『首を斬らねば分かるまい』のネタバレ(漫画)!感想も!

今回は「原作 門馬司 漫画 奏ヨシキ」先生の『首を斬らねば分かるまい』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

※記事の中にはネタバレ部分がありますので、お先に立ち読みをお勧めします!

 

首を斬らねば分かるまい』はこんな漫画(あらすじ)

明治時代、華族は特権階級として日本を動かしていました。

その中でも愛州家の嫡男として生まれた幸乃助(ゆきのすけ)は容姿端麗で頭が良く、庶民から羨望の眼差しを浴びています。

高貴なる人生を歩むと思われている幸乃助なのですが、彼は両親にも明かすことができない秘密を抱えていました。

実は18年間生きてきた幸乃助は一度も勃ったことが無いのです。

このままでは世継ぎを残すことができない幸乃助が悩んでいると、江戸時代から続いている首斬り家の女当主である洞門沙夜(どうもんさよ)と出会いました。

死神と恐れられる沙夜の首斬りを目撃した瞬間、幸乃助の胸にどす黒い感情が芽生え始めます。

華族の御曹司と首斬り家の女当主が運命を交錯させる様子を描いた『首を斬らねば分かるまい』

今回は歪んだ愛情を題材にした歴史漫画についてネタバレを含みながら魅力をご紹介していきます。

バイオレンスな愛憎劇の世界観を存分にご堪能ください。

 

首を斬らねば分かるまい』の魅力紹介(ネタバレ含む)

前編

明治4年、華族として高貴なる生活を送っている愛州家の一室で男性が女性を抱いています。

達臣
「見ろ・・・見ろ!見るんだ幸乃助!見ろ!!」

兄の達臣は女性を抱きながら弟の幸乃助に向かって大声を出しました。

この状況では達臣がアブノーマルな性癖の持ち主に見えるのですが、彼には目的があって弟にセックスしている様子を見せているのです。

幸乃助
「ああ・・・なんて僕は不幸なのだ・・・」

容姿端麗で国内最高峰の学校を首席で卒業した幸乃助なのですが、女性の乱れる姿を見ても表情が優れません。

それでも達臣はセックスを続けていきます。

達臣
「どうだ幸乃助、このみだらな雌の顔はっ!欲情にかられ職務を放棄しているのだぞ」

見られている恥ずかしさを女性が訴えてくるのですが幸乃助は興奮することができません。

幸乃助
「ダメだ・・・兄さん・・・もういい!諦めるよ僕は・・・」
達臣
「何言ってる!お前はこの愛州家の嫡男なんだぞ、妾の子である俺とは違う!世継ぎを残さんわけにはいかんだろう」

華族の嫡男として生を受けた幸乃助は生まれながらにして時代の勝者です。

将来は日本の中枢を担いながら何不自由ない高貴な生活を約束されている幸乃助。

しかし幸乃助には重大な欠陥があったのです。

幸乃助
「真実はなんと虚しく情けない事か、僕は生まれてから一度たりとも、一度たりとも、一度たりとも勃った事がない」

兄の部屋を飛び出した幸乃助は自室で油絵を描くことにしました。

幸乃助の油絵はドイツ大使館で高く評価されているのですが、彼は情熱を油絵にぶつけている訳ではありません。

自分が子孫を残せないのならせめて油絵を世に残したいという理由で描いているのです。

油絵を描き終えた幸乃助が家族と食事していると、父親が達臣に秘密の頼み事をしました。

内容が気になるのですが両親は幸乃助に事情を説明してくれません。

そのため両親に内緒で達臣の後を追うことにします。

達臣
「幸乃助っ!走ってついてきたのか!?ったく体力ねぇくせに!親父たちにバレたら大目玉だぞ」
幸乃助
「すみません・・・でも僕は・・・外が見たくて!」

華族の嫡男として大事に育てられている幸乃助は外の世界を知りません。

好奇心が強い幸乃助は達臣に外の世界を見せて欲しかったのです。

達臣
「外ねぇ・・・この辺に見るもんなんざねぇぞ、家で絵でも描いてたほうがマシってもんだ、なにせ訪ね先は明治の血を吸い続けてる家だ」

2人が向かったのは洞門家という武家なのですが、この家は非合法な薬の販売などを行いながら処刑人を本業としていました。

別名“首斬り家”と呼ばれる洞門家という言葉は明治の人々を震え上がらせているのです。

実際に江戸から明治時代にかけて死刑執行を兼務していた武家は存在していました。

そんな洞門家に達臣が足を運んだ理由は首斬りを依頼するためだったのです。

洞門家の男性はこの依頼を引き受けてくれました。

依頼を終えると達臣が父親の結核に効果がある人丹を購入します。

人丹とは死体の肝臓などから作った丸薬で、幸乃助は実物を始めてみました。

幸乃助
「あ・・・すみません・・・」

幸乃助が人丹を受け取ろうとすると達臣に止められました。

達臣は人丹を自らの手で受け取ると部屋を出て行きます。

達臣
「行くぞ幸乃助、いつ来ても空気が思い所だ、気が滅入るからさっさと帰るぞ」

廊下を歩いていると襖が半開きになった部屋に人の姿がありました。

幸乃助が部屋の中を覗いてみると中から鋭い視線を感じます。

幸乃助
「なんと冷たい目をした少年だ・・・」

洞門家という外の世界を見た幸乃助の人生はここから大きく運命を変えることになるのでした。

 

