり』はこんな漫画(あらすじ)

荒廸(あらみち)家に生まれた娘たちは蛇神の加護を受けているため、嫁ぎ先で出産した子どもは家に隆盛をもたらすと言われています。

そんな荒廸家に悪妻と称される水松女という娘がいました。

蛇神の愛娘と恐れられている水松女は戦で夫を失い、あろうことか夫の仇である加佐吉次郎に嫁ぐこととなります。

悪妻というレッテルと貼られた娘と、噂を知りながら妻に迎えた変わり者の武将。

運命に導かれるように結ばれた2人の運命とは・・・!?

歴史時代劇とラブロマンスを融合させた『悪し妻かたり』

今回は特殊な夫婦の運命を描いた恋愛漫画の魅力についてネタバレを含みながらご紹介していきます。

大海とむ先生の渾身作をじっくりとお楽しみください。

 

悪し妻かたり』の魅力紹介(ネタバレ含む)

前編

夫を戦で亡くしたばかりの水松女に父親が縁談話を持ってきました。

水松女
「父上、わたくしはつい先日夫を亡くしこちらに戻ったばかりですが」

父親は水松女の事情を知らない訳ではありません。

しかし夫が戦で敗れたため屋敷と水松女を褒章として差し出さなければならないのです。

水松女が嫁ぐことになったのは夫を殺した加佐家の次男坊である吉次郎宗清という武将でした。

父親から吉次郎宗清の名を聞いた水松女は彼と出会った時のことを思い出します。

吉次郎宗清
「屋鉄長治はこの加佐吉次郎宗清が討ち取った!屋鉄の城はもはや我ら加佐の手に落ちた!手向かい致さねば命は取らぬ、神妙に致せ!荒廸家から嫁がれたという屋鉄長治どのがご正室でお間違いないか」
水松女
「間違いございません」

こうして運命的な出会いを果たした2人なのですが、この時はお互い結婚するなど想像もしていません。

後日、正式に水松女が吉次郎宗清の元へ嫁ぐことになりました。

ですが加佐家の者たちは水松女のことを良く思っていないようです。

その理由は水松女が蛇神の愛娘と呼ばれているためでした。

代々、荒廸家の娘は蛇神の加護を受けながら嫁ぎ先に隆盛をもたらすと言われています。

しかし水松女は山賊まがいの屋鉄家に脅されて連れて来られたため、屋鉄家に愛情を持つことができませんでした。

愛情が無い水松女は夫の世話をせず、子どもを授かることもなかったのです。

さらに屋鉄家の民を働かせて私財を貯め込んだという噂も流れていました。

こうした事情から加佐家の者たちは水松女と吉次郎宗清の婚姻を快く思っていなかったのです。

吉次郎宗清に仕える家臣たちも水松女との婚姻を面白く思っていません。

屋鉄家の山城と水松女は吉次郎宗清にとって褒賞ではあるのですが、扱いづらい城と蛇神の愛娘は褒賞には値しないと誰もが思っているのです。

さらに家臣たちは少しも抵抗せずに城を明け渡した水松女のことを災いの元だと感じていました。

吉次郎宗清
「あれは領民や城内の者たちへの被害が少ないよう配慮したのではないか?俺はむしろ城と共に自分すらも差し出しているように見えたがな」

吉次郎宗清だけは水松女の行動に理解を示しているようです。

そんな話をしていると吉次郎宗清の元に水松女が通されました。

水松女
「荒廸重郷が娘、水松女にございます」
吉次郎宗清
「面を上げられよ水松女どの、一別以来であったな、互いに好いとは言えぬ出会いではあったが縁あって夫婦となることになった」

吉次郎宗清は戦で夫を殺されたばかりの水松女に同情する言葉をかけます。

しかしこれも戦では仕方のないことだと話しました。

水松女
「此度の城攻めでは荒廸の父が殿にわたくしの助命救出をお願い申したと聞いております、殿は敵将の妻であるわたくしを手厚く保護してくださいました、有り難く思うばかりでございます」

