『機能不全家族』のネタバレ!夏目ユキが描く漫画の魅力は?

今回は「夏目ユキ」先生の『機能不全家族』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

※記事の中にはネタバレ部分がありますので、お先に立ち読みをお勧めします!

 

機能不全家族』はこんな漫画(あらすじ)

この物語の主人公であるユキは家族としての機能を果たしていない家庭で育ちました。

気分屋で自分にとって許さないことがあると場をわきまえず暴れる母親。

そんな母親のことを父親は見て見ぬふりをしています。

異常な両親のもとで育った弟は統合失調症を患い、妹は無理して明るく振る舞っていました。

しかし母親からの虐待が始まったことでユキの人生は波乱を帯びたものになってしまうのです。

劣悪な家庭環境の中を生き抜いた著者の実話に基づく『機能不全家族』

今回は問題だらけの家族をテーマにしたヒューマンドラマについて、ネタバレを含みながら魅力をご紹介していきます。

主人公が身を置くことになった環境に同情しながら作品を読んでいってください。

 

機能不全家族』の魅力紹介(ネタバレ含む)

前編

ユキにとって幼少の頃の記憶は消したくても消せないトラウマになっています。

ユキたち3兄弟は医師の父親と専業主婦の母親に育てられました。

ユキ
「どこにでもいる5人家族と思いきや、うちの母はちょっと変わった人でした」

母親の変だったところはまず教育面についてです。

普通の母親であればドリルなどを使うのですが、ユキの母親は全く違っていました。

母親
「ユキちゃーん、トレーニングするわよー」

母親が言うトレーニングは射撃訓練なのです。

もちろん本物の銃を使う訳ではありません。

母親はトレーニングに使う為、わざわざモデルガンを購入していました。

そのモデルガンとパソコンを接続して射撃訓練を行わせていたのです。

ユキ
「あとはバランスボードとか、スピリチュアルなCDを聴かされたりとか」

大人になった現在はおかしなトレーニングだと分かっているのですが、当時のユキはこれが普通のことだと思っていました。

母親
「集中力を上げるトレーニングよ!将来絶対役にたつから!」

ユキの母親は飴と鞭を使い分けるのが上手な人間です。

ユキ
「母の言葉を信じ褒められるのも嬉しくて一通りこなしていました」

母親の変わったところはこれだけではありません。

普段の母親は家に知り合いを集めてはマルチ商法のセールスをしていました。

母親
「いいのよこの補正下着、私も使ってるんだけどね、ほらウエストくびれてるでしょ」

この様子をユキは大人の世界だと感じながら成長していきます。

ユキ
「これが我が家の日常風景でした」

さらにユキの家庭が一般的な家庭と異なる点はこれだけではありません。

食事に関しても一般家庭とは違っていました。

母親
「だめよそれは、着色料入ってるから、炭酸?飲んじゃダメ、カップ麺なんて食べ物じゃないわよ」

友達が当たり前のように食べていたカップ麺を禁止されてしまいます。

ユキ
「そのかわりにマルチで購入したビタミン剤を飲まされていました」

母親はこの食生活が健康的だと考えていました。

しかし幼かった頃のユキは友達が食べているカップ麺を食べたくなってしまいます。

そのため友達の家へ遊びに行くとカップ麺を食べさせてほしいとお願いをしていました。

カップ麺を食べさせないのは確かに健康的かもしれません。

ただしユキの母親は朝食を全く作ってくれませんでした。

母親
「台所にパンあるからそれ食べて」

朝食を作ってほしいと頼んでも母親は起きてくれません。

さらに菓子パンが禁止だったためユキたち兄弟は毎朝食パンをかじっていました。

それだけでなくお弁当が白米とレトルトのカレーだったことも頻繁に起きてしまいます。

ユキ
「レトルトは母の中でセーフだったのか?夜ご飯は作っていたっけ?いい思い出がなさすぎておふくろの味なんて一切覚えていません」

このように母親から愛情を受けずに育っていったユキ。

ただこの状況は地獄へのプロローグに過ぎなかったのです。

果たしてユキを待ち受ける残酷な運命とは!?

