『アミグダラ』のネタバレ(漫画)!永田一由作品の魅力は?

今回は「永田一由」先生の『アミグダラ』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

※記事の中にはネタバレ部分がありますので、お先に立ち読みをお勧めします!

 

『アミグダラ』はこんな漫画(あらすじ)

19歳の住野典明は自分が住んでいる田舎町を、公金に群がった連中が這いつくばっている金魚鉢だと考えています。

誰もキレイにしないためどんどん汚れていく金魚鉢から抜け出せない状況に焦りを感じていました。

限界まで追い詰められこの世に絶望した瞬間、何者かが背中を押してきます。

まるで扁桃体から恐怖心が無くなってしまったかのような典明は、犯罪に手を染めることによって閉塞感から抜け出し始めました。

暴走した青年の行く末とは!?

足を踏み外しながらも救われていく主人公の痕跡を辿っていく『アミグダラ』

今回は戦慄が走るバイオレンスなサスペンス漫画の魅力についてネタバレを含みながらご紹介していきます。

サイコパスと化した青年の暴走を目の当たりにしてみてください。

 

『アミグダラ』の魅力紹介(ネタバレ含む)

前編

製薬会社に勤めている飯田という青年が研究室のような場所で薬品からニトログリセリンを抽出しています。

作業中、青年は頭上に浮かぶ幻覚から心を呪縛する恐怖から解放してあげると声をかけられました。

抽出が終了すると飯田はニトログリセリンをクーラーボックスに移してから職場へ向かいます。

現在は傷病休暇中のため上司や同僚は飯田の出社に驚きを隠せません。

しかしその反面でうつ病を患った飯田のことを給料泥棒だと馬鹿にしています。

営業成績が最低な飯田はいつも同僚たちから冷たい目で見られていました。

ここで飯田がクーラーボックスをデスクに置くと、何も知らない同僚が蓋を開けてしまいます。

ニトログリセリンはわずかな振動で爆発することがあるため、クーラーボックスが大爆発を起こしました。

飯田は自分の命と引き換えに恐怖心から解放されたのです。

一方その頃、東京から少し離れた未崎町という田舎で暮らしている住野典明は不満を抱えていました。

典明
「わざわざ東京からチャリこぎにくるなんてあほちゃうか・・・コルナゴや・・・」

観光客が目を離した隙にクリッパーでチェーンを切断し高級な自転車を盗みます。

東京の人が調子に乗っていると感じたため取った行動でした。

そのまま町の中を走っていると商工会が寄合を行っている場所を横切ります。

丸藤
「おう!典明!典明やんけ!なんやそのチャリどないしてん、買ったんか?」
典明
「あっ・・・丸藤さん、借りてるんです、友達に」

声をかけてきたのはヤクザの丸藤という男性で、未成年の典明にお酒を勧めてきました。

未成年であることと自転車でも飲酒運転になるため断ろうとします。

しかし丸藤には常識が通用しません。

丸藤
「お前家でパソコンばっかりやってるらしいやんけ、人との繋がり、それが一番大事なんやぞ、ええから飲んでけ、かすみもおるで」

かすみは典明の同級生でこの町一番の美少女と言われていました。

今は寄合に顔を出した代議士に絡まれています。

典明に気付いたかすみは代議士から逃げるようにこちらへやってきました。

典明
「お前帰ってきとったんか、アイドル目指して東京行ってる思ってたわ」

高校生の頃からアイドルを目指していたのですが、かすみは夢を諦めて帰ってきていたのです。

そのことを聞いた典明の心は夢破れたことを可愛そうに思う気持ちと、かすみが地元に戻ってきてくれたことの喜びで
半々になっていました。

喜んでいることを悟られないようにしていると、かすみが商工会の役員たちに呼び戻されてしまいます。

すると丸藤が再び声をかけてきました。

丸藤
「典明お前来週からうちの現場で働け、この町は今空前の建設ラッシュや、人手が足らんのや、アルバイトやなくて正社員やぞ」
典明
「すいません、俺浪人生やし」

貧乏なのですが典明はアルバイトで学費を稼ぎながら大学合格を目指しています。

しかし丸藤は典明に自由を与えてくれません。

丸藤
「舐めたことぬかすな!借金どないすんのじゃ!お前のおとんうちの組からなんぼ借りてる思てんねん、あいつ1年も居場所がわからんねや、息子のお前が返すんが筋やろ」

父親が借金を残して失踪したため典明は丸藤に逆らうことができないのです。

丸藤の言う通りこの町は公金により潤ってはいますが、典明にはヤクザや不動産屋などが公金を餌にしているようにしか見えません。

誰も襟を正さないためどんどん悪くなるこの状況を典明は汚い金魚鉢だと思うようになっていました。

ですが金魚鉢の中にいる自分も状況を変えるような勇気は持っていません。

そのため代議士からセクハラされているかすみのことも見て見ぬふりをしています。

セクハラを見ていられなくなった典明は寄合から逃げ出しました。

逃げた典明が自転車で道路を走っていると急に拘束衣と鎖で自由を奪われた男性が現れます。

男性の姿を見た典明はクリッパーで鎖を切断してあげました。

典明
「これで自由や、あんたは金魚鉢から出られるかもな」

何気ないこの行動が典明の運命を大きく変えることになることを本人はまだ知りません。

拘束されていた人物は何者で典明にどんな影響を与えるのでしょうか!?

