ひまわりの詩(漫画)のネタバレ!難病に立ち向かう子どもの物語!

今回は「竹林棹」先生の『ひまわりの詩』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

※記事の中にはネタバレ部分がありますので、お先に立ち読みをお勧めします!

 

『ひまわりの詩』はこんな漫画

花の中でひまわりが一番大好きな遥。

この幼い少女は20万人に1人の難病に侵されてしまいます。

それでも元気に生き続けた遥の姿を描く『ひまわりの詩』

今回はこの漫画の魅力をネタバレを含みながらご紹介していきます。

涙なくしては読むことのできない感動の物語を是非ご覧ください。

 

『ひまわりの詩』の魅力紹介(ネタバレ含む)

前編

デイケアセンターで働く日下由美は、高校時代の同級生と結婚し現在は妊娠8ヶ月目です。

お腹の中の子どもは女の子で、出産前から名前を遥と決めていました。

由美
「パパもママも待ってるよ、早く出ておいで遥」

そんな想いが無事に届き、平成14年11月14日に3502gで遥は無事にこの世に生まれてきました。

しかし生後間もなく遥の身体に異常が起こります。

由美
「ああ、またミルク吐いちゃった、体重3000g切っちゃったのに」

黄疸がかなり出ていた遥は生まれてから保育器の中で育てられていました。

そんな遥の足のかかとにガーゼが貼ってあることに気付いた由美。

看護師に話を聞いてみると、スクリーニング検査の跡だと言われます。

このスクリーニングは代謝異常の検査で、由美が暮らす徳島県では今年の5月から実施されたばかりのものでした。

由美
「代謝異常・・・ってなに?」

由美もよく理解していなかったのですが、遥はその後市民病院に転院し自然治癒していきました。

そんな娘の様子に一安心する由美だったのですが、一本の電話が彼女たち家族を不安のどん底に陥れることになります。

夫と遥を迎えに行く道中でその電話を受けた由美。

由美
「遥がスクリーニングって代謝異常の検査で異常値が出たから、大学病院に検査入院しろって」

意味が分からないまま大学病院で検査をすることになりました。

検査後、医師から遥の病状を伝えられます。

遥はグルタル酸血症I型という病気でした。

これは摂取したタンパク質を体内で上手く処理できず、グルタル酸が髄液や血液の中に溜まってしまう先天性の代謝異常で、20万人に1人の難病です。

症状が進行すると知的障害や運動障害、発達障害が起こる可能性がありました。

由美
「・・・遥は長生きできるんですか?」

しかし医師からは分からないという返事しか返ってきません。

この難病は症状が進んでから発覚することが多く、まだ症例も少ないため見当がつかないとのことだったのです。

いったい遥の運命はどうなってしまうのでしょうか!?

 

 

グルタル酸血症I型という聞きなれない難病が発覚した遥。

幼い少女に突き付けられた運命は過酷なものでした。

ここから由美たち家族の辛い日々が始まることになります。

しかしその辛さを吹き飛ばしてくれたのは、誰よりも辛いはずの遥の笑顔だったのでした。

重たいテーマを丁寧に描いていく『ひまわりの詩』

引き続き涙が止まらない感動のストーリーをご覧ください。

後編

医師からこの先の病状についてよく分からないと言われてしまった由美。

自らインターネットや医学書で調べてみるのですが、どこにも情報はありませんでした。

そんな中、遥はミルクを吐き食欲がないまま入退院を繰り返していきます。

すると一歳半を迎えた頃に、突然遥の呼吸が止まってしまいました。

結局このまま4分間もの間、呼吸をしなかった遥。

命には別条がなかったのですが、検査の結果は栄養不足によるけいれんでした。

食事をほとんど取らず点滴に頼っている遥は脳に浮腫があり、それが食欲を引き起こす部分に障害を起こしていたのです。

今後は1日に必要なカロリーをきちんと摂取するようにと医師から伝えられました。

この日から幼い遥の腕に鈴を付けることにした由美。

由美
「これで夜中にけいれんが起こっても気付くはず、怖かった・・・死んだと思った、また起こったらどうしよう」

不安を抱えたまま遥に寄り添っていると、鈴の音と共に大きな鳴き声が響き渡ります。

由美
「けいれん!?遥!・・・ちがう、けいれんじゃない、夜泣きかぁ、よしよしどうしたの大丈夫だよ、なんでそんな泣くの」

ここで由美は自分の不安が遥に伝わっていると気付きました。

その後は遥の前では明るく接することにした由美。

すると2歳から4歳まで遥の症状は比較的安定していきました。

この頃から絵本の中のひまわりが大好きになった遥。

ひまわりのような明るい笑顔も見せてくれていました。

そして遥かにとって嬉しい出来事も起こります。

実は由美が第二子となる男の子を出産したのでした。

お姉さんとなりますます明るい笑顔を見せる遥は保育園にも通い始めます。

他の子どもたちのように運動は出来ませんが、元気に生活をしていました。

しかし6月になると風邪がきっかけで食欲が無くなり、そのまま入院生活に戻ってしまいます。

病床で孤独を感じるようになる遥だったのですが、彼女はここから奇跡を起こし始めました。

遥が病床で書き始めた『ひまわりの詩』が周囲の人たちの心を動かしていったのです。

「いちばんすきなおはなはやっぱりひまわり、いつもげんきだから」はるか。

このように幼い彼女が綴った手書きの詩は作中にも登場していますので、是非漫画をご覧になって本人の直筆を読んでみてください。

 

『ひまわりの詩』を読んだ感想

ジーンとくる感動的な物語ですね。

難病と闘う遥の姿と、彼女を支える家族の様子は読んでいて切なくなってしまいました。

ただし切なくなるだけではなく元気と勇気をもらえる物語なので、読み終えると満足感を味わえましたよ。

幼い少女が必死に生きた姿をリアルに描いた『ひまわりの詩』

多くの人がこの漫画を読んで元気になってもらう事を祈っています。

 

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