太陽と月の鋼のネタバレ(漫画)!無料の試し読み情報も!

今回は「松浦だるま」先生の『太陽と月の鋼』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

※記事の中にはネタバレ部分がありますので、お先に立ち読みをお勧めします!
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『太陽と月の鋼』はこんな漫画(あらすじ)

時は天保、竜土鋼之助は立派な武士として生きたいと願っていてもうだつが上がらない下級武士の烙印を押されています。

今は亡き父母が立派な武士になってほしいと願っていたため、両親の想いに恥じないよう生きていきたい鋼之助。

しかし彼には武士として活躍できない特別な理由があったのです。

数奇な宿命に振り回される下級武士の悲しい運命を描いていく『太陽と月の鋼』

今回は歴史時代劇とファンタジー漫画を掛け合わせた斬新な物語の魅力についてネタバレを含みながらご紹介していきます。

主人公の身に宿った特別な能力と、その能力がもたらす悲劇を目に焼き付けてください。

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『太陽と月の鋼』の魅力紹介(ネタバレ含む)

前編

自らの命を絶とうとした竜土鋼之助だったのですが何者かに命を救われました。

しかしこの事態は鋼之助が望んだものではありません。

鋼之助
「もういい、もう疲れた、あのとき自分を助けたのは誰だろう、死んでも構わんと心から思っていたにもかかわらずあれから掴めぬ夢を永遠に追うことになろうとは」

ここで物語は鋼之助が命を絶とうとした以前まで遡ります。

当時の鋼之助は無職で貧困状態に陥っていました。

食べる物が無くなってしまった鋼之助は従者に母親の着物を質に入れてくるよう命じます。

本人は着物が1両ほどの価値があると思っていましたが、結果は二束三文という惨めなものでした。

鋼之助
「こっ・・・これだけ・・・?母上の形見が・・・?」

無職のままでは生きていくことができません。

仕方なく鋼之助は仕事を探すため現代であればハローワークに例えられる場所へ足を運ぶことにします。

ですが月代と髭を剃ってこなかったので印象が良くありません。

ただし鋼之助が月代や髭を剃らなかったことには理由があるのです。

実は武士でありながら鋼之助は刃物を扱うことができません。

泰平だった4年前までは警固の仕事を任されていたのですが、現在は刃物を怖がる武士を警固に充てるほど平和ではないのです。

このような理由から鋼之助に任せられる仕事は何もありませんでした。

まずは刃物の恐怖を克服しないと仕事を与えて貰えないのです。

落ち込む鋼之助は従者を先に家へ帰らせ、川原で1人になることにしました。

鋼之助
「水で死ぬには・・・石でも抱えて沈めば死体は浮かばず済むだろうか・・・駄目だ・・・!水死などでは・・・!」

川に身を投げて死ぬことを考えたのですが、亡き父親の言葉が脳裏に浮かんできます。

鋼之助は父親から最期まで武士の名に恥じないよう生きろと遺言を託されていました。

武士として忠誠を尽くすか天寿を全うしなければ父親に会わせる顔がありません。

思い悩んでいると鋼之助と同じように仕事が見つからない武士たちが近くを通りかかりました。

彼らに刃物が怖いことをバカにされた鋼之助が睨みつけると、武士たちが一斉に襲い掛かってきます。

鋼之助
「生きて何にもならぬならいっそ父の望みどおり刀で死ねれば・・・」

自暴自棄になった鋼之助に武士たちが激しい暴力を浴びせました。

それでも死にたがりの鋼之助は抵抗を続けます。

すると望み通り武士たちが刀で斬りつけてきました。

鋼之助
「ああ、斬ってくれ、刀でなら武士として死ねる」

これで父親に恥じない死に方ができると思った鋼之助。

ですが武士の刀が鋼之助の顔面に触れる寸前で、反発するように刀が曲がってしまいます。

曲がった刀は鋼之助ではなく武士に刺さってしまいました。

驚く武士たちが次々と鋼之助を斬ろうとするのですが、刀が鋼之助に触れることはありません。

鋼之助
「やはり駄目なのか・・・?どうしても・・・どうしてもわしは刀に触れられないのか・・・!?」

鋼之助は刃物が怖いのではなく刃物から拒絶される不思議な特異体質の持ち主だったのです。

刃が当たらないことに恐怖を感じた武士たちは鋼之助を川の中へ蹴落としました。

武士として鋼之助は水死する訳にはいきません。

しかしそんなことを考えることすらできなくなるほど、鋼之助は自分の運命に飽き飽きしていました。

疲れ切った鋼之助は水の中で死ぬことを受け入れることにします。

そんな彼に手を差し伸べる不思議な女性が現れました。

「鋼之助さま、こんなところで死なせませぬ、私たちまだ出逢ってもないのですから」

鋼之助を救おうとする女性の正体とは・・・!?