 

 

自分が置かれている状況を汚い金魚鉢の中だと比喩したセリフが印象的でした。

また主人公の運命を変える拘束衣の男性が登場したシーンは衝撃的でした。

脳の中にある扁桃体という意味の『アミグダラ』

続きを読めば作品タイトルに納得できると思います。

主人公の脳内を想像しながら続きを読んでいってください。

後編

まず未崎町で衝撃的な事件を起こしたのは典明ではなくかすみでした。

セクハラに耐えられなくなったかすみは代議士を包丁で刺してしまったのです。

こうしてまずかすみが金魚鉢の中から抜け出しました。

一方その頃、東京では飯田が起こした爆発事件の捜査が開始されています。

捜査の担当になった炉木という公安警察官は飯田の地元である未崎町を調べることにしました。

そんな事件が起こったことすら知らない典明は、かすみが行方不明になったことを母親から知らされます。

かすみは代議士と寄合に集まった複数の男性を刺した後で逃亡していました。

また母親はアイドルのオーディションに受かっていたかすみを、町の男性たちが無理矢理引き留めたということを教えてくれます。

典明
「かすみ・・・金魚鉢から逃げようとしてんのか・・・俺には金魚鉢から出る勇気はない、俺が逃げてもおかんが丸藤に取り立てられるだけや」

大好きな映画に出てくるヒーローのような勇気は持ち合わせていません。

落ち込みながら部屋に戻ると、鎖を切断してあげた男性が立っています。

仕方なく男性に弁当を食べさせながら話を聞いてみることにしました。

すると男性が記憶喪失だということが分かります。

典明
「お前とりあえず名前どうする?せやな、クリードでどうや?そのボクシングの映画のやつ、なんか似てるし、髪型だけやけど」

男性をクリードと呼んだ次の瞬間、典明の脳に何も言っていないはずのクリードが発したと思われる“俺には恐怖がない”という言葉が飛び込んできました。

恐怖がないという言葉を聞いた典明はそのことを証明させるため、クリードにヤクザの車に付いているエンブレムを切り取ってくるよう命じます。

するとクリードが丸藤組に向かいました。

そこで車のエンブレムを切り取ったクリードはヤクザにぶん殴られてしまいます。

ここからクリードがクリッパーを使ってヤクザたちを殺し始めました。

あっという間に丸藤以外のヤクザを殺してしまいます。

そして丸藤が持っていた拳銃を奪い取り銃口を向けました。

銃口を向けられた丸藤は命乞いをします。

丸藤
「なぁ・・・助けてくれ・・・お前かわいそうになぁ、全部お前のおとんのせいや、お前の家が貧乏なんも・・・お前が大学行かれへんかったんも・・・この傷もお前の頭がおかしなったんも、典明」

丸藤がクリードのフードをめくると額に大きな傷がありました。

実はクリードというのは典明の脳が作り出した架空の人物だったのです。

辛くて抜け出せない残酷な状況が典明の脳に別の人格を形成していました。

典明
「俺はクリード・・・怖いもんがないんや・・・」
丸藤
「クリード?ああ・・・また新しいお友達か・・・この前はロッキー、その前はランボーやったっけ・・・なぁ・・・おとんがおらんようになってワシが親代わりのようなもんやないか、それおろしてくれへんかな?」

命を助けてもらうため借金を帳消しにすることを提案します。

しかしクリードになっている典明には意味がありません。

そのため拳銃で撃ち殺されてしまいました。

典明
「金魚鉢壊したった」

恐怖心が無くなった典明は金魚鉢から抜け出すことに成功したのです。

典明がヤクザの殺害を終わらせたとき、東京の爆発事件を捜査している炉木は飯田をうつ病と診断した医師の事情聴取を終えていました。

事情を聴いた炉木は飯田が医師に虚偽の診断書を作らせたことに疑問を感じています。

飯田が自殺するためニトログリセリンの抽出を行っていたのなら、会社に虚偽の診断書を提出する必要はありません。

このことから飯田がただの自殺ではないと判断しました。

部下にそのことを話していると通りがかったヤクザの事務所で死んでいる人を発見します。

そしてヤクザの事務所からフードを被った青年が現れました。

こうして炉木と出会ったことにより、典明の暴走は警察を巻き込んでいくことになるのです。

恐怖感の無くなった典明の暴走を警察は止めることができるのでしょうか!?

 

『アミグダラ』を読んだ感想

追い詰められ切羽詰まった人間が見せる最後の抵抗がこれほどまでに恐ろしいとは思いませんでした。

別の人格になることで恐怖心が無くなるという設定にも驚かされますね。

逆境を切り抜けるため暴走が止まらなくなった青年を主人公にした『アミグダラ』

もしかすると本当に人間の脳が異変を起こすかもしれない恐怖を味わえる物語です。

手に汗握りながらスリリングな物語の世界観をご堪能ください。

 

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