最果てのパラディンのネタバレ(漫画)!第2話の見所は?

今回は「奥橋睦」先生の『最果てのパラディン』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

※記事の中にはネタバレ部分がありますので、お先に立ち読みをお勧めします!

 

『最果てのパラディン』はこんな漫画(あらすじ)

挫折を経験した男が死を覚悟すると異世界に転生され、ウィリアムという少年に生まれ変わります。

新たな世界で待っていたのは淑やかなミイラのマリー、戦士の生きざまを教えてくれるスケルトンのブラッド、そして拝金主義者で魔法が使えるゴーストのガスという3人のアンデッドとの生活でした。

人間とアンデッドという種族の垣根を越えて4人はだんだん家族としての絆を深めていきます。

しかし7年が経過した現在もお互いに秘密を抱えながら生きていました。

そんな状況の中でも新しい世界でウィルは前世で無駄に捨てたものを取り戻すと決めたのです。

神々を信仰する異世界で生き直すことを決めた主人公の成長期を綴った『最果てのパラディン』

今回はハートウォーミングなファンタジー漫画の第2話についてネタバレを含みながら面白さをご紹介していきます。

マリーとブラッド、そしてガスに愛情を注がれながら逞しく育っていくウィルの姿を目に焼き付けてください。

 

『最果てのパラディン』の魅力紹介(ネタバレ含む)

第2話前編

ウィルがブラッドとガスと一緒に戦闘の練習に向かいました。

足場の悪い森の中を進みながらウィルはこの世界に転生された時のことを思い返しています。

ウィル
「前世の記憶がある、それが僕の秘密だけど容姿や名前はこの世界のもので昔とは同一ではない、けれど最初から受け入れられたわけじゃない、この世に僕の意識が芽生えた時、それはもう恐ろしくてたまらなかった」

