今回は「原作 芝村裕吏 漫画 キムラダイスケ」先生の『マージナル・オペレーション』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。
『マージナル・オペレーション』はこんな漫画(あらすじ)
ライトノベルとフィギアをこよなく愛する新田良太(あらたりょうた)は専門学校を卒業後、7年間ニートの状態を続けてきました。
ようやく就職した良太だったのですが、勤めていた会社が倒産してしまいます。
このままでは生活ができないためネットで仕事を探していると、外資系軍事企業PMSCsという好条件の就職情報が見つかりました。
高待遇に目が眩んだ良太は早速応募してみるのですが、仕事内容は彼が思っているような甘いものではなかったのです。
異国の地で傭兵として働くことになった青年の運命を描いていく『マージナル・オペレーション』！
今回は戦争をテーマにしたヒューマンドラマの魅力についてネタバレを含みながらご紹介していきます。
リアリティーのあるミリタリーアクション漫画をじっくりとお楽しみください。
『マージナル・オペレーション』の魅力紹介（ネタバレ含む）
前編
いつものように出社した新田良太が会社の前で立ち尽くしています。
その理由は社長が夜逃げをしたためでした。
何もかもが馬鹿らしくなった良太は家へ帰ることにします。
会社が倒産したため今月の給料が貰えるかどうかも分かりません。
家賃が払えない状況の良太に追い打ちをかけるのが無計画に購入した趣味のフィギュアです。
大好きなフィギュアを売りたくないためネットで仕事を探すことにしました。
しかし勤務地や給料など良太が望むような転職情報はなかなか見つかりません。
そんな中、民間軍事会社PMSCsという求人情報が目に留まります。
詳しい情報を検索しようとするのですが、ここで友人から飲み会に誘うメールが送られてきました。
飲み会へ出かける前にこれまでの人生を振り返る良太。
ライトノベルやゲーム、漫画が趣味の良太はゲームクリエイターになる夢を持っていました。
ですが特別な文才や画力が無かったためとりあえず東京の専門学校へ進学することにします。
そこで特別な努力をせず趣味に明け暮れた良太は就職活動に失敗してしまいました。
良太にとっての春休みは7年間継続してしまいます。
この期間、良太は親のすねをかじって生きてきました。
ニートの状態を続けていくうち、良太は周囲から置いてけぼりにされている感覚が強くなっていきます。
孤独になった良太は真剣に就職先を探すようになりました。
この流れでデザイン事務所に勤めることができたのですが、勤務先には罵詈雑言を浴びせ続ける嫌な上司が待ち受けていたのです。
ストレスに悩まされる良太は深夜アニメだけを楽しみに必死で働き続けました。
会社が倒産した現在の良太に家賃を振り込める経済力はありません。
以前に家賃を4ヶ月滞納した時は大家が怒鳴り込んできました。
そのためこのままでは追い出されてしまう可能性もあるのです。
思考を停止した良太はそのまま眠ってしまいました。
彼が目を覚ましたのは飲み会に誘ってきた友人からの電話です。
電話で目を覚ました良太はパソコンの電源を落とさず出かけてしまいました。
飲み会で周囲の友人たちとの差を感じた良太は帰宅するとパソコンをシャットダウンしていなかったことに気がつきます。
酔っぱらいながらパソコンの電源を落とそうとすると、画面にはPMSCsの求人情報が映っていました。
良太は酔っぱらったまま求人情報に募集することにします。
この何気ない行動が良太の運命を激変させることになるのでした。
無気力なまま生きてきた青年の様子にリアリティーを感じました。
趣味にお金を費やすところや、金欠になるまで無計画な状況を続けるシーンで主人公のダメな部分を上手に表現していますね。
ダメンズが戦場に身を置くことになる『マージナル・オペレーション』！
ここから物語は一気に本格的なミリタリーアクションの様相を呈していきます。
今までの漫画では描かれることの無かったシリアスな戦場をハラハラドキドキしながらご覧ください。
後編
求人情報に募集した4日後、良太がPMSCsの面接会場へ向かっています。
PMSCsへの応募資格は一般的なパソコンの知識と20歳から35歳までの年齢制限だけでした。
応募要項には直接的軍事行動と命の危険があると書かれていたのですが、情報が少ないため業務内容がよく分かりません。
それでも面接に合格すれば契約金が貰えるため良太は気合を入れています。
高い給料のことを考えているうちに面接会場に到着しました。
複数人が集まった会場で待っていると外国人が現れます。
アンドリューはまず契約後、7日以内であれば解除することが可能なことを説明しました。
しかし契約を解除することはPMSCs側にとっても社員にとっても好ましいことではありません。
そこでアンドリューは任地への派遣前に簡単なテストを実施すると言ってきます。
テストのために用意されたボタンは隣の部屋に設置されたコンピューターと接続してあり、ボタンを押せばある国の死刑を執行するという仕組みになっていました。
このボタンを押せるかどうかがPMSCsと契約を締結させるためのテストです。
死刑執行と聞いたためすぐには誰も動くことができません。
ですが良太はボタンを押すと死刑が執行されることなど信用していませんでした。
周囲が混乱する中、真っ先にボタンを押して席に戻っていきます。
その後、多くの人間が拒否する中、テストは終了しました。
もちろん真っ先にボタンを押した良太は契約を勝ち取っています。
1週間後、良太は任地へ向かうための準備を終えました。
新居のことを考えながら品川駅へ向かうと、すでに契約を締結した人たちが集合しています。
面接の時とは違ってアンドリューは笑顔を見せてくれました。
しかしここですぐに表情を厳しくさせます。
航空券を渡された良太は指示される通りバスに乗り込みました。
そのまま空港に到着した良太は飛行機でタジキスタンへ向かいます。
タジキスタンへ到着するとPMSCsの社員によってキャンプ地へ案内されました。
良太たち新人はここで13週間の訓練を受けてからそれぞれの任地へ向かうことになっています。
不安が頭をよぎる中、良太の新たな仕事がスタートしていきました。
いったいPMSCs社は彼らにどのような任務を与えるのでしょうか！？
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『マージナル・オペレーション』を読んだ感想
傭兵や紛争をテーマにしているにも関わらず悲壮感が少ない物語になっている気がしました。
もしかするとリアリティーを追求すると逆に明るい雰囲気が漂うのかもしれませんね。
一般人が紛争に参加する様子を描いていく『マージナル・オペレーション』！
傭兵をビジネスだと考える人たちの心境が伝わる作品になっています。
映画や漫画で表現されるような傭兵ではなく、本物の傭兵にこだわったストーリーをお楽しみください。
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