『わたしの幸せな結婚』のネタバレ(漫画)!あらすじと感想も!

今回は「原作 顎木あくみ 漫画 高坂りと」先生の『わたしの幸せな結婚』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

※記事の中にはネタバレ部分がありますので、お先に立ち読みをお勧めします!

 

わたしの幸せな結婚』はこんな漫画(あらすじ)

齊森家は見鬼の才という異能者を継承している歴史ある名家です。

しかし異能の家系に生まれた長女の美世(ミヨ)は能力を継承できませんでした。

成長するにつれ異能を開花させた異母妹に迫害されるようになった美世。

自分を支えてくれる幼なじみも異母妹の婿になることが決まってしまいます。

齊森家から邪魔者扱いされるようになった美世は父親から久堂家に嫁ぐことを命じられました。

冷酷無慈悲と噂される久堂家の当主と結婚することになった美世の運命とは・・・!?

運命に振り回されるヒロインの恋模様を描いていく『わたしの幸せな結婚』

今回は和風テイストのファンタジー漫画についてネタバレを含みながら魅力をご紹介していきます。

辛い現実を受け入れる美世の姿から感動を味わってみてください。

 

わたしの幸せな結婚』の魅力紹介(ネタバレ含む)

前編

久堂家にやって来た美世が当主の清霞に向かい頭を下げています。

齊森美世
「お初にお目にかかります、齊森美世と申します」

丁寧に挨拶をするのですが清霞は何も答えてくれません。

しかし無視されることに慣れている美世は下手に動かない方が良いと判断しました。

少しの間、沈黙が続いたところでようやく清霞が口を開きます。

久堂清霞
「いつまでそうしているつもりだ」
齊森美世
「申し訳ございません」
久堂清霞
「謝れとは言っていない、顔を上げろ」

指示に従った美世は初めて清霞の顔を見ることになりました。

清霞は陶器のように真っ白な肌と透ける様な薄い茶色の長い髪、そして青みがかった瞳をした美しい男性です。

ですが美世は彼の美しさを見ても表情を全く変えません。

齊森美世
「人は見かけによらない、今まで何人もの女性が三日ともたずに彼との結婚を諦め去っていったと聞いている、わたしにはもう後がない、帰る家もなく頼れる場所も人もない」

孤独となった美世はどんな辛い目に遭わされても久堂家で生きていくしかないのです。

美世は齊森家という歴史ある名家の長女としてこの世に生を受けました。

齊森家は異能者の家系で美世の父親と母親は、その特殊な血を少しでも濃くするため政略結婚で結ばれます。

当時の父親には別の恋人がいたのですが家の決定には逆らえません。

仕方なく愛する人と別れて政略結婚を受け入れたのです。

齊森美世
「そんな愛のない夫婦の間に生まれたのがわたしだ」

幼い頃の美世は父親と母親から可愛がられていました。

しかし母親が病で亡くなり、父親がかつての恋人と再婚したことで状況が一変します。

継母となったかつての恋人は父親との中を引き裂いた女の娘として美世を憎んでいました。

また父親は政略結婚したことを負い目に感じています。

その中で継母が女の子を出産しました。

異母妹が成長するにつれ継母だけでなく父親も美世のことは見向きもしなくなっていきます。

齊森美世
「異母妹である香耶はわたしよりはるかに器量良しで要領も良い、おまけにわたしにはない異能”見鬼の才”まで持っている」

異母妹が継母と同じように美世を見下すまでにそれほどの時間はかかりませんでした。

美世が19歳になる頃には異母妹から完全に使用人扱いされるようになっています。

この時代、良家の娘であれば19歳という年齢ならどこかへ嫁いでいなければなりません。

しかし使用人以下の扱いを受ける美世には縁談話などなく、また賃金をもらっている訳でもないので家を出ることもできなかったのです。

齊森美世
「きっと一生こうして大人しく下僕のように働くだけ」

下僕という運命をいつの間にか受け入れるようになっていました。

ですが1人だけ美世のことを齊森家の人間として認めてくれる人物が存在していたのです。

辰石幸次
「こんにちは、今日はとても良い天気だね、とても暖かくて」
齊森美世
「はい、洗濯物がよく乾きそうで助かります」

彼の名前は辰石幸次といい、齊森家と同じ異能を継承している名家の次男で美世にとっては幼なじみに当たる存在です。

下僕のような扱いを受ける美世ですが幸次だけには心を許していました。

しかし心を許す男性の存在も美世を不幸へ突き落す要因となってしまうのです。

これ以上、美世にはどんな不幸が待ち受けているというのでしょうか!?