赤ん坊のウィルとして転生された時、目を開けると骸骨と幽霊とミイラが自分のことを見下ろしていました。

あまりの恐怖に泣き出してしまいます。

必死に助けを求めようとするのですが喋れないし動くこともできません。

そもそも赤ん坊になっていたので歯がありませんでした。

怖くて怖くてウィルは震えが止まりません。

そんなウィルの頭を優しく撫でてくれたのがミイラのマリーでした。

マリーは微笑みながら何かを呟いています。

ウィル
「何言ってんのかわかんない、けどこの人たち・・・僕を取って食おうってわけじゃない・・・?」

アンデッドたちが自分に対して悪意を持っていないことだけは理解できました。

するとマリーがウィルの涙を拭いてくれます。

この状況の中で周囲を見回してみるのですが、この場所に全く見覚えはありません。

ウィルはこの時に自分が死んだことを思い出しました。

記憶は鮮明でなくても死んだ時の苦しみは覚えています。

ウィル
「目の前の三人はどうみても人間じゃない、動く死体達だ、ここはあの世なのか・・・?それとももし神様がいるのならこれは罰なのかな」

前世では何もかも薄っぺらな人生を送ってきました。

これはただ年齢だけを重ねてきた自分に対する神様の罰なのかもしれません。

ですが日が経つにつれて罰ではないと思えてきます。

マリー
「さあウィル、ごはんですよ、いい子ですねウィルは、よしよしおなかいっぱいになりましたか?」

半年ほど経過したところでマリーが優しくお世話してくれていました。

赤ん坊の姿になっても前世の記憶があるのでウィルはこの日が186回目の朝だということを理解しています。

マリーたちが何を言っているかも理解できるようになってきました。

しかし自分の気持ちを言葉で伝えることはできません。

ウィル
「発音もまだうまくできない」

この日はウィルをマリーが抱っこしながら外を歩くことになりました。

外に出るのは初めてなので喜ぶウィルなのですが、どうやらこの世界は安全とは言えないようです。

半年間の間でウィルはこの世界に魔物が存在していることと、マリーたちがウィルを外に出さないことを決めたことは把握していました。

それでも初めて外に出れたウィルは新鮮な気分を味わうことができます。

ただしまだ赤ん坊なので自由に動くことはできません。

満足に動けない状況をウィルは神様の罰だと思うようになっていました。

マリー
「今日は風が気持ちいいんですよ、怖くありませんからね・・・」

ここで初めてマリーが外の景色を見せてくれます。

上手く言葉にはできませんが外の景色を見たウィルの目から涙がこぼれました。

ウィル
「美しいと思った、どうしようもなくあいまいな生き方をしたことでこの世界で目覚めたのは罰なのだと、たいちた孝行もできず命を軽んじたその報いなのだと思っていた、でもこれは罰なんかじゃない、きっとこれは恩寵だ、僕がムダに捨ててしまったものを再び誰かが与えてくれたのだと思った」

赤ん坊のウィルはこの世界で生き直すことを誓ったのです。

転生されてから7年が経過したウィルはどのような成長を遂げているのでしょうか!?

 

 

赤ん坊の姿になっても前世の記憶があるので冷静に状況を分析していくウィルの姿が印象的でした。

そんなウィルに優しく接するマリーの献身的な姿に深い愛情を感じますね。

美しい世界で人生をやり直す主人公の喜怒哀楽を表現していく『最果てのパラディン』

第2話ではアンデッドたちが抱えるそれぞれの事情が少しずつ明らかになっていきます。

それぞれのやり方でウィルを見守るアンデッドたちの優しさが表現されていきますよ。

第2話後編

いよいよウィルの魔法と実技の練習が始まりました。

練習の相手をするのはスケルトンのブラッドです。

ガス
「これよりウィルの魔法実技練習を始める、勝負はどちらかが負けを認めるまで、両者とも周囲はあまり壊さんように」

ガスの合図で練習が始まります。

するといきなりブラッドが大剣で襲いかかってきました。

ブラッド
「バッカ、勝負にいきなりもくそもあるか!ほら!」

攻撃をかわしながら加速する魔法を使って距離を取ります。

そして炎を出現させる魔法で反撃を開始しました。

しかし魔法の反動で火傷してしまいます。

ガス
「バカもん!発音が正確すぎるわ!」

ブラッドは炎を気にせず距離を詰めてきました。

そのままブラッドの大剣がウィルの顔面まで迫ってきます。

ブラッド
「こら、戦闘中に目ェ閉じんなっつっただろ!」
ウィル
「またまけたぁー」
ブラッド
「まだまだだなー、ウィル」

まだまだ剣士のブラッドには歯が立ちません。

練習が終わったところでガスの厳しい指導が始まりました。

ガス
「さっきの発音は全然だめじゃな、お前は才能がある分、精度の調整をせんと自爆で死ぬぞ」
ブラッド
「じーさん、そろそろいいだろォ、飯がまずくなるぜ」

食事休憩に入るとガスはウィルに魔法を起こす手順をおさらいさせます。

魔法は世界に満ちているマナを感知、そして自分の体内の魔力と共振し収束させ、創造の言葉を発音する3段階の手順を行わなければなりません。

しかし均一な成果を求めることには限界があります。

まず世界に満ちているマナと体内に流れているマナは均一ではありません。

マナを収束させる道具はあるのですが、目立つので戦闘時には攻められるデメリットがあります。

ガス
「人間、同じ言葉は厳密には二度と語れん、結局勘で良い具合を見極めるしかないというのが大方の考えじゃ」

常に均一ではない魔法をウィルは怖いと感じてきました。

怖さに打ち勝って魔法を使いこなすためにはひたすら練習するしかありません。

ブラッド
「すげーじゃねえかウィル!俺ァ頭使うのは苦手だからよ」
ガス
「これだから力バカは・・・」
ブラッド
「お?やんのか、爺さん」

ブラッドとガスはいつもケンカしそうになります。

ウィルは2人にケンカをしてほしくありません。

ウィル
「・・・ケンカしたらマリーが怒るよ」

マリーの名前を出すと2人がケンカをやめてくれました。

どのような理由があるのかは分かりませんがマリーの効果は絶大なのです。

ブラッド
「まあでもウィルも使える魔法また増えたんじゃねえのか?」
ウィル
「うーん、でもやっぱり実戦で使うと失敗しちゃって・・・」
ブラッド
「よくやってるよ、ウィルはよ、爺さん弟子とった経験ねぇしな、ド偏屈だから」