 

 

信念に従って生きることは大切ですが、ユキの母親のように間違った固定観念を娘たちに押しつけることは良くありませんね。

そのことに気がついていないことがさらなる悲劇を生んでしまったと感じました。

あまりにも身勝手な母親に振り回されたヒロインの苦境を描写した『機能不全家族』

ここから物語は虐待という最悪な展開を描いていきます。

どんどん異常化していく母親の姿を引き続きご覧ください。

後編

ユキの母親のおかしなところは食事に関することだけではありません。

ユキ
「ちぐはぐな母は・・・感情の起伏も激しくて」

ある日、ユキのバレエ発表会があった時、離れた駐車場で待っていた母親が係員に怒りをぶちまけてしまいます。

母親
「なんで入口まで迎えに来ないのよ!」

所構わずわめく母親は周囲の視線を気にしません。

しかし一緒にいるユキは軽蔑の眼差しを感じていました。

この頃からユキは世間の常識から外れている母親のことを恥ずかしいと思うようになります。

また感情の起伏が激しいのは外出先だけではありません。

ユキ
「ねえねえお母さん、お菓子食べていい?」

電話中の母親に小声でお菓子をねだると無言のままビンタされてしまいます。

激しい痛みに襲われるのですが決してユキは泣きません。

ここで泣いてしまうと母親の怒りに拍車がかかってしまうためです。

母親
「ゴメンねユキちゃん、お菓子食べようね」

いつもユキたち兄弟は母親の機嫌を伺いながら生活していました。

その一方で父親は真面目に働くお医者さんです。

土日は子どもたちを動物園などに連れてってくれますし、何と言っても父親は怒ったりしません。

しかしその中でユキには1つの疑問がありました。

父親と出掛ける時に母親が同行したことは一度もなかったのです。

ユキ
「洗濯をする母を横目に、子供ながらに疑問を感じていたけれど、なんでお母さんはいつも一緒にこないんだろう」

家族全員で出掛けたことは海外旅行の時だけでした。

海外でも所構わずわめく母親を嫌がる父親は、妹と弟を連れて別行動することにします。

ユキも父親について行きたかったのですが、母親を見捨てることはできません。

そのため自分が我慢することで母親の機嫌を収めることにしました。

このように機嫌がコロコロ変わることが日常的になった頃、父親と母親の間に亀裂が生じる出来事が起こります。

インターネットが普及し始めたため、母親はチャットを使うことに夢中となっていきました。

その結果、当時はインターネットが定額制ではなかったので、莫大な金額の請求書が届いてしまいます。

父親が注意しても母親の浪費癖は直りません。

インターネット以外にも浪費が続いたため夫婦喧嘩は毎日のように行われるようになっていきました。

夫婦の仲が冷めていく中、前々から計画していたマイホームが完成します。

母親は大喜びするのですが他の家族はマイホームの完成をあまり喜んでいません。

ユキ
「その頃にはもうみんな母に冷めていました、母は腫れ物、いつも悪いのは母」

この頃から母親は機嫌が良くても悪くてもどこか陰りを帯び始めました。

そして変人だった母親が壊れ始めたのです。

母親
「ねぇユキちゃん、おかあさん綺麗?」

化粧台の前に座りながら変な質問をしてきました。

ユキ
「う、うん、きれいだよ・・・」
母親
「思ってないでしょ、嘘ついて悪い子ね、ユキちゃん」
ユキ
「お、思ってるよ」
母親
「ならハッキリ言いなさいよ、お母さんは綺麗ですって」

ユキは母親のことを綺麗だなんて思ったことがありません。

ただの怖い存在でしかないのです。

さらにここから母親の情緒不安定な様子は激しくなっていきました。

ユキたち兄弟に暴力を振るうようになり、暴力が終わると子供たちを抱きしめることを繰り返すようになります。

しかしそれでもユキは母親から逃げるようなことはしませんでした。

大人になった現在は児童相談所や警察などに駆け込めば良かったと思うのですが、当時のユキは駆け込み寺の存在を認知していなかったのです。

ユキ
「私たちには親しか居ない、そういう思い込みみたいなものが多分体に染み付いていました、それから本格的にわたしの家族は壊れていきました」

ここからユキたち家族にどのような悲劇が待ち受けているのでしょうか!?

 

機能不全家族はこんな人にオススメ

シリアスなヒューマンドラマを探している人にオススメの作品です。

虐待や育児放棄などの社会問題を丁寧に描いているので読み応えがあるはずですよ。

著者の実体験をエッセイとして綴っていく『機能不全家族』

家族とは何かを読者に問いかける物語になっています。

自分の家族を思い返しながらストーリーの世界観に入り込んでみてください。

 

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