今回は「著者 上林眞 原作 木嶋隆太」先生の『宮廷鍛冶師の幸せな日常』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。
『宮廷鍛冶師の幸せな日常』はこんな漫画(あらすじ)
世界一の鍛冶師を目指して働き始めたフェイクだったのですが、憧れていた宮廷鍛冶課は超ブラックな職場でした。
暴力を振るわれ休みがないブラックな職場で3年働いているうちに、フェイクは劣悪な環境に慣れてしまいます。
地獄の日々を過ごす中、隣国の公爵令嬢で鍛冶が好きなアリシアの存在にフェイクは癒されるようになっていました。
そんなアリシアにフェイクは突然偽装婚約者として隣国に引き抜かれます。
ブラックな職場を辞職することにしたフェイクは優秀な才能を隣国で活かすことができるのでしょうか!?
貴族と鍛冶職人の純愛を描いていく『宮廷鍛冶師の幸せな日常』
今回は異世界を舞台にしたSFファンタジー漫画の魅力についてネタバレを含みながらご紹介していきます。
フェイクが幸せを掴みとる物語に魅了されてください。
『宮廷鍛冶師の幸せな日常』の魅力紹介(ネタバレ含む)
前編
フェイクが鏡の前で身なりを整えています。
意気込みながら外へ出ると桜の花びらが舞い上がっていました。
満開の桜を見ると自分を歓迎してくれているような気がしてきます。
改めて鍛冶師としての仕事を頑張ろうと思えてきました。
気合を入れていると同じように桜を眺めている美女を見かけます。
美女がとても綺麗な声で話しかけてきました。
あまりにも綺麗なので美女は貴族なのかもしれません。
ポケットから鍛冶資格が落ちかけています。
資格がないと国内で鍛冶を行えないのでポケットに入れ直しました。
練習していた通り姿勢を正して挨拶します。
しかし大きな声を出したので美女を驚かせてしまいました。
気を遣ってくれるのですがフランクな態度を取るわけにはいきません。
それでもアリシアが微笑んでくれるので話しやすい雰囲気が生まれます。
アリシアの質問にフェイクは少し戸惑ってしまいました。
しかし考えた結果、やりたいことではありませんがなりたいものを答えます。
夢を叶えるのはとても難しいことかもしれません。
困難だと分かっていてもフェイクはアリシアに真っ直ぐ自分の夢を語りました。
素直に応援してもらえるとは思っていなかったので驚いてしまいます。
これまでは夢を語るといつもからかわれていました。
そのため嬉しくなります。
アリシアのような可愛い子といつかは結婚できるかもしれないという期待が膨らんできました。
ニヤニヤしながら鍛冶課へ向かいます。
第一印象が大事なので元気よく挨拶することにしました。
鍛冶課に入った瞬間、鍛冶長のモルガンに殴られてしまいます。
訳も分からないまま頭突きも喰らわされました。
ここからフェイクの想像していた宮廷での生活は崩壊していくことになるのです。
世界一の鍛冶師という夢を語るフェイクの情熱が感じられましたね。
その夢を応援してくれるアリシアも可愛らしかったです。
ブラック企業で働き始めたフェイクの苦労を表現した『宮廷鍛冶師の幸せな日常』
ここから鍛冶課の実態が明らかになっていきます。
ボロボロになりながらもフェイクは夢を諦めませんよ。
後編
フェイクが宮廷鍛冶師として働き始めてから3年が経過しました。
憧れの場所で働けるという期待に胸を膨らませていましたが、フェイクを待ち受けていたのは地獄の日々だったのです。
宮廷の鍛冶課はフェイクが想像していたような輝かしい場所ではありませんでした。
いつものように鍛冶長のモルガンから厳しく叱責されています。
モルガンからは叱責だけでなく暴力も振るわれていました。
文句がないわけありません。
本来は大量の武器のメンテナンスは鍛冶課の人間全員で行うはずです。
それなのにフェイク1人に全てのメンテナンスを押し付けられていました。
3年間ずっとこの状況が続いています。
怒られ続けたせいでフェイクは痛みに慣れてしまいました。
いつの間にか怒られる原因が自分にあると思うようになっています。
モルガンは残りのメンテナンスを休み明けまでに仕上げろと命令してきました。