夫の仇である吉次郎宗清の妻になることを水松女はすでに受け入れています。

さらにこの城について吉次郎宗清よりも詳しいため、水松女は微力ながら夫を支える決意を抱いていました。

しかし水松女は子どもを授かることができなかったので、吉次郎宗清の家臣から嫌味を言われてしまいます。

吉次郎宗清
「孫四郎!水松女どのは我が正室、この城の女主人ともなる、無礼は許さぬ、すまぬな水松女どの」
水松女
「・・・いいえ、お心遣いに感謝いたします」
吉次郎宗清
「側女のことはともかく城や領地のことでは頼ることもあるだろう、よろしく頼む」

こうして奇妙な運命に導かれた2人は夫婦として新たな生活をスタートさせることになりました。

蛇神の愛娘は新たな生活の中で幸せを手に入れることはできるのでしょうか!?

 

 

歴史時代劇とラブストーリーの良いところをミックスさせた物語になっていますね。

その中で噂話に翻弄されない吉次郎宗清が魅力的に感じました。

いわくつきのヒロインを妻として受け入れた様子から懐の広さも表現されていますね。

数奇な運命に翻弄される男女の恋模様を描写した『悪し妻かたり』

ここから少しずつ水松女の本性が明らかになっていきます。

彼女の意外な一面に驚きながら続きをご覧ください。

後編

戦の後始末で忙しいため吉次郎宗清と水松女の婚礼は後日行われることになりました。

水松女
「殿、不躾ながらお願いの儀がございます、もしできましたら屋鉄長治の遺品などいただけませんでしょうか、加佐家に嫁ぎ真心尽くすためにも屋鉄の弔いを致し区切りをつけたいと思います」

水松女の申し出を家臣たちは厚かましいと拒絶します。

しかし懐の広い吉次郎宗清は申し出を了承してくれました。

吉次郎宗清
「相わかった、おおかたのものは大殿のもとへ差し出したのでどれほど残っているかわからんが探しておこう」

話が終わると吉次郎宗清は侍女頭に水松女を部屋へ案内させます。

吉次郎宗清は水松女のため、荒れた部屋を修復させていました。

水松女は修復された奇麗な部屋で連れてきた侍女2人と新生活をスタートさせていきます。

その中で水松女は早速、畑仕事を始めることにしました。

水松女が屋鉄家に嫁いできたのは15歳の時です。

嫁いでからは子どもを生むことしか求められませんでした。

水松女
「与えられた庵はあばら家で衣服も食事も最低限、幸い目立ったことをしなければ普段はほとんど放置されていたので自分たちのことは自分たちで賄う生活をしていた」

実は蛇神の愛娘という噂の大半はガセネタで、水松女は貧しい生活を共に乗り越えた侍女たちと質素な生活を送っていたのです。

もちろん屋敷の部下達を働かせて私財を蓄えたこともありません。

吉次郎宗清と結婚した後もいざという時のために畑は耕しておくことにしたのです。

そして薬草を栽培する畑は信頼している源太という男性に任せることにしました。

さらに昔から自分に仕えている下働きの者たちには、自分と距離を置くことを命じます。

水松女
「また前みたいにわたくしに良くしてくれた者たちが嫌がらせされたり罰せられたりしたら嫌だもの」

水松女は冷たい人間などではなく、身の回りの者を大切にする存在として侍女たちから慕われていました。

一方その頃、水松女の優しさを知らない吉次郎宗清は侍女頭に水松女の様子を聞いています。

侍女頭によると水松女は落ち着いているのですが、疲れているのか部屋で休む時間が多いとのことでした。

吉次郎宗清
「この数日会う暇も作れなかったがゆっくり休ませられて却って良かったかもしれんな、あとで見舞いを届けよう」

放置されているうちに水松女は畑仕事に精を出しています。

しかしお見舞いを届けに来た吉次郎宗清に畑仕事を任せた源太が見つかってしまいました。

その事実を知った水松女はすぐの源太の元へ向かいます。

水松女
「殿ご無礼をお赦しください」
吉次郎宗清
「・・・水松女どの・・・か?」

吉次郎宗清と家臣はすでに源太を捕えていました。

その様子を見た水松女は事情を説明し始めます。

水松女
「この畑はわたくしが作らせたもの、この者たちはわたくしが無理を申して働かせております、抗うこともできぬ者たちでございます、殿の領地領民を勝手に私用致しました罰はこの身がいかようにもお受け致します」

