今回は「稲葉白」先生の『妹が推しすぎる!』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。
『妹が推しすぎる!』はこんな漫画(あらすじ)
大学2年生の山田実は蒼井リンゴというペンネームで漫画家として働き始めました。
現在は10年前に自分が描く絵を褒めてくれた妹をモデルにした擬人化ラブコメを執筆中です。
去年に上京してきた実は妹の詩(しらべ)と二人暮らししているのですが、漫画家だという事は明かしていません。
その理由は成長した妹の詩に拒絶されているためです。
しかし連載中の作品が打ち切りになったタイミングで、詩に漫画家だという事を知られてしまいました。
ここから兄妹が力を合わせて人気漫画の制作に取り組む様子を描いた『妹が推しすぎる!』
今回は漫画家とSNSのインフルエンサーが大活躍する物語の魅力についてネタバレを含みながらご紹介していきます。
大嫌いな兄だけど尊敬する漫画家のために奮闘する詩のチャーミングな姿に魅了されてください。
『妹が推しすぎる!』の魅力紹介(ネタバレ含む)
前編
10年前、妹の詩は実の描いた絵を大好きだと言ってくれました。
大学生になった現在の実は漫画家として〆切に追われる日々を過ごしています。
現在は上京して妹と二人暮らししているのですが、漫画家になったことは伝えていません。
その理由は恐らく妹が今の自分を褒めてくれないためです。
この日も朝から詩に侮辱されてしまいました。
しかし実に妹の態度を気にしている暇はありません。
今日は連載している漫画の〆切が延ばせないので大学を休んで執筆活動に集中しなければならないのです。
新人漫画家の実は蒼井リンゴというペンネームで“深海カノジョ”という擬人化ラブコメを連載するようになっていました。
デジタル化すれば執筆活動はスピーディーになるのですが、機械のことはよく分かりません。
そんな実は去年に上京してきて妹の詩と二人暮らししています。
必死に漫画を描いているとリビングから詩の声が聞こえてきました。
詩は実が大学へ行っていると思っていたので配信をリビングで行っていたのです。
その理由は登録者に自分の部屋を見せたくないためでした。
また配信に映り込んだ実が彼氏かもしれないと噂されたため、すぐに配信を強制終了させます。
嫌悪感丸出しの妹は先ほどまでと同じ人物とは思えません。
実は一般人がメイクを配信する意味が分からないのですが、カリスマJKのSHIRAがテレビで紹介されます。
海外でも人気者のSHIRAは登録者数100万人のインフルエンサーなので彼女の特集が始まりました。
昔から何でもできるとは思っていましたが、まさかテレビで特集が組まれているとは思ってもみません。
改めて詩の凄さを実感するのですが、実には心配事があります。
ガラケー人間で部屋に籠って何をしているのか分からない実に詩がキレました。
しかし妹に漫画家であることは言えません。
なぜなら実の描く漫画は妹をヒロインにしているからです。
やはり部屋に籠っている理由を説明することはできません。
そのことも詩を怒らせてしまいます。
小さい頃は仲が良く、詩は実の漫画を褒めてくれていました。
詩は自分が実の漫画を世界中に広めると言ってくれたほどです。
人気があれば妹にも堂々と言えたかもしれません。
実は誰も見ていないかもしれないのに漫画を描いていることの意味が分からなくなっていました。
それでもこの日は大学を休んだおかげで原稿を描き終えることができます。
自分へのご褒美にアイス饅頭を買おうとコンビニへ向かっていると担当編集から電話がかかってきました。
嫌な予感に怯えながら編集からの電話に出てみます。
実の運命を大きく変えることになる電話の内容とは・・・!?
人気がなくても漫画家という夢を叶えた実は頑張り屋だと思いました。
しかし妹をヒロインのモデルにしていることと、人気がないという理由で漫画家だと明かせないことは残念ですね。
兄妹が手を取り合って漫画を描いていく『妹が推しすぎる!』
意外な展開で実と詩が協力していくことになります。
仲は良くならないのですが共通の夢に向かって努力する兄妹の姿から元気を貰ってください。
後編
詩が高校から自宅へ帰ってきました。
ダサい兄の顔を見たくないと思いながら玄関を開けると実の靴がありません。
いつまでも子供扱いされていることにも腹が立ってきます。
すると開けっ放しだった実の部屋のドアが少しだけ開きました。
あまり深く考えず兄の部屋に入ってみます。
部屋の中は全然片付いていなく汚さに驚くのですが、それよりも机の上に置かれていたものが詩の目に留まりました。
詩が見たものは実が内緒で描いている漫画だったのです。
漫画家であることを秘密にしているため、実はすぐに原稿を奪い取りました。
詩は原稿だけでなく連載している雑誌も見つけています。
言い争っているうちに大量のボツネームも発見しました。
コンビニから帰ってきたばかりなのですがアイスを買いに行く羽目になってしまいます。
親にバラされたくない実がアイスを買ってくると、リビングに詩の姿がありません。
いつもは部屋に近づくだけで怒られるのですが、今回は仕方なく恐る恐るドアをノックします。
普段のように反抗的な態度ではありません。
そんな詩に漫画家だと答えたかったのですが実はもう漫画家とは言えないのです。
大ファンだと公言した詩は深海カノジョのTシャツを着ていました。
さらに部屋の中をよく見てみると深海カノジョが掲載された雑誌やポスター、大量のグッズが飾られています。
しかし単行本が出ていないので深海カノジョのグッズは作られていません。
グッズが飾られている理由を尋ねると、漫画が好きすぎて自分で作ったそうです。
詩は混乱していますが蒼井リンゴも実も同じ人物であることに変わりありません。
それでもファンなので詩が握手してほしいとお願いしてきました。
握手すると詩が男目線で深海カノジョの魅力を語り始めます。
詩の熱量は実にもしっかりと伝わってきました。
ここまで褒められたことは記憶にありません。
ですがあくまでも詩は実ではなく蒼井先生のファンであることを強調してきます。
打ち切りは事実なので深海カノジョの単行本が出版されることはありません。
詩は大好きな深海カノジョを布教するため100冊買うつもりでした。
打ち切られた後にSNSで漫画を再掲載した個人的に漫画を描いている人がいます。
詩は自分が得意なSNSを使って深海カノジョを人気漫画にしたいと提案してきました。
自分で宣伝して自分で販売する方法なら詩も一緒に考えることができます。
SNSで自分の漫画が評価されるとは思えません。
ですが詩はこの漫画が大勢の人に届くと信じています。
漫画に出会うまでの詩は個性を出すことが怖くて無難な格好ばかりしていました。
しかし深海カノジョに出会って色々なオシャレをするようになり、毎日が少しずつ楽しくなってきたのです。
そんな大切な漫画を打ち切らせるわけにはいきません。
妹の言葉で実は漫画を描いてきたことに意味があったと実感できます。
こうして70億人に漫画を届けるという兄妹の壮大なチャレンジが幕を開けました。
実と詩の熱い想いは世界中に届くのでしょうか!?
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『妹が推しすぎる!』を読んだ感想
誰にも見てもらっていないと思っていた漫画を妹が大好きだと言ってくれたシーンに感動しました。
打ち切りになってしまった漫画を妹が阻止しようとする作品への愛情も素敵ですね。
漫画を世界中に届けるため奮闘する兄妹愛を表現した『妹が推しすぎる!』
詩が実のことを嫌いになった理由にも注目したいですね。
どんな方法で漫画を世間に広めていくのか想像しながら作品の世界観をご堪能ください。
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