今回は「小手川ゆあ」先生の『殺人プルガトリウム』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。
『殺人プルガトリウム』はこんな漫画(あらすじ)
殺し屋の高杉玄(ハル)は26歳の時に義父で殺し屋組織の高杉白臣を殺害しました。
20年後、玄はそのことを後悔しながら最期を迎えます。
ところが死んだはずの玄が目覚めるとそこは死後の世界でした。
摩訶不思議な世界で16歳として蘇った玄は、自分が殺した義父と再会することになります。
さたに死後の世界には自分がこれまで殺害した他の仲間たちの姿もありました。
カトリック教会の教義で生命の終わりと天獄との間に存在するプルガトリウムという期間の中で生きることになった玄にはどのような運命が待ち受けているのでしょうか！？
不思議な運命を背負うことになった主人公の姿を描いていく『殺人プルガトリウム』！
今回はサスペンス漫画の妙手である小手川ゆあ先生の人気作について、ネタバレを含みながら魅力をご紹介していきます。
主人公が体験することになった奇妙な体験を感情移入しながら読んでみてください。
『殺人プルガトリウム』の魅力紹介（ネタバレ含む）
前編
病院のベッドで最期を迎えようとしている高杉玄が自らの過去を医師たちに語り出します。
玄が5歳の頃、養護施設に義父が迎えに来てくれました。
義父は玄だけでなく多くの子どもを養子にして、彼らを殺し屋に育て上げます。
殺し屋組織の元締めだった義父と同じように玄も数多くの人間を殺してきました。
玄は26歳の時、組織の掟を破ったため命を狙われるようになります。
その結果、玄は義父を含む組織の人間全員を殺しました。
後悔の念を抱きながら玄が息を引き取ります。
彼の話を半信半疑で聞いていた医師が臨終を見届けたのですが、再び玄が目を覚ましました。
目の前には医師や看護師の姿があるのですが、玄には見覚えがありません。
その上、看護師は玄に保護者の所在を教えて欲しいと尋ねてきます。
不思議に思う玄に対して看護師は未成年だからだと説明しました。
驚く玄が自分の手を見てみると、明らかに若返っています。
鏡を見てみると玄の顔が10代のころまで若返っていました。
動揺しながら看護師に義父と自分の名前を伝えます。
状況を理解できないのですが、もしも本当に若返ったとしたら義父に会えるかもしれません。
そんなことを考えていると殺したはずの義父が病院に現れました。
義父は看護師を病室から出させると、玄に対して拳銃を向けます。
こうして玄と義父はありえない再会を果たしました。
いったいここから2人にはどのような運命が待ち受けているのでしょうか！？
義父を殺してしまったことを後悔しながら死んでいった玄の姿が印象的でした。
彼は多くの人間を殺しましたが心は優しい人なのかもしれませんね。
殺し屋が数奇な運命に翻弄されていく様子を描いた『殺人プルガトリウム』！
ここから不思議な世界の中で玄が人生をリスタートさせていきます。
2度目の人生がどのようなものになるのかご注目ください。
後編
病室に現れた義父の白臣は玄が再び自分を殺しにやって来たと思っていました。
問い詰められても玄はこの状況を理解できていません。
武器がないことを確認すると玄の年齢を尋ねます。
白臣の命令に従うことにした玄は、病院の前で倒れていた時に着ていたという学生服に着替えました。
見慣れない制服に戸惑っていると、白臣が車まで案内してくれます。
車に乗ると白臣が少しずつ事情を語り出しました。
玄は自分が死んだことすら理解できていません。
少しずつ状況が理解できていきます。
車から見える路地には多くの人間が歩いているのですが、彼らも全員死んでいるのかもしれません。
納得できないことはまだあるのですが、車が白臣の家へ到着したため食事をしながら話を続けることにします。
死後の世界で食事をすることに違和感を覚えるため箸が進みません。
さらに箸が進まない理由はまだありました。
組織は玄にとって家族だったため懐かしさが込み上げてきます。
家族同然の仲間を殺してから玄はずっと孤独でした。
久々に家族の温かみを感じた玄は思わず泣き出してしまいます。
白臣は玄のことを殺そうとしたので恨まれていると思っていました。
しかし今の玄は白臣のことを恨んでなどいません。
白臣も息子同然だと思っている玄のことを恨んでなどいませんでした。
そのためこの世界で家族としてやり直そうと言ってくれます。
昔のように戻れるかもしれないと考えた玄は気になっていたことを質問することにしました。
ここで玄の頭に1つの疑問が生じます。
白臣は殺した男に見覚えがありませんが、おそらく前世で殺した男だと推測していました。
そのため昔の仲間を捜すことは危険だと進言してきます。
しかし玄の意思は変わることがありません。
玄は殺されても構わないという覚悟を持っていました。
この不思議な世界で玄は仲間に会って謝罪することができるのでしょうか！？
そして仲間たちは玄のことを許してくれるのでしょうか！？
気になる続きは実際に漫画を読んでお確かめください。
小手川ゆあ先生の他の漫画に関する記事はこちらです↓↓↓
『殺人プルガトリウム』はこんな人にオススメ
サスペンス漫画とファンタジー漫画が好きな人にオススメの作品になっています。
死後の世界という現実離れした設定と、自分が殺した仲間を捜すという設定が見事に融合した物語ですよ。
亡くなった殺し屋たちの心境を描写していく『殺人プルガトリウム』！
登場人物たちの感情に注目しながら読んでいくと物語の魅力が伝わると思います。
高校生になって自分が殺した仲間を捜す主人公の姿を目に焼きつけてください。
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