そして部下たちと一緒に舞踏会へ行ってしまいます。
取り残されたフェイクは武器のメンテナンスを再開させました。
かなりの量があるため週明けまでに終わらせるには徹夜しなければなりません。
週明けの月曜までにメンテナンスを終わらせても、そこからは通常の勤務が始まります。
フェイクには別の日に休みを取ることは認められていません。
ブラックな職場ですがフェイクは自分が落ちこぼれているからだと思い込んでいます。
ただしエンチャントの効果は1週間しか持続しません。
そのため毎週のように大量の武器が鍛冶課に運び込まれてくるのです。
エンチャントは魔力文字の追加や修正を行うことで施せるようになっていました。
エンチャントが残っている剣には修復を行い、エンチャントが切れてしまっている場合は最初から作り直さなければなりません。
この作業を繰り返しているうちにフェイクは眠ってしまいました。
眠っていては週明けまでにメンテナンスが終わりません。
フェイクは慌てて飛び起きました。
アリシアは鍛冶を見ることが好きで、隣国から訪れた際は鍛冶課に足を運んでくれています。
会えたことは嬉しいのですがフェイクは着替えもしていませんし風呂にも入っていません。
美女のアリシアを前にしてみすぼらしい気持ちになってきます。
昨日は珍しく見えやすい場所を殴られました。
しかしアリシアにだけは鍛冶課でイジメられていることはバレたくありません。
身分は違いすぎますがフェイクはアリシアのことが好きなのです。
異性として良い印象を持ってもらいたいので情けない姿は見られたくありません。
アリシアはメンテナンスを見せてもらうことにします。
見られている中で魔力文字の確認作業を始めました。
剣の中には文字が欠けてしまっているものや消えてしまっているものがあります。
部屋に置かれている大量の武器を1人でエンチャントしているのかアリシアに質問されました。
一流の鍛冶師になるため全部1人でエンチャントしていると答えます。
するとアリシアが凄いと褒めてくれました。
いつもは無能だと蔑まされているため、アリシアに褒められたことでフェイクは気が緩んでしまいます。
アリシアの前では強い男で痛いのですが、気の緩みから涙がこぼれてきました。
鍛冶師は水魔法が得意だからと誤魔化します。
しかしアリシアを誤魔化すことはできません。
情けないと思いながらこれまでのことをアリシアに話しました。
今まで誰にも相談できなかったので話し出すと止まりません。
頭を撫でてくれるアリシアの暖かい手がフェイクの涙を誘います。
アリシアと話している間にも騎士が無茶なエンチャントを依頼してきました。
騎士の傲慢な態度からアリシアはフェイクが身を置く過酷な状況を理解します。
1年目の時に耐えられなくなったフェイクはモルガンに辞めたいと相談したことがありました。
その時にもしも辞めるなら鍛冶師資格を剥奪すると脅されたのです。
資格を剥奪されると国内で鍛冶の一切を行うことができません。
隠れて鍛冶を行うことは違法行為なのです。
いきなりのプロポーズにフェイクは聞き間違いだと思ってしまいました。
もしかしたらアリシアが言っている結婚と、フェイクが考える結婚は意味が違うのかもしれません。
アリシアが頷いたので結婚の意味は間違っていないようです。
だからといってフェイクは状況を理解したわけではありません。
いったい何がどうなっているのでしょうか!?
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『宮廷鍛冶師の幸せな日常』を読んだ感想
ブラックな職場で働き続けるとフェイクのように感覚がマヒしてしまうのかもしれませんね。
アリシアに話したことで少しは楽になったようなので安心しました。
公爵令嬢に溺愛されていく『宮廷鍛冶師の幸せな日常』
武器のメンテナンスなど設定もしっかりしているので読みやすい物語になっています。
フェイクが幸せを掴みとる様子をじっくりとお楽しみください。
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