『戦国小町苦労譚 農耕戯画』のネタバレ(漫画)!感想も!

今回は「原作 夾竹桃・平沢下戸 漫画 沢田一」先生の『戦国小町苦労譚 農耕戯画』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

※記事の中にはネタバレ部分がありますので、お先に立ち読みをお勧めします!

 

『戦国小町苦労譚 農耕戯画』はこんな漫画(あらすじ)

農業高校に通っている綾小路静子(あやのこうじしずこ)は歴史好きで、特に戦国時代がお気に入りです。

帰宅しても祖父の農作業を手伝う静子は友達から農耕歴女というあだ名でからかわれていました。

そんな静子が学校から帰っていると急に意識を失い戦国時代へタイムスリップしてしまいます。

意識を取り戻した静子の前に、仕えたくないと妄想していた織田信長が現れました。

信長の兵に捕えられそうになった静子は窮地を脱するため、農業を発展させることで信長のお役に立てるとアピールします。

タイムスリップした女子高生が織田信長の元で農業の才能を発揮していく『戦国小町苦労譚 農耕戯画』

今回は大人気小説をコミック化したファンタジー漫画の魅力についてネタバレを含みながらご紹介していきます。

戦国時代の豆知識をふんだんに織り込んだ傑作を見逃さないでください。

 

『戦国小町苦労譚 農耕戯画』の魅力紹介(ネタバレ含む)

前編

20XX年4月中旬、綾小路静子は織田信長に斬られる夢を見て目を覚ましました。

目覚めが悪いのですが遅刻したくないので学校へ向かうことにします。

綾小路静子
「信長に斬られる夢って・・・でも戦国時代はやっぱり楽しいな、関連本沢山あるから万年寝不足だよ」

歴史の中でも戦国時代が好きな静子はいつも寝る前に歴史本を読んでいました。

通っている農業高校に到着した静子が得意の戦国時代に自分が存在していた場合の妄想を始めます。

綾小路静子
「もし武将に仕えるとしたら絶対信長以外だよねー」

このように戦国時代の妄想をしている静子は、高校の授業だけでなく祖父の農作業も手伝っていました。

そのため友人たちから農耕歴女と呼ばれています。

この日も授業が終わると祖父の手伝いへ向かうことにしました。

しかし帰り道に雨が降った瞬間、静子は不思議なことに意識を失ってしまいます。

綾小路静子
「なにがあったのか・・・このあと目覚めるまでの記憶が全くない・・・今でも思い出そうとするとなぜか涙が出てくるのだけれど・・・」

意識を失った静子は見覚えのない場所で目を覚ましました。

町の中を歩いていたのに森の中へ移動していた意味が理解できません。

混乱していると戦国時代の山賊姿をした男性たちが現れました。

最初は映画か何かの撮影だと思うのですが、男性たちが自分を襲おうとしている表情を見て撮影ではないことに気付きます。

すぐに逃げ出す静子だったのですが男性たちに捕まってしまいました。

犯されそうになる静子だったのですが、この領地を支配する武将の兵が山賊を討ってくれたおかげで助かります。

そして兵たちの後ろから武将が姿を現しました。

織田信長
「なんの騒ぎだ?」

山賊が殺されたことで静子はパニックになっています。

ですが武将の姿を見た瞬間に誰なのかすぐ気付きました。

綾小路静子
「あの家紋・・・金鍔の刀、奇抜な衣装・・・ただならぬオーラ、強烈な存在感、ありえない・・・こんな人物、古今東西ひとりしかいない、お・・・織田上総介三郎平朝臣信長・・・」

歴史好きな静子は織田信長のフルネームを口に出してしまいます。

すると馬から降りた信長が刀を突き付けてきました。

織田信長
「その命いらぬと申すか?」
綾小路静子
「えっ?えっ?ええっ?諱!?」

ここで作品の中に静子の薀蓄が紹介されます。

戦国時代、実名は諱と呼ばれ口にすることが忌み嫌われていました。

織田上総介三郎平朝臣信長という長い名前の諱は信長です。

この諱を口にしたことで信長の逆鱗に触れてしまいました。

目上の者や親しい者以外が諱を呼ぶと斬り殺されても仕方ありません。

しかし信長は戦国時代にはあり得ない恰好をしている静子に興味を持ちました。

織田信長
「本来なら叩き斬るところだが貴様の奇天烈な格好に興味がある、名はなんと申す」
綾小路静子
「し・・・静子・・・綾小路静子でございます・・・」

綾小路という名字を聞いた信長は、静子が南蛮人ではなく日本人であることを理解します。

逆に静子は織田信長に名前を聞かれている状況が理解できません。

織田信長
「切りそろえた髪、見た目だけでなく素材も変わった衣、奇っ怪なそれも貴様のものか?」

静子が持っていたバッグを信長は奇怪なものだと感じていました。

さらにバッグからスマホが出てきたことで静子が怪しい人物だという疑いが強まります。

挙動不審な態度を怪しいと感じた兵たちは信長に静子へ拷問することを進言しました。

綾小路静子
「ま・・・まって下さいー!私・・・お役に立てますー!農業を学んでいましたー!だから」

兵たちは農業の大切さを理解していません。

しかし信長は農業の生産力が向上すれば経済が潤い、百姓一揆を防げると考えていました。

織田信長
「良かろう、貴様の能力買ってやる、今から貴様はわしに仕え貴様がわしから離れるときは死ぬとき、一生わしの為に働くのだ、よいな!」

こうして静子は拷問されるよりも辛い状況に陥ってしまったのです。

最先端の農業技術で静子は織田信長の期待に応えることができるのでしょうか!?

