『遅咲き冒険者』のネタバレ(漫画)!第2話の見所は?

今回は「原作 安登恵一 漫画 秋乃こかげ」先生の『遅咲き冒険者』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

※記事の中にはネタバレ部分がありますので、お先に立ち読みをお勧めします!

 

『遅咲き冒険者』はこんな漫画(あらすじ)

人々を救うため冒険者になったイグニスだったのですが、10年が経った現在は自分の能力に限界を感じていました。

仲間たちが引退を決意する中、自分の引退も近いと感じるようになっています。

これまでのキャリアでそこそこのお金も貯められたので、イグニスは最後の任務に奴隷商人の護衛を選びました。

奴隷の売買は合法なので後ろめたいことはありませんが、奴隷のエルフ・シルヴィアの視線がイグニスに突き刺さります。

そんな中で一行は魔物に襲われてしまいました。

シルヴィアたちを守るため命を懸けるイグニスに待ち受けていた運命とは・・・!?

将来に悩む青年と不思議なエルフの物語を紡いでいく『遅咲き冒険者』

今回はファンタジー漫画とヒューマンドラマがミックスされた漫画の第2話についてネタバレを含みながら面白さをご紹介していきます。

精霊族のシルヴィアがイグニスの心境を変化させていく様子にご注目ください。

 

『遅咲き冒険者』の魅力紹介(ネタバレ含む)

第2話前編

シャドウウルフがシルヴィアに気を取られている隙をついて、イグニスが攻撃を仕掛けました。

ようやくシャドウウルフ硬い皮膚に刃が突き刺さります。

ですがシャドウウルフも負けてはいません。

イグニスの左肩に鋭い牙で噛みついてきました。

それでもイグニスは剣を放しません。

イグニス
「今引けば勝ち目はないっ、うおぉぉぉっ!」

全力で刀をさらに深く突き刺します。

するとようやくシャドウウルフが倒れました。

馬車の周囲で戦っていた冒険者たちもダークウルフを制圧したようです。

安心すると体の力が抜けてしまいました。

倒れてしまい呼吸が弱くなってきたイグニスの元にシルヴィアが駆け寄ります。

シルヴィアが何かを呟いてもイグニスには聞こえません。

イグニス
「あの虚ろな瞳に何かの感情が混じってるように見えたのは気のせいだろうか」

そのまま意識を失ってしまいました。

死んだかもしれないと思っていたら不思議な光に包まれます。

光の中にはシルヴィアの姿があったような気がしました。

イグニス
「さっきの光は・・・生きてる・・・しっかりと応急処置されてるな、やっぱりレベル4だけあって手強かったな、さすがに無茶しすぎ・・・ん?・・・おかしい、痛みがない」

大怪我を負ったはずなのに痛みが全くありません。

状況が理解できないので身体に巻かれた包帯を取ってみます。

するとシャドウウルフに噛みつかれた傷痕が一切残っていませんでした。

怪我が治癒したにしてもあれだけの傷痕が残っていないのはありえません。

イグニス
「考えられるとしたら魔術だが今いる人物の中に魔術を行使できる者はいないはず、そうなると・・・祝福か」

いつの間にかシルヴィアが隣に座っています。

最後に見た時と同じように虚ろな瞳でイグニスを見つめていました。

服を着直してからシルヴィアに声を掛けます。

イグニス
「えーとシルヴィア・・・だったよな?君に一つ聞きたいんだが俺の怪我が治ってるのは・・・」
シルヴィア
「私が治しました」
イグニス
「君が?どうやって?」

奴隷商人に聞いた話ではシルヴィアに他者を治癒する力はないはずでした。

しかし実際にイグニスの怪我は治っています。

シルヴィア
「仮契約の力です」
イグニス
「仮契約?」

シルヴィアは仮契約について説明するため、まずは精霊契約について話し始めました。

まず精霊と精霊族は似ているようで本質は全く違うそうです。

精霊は世界の根源たる存在で、精霊を信仰するエルフやドワーフなどの部族が精霊族と呼ばれていました。

シルヴィア
「そんな精霊族の中に稀に精霊の力を色濃く受け継ぐ者達がいました、それが巫女と呼ばれる者達です」
イグニス
「君もその一人だった・・・と」
シルヴィア
「はい、精霊契約は精霊を自分の魂に受け入れる事、精霊に近い巫女と契約する事もできます」
イグニス
「なるほど、傷が治ったのは仮契約で君の祝福を俺が受けたのか」

傷痕を残らなかったことに納得ができます。

確実に死んでいたところを助けてもらったのでありがたいのですが、どうしてイグニスは仮契約することができたのでしょうか!?

