おうちで死にたい~自然で穏やかな最後の日々~のネタバレ!

今回は「広田奈都美」先生の『おうちで死にたい~自然で穏やかな最後の日々~』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

※記事の中にはネタバレ部分がありますので、お先に立ち読みをお勧めします!

 

おうちで死にたい~自然で穏やかな最後の日々~』はこんな漫画(あらすじ)

木野花(きのはな)は新人の訪問看護師で、ベテランの馬渕とペアを組みながら患者のお宅に足を運んでいます。

余命が僅かな患者たちは最期くらいおうちで死にたいと訴えるのですが、家族は介護で疲れ果ててしまうため病院で看取りたいと思うかもしれません。

それぞれの家庭で異なる事情を察しながら患者と接していく訪問看護師たち。

日々の苦労が絶えない訪問看護師と患者の現実に迫っていく『おうちで死にたい~自然で穏やかな最後の日々~』

今回は医療現場を丁寧に描写していくヒューマンドラマの魅力についてネタバレを含みながらご紹介していきます。

是非この機会にシリアスな物語を読んで人生の最期について考えるきっかけにしてみてください。

 

おうちで死にたい~自然で穏やかな最後の日々~』の魅力紹介(ネタバレ含む)

前編

木野花が担当している丸岡というおじいちゃんが息を引き取りました。

自宅で患者がどうやって亡くなっていくのか、花にとって丸岡さんが初めての体験です。

木野花
「初めて丸岡さんとお会いした時のことを昨日のように思い出します」

訪問看護師として初めて訪れた現場が丸岡さんの家でした。

馬渕
「新人、早く、いくら初めてだからって緊張しないで」
木野花
「はい・・・えっと忘れものないかな・・・」

ペアを組むことになった馬渕はベテランで、新人の花にも容赦ありません。

馬渕に連れられて入った家が丸岡さんの自宅でした。

84歳の丸岡さんは脳梗塞と肺炎を患っていて自宅で療養中です。

馬渕
「こんにちは丸岡さん、痰吸引しますね、ホラ花バイタルとって」

花は馬渕の指示に従いながら吸引の準備に取り掛かりました。

木野花
「ま・・・丸岡さん、測りますね、丸岡さん、いいですか?丸岡さん・・・?」

丸岡さんは何も答えてくれません。

その理由は脳梗塞の後遺症で喋れないためでした。

脳梗塞で寝たきりとなった丸岡さんは息子のお嫁さんに介護をしてもらっています。

馬渕は4年以上この現場に通っているため、お嫁さんから全幅の信頼を得ていました。

その馬渕が現場からの帰り道、衝撃的な言葉を口にします。

馬渕
「・・・看取りの時期ね」
木野花
「看取り?」
馬渕
「そうよ、知ってるでしょ?」
木野花
「は・・・はい・・・」

看取りの意味は理解している花なのですが、初めての患者さんなので驚きを隠せません。

丸岡さんのように食事や水分が摂れなくなってきた患者さんは枯れていくように亡くなってしまいます。

馬渕
「お嫁さんはもう心の準備はできてるわよ、5年もの間、介護してたからわかるのよ、そういう話もちょっとずつしてるし・・・お嫁さんは家で看取りたいんだけどちょっと問題がねえ・・・」
木野花
「エ?」

花は馬渕がサラッと死の話をしているため大きく反応してしまいました。

馬渕
「何よ、人が亡くなるのって日常なのよ、今はわからなくてもいつかわかるわよ、特別なことなんかじゃないの」

まだ新人の花には死が特別なことではないという言葉の意味が理解できません。

しかし丸岡さんを取り囲む環境を知る中で、花は少しずつ馬渕の言葉を理解していくことになるのです。

多くを語らずに実体験を通して訪問看護師の仕事を理解させようとする馬渕。

彼女の真意は花に伝わるのでしょうか!?

 

 

超高齢化社会に突入しようとしている日本では避けて通れない問題を描いていると思いました。

訪問看護師やヘルパーなど、自力では生活できなくなった老人を支える職業は様々あります。

しかし実際に身内が介護を必要としない限り、このような職業と接する機会は少ないかもしれません。

そんな職業にスポットを当てながら人間の最期について考えるきっかけを与えてくれる『おうちで死にたい~自然で穏やかな最後の日々~』

花の成長を感じながら読者に色々なことを学ばせてくれる作品になっています。

誰もが避けては通れない人生の最期を真正面から向き合ってみてください。

後編

納得ができない花に対して馬渕が丸岡さんの事情を説明していきます。

丸岡さんの家ではお嫁さんが介護をしているのですが、少し複雑な問題を抱えていました。

お嫁さんは自宅で看取るつもりなのですが、車で1時間ほどの場所に住んでいる夫の姉が納得していません。

普段の介護を義理の妹に任せながら義姉は病院で看取りたいと考えているのです。

義姉は言い出すときかない性格をしているので、弟夫婦の意見をまったく聞き入れてくれません。

木野花
「はぁ!?それっておかしくないですか!?いつもみてるお嫁さんの言い分より声がでかい人の意見が通るって!なんかそれって・・・」

事情を聴いていた花は思わず大きな声を出してしまいます。

すると馬渕が睨んできました。

馬渕
「自分のもの差しで考えないで、どの家にもその家の事情があるのよ、そもそも正しさで無理に事を進めてあとで責められるのはお嫁さんなのよ」
木野花
「すみません」

