傷モノの花嫁のネタバレ(漫画)!傷モノにされた菜々緒の運命は?

今回は「原作 友麻碧 漫画 藤丸豆ノ介」先生の『傷モノの花嫁』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

※記事の中にはネタバレ部分がありますので、お先に立ち読みをお勧めします!

 

『傷モノの花嫁』はこんな漫画(あらすじ)

白蓮寺家の分家に生まれた菜々緒(ななお)は高い霊力を持って生まれたため、本家の若君である麗人(れいと)の許嫁に選ばれました。

しかし幼い頃に菜々緒はあやかしに攫われてしまい傷モノにされたことで、幸せになれるはずだった未来を奪われてしまいます。

あやかしによって体に妖印を刻まれた菜々緒は、一族から傷モノと虐げられるようになりました。

若様との婚姻も従姉の暁美(あけみ)に奪われ、妖印を隠すため猿面を被って暮らす菜々緒の前にあやかしを狩る紅椿家の当主になった夜行(やこう)が現れます。

猿面が外れた菜々緒の素顔を見た夜行はその美しさと高い霊力に興味を持ち、菜々緒を妻とすることを決めました。

不遇なヒロインの数奇な運命を綴っていく『傷モノの花嫁』

今回はドラマチックなSFファンタジー漫画の魅力についてネタバレを含みながらご紹介していきます。

傷モノにされた菜々緒のシンデレラストーリーにご注目ください。

 

『傷モノの花嫁』の魅力紹介(ネタバレ含む)

前編

猿面の娘と呼ばれるようになった日、菜々緒の心は死んでしまいました。

菜々緒
「若様、若様、若様はいつか菜々緒をお嫁にしてくださるのですか?」
麗人
「お前が十五になったらね、菜々緒は私の許嫁だから」
菜々緒
「では若様、若様は・・・菜々緒のことが好きですか」
麗人
「もちろん、菜々緒は私の許嫁だからね」

お嫁にしてくれることを約束してくれた麗人は白木蓮で作った簪をプレゼントしてくれます。

心から喜んだ菜々緒は簪を一生の宝物にすると決めました。

当時の菜々緒は大好きな若様が自分と同じだと確信していましたが、ある事件をきっかけに菜々緒の運命は激変してしまいます。

数年後、大和皇國白蓮寺の里を紅椿夜行が訪ねてきました。

夜行
「これはこれは・・・さすが清廉と名高い白蓮寺家、その清らかな霊力が染み渡るような素晴らしい朝餉だ」

もてなす白蓮寺家次期当主の麗人は陰陽五家にとって朝餉は儀式となっていて、朝食を拵える者の霊力の質が食べた者の一日を左右すると説明します。

朝食に必要な陰の霊力を持っているのは女性で、朝餉の準備は特に高い霊力を持つ本家の花嫁が創ることになっていました。

まず花嫁は雪解け水の湧く清らかな泉で沐浴してから神に祈りを捧げ、食材を清め一つ一つ霊力を込めながら作っていきます。

その際、自然から霊力を得るため旬の食材を取り入れることも忘れてはいけません。

夜行
「それでは今朝の朝餉も若君の奥方様が?」
暁美
「お粗末さまでございます」
夜行
「ほう・・・?」

朝餉を作ったと言う暁美の姿を見た夜行が不敵な笑みを浮かべます。

一方その頃、実際に朝餉を作った菜々緒が指導役の女性に傷モノと罵倒されていました。

本来は傷モノの菜々緒が作った朝餉を本家の方々にお出しすることはありません。

しかし暁美の指示で菜々緒は朝餉を作らされていました。

この状況すら暁美に感謝するべきだと指導役に注意されます。

また表通りには絶対に出てはいけないことを改めて命令されました。

現在、白蓮寺家には紅椿家の当主が来られていて、皇都を守護する大麻の一族である紅椿家の現当主は冷酷無慈悲な方です。

百鬼を従えあやかしを狩る姿から皇國の鬼神と恐れられている紅椿夜行は、あやかしのにおいを垂れ流す菜々緒を見たら斬り殺してしまうかもしれません。

注意された菜々緒が小屋に戻っていると一族の者から石を投げつけられます。

菜々緒
「仕方がない、そうわかっていても考えてしまう、かつて私は本家の若様の許嫁だった、分家の身でありながら一族の中で最も高い陰の霊力を持って生まれたからだ」

幼い頃から許嫁と定められ大事に育てられてきました。

菜々緒は若様が大好きだったので自分の運命に逆らうことはしません。

若様に相応しい妻になろうと必死に花嫁修業をこなしてきました。

しかし菜々緒の運命を変える出来事が起こります。

菜々緒
「ない・・・!簪がないわ・・・っ」
暁美
「簪って・・・まさか若様からもらった?部屋にないなら山菜を採りに行った時かしら、一応見に行ってみましょうか」
菜々緒
「で、でも・・・今日は引き出しの中から持ち出していないはずなのに・・・」
暁美
「考えていても解決しないわ、見つからないならしらみつぶしに捜すのみよ、私も一緒に行ってあげるから!」