 

達臣が女性を抱きながら幸乃助に大声を上げるという衝撃的なシーンでスタートしたので度肝を抜かれました。

その後も幸乃助の抱える切実な悩みなど見所が満載の物語になっていますね。

ただしここから先は序盤よりもショッキングな展開が連続していきます。

予測不能なストーリーで読者を飽きさせることがない『首を斬らねば分かるまい』

ジャンルは恋愛漫画なのですが王道のラブストーリーではありません。

それでは一風変わった愛の形を引き続きご覧ください。

後編

洞門家を訪れた幸乃助は翌日に行われる首斬りを見学したくなりました。

しかし両親から大反対されたため、裏庭の木を使って内緒で外出することにします。

達臣
「ったく!木登りも苦手だろうが、早く立て、行くぞ!」

弟の好奇心が強いことを知っている達臣は全てを見抜いていました。

こうして達臣と一緒に首斬りを見学することになったのです。

馬車で目的地へ向かう途中、幸乃助は気になっていたことを質問することにしました。

幸乃助
「兄さん処刑されるのは・・・もしかしてあの執事の・・・?」
達臣
「ああ、母さんの宝石をくすねたジイさんさ」
幸乃助
「やっぱりか・・・あの人は僕を小さい頃から可愛がってくれていた・・・祖父のように思っていたのに・・・兄さんなんとか・・・」
達臣
「諦めろ、奴は貧農の出、こちらは華族、そういう事だ」

明治時代の日本は出身階級によって身分が区別されているため、農民の犯罪は絶対に許されません。

幸乃助が落ちこんでいると馬車が処刑場に到着しました。

まず重罪人は首を斬られる前に市中引き回しの刑を執行されます。

現在の日本では有り得ないのですが当時は処刑が大衆の娯楽になっていました。

そのため市中引き回しを大勢の人々が見つめています。

市中引き回しが終わるとついに洞門家の面々が姿を現しました。

先頭を歩いているのは昨日鋭い視線を送って来た人物です。

幸乃助
「洞門家・・・なんてむごい事を!あんな年端もいかぬ少年に首をはねる様を見物させるなんて・・・」
達臣
「はぁ?何言ってんだお前・・・よく見ろよ、あれが・・・首斬り家洞門家八代目当主、何百人という罪人の首をはねてきた死神、洞門沙夜だ」

幸乃助が少年だと思っていたのは洞門沙夜という首斬り家の女当主でした。

幸乃助
「おっ・・・女!?死神・・・!?」

聴衆が死神の登場を喜んでいると沙夜が重罪人の前へ向かいます。

重罪人は首斬りの前に何かをブツブツ呟いているのですが、小声のため聞きとることができません。

沙夜
「なんだ・・・?言い残す事があるなら言え」

最期の言葉を尋ねると執事だった重罪人が愛州家に対して恨み言を叫び出します。

執事は安い賃金でこき使われたことや、二十年仕えてきた自分の首を斬らせることに怒っていました。

その様子を見ていた幸乃助は大きなショックを受けてしまいます。

幸乃助
「そんな!あんなにやさしかったのに・・・苦しめてしまっていたのか・・・知らなかった・・・」

ショックを受けた幸乃助はこれ以上執事が暴言を吐く様子を見ていられません。

そのため達臣を置いて帰ろうとするのですが、首斬りを執行する沙夜の声に足を止めてしまいます。

沙夜
「愚かだな、恨み言が遺言とは、人の価値は死に様で決まるというのに」

刀を振り上げた沙夜は一瞬にして執事の首を斬りました。

斬り落とされた首から飛び出た大量の血で沙夜の顔面が真っ赤に染まっていきます。

その様子を見ていた幸乃助は得体のしれない興奮を感じていました。

幸乃助
「え??今・・・今のは・・・なんだ!?」

沙夜の姿を見て下半身が反応した幸乃助は慌てて家へ戻っていきます。

自室で先程までの出来事を思い返していると、脳内に沙夜が姿を現しました。

沙夜
「幸乃助・・・処刑の後は身体が昂るのだ・・・鎮めてくれ・・・」

妄想で沙夜と肉体関係を結んでいく幸乃助。

幸乃助
「洞門沙夜・・・洞門沙夜・・ッ!!洞門沙夜・・・!」

頭の中が沙夜のことで一杯になった幸乃助は無心になって壁に油絵を描き始めました。

そして彼女に魅了された幸乃助はそのまま家を出て行ってしまいます。

初めて興奮を覚えた幸乃助は一体どこへ向かったのでしょうか!?

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首を斬らねば分かるまいを読んだ感想

淫らな女性の姿を見ても興奮しなかった主人公が首斬りの現場を目撃して興奮したシーンが印象的でした。

大量の出血を見て反応してしまった幸乃助はアブノーマルなのかもしれませんね。

歪んだ性癖を丁寧に表現していく『首を斬らねば分かるまい』

史実を交えた勉強になる斬新な物語になっています。

歴史を学びながら主人公たちの心情に共感してみてください。

 

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