馬渕は花を注意するとお嫁さんに挨拶をします。

馬渕
「とにかく御家族でよく相談してください・・・まだ時間はありますから」

挨拶を済ませるとすぐに車へ乗り込みました。

その様子に花は少し納得がいきません。

木野花
「先輩・・・お嫁さん話聞いてほしそうでしたよ・・・?かわいそう・・・もう少し踏み込んでも良かったんじゃないですか?」

花の意見に馬渕はため息をついてしまいます。

馬渕
「まったく・・・あんたって感情論ばっかり、すぐかわいそうとか気の毒とか、それで人は救われないのよ!」
木野花
「・・・はぁ・・・」

かわいそうだという感情は訪問介護に必要ありません。

馬渕
「大切なのは寄り添うこと、自分が主役になっちゃだめなの、わかる?」

馬渕の言葉を聞いて花は学生時代の出来事を思い返します。

学生の時、花は引きこもっていた入院患者に何度も声をかけました。

木野花
「自分がよかれと思ってしたことが結局自己満足だったことがあって・・・自分が主役にならないって・・・そういうことかな・・・」

結局、自己満足で看護をしていた花は患者さんから担当を外されてしまったのです。

大切なことを花が学んでいた頃、丸岡さんの家ではお嫁さんと夫が今後の事を話し合っていました。

しかし夫は姉に意見が出来ないためなかなか煮え切らない様子です。

その中でお嫁さんは丸岡さんが自分で建てた家で最期を迎えて欲しいと思っていました。

後日、そんなお嫁さんに馬渕がとんでもない提案をします。

馬渕
「考えたんですが・・・介護全て一度お義姉さんに任せてみましょう、入院先の手配も介護もこの際泊まりでやってもらいましょう、お嫁さんは手出ししないよう旅行でも行ってください」

病院に入れないことをかわいそうだと言う義姉に実際の介護を体験してもらうことにしました。

馬渕の提案には言葉ではなく行動することが人を救えることだと分かってもらおうという意味があるのです。

木野花
「そうして本当にお義姉さんに交替することになりました・・・が2日でギブアップ」

旅行先のお嫁さんに助けを求めてきました。

その結果、夫が義姉を説得してくれたので介護はお嫁さんの思うように進めることになったのです。

花はこの結果を聞いてお嫁さんが実の親ではない丸岡さんのために献身的な介護ができることに疑問を抱きました。

馬渕
「人としての絆ができたんだと思う」
木野花
「ああ・・・絆か・・・そうか」
馬渕
「なに泣いてるの?」
木野花
「だって・・・丸岡さん亡くなっちゃうんですよもうすぐ・・・お嫁さんの気持ち考えると・・・」

お嫁さんと丸岡さんの絆を知ったため、花は再び感傷的になってしまいます。

しかし馬渕は至って冷静でした。

馬渕
「だから日常だって言ってるでしょ・・・こういうことのひとつひとつが自然な流れの中のひとつなのよ」

数日後、丸岡さんとのお別れの日がやって来ます。

お嫁さんが別れの挨拶をしていると喋れない丸岡さんが口を動かしました。

木野花
「丸岡さんが口を開けて何か言おうとしている、ありがとうと言おうとしたんだと思った、そしてそのことを言おうとしたけれど・・・皆わかっているような気がして言うのをやめた」

亡くなった丸岡さんの遺体を孫たちが綺麗に拭いてあげます。

その光景を眺めながら花は生と死が日常の一コマとして繋がっていることを実感しました。

こうして丸岡さんは訪問介護のリストから外されることになったのです。

木野花
「今思うとあの時お義姉さんに介護かわってもらってよかったですね、すごいです先輩!」
馬渕
「あれは丸岡さんが行かせたかったのよ・・・お嫁さんを旅行に、私が丸岡さんならそうしたいなって思ったの、正しいかどうかわからないけど」

馬渕は4年という時間の中で丸岡さんと絆を作っていました。

そのことに感心する花は馬渕のように患者と絆を繋げる訪問看護師を目指すことにします。

果たして彼女は一人前の訪問看護師になることができるのでしょうか!?

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ナースのチカラ~私たちにできること 訪問看護物語~のネタバレ!

2020.04.28

 

おうちで死にたい~自然で穏やかな最後の日々~はこんな人にオススメ

大きな感動を味わえるヒューマンドラマを探している人にオススメの漫画です。

超高齢化社会が社会問題になっている日本で、避けて通ることができない終末期医療について真正面から向き合った物語になっていますよ。

人生の最期が決して悲しいだけのものではなく、日常にありふれた出来事だと教えてくれる『おうちで死にたい~自然で穏やかな最後の日々~』

自分が亡くなる時はこんな看護師に看取ってもらいたいと思う魅力的な主人公たちが活躍していきます。

家族の最期について考えながらこの作品を読んでみてください。

 

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