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落ちぶれた武士を主人公にした不思議な物語だと思いました。

しかし読んでいくうちに貧しくなった原因が特異体質であることなど、好奇心をそそられる演出が満載なので夢中になることができましたよ。

悲しい宿命を背負った武士の不可思議な日常を綴った『太陽と月の鋼』

死に憑りつかれた鋼之助が謎の女性が現れたことでどのように変化していくのかが見所となっています。

切なくて物悲しいストーリーを引き続きお楽しみください。

後編

川の中で死んだと思った鋼之助が意識を取り戻します。

鋼之助
「あれ?わし・・・いつの間に家に・・・?」

従者が家へ連れて来たのかと思うのですが、周囲には誰の姿もありません。

鋼之助が困惑していると外から扉を叩く音が聞こえてきます。

日が暮れているため用心しながら扉を開けると手紙を持った老人が立っていました。

主人から預かってきたという手紙を老人から受け取ります。

中見を読んでみるとにわかには信じがたい内容が書かれていました。

手紙は鋼之助宛ての縁談話だったのです。

鋼之助
「な・・・何故・・・どうしてこうなった・・・!?」

落ちぶれた下級武士の元へ縁談話などくるはずがありません。

そのため人違いだと思うのですが手紙には竜土鋼之助と書かれています。

状況を呑み込めない鋼之助をよそに早速縁談が始まりました。

目の前に白無垢姿の美女が座っても鋼之助は現実だとは思えません。

そもそも鋼之助は手紙を受け取った際に、老人から婚礼の支度金百両を用意してあると言われたのでついつい承諾してしまいました。

武士として飢えで死ぬ訳にはいきません。

このような状況の鋼之助にとって百両は喉から手が出るほど欲しいものだったのです。

「あの・・・こぼれて・・・」

状況を整理することで頭が一杯の鋼之助はお酌してもらったお酒をこぼしていました。

その姿を見ても美女は笑顔のままです。

鋼之助
「不可解すぎる・・・竜土家の家柄に合わぬ高額な支度金に異様なほど美しい嫁・・・まさか狐にでも化かされておるのでは・・・」

2人きりになると鋼之助は月という名前の美女のお尻を確認してみました。

もちろん月のお尻に尻尾などありません。

「あの鋼之助さま・・・?」

急にお尻を見てしまったため月に恥ずかしい思いをさせてしまいます。

それでも鋼之助はこの縁談を信用できません。

鋼之助
「月どの、やはり此度の婚姻何かおかしい・・・そなたとてわしには信用できん、大体・・・ありえんだろう!わしなどの許に急に大金と嫁が転がり込むなど!」
「刀を、真剣を持てぬからそのように思うのですか?そんなこととうに承知の上、あなたを選んでここに来たのです」

月は鋼之助の特異体質について知っていたのです。

正直に話したのですが鋼之助の疑念はますます大きくなっていきました。

鋼之助
「知ってて・・・!?何故だ!?ますます信用ならん・・・」
「刀を持てぬからと、それが何だと言うのです、そんなもので人の価値は決まりません!それに刀などしょせん人を斬り殺す道具、直に必要なくなる世が来ます!きっと」

歴史的な観点からすると月の言っていることは正しいことです。

しかしそんな簡単に解消できるほどの悩みではありません。

鋼之助
「そんなものとは何だ!そなたには絶対わかるまい!刀はわしにとって・・・武士にとって命ぞ、道ぞ、竹光しか握れぬわしの苦しみはおぬしなぞに・・・」

怒った鋼之助は勢い余って月の頭を触ってしまいます。

すると月の髪飾りが鋼之助と反発しました。

金属は鋼之助を拒絶し歪んでしまう体質という悩みは誰にも理解してもらえません。

惨めになった鋼之助は縁談を解消することにしました。

鋼之助にとって幸せな未来など必要ありません。

ただ刀で死ぬことだけを望んでいるのです。

ですが月は離縁を受け入れようとはしません。

「だからこそ私はここに来たのです、あなたに生きてもらうために」

翌日になっても月は鋼之助から離れようとせず、食事や掃除など身の回りの世話を始めます。

鋼之助はそれを無視するように竹光を振るうことに没頭していきました。

鋼之助
「居心地が悪い!自分の家では無いかのようだ!」

無視しているのですが月が家の環境をどんどん変えていきます。

居心地の悪さを吹き払うように竹光を振り続けました。

そんな中、取り合ってもらえない月がある提案をしてきます。

「囲碁がお好きだそうですね!私と一手お手合わせを、そして私が勝ったら改めて妻として離縁などせず私をおそばに置いてください!」
鋼之助
「よかろう、女などと打ちとうないが打ってやる、その代わりおぬしが負けたらすぐさまこの家を出て行け!」

こうして2人の運命を決める勝負が始まりました。

月は囲碁に勝つことで閉ざされた鋼之助の心の扉を開くことができるのでしょうか!?

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2018.04.01

『太陽と月の鋼』を読んだ感想

月が鋼之助を選んだ理由など好奇心をそそられる謎がふんだんに散りばめられていますね。

気になるシーンがいくつもあるので飽きずに読むことができました。

武士の悲しみと美女の執念を表現した『太陽と月の鋼』

死に憑りつかれてしまった鋼之助がどのような人生を送るのかが見所です。

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