寿々木君のていねいな生活のネタバレ!無料の試し読み情報も!

今回は「ふじもとゆうき」先生の『寿々木君のていねいな生活』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

※記事の中にはネタバレ部分がありますので、お先に立ち読みをお勧めします!

 

『寿々木君のていねいな生活』はこんな漫画(あらすじ)

寿々木薫はお菓子を作ったり植物の世話が大好きな男子中学生です。

しかし大きな身体と目つきの悪さから趣味が似合っていないとバカにされてきました。

見た目とのギャップに悩む寿々木君は高校の入学式に向かう電車内で酔っ払いに絡まれてしまいます。

優しい寿々木君が困っていると小さな美少年が助けてくれました。

同じクラスだと分かった寿々木君は美少年の春名新とどんどん仲良くなっていきます。

ギャップがある2人の愉快なスクールライフを綴っていく『寿々木君のていねいな生活』

今回は友情をテーマにしたギャグコメ漫画の魅力についてネタバレを含みながらご紹介していきます。

笑顔と優しさで溢れた心温まる物語になっていますよ。

 

『寿々木君のていねいな生活』の魅力紹介(ネタバレ含む)

前編

4月7日5時30分、寿々木薫がアラームの音で目を覚ましました。

寿々木薫
「はぁ・・・緊張するな、こういう日こそいつも通りに・・・」

今日は高校の入学式があるので緊張しています。

そのためいつものルーティン通りの行動で緊張をほぐすことにしました。

まずは顔を洗ってから植物に水をあげます。

寿々木薫
「リラックスにいいのはカモミールとレモンバームと・・・」

ハーブを摘み取ると玄関の掃除をして母親と妹の靴を揃えておきました。

そしてお湯を沸かしながら妹のジュースを作ります。

寿々木薫
「あとは摘みたてハーブティーを淹れて・・・」

ハーブティーを飲むと気分が落ち着いてきました。

リラックスしていると母親と妹のたまこが起きてきます。

母親
「薫ーおはよ、ふわーハーブの香り癒されるぅー」
寿々木薫
「おはようお母さん、ハーブティー飲む?」

母親とたまこのためにトーストを焼き、食卓にヨーグルトも並べました。

たまこには特製のジュースを飲ませてあげます。

母親
「いよいよ入学式だね、後で行くから」
寿々木薫
「いいのに、仕事大丈夫?」
母親
「そのまま出勤するー、体温計、体温計、たまお着替えしてねー、しまった、水筒洗ってなかった」
寿々木薫
「さっき洗っておいたよ」

まだ15歳なのに寿々木君は母親を完璧にサポートするようになっていました。

息子のおかげで母親の準備も整います。

母親
「じゃあ薫、絡まれないようにねー!」
寿々木薫
「うん、気を付ける」

身体が大きく目つきが悪い寿々木君は理不尽な因縁をつけられることも珍しくありません。

ものすごく優しいのに見た目で損をしているのです。

母親
「あー心優しい人間ですってキーホルダーがあればねー」
寿々木薫
「そんなの付けたくないよ」

キーホルダーを付けるわけにはいかないので笑顔を意識することにしました。

しかし通学の電車内は混雑しているので笑顔をキープできません。

さらに運悪く目の前には酔っ払いが座っています。

絡まれないためにも酔っ払いと視線を合わせるわけにはいきません。

寿々木薫
「そうだ、車窓を眺めてやり過ごそう、あっ眩しい」

朝陽が目に入ってしまったのでいつもより目つきが悪くなってしまいます。

するとガンを飛ばしたと絡まれてしまいました。

説明しようとするのですが酔っ払いは話を聞いてくれません。

そのまま次の駅で降ろされました。

春名新
「よー、ヤマモトー何やってんの?急がないと遅刻だぜ」
寿々木薫
「誰?ヤマモ・・・?女・・・ちがった男子」

見たことがない小さな美男子が寿々木君と酔っ払いの間に割って入ります。

美男子が寿々木君を連れて行こうとするのですが酔っ払いの興奮は納まりません。

ここで酔っ払いが寿々木君を強引に掴もうとしてきます。

次の瞬間、美男子が酔っ払いの腕を取り投げ飛ばしました。

ようやく騒ぎを聞きつけた駅員が駆けつけてくれます。

春名新
「走って」
寿々木薫
「えっ、どうして」
春名新
「長くなると入学式遅刻するだろ!」

事情を聞かれると入学式に遅刻するので2人は最寄り駅まで走ることにしました。

そのおかげで入学式には間に合いそうです。

寿々木薫
「あの・・・同じ高校だから助けてくれた・・・の?」
春名新
「んー、同じ制服だなとは思ったけど困ってたから」
寿々木薫
「ありがとう・・・凄かったね、さっき、軽々と・・・」
春名新
「小さいのに?」

身体が小さいことに触れるつもりはありませんでした。

それなのに言い方が悪かったので気を悪くさせたかもしれません。

寿々木薫
「あ、いや、その・・・」
春名新
「スゲーだろう、見た目通りじゃないの、オレの自慢」

気分を悪くさせたわけではなかったので安心します。

ホッとしたのですが美男子は手から血が出ていることに気づきました。

どうやら美男子は酔っ払いを投げ飛ばした時にひっかけてしまったようです。

寿々木薫
「ちょっと待って、ひとまずこれで・・・」

カバンに入れてあるティッシュで血を拭き絆創膏を貼ってあげました。

止血が終わると美男子が自己紹介してくれます。

春名新
「オレ春名、春名新」
寿々木薫
「あ、俺は寿々木薫です」
春名新
「よろしく寿々木君」

ここから寿々木君と春名新の高校生活がスタートすることになりました。

 

