今回は「伊原圜」先生の『解体真処』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。
『解体真処』はこんな漫画(あらすじ)
十八世紀の日の本ではまだ西洋医学が発達していませんでした。
そんな日の本で河童が子供を川に引きずり込んで殺害する事件が続発してしまいます。
治安維持に携わっている与力の政道人篤(せいどうさねあつ)は、警察官的な役割を担っている同心の愛生倫(いとうりん)と事件の捜査を始めました。
殺害現場に赴いた二人は死者の遺体を腑分けしようとする宍戸万内(ししどばんない)という外道な医者と出会います。
証拠隠滅の嫌疑で宍戸を拘束した倫でしたが、宍戸万内は征夷大将軍に認められた特別な人物でした。
人間と時代を切り剖いた不気味な医師にスポットを当てていく『解体真処』
今回は医療と時代劇を融合させた漫画の魅力についてネタバレを含みながらご紹介していきます。
外道の術を駆使しながら謎めいた事件を解決していくミステリー要素も楽しむことができますよ。
『解体真処』の魅力紹介(ネタバレ含む)
前編
十八世紀の日本では人間がなぜ食べてなぜ動き、なぜ生まれて死ぬのかその全てが定かになっていませんでした。
そんな時代に人間と時代を切り剖いた男が存在していたのです。


童が七人も犠牲になった事件を与力の政道人篤と、下級武士で警察官的な役割を担っている同心の愛生倫が捜査を開始しました。
この事件には人ならざる者が関わっているという噂があります。


事件が発生した川には水神として近くの寺に河童が祀られていました。
その川は暴れ川として有名で今年の梅雨にも酷い氾濫が起こっています。

現場へ近づくと大きな悲鳴が聞こえてきました。
すぐに倫が現場へ向かうと男性が遺体から目玉を切り取っていました。



顔を掴まれた倫が左目の眼球をくり抜かれそうになります。
倫が全力で拒否しても諦めてくれません。



事態を重く受け止めた人篤が刀を抜きました。
しかし倫を解放してくれません。



二つ返事で快諾してもらえたわけではありませんが、万内は腹を割って話すことで解り合えたと主張します。
その上で子供の屍体も手に入れるつもりでした。


屍体を解剖することで万内は究極の快楽を得ているのです。
変質者の万内は他の屍体も拝見したいと要求しました。
断れば倫の目玉をくり抜くと脅してきます。


倫が投げ飛ばしたので万内は気絶していました。
仕方ないのでそのまま奉行所まで連れて行きます。
奉行所に到着すると万内を牢屋敷に収監しました。



このまま万内は罪人として裁かれてしまうのでしょうか!?

河童が犯人かもしれないという不可思議な事件に興味をそそられました。
事件の謎よりも腑分けに快楽を覚える万内の特異性が際立っていますね。
現代では考えられない腑分けを題材にした『解体真処』
ここから万内の異常性と優れた洞察力が描かれていきます。
嘘と真実のどちらが義であるのか考えながら作品を読んでみてください。
後編
人篤が奉行所へ戻ると万内が意識を取り戻しました。


状況を説明すると万内が大声を出しながら苦しみ始めます。
倫は万内が罪の意識に苛まれていると思うのですがそうではありません。



万内は禁断症状によって苦しんでいたのです。
腑分けによって快楽を得ているため、このままでは限界を迎えてしまうかもしれません。


倫は万内の頭が元からおかしいと思ってしまいます。
また禁断症状が出たからといって牢屋から出す訳にはいきません。



溺死の場合は肺に大量の水を吸い込むため、浮袋を失った屍体はどんどん沈んで水底を彷徨ってしまいます。
しかしこの屍体は服を着ていました。

屍体を腑分けすればもっと色々なことが分かると主張します。
さらに下手人探しにも協力すると言い始めました。


万内は倫がおかしなことを言い出したと思います。
しかし倫は冗談を言っている訳ではありません。

緑色のべっとりと濡れた手に掴まれたという証言もあります。
他にも頭に皿のある子供くらいの緑の影が泳ぐのを見たという目撃談も報告されていました。




罪のない人を傷つけることは許せません。
誰かが傷付くのを見たくないのは人間として当たり前の感情だと倫は考えています。

それでも人間は残酷な道具に頼らなければなりません。
なぜなら相手にする現実があまりにも残酷だからです。
時には人を斬ってでも己が義を通すという点では、万内と倫に大きな差はありません。
万内は残酷な真実に目を向けているだけなのです。




人篤の妻である潔子は万内の言っていることに理が十分に尽くされていると考えていました。
しかし自分が腑分けされることは許しません。


完全に納得できたわけではありませんが、潔子と話したことによって倫の覚悟が決まりました。
倫は倫の義で下手人を捕まえることにします。
奉行所に戻ると人篤から万内に関する重要な事実を伝える書類が倫に渡されました。

天撰御用とは身分を問わず各藩から集められた人の形をした得川家の所有物です。
つまり万内は人であることを捨てる代わりに、この国で最も価値のある宝物になっていました。
一般人にとって天撰御用の万内は触れる事すら畏れ多い存在なのです。
このまま牢屋に入れておくことはできません。




倫は納得できませんが、人篤から偽りであろうと捜査を中止した方が多くの命を救えると説得されます。
与力や同心は主従に逆らうことはできません。
自分が主従の絡繰りから逃れられないことを倫は思い知らされました。
しかし下手人を許せないため諦めることはできません。
そこで禁断の方法を選択することにしました。



事件を解決するため倫は万内に協力を求めることにしたのです。
『解体真処』を読んだ感想
医療とミステリーを融合させた読み応えのある物語に仕上がっていますね。
時代設定が現代とは異なる点にも興味をそそられました。
外道な医者が屍体と事件の謎を暴いていく『解体真処』
万内の独特すぎる発想と腑分けによる真相究明が見所になっています。
真実を追い求めるため残酷な手段を用いる外道医者の活躍をお楽しみください。
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