ガスは見込みがある者しか弟子にしません。

そのためブラッドはウィルに才能があると信じているのです。

7歳になったウィルはブラッドの言う通りしっかりと成長していました。

ガス
「まあ人間の子供を拾ってきた時は驚いたが・・・小さい頃から色々仕込んでおけば何ぞの役には立つかもしれんしの、正直言って余計な拾い物かと思っておったが意外に使え」
ブラッド
「おい爺さん、何余計なことくっちゃべってんだ、まだ7つのガキに余計な拾い物呼ばわりはねえだろ」

ブラッドが真剣な表情で怒りをあらわにします。

いつもは優しいブラッドが怒っているのでウィルは怖くなってきました。

ガス
「・・・別に何も間違ったことは言っておらんじゃろう、才があると分かって仕込んでやるだけでも・・・」

ガスが相手の気持ちを考えない気質であることはブラッドも理解しています。

それを今さらどうこう言うつもりはありません。

ブラッド
「でもな教えるってんならそういう態度はやめてやれ、アンタだって聞いた方がどう感じるかぐらい想像つくだろ、ウィルを育てることに一切関わらねぇなら何言ったっていいけど、そうじゃねえならそういうことは言わねぇのが筋ってもんだろ」
ガス
「むぅ・・・確かに迂闊な発言じゃった、今後はもう少し気を遣おう・・・すまなんだな、ウィル」

頑固者のガスが謝ったことと、ブラッドが怒ったことにウィルは驚いてしまいます。

練習が終わるとブラッドがウィルを薪拾いに誘いました。

戻る前に2人は少し話をすることにします。

ブラッド
「なんだな・・・その・・・お前は物心ついた頃からこの状況だから分かってねえかもしれないんだが・・・でも分かんだろ?俺やガス、マリーとお前は違うってこと」
ウィル
「・・・うん、僕だけあったかくて息してる」
ブラッド
「・・・まぁそういうことだな、色々あんだよ色々・・・けど悪ィ、まだ説明できねぇ」
ウィル
「・・・うん、そりゃあそうだよね、普通なら伏せる、まっとうな大人なら子供相手にお前は拾われた子なんだとか言って、その背景に絡む事なんて言わないだろう」

言葉を選ぼうとしないガスのこともウィルは怒るつもりはありません。

ブラッドは優しいウィルの頭を撫でてくれます。

ブラッド
「ウィルは心がでっかいな、でっかいのはいいことだぜウィル、お前の体が心に見合うくらいでっかくなって色々受け止められるようになったら話してやる」

気が付くとブラッドはウィルに対して驚くほど気をまわしてくれていました。

ガスに対して怒ったのもウィルのためだったのです。

凄さに感激したウィルは後ろからブラッドに抱きつきました。

ウィル
「・・・ブラッド、さっきはありがとう・・・色々」
ブラッド
「・・・気にすんな、しかし俺の隙を狙うとは百年早いぜ、オラァ!」

それぞれの立場が違うことを理解したウィルは、前世の自分に縛られていることを感じながらもこの世界で新たな人生を歩むと決めたのです。

3人のアンデッドが見守ってくれていることを実感したウィルはここからどんな大人になっていくのでしょうか!?

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2023.05.03

 

『最果てのパラディン』はこんな人にオススメ

ファンタジー漫画とヒューマンドラマが好きな人にオススメしたい作品ですね。

お互いの事情を理解しながら人間とアンデッドが共生していく姿からは大きな感動を味わえますよ。

支え合いながら苦難を乗り越えていく異種族間の絆を表現した『最果てのパラディン』

登場人物それぞれが異なる優しさと個性を持っています。

複雑に絡み合う人間ドラマも見所になっていますよ。

 

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