源太の罪ではないことと、自分だけが罪を受け入れると申し出ました。

しかし吉次郎宗清には罪を与えること以外に気になることがあったのです。

吉次郎宗清
「この畑は昨日今日のものではないな、いつからだ?」
水松女
「三年・・・ほどになります」
吉次郎宗清
「ひと目では畑とわからぬよう巧妙に管理してある、屋鉄どのは知らなかったな?この畑の目的は?」
水松女
「・・・薬を作っておりました、ご覧のように傷薬や熱冷ましなどのよくあるものでございます」

近年、加佐家の領地では質の良い薬草や薬が出回っていました。

実はこの薬に大きく関わっていたのが水松女だったのです。

ですが水松女は薬を売って私腹を肥やしていた訳ではありません。

水松女は貧しい下働きの者たちを少しでも楽にするため、自分の身を切りながら薬を製造していたのです。

吉次郎宗清
「屋鉄どのに見つからないよう加佐の領まで・・・か」
水松女
「殿にはいずれお話するつもりでおりましたが・・・黙っていて申し訳・・・」
吉次郎宗清
「屋鉄には隠していたのにか?なぜおれには打ち明けようと?」
水松女
「殿は公正なお方と存じます、薬草を売りに出た者たちが加佐の領内で聞いた話を伝えてくれるのです」

色々な話を聞いているうちに水松女は吉次郎宗清を寛大で公正な人物だと確信しました。

そのため戦で負けた際も城を素早く手渡したのです。

全ての事情を理解した吉次郎宗清は誰にも罪を与えませんでした。

それだけでなく水松女の秘密と聡明さを知ったことで満足しているようです。

吉次郎宗清
「孫四郎、俺が得た妻は仮病を使って主人を騙し領民に慕われる悪しき妻だったぞ」

真実を知った吉次郎宗清は水松女との婚礼が成功だったと思うようになりました。

同じように水松女も公正な夫に惹かれ始めていきます。

2人はこのまま幸せな結婚生活を送ることができるのでしょうか!?

大海とむ先生の他の漫画に関する記事はこちらです↓↓↓

黒蔦屋敷の秘めごとのネタバレと感想!無料の試し読み情報も!

2018.05.16

 

悪し妻かたりはこんな人にオススメ

歴史時代劇とラブロマンスが好きな人にオススメしたい物語です。

現代ではない設定が切ない恋模様を盛り上げる演出になっているので、歴史モノでありながら胸キュンできる内容になっていますよ。

優しくて聡明なヒロインと器が大きく公正な武将が心を通わせていく『悪し妻かたり』

タイトルとは裏腹な良き妻の姿に憧れを抱きながら作品の世界観をご堪能ください。

もしもこの漫画を含めた電子書籍やアニメなどの動画を魅了で視聴したい人にはこちらの方法がオススメになっています↓↓↓

 

電子書籍を無料で読んでみませんか?

電子書籍は試し読み以外では無料での購読は不可能です。

ですがどうしても試し読みでは満足できないあなたにとっておきの方法があるんです!

それが動画観るならU-NEXTでおなじみのこの動画配信サービスなんですよ↓↓↓

 

 

映画、ドラマ、アニメなどの動画が最新作から名作まで充実のラインナップで見られるU-NEXT

実は電子書籍も見られることをご存知でしたか?

U-NEXTでは電子書籍を34万冊以上配信しているんです。

しかも新規登録から31日間は無料なんです!

もしも31日以内に登録を解除しても料金がかかることのない無料トライアルをこの機会に是非利用してみませんか?

ただし最新刊を読む場合は料金がかかるのですが、今なら特典で600円分のポイントがもらえるんですよ!

このポイントもよく電子書籍サービスであるような、「一部の作品だけ」「1巻だけポイント利用可」ではなくU-NEXTなら全巻で使用可能となっています!

動画はもちろん電子書籍など、全ジャンル充実の配信数は120,000本以上!

さらにどのキャリアでも関係なく利用可能なU-NEXTを是非お試しください!

無料トライアルはこちらから↓↓↓