『Black！』のネタバレ！感想と漫画の魅力をお伝えします！

今回は「原田梨花」先生の『Black！』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

『Black！』はこんな漫画(あらすじ)

お金持ちのお嬢様である藤山好（ふじやまこのみ）は、生活の全てを父親に頼り切っていました。

しかし南の島でバカンスを満喫中の彼女の元に、父親が危篤状態に陥ったという知らせが入ります。

慌てて帰国する好だったのですが、父親は帰らぬ人となってしまいました。

不幸はこれだけで終わらず、ここから彼女には借金まみれの不遇な生活が待ち受けていたのです。

お嬢様から転落したヒロインが社会人として成長する姿を描いた『Black！』。

今回はこちらの恋愛漫画の魅力について、ネタバレを含みながらご紹介していきます。

好が奮闘する姿から勇気をもらってみてください。

『Black！』の魅力紹介（ネタバレ含む）

前編

合コンで知り合った彼氏と南の島へバカンスにやって来た好。

「女子大を卒業してパパちゃんに勧められた会社に就職、上司も同僚もやさしくて有休もすぐ取れるし居心地良い、わたしって本当に幸せだなあ」

真っ青な空と海を目の前に感じながら幸せを満喫しているようです。

しかしホテルにかかってきた国際電話が好の人生を激変させることになりました。

「はい、あっママちゃん、うん、今お昼寝してたトコ、えっ！？パパちゃんがたおれた！？今病院から！？」

父親が危篤だという連絡を受けた好はすぐに帰国の準備を始めます。

そのまま彼氏と別れ飛行機に飛び乗った好。

「いつもずっと忙しくて、もう65歳なのに毎日朝早くから夜遅くまで働きずくめで・・・」

退院したら父親には仕事を辞めてもらい、のんびり暮らしてもらいたいと考えています。

日本へ到着した好が病院へ向かうと、母親が出迎えてくれました。

「よかった、好ちゃんが帰ってきてくれて助かるわ、あのね新しいお家にすぐ行って欲しいの、ママ病院留守に出来ないから」

実は引っ越しを計画していた藤山家なのですが、本日が荷物を運び入れる日だったのです。

何も知らなかった好は父親の容態を聞く暇もなく新居へ向かうことになりました。

時間には遅れてしまったのですが、何とか業者さんに荷物を入れてもらった好。

帰国してからドタバタ続きだったのですが、とりあえず一安心したようです。

すると背後からサングラスをかけた男性が話しかけてきました。

「ふーん、本当に引っ越して来たんだ」

「あっ、ご近所の方ですか？はじめまして、今日ここに引っ越してきた藤山です」

丁寧に挨拶をするのですが男性がほっぺたを掴んできます。

「なあーにがはじめましてだあ！？おれさまを忘れただと！？ほれほれ思い出せ！あほたれ」

サングラスをかけていたため気づかなかったのですが、声をかけてきた男性は幼なじみの青児でした。

久々の再会を喜び合う2人。

「ねーねー、カドのお肉屋さんまだコロッケやってる？」

「やってるやってる、小学校の帰りによく一緒に買って食ったよな」

「ママに買い食いするなってしかられたけどやめられなかったもんなあ、すんごくおいしかったもんねえ」

「ぼへーっとした顔はホンット変わんねーなあ、そういや好ン家、今大変なんじゃねーの？」

ここで父親のことを思い出した好は慌てて病院へ戻っていきました。

どこまでも楽天家の好なのですが、病院に戻ると彼女から笑顔が消えてしまいます。

その理由は主治医から父親の病状がかなり危険であることを伝えられたためでした。

「パパちゃんがんばって！ママちゃんとわたしをおいていかないで！」

しかしこの願いは届くことなく、数日後に父親は息を引き取ってしまいます。

父親に頼りきりだった好はここからどのようにして生きていけばよいのでしょうか！？

社会人になっても親のすねをかじっているため、ここまでの展開ではヒロインに良い印象は持てませんでした。

しかしここからは同情してしまう展開が続いていきます。

天国から地獄へ落とされたかのようなヒロインが少しずつ成長していく姿を描いた『Black！』。

浮世離れした母親に注目すると物語が一層面白く感じられると思います。

それでは引き続き作品をお楽しみください。

後編

父親の最期を看取った好に叔母の峰子が銀行でお金を引き落とすよう勧めてきます。

亡くなった人の口座は相続が決まるまでブロックされてしまうため、葬式に必要な当面の費用を用意するためでした。

しかし銀行に行ってみると父親の通帳からお金を引き落とすことができません。

「お葬式代はおろせるって聞いたんですが・・・」

お葬式代はおろせると説明されるのですが、新居を建てたことで問題が起こっていると言われます。

難しいことは分からない好は、とりあえず自分名義の口座に入っていた500万円弱をおろすことにしました。

こうしてどうにか葬式を行えることになった藤山家。

ですがその場で父親が取締役を務めていた会社が倒産していたことを知ることになります。

お金のことを全て父親に任せていた母親も倒産していたことは知りませんでした。

そんな中、相続の手続きのため弁護士がやって来ることになります。

「ママちゃん、弁護士さん来るんだって」

「ママ頭痛いから、好ちゃん話聞いておいて」

何でも夫に任せて来たため、母親も好と同じように世間の常識からズレていました。

仕方なく好は母親の代わりに弁護士の話を聞くことにします。

すると弁護士からとんでもないことを聞かされることになりました。

父親は勤めていた会社が倒産した際、大きな責任を感じて資産のほぼ全てを会社の株式にしていたのです。

さらに新居の建設費用はこの株式を担保にして、銀行からお金を借りていました。

「あ・・・あのそれって・・・つまりどういう事になるんですか？」

弁護士は借金を相続する場合もあることを説明します。

好は生命保険や相続税、そして新居の建設費用などを総合的に計算して、財産を相続するか放棄するのかを決めなければなりませんでした。

「ママちゃん！パパちゃんの通帳、保険証書、そーゆーの全部どこにあるの！？」

「さあ・・・そこら辺のダンボールの中じゃないかしら？」

焦る好がダンボールを開けてみると、そこには無数の保険証書や借用証書などが入っています。

その数の多さからパニックになる好。

「け・・・計算するのは明日にしようかなあ、計算苦手だし・・・」

こうしてようやく事態の重さを理解し始めた好だったのですが、母親は状況を全く理解していませんでした。

翌日になると気分転換になると言い、高級品を買いに街へ行ってしまったのです。

好がお金がないことを伝えようとしても母親は信じてくれません。

「ちゃんと調べてごらんなさい、パパがママと好ちゃんを困らせるような事するはずないわ、お金はちゃんとあるはずよ」

好は家計をやりくりしていたのが父親だったことを知り、事の重大さを再認識していました。

しかし浮世離れした母親が浪費をやめてくれません。

そんな中で会社からリストラされる気配を感じ始める好。

前途多難な彼女の人生はこれからどうなってしまうのでしょうか！？

この続きは実際にご自身の目で漫画を読んでお確かめください。

『Black！』を読んだ感想

徐々にヒロインのことを同情できるストーリーになっていきましたね。

お金のやりくりをしていた父親が亡くなり大混乱する藤山家。

そんな中でも好は幼なじみの青児などに支えられ、少しずつ前を向いて歩き始めます。

自らの力で生きてこなかったヒロインの奮闘記となっている『Black！』。

見所が満載のストーリー展開が楽しめる作品になっていますよ。

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