今回は「真野真」先生の『笑えぬ童子~108の業~』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。
『笑えぬ童子~108の業~』はこんな漫画(あらすじ)
大昔、悲しい事情から命を失うことになった女の子がいました。
幼い少女を心を持つことができなかったため、魂を成仏させることができません。
この状況を不憫に思った神様は人間の心を持たせるため、少女に人の煩悩を集めることを命じます。
少女はこうして座敷童子に姿を変え、不幸に直面した人の前に現れて108個ある煩悩を集めるようになりました。
座敷童子は不幸の宿替えと言いながら窮地に立たされた人々を幸福へ導くのですが、それは人々の幸福と不幸をすり替えるものだったのです。
自分が幸福になることで他人が不幸になる事態を目の当たりにする人々の様子を描いていく『笑えぬ童子~108の業~』!
今回は様々な人生を表現していくファンタジー漫画の魅力について、ネタバレを含みながらご紹介していきます。
座敷童子の可愛らしさに注目しながら物語の世界観を満喫していってください。
『笑えぬ童子~108の業~』の魅力紹介(ネタバレ含む)
前編
昔々、複数の子供を産むことが不幸を呼ぶと言われていた時代、双子の赤ちゃんが産声を上げました。
不吉を恐れた大人たちは片方の女児を殺して桑の木の下に埋葬してしまいます。
しかし生まれたばかりの女児はまだ心を持っておらず、その魂は成仏できず彷徨い続けていました。
神様はこの女児を哀れに思い、成仏するための条件を提示したのです。
それは人間の心にある108個の煩悩を集めて持ってきなさいというものでした。
人の煩悩を集めることで女児にも心が生まれて成仏できるためだったのです。
それから年月が流れ成長した少女は座敷童子になっていました。
現在の日本で座敷童子が祀られている神社に1人の青年の姿があります。
鷹山衛というこの青年は派遣社員の為、正社員になることを神社で祈願していました。
座敷童子のお守りを購入してから職場へ戻ることにします。
しかし彼の祈願が神様に通じることはありませんでした。
正社員になるどころか派遣切りにあってしまったのです。
突然の派遣切りに納得できるはずがありません。
しかし後藤から正社員の枠が簡単に空くわけがないという答えが返ってきます。
この言葉でキレた鷹山は後藤のことを殴ってしまいました。
彼はこの行動によって派遣先を紹介してもらえなくなってしまいます。
無職になって途方に暮れる鷹山は、父親から子供の頃に言われた言葉を思い返していました。
父親からお金に汚い人間にはなるなと教えられてきた鷹山。
その言葉を信じている彼はこれまで営業職も経験してきました。
しかしお年寄りに高額なものを売り込めと言われた鷹山は、お金に汚い人間になりたくないため辞職したこともあったのです。
自分だけがキレイなままだった鷹山は、ここから窮地に立たされることになりました。
まだまだ前向きな心を持っていたのですが、鷹山の心はこの先の出来事をポッキリと折れてしまいます。
彼を絶望のどん底に落とす出来事とは・・・!?
お金が全てではないことを信じてきた青年を描いた序盤でしたね。
彼の抱く理想は素晴らしいのですが、現実は残酷なものになっていました。
様々な人生にスポットを当てながら人間の欲望を表現していく『笑えぬ童子~108の業~』!
いよいよここから座敷童子が登場して作品を盛り上げていきます。
人間の心にある煩悩に共感しながら続きをご覧ください。
後編
住む場所が無くなった鷹山が公園のベンチで食事をしていると、子供が羨ましそうに見つめてきました。
嬉しそうに子供が駆け寄ってきたのですが、すぐに母親が現れ汚いという理由で鷹山から子供を引き離します。
ここで初めて鷹山は自分がホームレス同然の状態になっていることに気づきました。
落胆するのですがお金が無ければこの状況を打破することはできません。
とうとう鷹山はゴミ置き場に残されていた残飯に手を出すようになっていきます。
その中で父親の言葉を頭の中で復唱していました。
途方に暮れた鷹山は自殺するため屋上へ向かうことにします。
ここで彼が飛び降りようとしていると、頭上から声が聞こえてきました。
自分よりも高い場所に子供が立っていたため鷹山は心配になってしまいます。
鷹山は先日伺った座敷童子を祀った神社を思い出していました。
座敷童子を見た人が幸せになれるという言い伝えを思い出していると、不思議な言葉をかけられます。
この言葉によって鷹山は屋上から突き落とされてしまいました。
しかし気がつくと彼はゴミ置き場で残飯を食べているところまで舞い戻っています。
戸惑う鷹山の目の前には財布が落ちていました。
中を見てみると財布には自分を派遣切りした後藤の家族写真と大金が入っています。
鷹山は大金を抜き取ると財布を川に投げ捨てました。
拾った大金で人生をやり直すことにした鷹山は、アルバイトですが不動産会社に勤め始めます。
そこで彼は今までとは違い、年寄りを狙って営業成績を上げていきました。
考え方が180度変わった鷹山だったのですが、街を歩いていると1枚のチラシが目に留まります。
そこには財布を探しているという後藤のメッセージが書かれていました。
実は火事で家族を亡くしている後藤にとって、財布の中にあった写真は家族との思い出を写す唯一の品だったのです。
その後、街を歩いているとチラシを配る後藤の姿を見かけました。
鷹山はその姿を遠巻きに眺めています。
頭の中に浮かぶ言葉とは裏腹に、鷹山は思い悩んだ表情を浮かべていました。
突如頭上に姿を現した座敷童子が不幸の宿替えについて説明してきます。
しかし言葉とは逆に父親の教えが鷹山の頭に浮かんでいました。
ここから鷹山はもう一度財布を拾い直すところから人生をやり直すことになります。
果たして彼はどのような選択をとるのでしょうか!?
『笑えぬ童子~108の業~』を読んだ感想
お金だけが全てではないことを教えられてきた鷹山だったのですが、現実世界ではお金の重要性を実感してしまいます。
そのため座敷童子に与えてもらったチャンスを活かして、お金の亡者の様になってしまいました。
しかし心のどこかで罪悪感を抱いてしまう鷹山。
再び目の前に現れた座敷童子の存在によって彼は分岐点に戻ることになりました。
鷹山のような人物たちを次々と描いていく『笑えぬ童子~108の業~』!
人間の煩悩を巧みに描いていくストーリーを存分にご堪能ください。
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