 

優しくて家族想いなのに見た目で損している寿々木君が不憫でした。

先入観で趣味を否定されることも可愛そうですね。

見た目で人を判断してはいけないことを教えてくれる『寿々木君のていねいな生活』

寿々木君が春名のおかげで少しずつ心の扉を開いていきます。

逆に寿々木君の優しさで春名も救われていくことになりますよ。

後編

入学式が終わると寿々木君と春名は同じクラスだということが分かりました。

まず生徒たちは名前と好きなことを自己紹介していきます。

寿々木君は頭の中でお菓子作りや植物の世話、ハウスキーピングなどの好きなことを思い浮かべました。

同時に中学の同級生から気持ち悪いと言われたことも思い出します。

寿々木薫
「寿々木薫です、好きなことは・・・読書・・・とか・・・」

本当に好きなことを言うことができません。

胃が痛くなってきたので寿々木君は早めに帰りたいと思ってきます。

そんな寿々木君と女子がぶつかってしまいました。

腹痛がピークの寿々木君はいつもより目つきが悪くなっています。

結局、女子は寿々木君に睨まれたと勘違いしました。

寿々木薫
「そんなつもりないのに、高校でもうまくいかないのかな」

このままでは中学時代と同じ状況になってしまいます。

すると女子から話を聞いた春名が声をかけてきました。

春名新
「こわいって、寿々木君が?んー、多分下から見てるから怖く感じるのかな、ちょっとしゃがんでみて、どう?」

素直にしゃがんだら女子が笑ってくれます。

春名が絆創膏を貼ってもらったことも教えると、女子に寿々木君の優しさも伝わりました。

寿々木薫
「春名君ありがとう、いいひとだね」
春名新
「えー?それは寿々木君がいいやつだからじゃね?感じ悪いやつにはオレもふつーに感じ悪いし、そういうのってつられるじゃん、てかさ君いらないから、春名でいーよ」
寿々木薫
「あ、じゃあ俺も・・・」

お互い君付で呼ぶことを辞めます。

寿々木君は家に帰ると大好きなお菓子作りを始めました。

微笑みながらお菓子を作っていると、たまこを寝かせた母親がビールを取りに来ます。

母親
「・・・いいことあった?薫嬉しい時そうやって急にお菓子作り始めるじゃない」

中学の時、微笑みながら花の水を変えているだけでバカにされたことがありました。

バカにされた寿々木君が立ち去ろうとすると、でかいくせにウジウジするなと笑われてしまいます。

寿々木薫
「俺・・・あの高校選んでよかったかも」
母親
「・・・そっか、あら、それ誰かに渡すの?」
寿々木薫
「今日すごくお世話になった人がいてお礼に」

お菓子は春名のために作りました。

しかし引かれるかもしれません。

それでも一応学校にお菓子を持っていくことにしました。

ですがなかなか渡すことができません。

春名新
「あー、部活どーしよっかなー」
寿々木薫
「どこかには所属しないといけないんだね・・・気になるところあった?」
春名新
「んー、オレはずっと行ってる道場があってさ、そこ続けたいから部活はゆるいとこがいいなー、寿々木は?」
寿々木薫
「俺は水泳かな、中学もそうだったし・・・」

会話しながらお菓子を渡すタイミングを探します。

ただ自然に渡すタイミングが見つかりません。

春名新
「はぁ、それにしても腹へったなぁ、まだ2限目かー」

ここがタイミングだと感じた寿々木君はダッシュで教室に戻ります。

そしてすぐに戻ってきました。

寿々木薫
「よかったらこれ、昨日お世話になったから・・・」
春名新
「えー、こんな高そうなやつわざわざ?寿々木って金持ち?」
寿々木薫
「ちがう、ちがう、家にあるもので作っただけだからそんなにお金かかってないよ」

高級そうに見えるお菓子が手作りだと知った春名は衝撃を受けます。

それ以上にお菓子を渡されたことが面白くなってきました。

春名新
「ぶはっ、ははははは、寿々木ー意外すぎる、えっこれリボンとかも?マジでー?」

中学時代の気持ち悪いという言葉が蘇ってきます。

一瞬で寿々木君の顔から血の気が引きました。

寿々木薫
「あ・・・ご・・・ご・・・ごめん、気持ち悪かったら・・・食べなくていいから・・・っ」

春名は気持ち悪いなんて思っていません。

しかし寿々木君の顔色を見ているうちに誤解されたことに気づきます。

春名新
「あーちがう!ちがくて、いい意味で!意外!急に手当てしてくれた時も今も寿々木めっちゃいいと思うよ、だから・・・えーと、なんてゆーか、そんな顔しないで自信持てよ」

春名も見た目で判断されることが好きではありません。

それなのに意外と言ってしまったことを謝罪しました。

寿々木薫
「・・・ふっ、ふふ、春名って・・・おもしろいね」
春名新
「んー・・・寿々木ほどではないかな・・・」

美味しいと言ってくれた春名のおかげで少しだけ自信を持てた寿々木君だったのです。

 

『寿々木君のていねいな生活』を読んだ感想

お菓子を渡した寿々木君の勇気と、個性を認めてくれた春名の優しさに感動しました。

傷つけてしまった寿々木君へすぐに謝罪した春名の男らしさもカッコイイですね。

他人の個性を尊重することの素晴らしさがテーマの『寿々木君のていねいな生活』

こんな友人が欲しいと思わせてくれる心温まる物語になっています。

笑いと感動を味わえる作品は読んでおいて損はありませんよ。

 

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