ヤギくんとメイさんのネタバレ！郵便局を舞台にした漫画の魅力は？

今回は「びっけ」先生の『ヤギくんとメイさん』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

『ヤギくんとメイさん』はこんな漫画(あらすじ)

過去にラブレターを渡して断られた経験を持つ山城芽依(やましろめい)は、縁があって郵便局で働くことになりました。

彼女が配属されたのはここから手紙を出すと恋が叶うという伝説のポストがある郵便局です。

初出勤の日、芽依は伝説のポストからラブレターを出そうとしている女子高生を見かけました。

するとそこには芽依と同じように女子高生を見守る男性の姿があったのです。

伝説のポストを巡って巻き起こる青春ストーリーを表現した『ヤギくんとメイさん』！

今回は心温まるヒューマンドラマについて、ネタバレを含みながら魅力をご紹介していきます。

SNSが当たり前の時代だからこそ手紙の有難さを感じ取ってみてください。

『ヤギくんとメイさん』の魅力紹介（ネタバレ含む）

前編

新しい職場に出勤する朝、芽依は嫌な夢を見ていました。

「黒ヤギさんからお手紙ついた、白ヤギさんたら読まずに食べた、あの有名な童謡みたいに私の手紙なんか読まずに食べてくれればよかったのに」

芽依が見ているのは高校時代にラブレターを渡した時の夢です。

勇気を振り絞ってラブレターを渡したのですが、結果は残念なものとなってしまいました。

「だからもう知ってるっつーの！！」

当時のフラれた言葉を思い出したところで夢だと気がつきます。

夢だと分かったのですが芽依の気分は優れません。

「昔っからこの夢みる時は何か起きるって暗示なのよ、部活中に大怪我した時とか家賃入れた封筒無くした時とか、勘弁してよ、今日新しい職場なのに」

気分を変えるようにメイクをしながら職場へ向かう準備を始めます。

芽依にとってフラれた時の夢を見ることは何かを暗示するものなのですが、それは悪いことばかりではありません。

「大学入試発表とか今働いてるとこの内定の電話かかってきた時とかも、前彼が告白してきた日とかにもこの夢みたし」

前向きに考えるようにした芽依は気を取り直して職場へ向かうことにしました。

公園の桜を眺めながら職場へ向かっていると目の前に長身の男性が現れます。

男性は芽依と同じ方向に歩いていたのですが、何かを見つけると急に足を止めて壁際に隠れました。

芽依が男性の見ている方向を覗くとポストの前に女子高生が立っています。

「あっ・・・あの儀式は！！」

女子高生の前にあるポストには、ここからラブレターを出すと恋が叶うという伝説がありました。

その様子を見ている男性のことを芽依はストーカーだと思ってしまいます。

「ちょっとあんた何やってるの！？」

思わず大きな声を出してしまったため、女子高生はラブレターを投函すると慌てて立ち去ってしまいました。

芽依と男性はその後ろ姿を眺めることしかできません。

「邪魔しちゃったかしら」

「ですね・・・無事に恋が叶うといいんですが」

男性はストーカーではなく女子高生の恋路を見守っていただけでした。

「どうしてラブレターだってわかったんですか？」

「この局のポストからラブレター出すと恋が叶うっていう話が近くの高校にあるらしいんですが久々に見たな・・・邪魔しちゃ悪いと思ったけど結局邪魔してしまった」

近くの高校は芽依の母校だったため、まだジンクスが残っていたことに感激してしまいます。

「そういえばなんでポストのこと知ってるんですか」

「お客さんに教えてもらったんです、娘さんがその高校に通ってるとかで・・・僕この郵便局の局員なので」

ストーカーだと勘違いした男性は芽依の先輩に当たる八木和文という郵便局員でした。

果たして八木との出会いは芽依の夢が暗示した出来事なのでしょうか！？

手紙というアナログな手段で気持ちを伝えようとする芽依や女子高生が可愛らしく感じました。

こんな時代だからこそ想いの詰まった手紙は相手に気持ちが伝わりやすいのかもしれませんね。

不思議なポストを巡って巻き起こる素敵なエピソードを紹介していく『ヤギくんとメイさん』！

数々の人気漫画を輩出する人気作家の代表作となっています。

女子高生の恋を応援する芽依と八木の姿に注目しながら続きをご覧ください。

後編

郵便局の前で八木と出会った芽依が新たな職場で働き始めました。

「今日から配属になりました、山城芽依です」

自己紹介を済ませた芽依は局長の黒田や八木をはじめ、局員が美男美女ばかりのため驚いてしまいます。

「あっあの・・・頑張りますのでご指導ご鞭撻のほど、どうぞよろしくお願いします」