 

 

名家の政略結婚によって不幸な運命を背負うことになった美世が不憫だと感じました。

彼女には何も責任がないからこそ悲劇的な物語になっていますね。

不幸が重なっていくうちにどんどん無表情になっていく美世の姿も印象的でした。

歴史を感じさせる時代背景の中、不幸を受け入れたヒロインの半生を描いていく『わたしの幸せな結婚』

次第に人生の終わりが来ることを願う美世の心境が見所になっています。

儚く散りたいと願う美世の悲しげな表情に注目しながら続きをご覧ください。

後編

幸次は以前に使用人のような扱いを受ける美世の処遇を改善しようとしてくれました。

処遇が改善されることはなかったのですが、いつも美世のことを気にかけてくれる幸次は唯一の味方となっています。

辰石幸次
「ああそうだ、つまらないものだけれどよかったらどうぞ、流行りの洋菓子じゃなくて悪いけど、ああいうのは傷みやすいって聞いたから」
齊森美世
「ありがとうございます、使用人の皆でわけていただきます、ところで今日はどのようなご用なのですか?」
辰石幸次
「ああ、うん、まあ・・・ちょっと大事な用だよ、君の父上にね、じゃあまたあとで」

普段は和装の幸次なのですが今日は洋服を着ているため、よほど大切な話なのかもしれません。

美世は幸次の用件が結婚の申し込みかもしれないと思ってしまいます。

しかし現状の自分は貧しい庶民の娘と同じ境遇なので結婚の申し込みは有り得ないと考えなおしました。

すると使用人の1人が美世も父親の元へ来るよう声をかけてきます。

そこで父親から告げられた話は幸次を齊森家の婿養子に迎えるというものでした。

ですが幸次の妻として齊森家を支えていくことになったのは美世ではなく異母妹の香耶だったのです。

齊森美世
「父が幸次さんを入り婿にと考えていることは前から気がついていた、だからもしかしたらと淡い期待を抱いてしまっていた」

幸次と結婚出来れば自分の存在を認めてもらえるかもしれません。

そして父親とも昔のように話せる日が来るかもしれないと期待してしまったのです。

しかし現実は香耶が幸次と結婚し、美世は久堂家に嫁ぐことになってしまいました。

久堂家の当主である清霞は冷酷無慈悲な人物として有名です。

結婚に関しても婚約した多くの女性が三日ともたずに逃げ出したと噂されていました。

齊森美世
「そんな男性の許へ嫁に行けという、そして一度家を出たからにはもう二度と齊森家の敷居を跨がせぬつもりだろう」

美世は女学校に通わせてもらっていません。

そんな彼女が久堂家の当主と良好な関係を築けるはずがないのです。

しかし父親は荷物の準備が整ったらすぐに久堂家へ向かうよう命じてきました。

話が終わり美世が部屋に戻ろうとすると幸次が声をかけてきます。

辰石幸次
「ごめん、僕は本当に不甲斐ないね、結局何もできなくて・・・今だってなんて言ったらいいのか」
齊森美世
「幸次さんが謝ることではありません、ただ運が悪かっただけですから」
辰石幸次
「違うっ、運なんかじゃ」
齊森美世
「違いません、いいのです、わたしは別に気にしていません、だってもしかしたら嫁ぎ先で幸せになれるかもしれないのですから」

幸せになれるなど微塵も思っていません。

美世は自分に言い聞かせるよう必死で言葉を振り絞っているのです。

辰石幸次
「君は僕を恨んでいないのか」

幸次はせめて自分のことを責めてほしいと思っていました。

しかし美世は幸次を責めるようなことはしません。

齊森美世
「恨んでなどいません、そんな気持ちはもう忘れました」
辰石幸次
「ごめん、本当にごめん、僕は君を助けたかった、また昔のように普通に君と笑いあいたかった、僕は君を」

幸次が大切な何かを伝えようとするのですが香耶に邪魔されてしまいます。

2人の会話はここで終了しました。

名家の出身で能力の高い幸次なのですが、彼の唯一の欠点は臆病すぎることなのです。

齊森美世
「この場で彼が何か意見したならばきっとわたしか香耶のどちらかを傷つける、それを理解して結局口を噤むのだ、彼が何を言おうとしたのかわからないし今さら知りたいとも思わない」

美世は幸次に別れを告げると部屋に戻っていきました。

その後、荷物をまとめたのですが美世はなかなか眠ることができません。

齊森美世
「思い出すのは苦しかった記憶ばかり、そして明日からもきっと幸せなど待っていない、早くこの命が尽きるのをただ期待して眠る、それだけ」

こうして美世は絶望しながら齊森家を後にしたのです。

自らの命が尽きるのを期待しながら久堂家へ向かった美世。

齊森美世
「わたしにはもう後がない、帰る家もなく頼れる場所も人もない、このあといくらつらい目にあわされようとここでやっていくしかないのだ」

久堂家ではどのような運命が美世を待ち受けているのでしょうか!?

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わたしの幸せな結婚を読んだ感想

数多くの不幸が連続するためヒロインにはハッピーエンドを迎えてほしくなりました。

もちろん単純なハッピーエンドでは面白くないのでこの作品らしい予測不能な結末を期待したいですね。

絶望感だけを抱えて嫁いだヒロインの数奇な運命を描写した『わたしの幸せな結婚』

綺麗なタッチの絵とノスタルジックな雰囲気がマッチした素敵な物語です。

タイムスリップしたような感覚を味わいながら作品の世界観を堪能してみてください。

 

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