今回は「染谷ユウ」先生の『罪と快』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。
『罪と快』はこんな漫画(あらすじ)
高校1年生の峰寺善(ぜん)は成績が思うように上がらず両親から叱責される日々を送っています。
努力してもテストの結果に繋がらないため善は大きなストレスを抱え始めました。
このストレスを解消するため趣味の盗撮を繰り返すようになっていきます。
ですがいつものように女子生徒を盗撮していると、逆に捕まってしまい脅迫されてしまいました。
盗撮をバラさない代わりに女子生徒が要求してきたのは善の肉体を縄で縛ることだったのです。
緊縛を生業としている女子高生と、盗撮癖のある男子高校生が紡いでいく禁断の日々を描写した『罪と快』!
今回は性欲をテーマにしたヒューマンドラマの魅力についてネタバレを含みながらご紹介していきます。
歪んだ快楽に溺れていく高校生の姿をじっくりとお楽しみください。
『罪と快』の魅力紹介(ネタバレ含む)
前編
日本で人の肉体を縄で縛る緊縛が始まったのは戦国時代と言われています。
始めは罪人を拘束するため縄で拘束していたのですが、明治維新以降には美しい女囚を縛り上げた絵画に性的興奮を覚える人が増えていきました。
そして現代ではSMショーなどのエンターテインメントとして緊縛が認知されるようになっています。
この緊縛を生業としている者は“緊縛師”と呼ばれていました。
ある日、緊縛と無縁な高校1年生の峰寺善が両親から激しく叱責されています。
理由は高校生になってから成績が下がっていることでした。
このままでは志望する有名大学に進学することはできません。
善もこのままではいけないことを実感しています。
しかしどんなに勉強してもテストで良い点数を取ることができません。
そのため次第に善の頭はストレスで一杯になっていきました。
両親からの叱責が終わり学校へ向かっていると女子高生が近くを通り過ぎます。
すると勉強を頑張ろうと思っていたはずの善におかしなスイッチが入りました。
ストレスを発散させるため盗撮癖を満たすようになっているのです。
この日もスマホで女子高生のスカートの中を撮影し始めました。
いつものように性癖を満たしていると見惚れるほどキレイな女子高生が横を通りかかります。
ドキドキしながらキレイな女子高生の後をつけ始めました。
そしてスカートの中にスマホを近づけます。
次の瞬間、女子高生が急に振り返りました。
女子高生は言葉を失った善のスマホを奪います。
盗撮がバレると人生が終わってしまうかもしれないたため必死に言い訳するのですが女子高生は許してくれません。
スマホの中には毎日撮りだめた盗撮写真が入っています。
そのため中身を見せる訳にはいきません。
善は最悪の事態を想定し始めます。
まず警察に連れて行かれて処分を受け、高校では内申書にこの件を書かれてしまうかもしれません。
そして最も恐れているのが厳しい両親に怒られることでした。
このままでは身の破滅が待っていることを感じた善は女子高生に土下座をすることにします。
助かったと思い涙を流す善。
しかしここから彼の人生は思いもよらない形で破綻していくことになるのでした。
北条アヤメという女子高生は善にどんなことを要求するのでしょうか!?
勉強のストレスを言い訳にしていますが、盗撮を繰り返す主人公は許せませんね。
そんな主人公に天罰が下る展開を期待している人が多いのではないでしょうか。
最低な男子高校生が屈辱を受けることになる『罪と快』!
ここから緊縛師の北条アヤメがドSな本性を見せることになります。
罪人を拘束しながら快感を得るアヤメの姿にご注目ください。
後編
何でも言う事を聞くと言った善のことをアヤメはビルの屋上へ連れて行きました。
本当は渡したくないのですがアヤメの言うことに逆らうことはできません。
これで自分の素性を知られてしまいました。
カバンの中から縄を取り出したアヤメが不気味な笑みを浮かべます。
そのままビルの屋上に設置されている柵と善の肉体を縛り付けました。
アヤメの表情がどんどん興奮していきます。
しかし盗撮癖があること以外は普通の高校生である善には緊縛師という言葉の意味が理解できません。
ここで身動きが取れない善の姿と生徒手帳をアヤメがスマホで撮影しました。
善はようやく自分が最悪の状況に置かれていることに気付き出します。
ですが緊縛師の拘束を解くことはできません。
カバンの中から緑茶を取り出したアヤメが美味しそうに喉を潤します。
炎天下の中で拘束されている善も喉が渇いていました。
そんな善にアヤメが口から緑茶を吹きかけます。
アヤメは冗談を言いながら善に緑茶を飲ませてくれました。
これで喉の渇きを潤せたのですが、アヤメの行動は善のためだった訳ではありません。
数十分後、アヤメの真意が明らかになっていきます。
拘束した状態で小便をさせるためアヤメは善に緑茶を飲ませたのです。
彼女の計画通り善は尿意をもよおしていました。
怒りのあまり善が大声を上げます。
しかしアヤメは少しも驚きません。
異常者とも思える言動を笑顔のまま語り出すアヤメ。
弱味を握られた善はここからさらに激しくアヤメに屈辱を浴びせられることになるのでした。
『罪と快』を読んだ感想
善に同情する人もいるかもしれませんが、個人的にアヤメ寄りの立場で物語を読んでいきました。
自業自得の善を辱めていく姿にスカッとした気分を味わえることができますね。
アヤメと善だけでなく色々な登場人物がそれぞれの快楽を求めていく『罪と快』!
背徳感と倫理観が表裏一体であることを上手に表現した物語になっています。
ご自身の中にある禁断の欲求と向き合いながら作品の世界観をご堪能ください。
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