 

 

シャドウウルフとの戦いはイグニスとシルヴィアの命を懸けたものになりましたね。

生き残るための必死さが感じられました。

精霊の力が物語の流れを左右していく『遅咲き冒険者』

引退を覚悟していたイグニスの考え方に変化が現れ始めます。

シルヴィアの悲しみを背負った不思議な魅力にもご注目ください。

第2話後編

自分が仮契約した理由が分からないイグニスと同様に、シルヴィアもその理由についてよく分かっていませんでした。

シルヴィア
「魂の許容量が大きいからとしか・・・私の知識は中途半端なんです」
イグニス
「なるほど・・・しかしそんな大事な事俺に教えていいのか?」
シルヴィア
「・・・貴方になら大丈夫だと思いました、きちんとした言葉では・・・ずっと見ていてなんとなく、なんとなくそう思ったんです」

馬車の中でイグニスを見ていたのは精霊契約と関係しているのかもしれません。

初めて感情を見せてくれましたが、説明に困っているため別の質問をすることにします。

イグニス
「そういえばなんでシャドウウルフの前に出た?」
シルヴィア
「私は死にません、だから囮になれると思いました」
イグニス
「死なないって言っても痛みはあるだろ?」
シルヴィア
「痛みは忘れました」

恐ろしいことをサラッと言うシルヴィアに衝撃を受けました。

イグニスにはどれだけの経験を積めばそんな風に言えるのか想像もつきません。

イグニス
「お前を買う」

思わず奴隷のシルヴィアを買うと言ってしまいました。

もちろん傷を癒してもらった借りがありますし、このまま見捨てることはできません。

ただし一番の理由はなんとなくでした。

シルヴィア
「契約を・・・してくださるのですか?」
イグニス
「ん?ああ、そうなるのか?」
シルヴィア
「・・・それでは、我シルヴィアは誓う、彼の者と共にある事を、我は願う、彼の者に祝福がある事を、この想い聞き届けたるなれば我が身に宿る力を分け与え大いなる精霊の御名のもと、今ここに契約は結ばれん」

シルヴィアの言葉と共にイグニスの身体へ力が流れ込んできます。

これで精霊契約は完了しました。

周りを見回してみると誰も2人を包んだ光には気が付いていません。

そのままイグニスたちを乗せた馬車が王都シルベリアに到着しました。

東のイーベ山脈の麓に建てられているのがシルベリアの王城です。

イグニス
「当たり前だがテレシアとは比べ物にならないな」

賑わう街並みに驚いていると奴隷商人がお礼を言ってきました。

イグニスは完了証明書を渡して立ち去ろうとする商人を呼び止めます。

イグニス
「すまない、ちょっと待ってくれないか、その・・・あの奴隷を買いたいんだが」

急に奴隷を買いたいと申し出たので不審に思われたかもしれません。

しかしお金を支払えるのなら構わないと言ってくれます。

イグニスにとって支払金額が最大の問題でした。

普通の奴隷は金貨10枚程度、見た目の良い精霊族や力強い獣人族は通常の倍程度となっています。

さらに珍しい要素が加われば値段は跳ね上がるので、シルヴィアがどのくらいの値段なのか想像もできません。

不安を感じるイグニスに奴隷商人は金貨120枚という条件を提示します。

イグニス
「冒険者10年分の稼ぎだぞ!?いくらなんでも高すぎるだろっ、確かに珍しいが金貨120枚は・・・」

シルヴィアなら金貨120枚でも安いと言われますが商人の言葉は信用できません。

嘘は見抜きましたが商人に値段を下げる気は全くないようです。

イグニス
「わかった、金を用意してくるから一刻待ってくれ!」

手持ちのお金がないのでイグニスは最終手段を使うことにしました。

最終手段とは冒険者ギルドからの借金です。

借金は主に新人のための支援システムですが背に腹は代えられません。

金貨120枚を用意したイグニスはシルヴィアを買うことができました。

イグニス
「遊びに行く余裕ができるのは当分先の話だな」
シルヴィア
「・・・ごめんなさい」
イグニス
「ああ、すまない、別に責めてる訳じゃない、俺が好きでやった事だ、まあそんな訳だ、これからよろしく頼むぞ、シルヴィア」
シルヴィア
「はい!」

こうしてイグニスとシルヴィアの冒険が幕を開けたのです。

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『遅咲き冒険者』はこんな人にオススメ

SFファンタジー漫画とヒューマンドラマが好きな人にオススメしたい作品です。

ミステリアスなシルヴィアに惹かれていくイグニスに感情移入できると思いますよ。

夢を諦めかけた青年と不思議な能力を宿したエルフが心を通わせていく『遅咲き冒険者』

ファンタジーの要素だけでなく切ないドラマも見所になっています。

胸を締め付けられるストーリーを存分にご堪能ください。

 

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