従姉の暁美と大切な簪を捜すことになりました。

山の中を捜していると暁美が簪を見つけてくれます。

菜々緒
「あっ・・・ありがとう、暁美姉さ・・・結界の外・・・?」
暁美
「見つかって良かったわね、大丈夫よ、すぐそこだもの、何かあれば私がすぐに人を呼んであげるわ」

白蓮寺家の娘は幼い頃から注連縄の外に出てはならないと言い聞かされてきました。

理由はもしも霊力の高い娘が注連縄の外に出てしまえば、あやかしに攫われ嫁にされてしまうからです。

猩猩の巣穴に近づいてしまった菜々緒は傷モノにされてしまいました。

菜々緒
「私は猩猩という猿の姿をしたあやかしに攫われたらしい、攫われてからの記憶はほとんどない、何をされたのかもわからない、ただ覚えているのは恐怖と額の痛み」

意識を取り戻した菜々緒の元に心配した若様が駆け付けます。

しかし菜々緒の様子を見た瞬間に若様の態度が豹変しました。

麗人
「お前その傷は妖印・・・猿臭い・・・これでは本家の嫁に迎え入れることはできない、婚約は解消させてもらう」

妖印とはあやかしが自分の所有物に刻む印のことです。

菜々緒がどれほど高い霊力を持っていても妖印が刻まれた娘は本家に受け入れてもらえません。

菜々緒
「それ以降二度と若様が私を見ることはなくなった、そして私に代わり若様に嫁いだのは従姉の暁美姉さんだった」

本家の敷地に入ることを許されない菜々緒は汚い小屋で暮らし始めました。

妖印は猿面を被ることで周囲には隠しています。

辛い状況に耐えていると暁美が若様の子を身籠ったと報告してきました。

暁美
「臭いのよ、そんな生々しいあやかしの妖気を垂れ流して・・・っ、恥ずかしくないの!?あやかしに辱められた女に価値なんてないのよ!?・・・ねえ菜々緒、あんたはどうして生きていられるの?私だったら自分で命を絶つわ」

この状況に追い込んだ暁美が木材で菜々緒を殴打します。

暴力を振るわれても菜々緒は逆らおうとしません。

菜々緒
「仕方がないのだ、私は傷モノなのだから、言いつけを守らなかった私が悪い、両親にかけてもらった愛情も期待も私の迂闊さですべて台なしにしてしまった、食い扶持を与えてもらえただけでも感謝しなければ、だけどどうして私は生きているんだろう」

菜々緒はこのまま虐げられる日々を過ごさなければならないのでしょうか!?

 

 

菜々緒や夜行など登場人物の個性が豊かなので、とても奥深いヒューマンドラマを楽しめますね。

傷モノにされてしまったことで周囲の人間に虐げられるようになった菜々緒の境遇には同情しました。

あやかしが存在する世界の人間模様を綴っていく『傷モノの花嫁』

冷酷無慈悲と恐れられる夜行の存在が菜々緒の運命を変えていきます。

夜行が菜々緒の濡れ衣を晴らす姿にご期待ください。

後編

山菜を収穫しに行った菜々緒が泉で身体を洗っています。

菜々緒
「臭い、どれだけこすっても妖印から流れ出るあやかしのにおいは消えない、いつまでこうしていればいいんだろう、望みも希望ももう何もないのに」

死んでしまえば身が清められるかもしれません。

菜々緒が簪で首を刺そうとしていると背後から夜行が声を掛けてきます。

夜行
「おや、血のにおいがすると思ったら・・・猿面の女とはめずらしい、その猿面・・・お前が猩猩に攫われた白蓮寺家の娘か、たしかに猩猩のにおいがするが・・・お前震えているじゃないか」