まず芽依は切手の販売や荷物の配送手続きを担当することになりました。

郵便局の仕事は忙しいためあっという間に午前中の業務が終了していきます。

「とりあえず・・・午前中はつつがなく過ごせた・・・ような？」

芽依が給湯室でお茶を淹れていると八木が姿を見せました。

無口な八木に対して芽依は今朝の出来事について話しかけることにします。

「朝のあの子、今どき手紙で告白も珍しいですね、実は私あの女子高生と同じトコ出身で」

「へぇ、その頃からこの局のポストのジンクスあったんですか」

「ありましたねー」

当時のことを思い出していると八木が思いも寄らない質問をしてきました。

「山城さんも高校生の時にラブレター書いて出したりしたんですか？」

「なっ、なんで」

あまり良い思い出ではないため少し動揺してしまいます。

「いや妙にあの女子高生気にしてるようなので・・・」

「はっ話のネタになるかなって思っただけですから、それに私手紙って嫌いなのよね！人の手に自分の書いたものがずっと残るってよく考えたら落ち着かないし！」

「僕もラブレター出したことあるんですが、なるほど、手紙のことそういうふうに思う人もいるんですね」

気まずい空気になったところで八木が立ち去って行きました。

芽依は初日から先輩に生意気な態度を取ってしまったので少し後悔しています。

「このカッとしやすい性格なんとかしなきゃいつか身を滅ぼすわ」

反省しながら仕事に戻ると今朝の女子高生が郵便局にやって来ました。

「あのすみません、ポストに投函した手紙って取り出してもらうことできますか？実は切手を貼り忘れたことにさっき気付いて・・・」

「あーあのですね、ポストは集配の管轄なので取り出せないんです、でも切手貼り忘れなら遅くとも数日のうちには戻ってくると思いますよ！」

しかし女子高生にはすぐに投函し直したい理由があったのです。

「ポストの前で集配の人待ってたら出してもらえますか？できれば今日取り戻して投函し直したいんですけど」

「それもちょっと難しいかもですね・・・朝出した手紙はもう集められちゃっているので、もしすぐ取り戻したいというのであれば集配局に問い合わせるという手もありますが」

ただ集配局に問い合わせてもすぐに見つかるかは分かりません。

「そうなんですか・・・」

「もしかして急ぎのラブレターだったんですか？」

「えっ」

自分の出した手紙がラブレターだと見抜かれたことで女子高生は驚いてしまいます。

「私、卒業生なんです、朝陽高校の、だからここのポストのことも知ってて・・・」

「この春卒業した部活の先輩が留学しちゃうんですけど出発が明々後日って聞いたので間に合うように手紙を出したくて」

女子高生が想いを寄せる先輩は語学学校に通うことが決まっていました。

留学先は秋からの開校だと思っていたので、女子高生は手紙を用意するまでまだ時間があると思っていたようです。

しかし先輩の出発が近日だと知り焦って手紙を出したため切手を貼り忘れていました。

そのため女子高生が困り果てていると、近くで話を聞いていた八木がアドバイスをしてきます。

「もう一度書き直してみたらどうですか、今日出せば遅くとも明後日には届くと思いますので、どうしてもウチのポストから出したいのであれば新しく書き直すのが一番いいんじゃないかな・・・と」

「・・・だ、そうです」

女子高生は八木の言う通りにすることにしました。

「切手ください、今から近くのカフェで書いてきます」

「切手、色々種類ありますけど」

「ええとどうしよう、どれがかわいいかな・・・あっ、あと便箋もください！」

「がんばってね！」

こうして女子高生は切手と便箋を買ってカフェに向かって行ったのです。

「便箋も売れた」

八木の言葉に少し呆れる芽依は頭の中で女子高生が手紙を書いている姿をイメージしていました。

「今頃あの子、筆をとめつつ悩みつつ手紙を書き直してるんだろうか」

果たして女子高生の想いを伝説のポストは叶えてくれるのでしょうか！？

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2019.04.04

『ヤギくんとメイさん』を読んだ感想

郵便局を舞台にしたとても素敵な漫画だと思いました。

伝説のポストというジンクスも読んでいて気持ちが良くなりますね。

手紙に想いを込める人たちの物語を綴っていく『ヤギくんとメイさん』！

絵も綺麗で読みやすいストーリーで多くの読者を感動させています。

素敵な気持ちになりたい人はこちらの作品を読んでみてください。

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