 

 

戦国時代にタイムスリップして武将や料理人として活躍する設定の物語は読んだことがありました。

しかし農業の技術を活かして戦国時代を生き抜く女子高生をヒロインにした作品は数少ないと思います。

そのため物語を読みながら斬新なアイデアに驚きました。

最先端の農業技術で戦国時代の食生活と経済を変貌させるヒロインの活躍を描写した『戦国小町苦労譚 農耕戯画』

武力ではなく農業技術で信長の役に立とうとする静子の苦労が見事に表現されています。

現代の日本なら当たり前の技術でも戦国時代の農民には理解してもらうことができません。

時代の違いで苦労する静子の努力を引き続きご覧ください。

後編

静子を仕えることにした信長だったのですが家臣たちから猛反対されてしまいます。

反対された理由は戦国時代の日本では女性の地位が確立されていなかったためでした。

しかし信長は家臣たちの反対を押し切ります。

織田信長
「静子、早速貴様に命じる、ここ数年指定の半分も年貢を納められぬ村がある、それも年々酷くなる一方でもはや取り潰しの道しか残されておらん、綾小路静子!貴様はこの村の村長となり南蛮の技術を用いて必ず豊作を実現させよ」

1965年3月、静子は信長の領地で村長を務めることになりました。

村民の大半も取り潰しにされることを恐れ、静子に従うことを納得してくれます。

綾小路静子
「帰りたーい!くさってもしょうがない、今できることをやろう・・・幸い現代の農業技術と品種改良で強くなった種があるからよほどでないかぎり信長の命令はクリアできるはず」

戦国時代の服装に着替えた静子は信長の命令をクリアできると確信していました。

しかしここで2つの問題が浮上します。

1つ目は食事が不十分なため村民の多くが痩せこけていました。

もう1つは村民の男性が女性を卑下しているため静子に従ってくれません。

ここで再び静子の薀蓄が登場します。

戦国時代だけでなく近代になるまで女性に人権は認められていませんでした。

特に戦国時代は女性を不浄のものとして扱っていたため、生理の期間には隔離されていたほどです。

また政略結婚では政治の道具にされ、女性が発言する機会も与えられていませんでした。

それでも不遇な扱いに反抗する女性達がいたことも事実なのです。

ここでもそんな強い女性達が男性たちへ静子に従うことを求めました。

ですが男性のほとんどが女性たちの要求に従ってくれません。

綾小路静子
「残ったのが女性10名と男性3名かぁ・・・機械のないこの時代に男手がないと正直厳しいけど・・・とりあえず村の状態を確認させて下さい」

まず村の状態を確認するとここには10世帯、30人と2頭の牛が暮らしていました。

しかし土壌は痩せていて、傾斜地が多いことも静子を不安にさせます。

さらに男性たちは畑に糞を直接撒いていました。

糞を直接撒いてしまうと虫が湧いたり根が腐ることを説明するのですが理解してもらえません。

綾小路静子
「あの畑の状態、人手も少なく男手もない、一方私の手持ちの武器が・・・授業が中止にならなかったら無かったであろう、かぼちゃ、スイートコーン、トマト、小松菜、辛玉ねぎの各種とサトウキビの定植苗」

他に薩摩芋の苗とスマホに手動充電器、中型のナイフと少々のおやつが手元にはあります。

信長の領地である尾張の国は現代でいう愛知県西部に当たるため、静子が持っている苗を育てるには気候的に問題ありません。

状況を整理した静子はまず薩摩芋の栽培と堆肥作りを始めることにします。

本来はこの時代に現代の薩摩芋は伝来していません。

そのため歴史を変えてしまうことになるのですが、村の農業を安定させないと自分の首が飛んでしまいます。

綾小路静子
「みんな痩せてたな・・・私が居なくなったら村は取り潰しだよね・・・信長のことだから情状酌量とかなさそう・・・よし!やるしかない!」

決意を固めた静子は最先端の農業技術で薩摩芋の栽培を成功させました。

16世紀末に日本へ伝来した薩摩芋は栄養価が高く繁殖力の強い植物です。

この特徴から飢饉などの際に幾度となく日本人を救ってきました。

静子が薩摩芋の栽培に成功したことで村の男性たちも態度を軟化させていきます。

男性たちは静子を村長と認めはしませんが、技術は認め農作業を手伝ってくれることになりました。

綾小路静子
「こ・・・こいつらー、まあでもちょっと光が見えてきたかな」

男手が加わったことで土壌の整備が一気に進んでいきます。

そして未来から持ち込んだ種も順調に成長していきました。

このまま静子は信長の期待に応えることができるのでしょうか!?

 

『戦国小町苦労譚 農耕戯画』を読んだ感想

農業の才能で戦国時代を生き抜こうとするヒロインの姿に感動を覚えました。

ストーリーの合間に挟んでいる薀蓄もためになる演出だと思います。

最先端の農業技術で戦国時代の農村を発展させる女子高生の活躍を描いた『戦国小町苦労譚 農耕戯画』

農業の大切さを教えてくれる素敵な物語になっています。

漫画選びで困った時はこの作品を選んでみてください。

 

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