禊をしていましたがまだまだ水が冷たく菜々緒は震えが止まりません。

何も答えない菜々緒に夜行は水から上がって着物を着ろと命じます。

菜々緒
「触らないで!あなたまで穢れてしま・・・っ」

着物を取り返すとそのまま逃げていきました。

逃げた理由は声を出すことを禁じられているためです。

お咎めを受けるだろうと心配していましたが、翌日になっても叱られることはありませんでした。

この日の午前中は紅椿家の当主に屋敷を案内することになっているので、菜々緒は昼過ぎまで仕事場から出ないよう命じられます。

昼には奥殿で宴会が催されるのでその時までは帰れません。

紅椿が格下の白蓮寺家にわざわざ挨拶しに来た理由は嫁探しです。

最近は他の陰陽五家が霊力の高い白蓮寺家の娘を嫁にもらうことが多くなっていました。

特に紅椿家は陰陽五家の中でも序列一位で爵位を持っています。

嫁げば華やかな皇都暮らしが約束されているので、白蓮寺家の娘たちは期待で胸を膨らませていました。

菜々緒
「いけない・・・寝ちゃってた・・・静かね、陽もずいぶん高くなったしもう皆奥殿に行ったのかしら、なら今のうちに戻」

立ち上がると赤ちゃんの泣き声が聞こえてきます。

近づいてみると妖気を感じ始めましたが、泣いている赤ん坊を放っておけません。

急いで赤ちゃんの元へ向かうと信じられないことが起こっていました。

菜々緒
「あれは妖蟲!若様と暁美姉さんの赤ん坊が襲われてる・・・屋敷は何重もの結界で守られているはずなのに・・・っ」

身体を貼って赤ちゃんを守りますが一人では守り切れません。

声を出しては叱られてしまいますが、赤ちゃんを守るため助けを呼びます。

暁美
「いやぁぁぁぁぁっっ、私の子に触らないで!」
菜々緒
「ち、ちが・・・っ、私は・・・っ、そうだ妖蟲・・・っ・・・擬態した!?」

妖蟲が擬態してしまったため事情を説明することができません。

そのため誤解した暁美が怒りを爆発させます。

暁美
「やだ、怪我をしているじゃない・・・っ、菜々緒・・・お前!私に何もかも奪われたからって!この子を殺そうとするなんて・・・っ」
菜々緒
「違・・・っ、暁美姉さん・・・っ」
暁美
「お黙り!猿臭い猿臭い猿臭いのよ!猿のくせに一丁前に私に嫉妬なんかして!それとも何!?復讐のつもり!?お前はもう死んだも同然なの!私に負けたのよ!」

暁美が菜々緒を折檻していると若様が駆け付けました。

若様なら妖蟲に気付いてくれると安心したのですが、若様も暁美と同じように菜々緒が赤ちゃんを傷付けたと誤解してしまいます。

誤解した若様に叩かれると菜々緒の猿面が吹き飛びました。

誰も菜々緒の説明を聞かないまま赤ちゃんが部屋から連れ出されます。

菜々緒
「待って、妖蟲は一匹いるとどんどん増えるって花嫁修業で読んだ本に・・・ああ・・・どんなに叫んでも私の声は届かない、私はただその子を、白蓮寺家の皆を助けたかっただけなのに」

菜々緒が赤ちゃんに手を伸ばすと暁美に睨みつけられました。

若様も再び菜々緒に手を上げようとします。

夜行
「おいおい、なんの騒ぎかと思って来てみれば、清廉潔白な白蓮寺家の方々が寄ってたかって傷モノいじめか?」
麗人
「紅椿のご当主・・・っ、た大変お見苦しいところを・・・っ、白蓮寺の者が・・・その不始末を、傷モノの娘が我が子に危害を加えようと・・・それを妻が発見し」
夜行
「は?何を言っておられる、白蓮寺の若君・・・」

夜行が鋲を天井に放つと擬態していた妖蟲が姿を現しました。

さらに襲い掛かってきた妖蟲を夜行が斬り落とします。

妖蟲の鱗粉には呪いが含まれている危険があるので吸い込んではいけません。

特にあやかしに慣れていない白蓮寺家の人々には毒となります。

夜行
「その赤子の傷は妖蟲のかじり痕だ、どこからか忍び込んだようだな、そこの娘も妖蟲のかじり痕だらけだ、いち早く異変に気付き身を挺して庇ったのだろう、白蓮寺の次期当主とその奥方ともあろうお二人がどうしてそれに気付かない、その娘が気付かねばご息女は骨になっていたかもしれないんだぞ」

事情を説明した夜行は菜々緒を治療することにしました。

すると菜々緒の身体から出た血が夜行の身体に付着します。

菜々緒
「あっ・・・申し訳ありませ・・・」

白蓮寺家では傷モノに触れると穢れると思い込んでいました。

それなのに夜行は付着した菜々緒の血を舐めてしまいます。

夜行
「なるほど、そういうことか!これだこれ!この霊力を探していた!あの美味い朝餉を作っていたのはお前だな、お前名は」

菜々緒は血のような紅い目を見て、夜行が昨日泉で会った男性だと気付きました。

しかし大きな声で名乗ることができません。

菜々緒
「・・・菜々緒・・・っ・・・です・・・」
夜行
「そうか菜々緒か、愛らしい名だ、いいだろう菜々緒、今日からお前は我が妻だ」

白蓮寺家から紅椿家に嫁ぐのは菜々緒だったのです。

紅椿夜行に見初められた傷モノの花嫁はどのような運命を辿っていくのでしょうか!?

 

『傷モノの花嫁』を読んだ感想

濁った瞳の若様と暁美には菜々緒の善意が伝わりませんでしたね。

対照的に菜々緒の真意を汲み取った夜行の鋭い洞察力には驚かされました。

虐げられても人として大切なことを忘れない菜々緒が魅力的な『傷モノの花嫁』

信念を曲げなければ必ず救ってくれる人が現れると思うことができました。

辛い状況を他人のせいにしない菜々緒には幸せを手に入れて貰いたいですね。

 

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