『ブルーピリオド』のネタバレ!名言が多い漫画の魅力とは?

今回は「山口つばさ」先生の『ブルーピリオド』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

※記事の中にはネタバレ部分がありますので、お先に立ち読みをお勧めします!

 

『ブルーピリオド』はこんな漫画(あらすじ)

高校生の矢口八虎(やぐちやとら)はイケメンで成績優秀のため、学校で上位の地位を確立しています。

しかし普段の生活にどこか物足りなさを感じながら生きていました。

そんなある日、八虎は学校で1枚の絵に出会い心を奪われます。

ここから八虎は空虚な毎日を脱却するかのように、美術の世界へ身を乗り出すことになるのでした。

男子高校生が美術大学を目指すため必死に努力する姿を描いた『ブルーピリオド』

今回は感動的なヒューマンドラマの魅力について、ネタバレを含みながらご紹介していきます。

名言が次々と飛び出す白熱したストーリーを手に汗握りながらお楽しみください。

 

『ブルーピリオド』の魅力紹介(ネタバレ含む)

前編

ある日の夜、高校2年生の矢口八虎が友人たちとスポーツBARでお酒を飲んでいます。

スポーツ観戦で興奮した八虎たちは、シメのラーメン屋へ向かうことにしました。

八虎
「父は言う、学校の勉強ばかりしているとつまんない大人になるぞ・・・と」

この教えを守っているかのように八虎は不良たちとつるんでいます。

しかし八虎はこのように遊びながらも優秀な成績を収めていました。

八虎
「母はこう言う、遊んでばかりいないで勉強しなさい・・・と」

八虎は真逆の教えを守りながら高校生活を送っているのです。

その後、朝までお酒を飲んだ後で学校に向かった八虎のクラスで、中間テストの答案が返却されました。

遊んでばかりの八虎が4位という順位だったため、友人たちは不満そうな表情を浮かべています。

勉強している姿を見たことがないため、友人たちは八虎を天才かもしれないと思っていました。

八虎
「やっぱそう見えちゃう?ってウソ、俺こー見えて努力家なんだぜ」

謙遜する八虎は不良なのに頭が良く、さらに愛嬌もあるためスクールカーストの上位に位置しています。

そんな八虎が選択している授業へ出席するため美術室へ向かいました。

八虎
「時間は有限だ、選択美術はできない奴にも比較的いい点をくれる」

効率を考えた結果、八虎は美術を選択したのです。

そのためこの日も適当に授業時間を過ごしていました。

授業が終わり1日ぶりに自宅へ戻った八虎。

自分の部屋に行くと心配性の母親が置いた大学受験案内の本が目に留まります。

母親を心配させたくない八虎は仕方なく勉強をすることにしました。

八虎
「最近気づいたが俺にとってテストの点を増やすのも人付き合いを円滑にするのも、ノルマをクリアする楽しさに近い」

ノルマをクリアするため、八虎は人よりも努力とコストをかけています。

しかしゲーム感覚で成績と人付き合いを円滑にしている八虎は、周囲から褒められるたびに虚しさを感じていました。

虚しさと共に八虎は手ごたえの無さも感じているようです。

勉強に集中できない八虎がタバコを吸おうとすると、美術室にタバコを忘れてきたことに気づきました。

仕方なく学校に戻ると、美術室に巨大な絵が置かれています。

その絵があまりにもインパクト抜群だったため、八虎は思わず見惚れてしまいました。

八虎
「やべえ・・・うわあ・・・美術部員の絵か?すげえ・・・あれなんで隣の人緑色なんだよ、妖怪じゃん」

実はこの絵が八虎の運命を大きく変えることになるのです。

果たして日常生活に物足りなさを抱えている八虎は、ここからどのような人生を歩み始めるのでしょうか!?

 

 

リア充に見える主人公ですが、胸の内に虚しさを抱えているところが印象的でした。

そんな彼が衝撃を受けたのが美術の世界だったのです。

ここから八虎が自由な発想で美術と向き合っていく『ブルーピリオド』

美しい青春時代を描いたヒューマンドラマになっています。

それでは胸を熱くさせながら物語の続きをご覧ください。

後編

八虎が美術室の絵に見惚れていると、背後から声をかけられました。

鮎川
「触らないでくれる?まだ乾いてないからね、美術部の見学?だったら毎週火曜と木曜です、それともこれを探しに来たのかな?」

声をかけてきた人物の手には八虎が忘れてしまったタバコが握られています。

八虎
「・・・どうも」

何やら2人の間に険悪なムードが漂い始めました。

鮎川
「付き合いでしか吸わないんだね、タバコ、シワシワなのに全然減ってない、好きでもないのに付き合いで体悪くするくらいならやめときなよ、君のこと見てると不安になる」

言いたいことを言って立ち去ろうとするこの人物を八虎が呼び止めます。

八虎
「おいちょっと待てや、あ?俺も龍二見てると不安になるぜ、そのカッコー」
鮎川
「・・・は?」

実は女性に見えるこの人物は女装家の鮎川龍二でした。

鮎川という苗字のためユカちゃんという愛称の彼と八虎は仲が悪く、顔を合わせるたびにいがみ合ってしまう間柄なのです。

2人の喧嘩はいつも鮎川が余計なことを言って八虎が突っかかるという構図になっていました。

八虎
「恥ずかしげもなくよく上から目線で喋れんなあ?龍二くんは」
鮎川
「そっちの名前で呼ばないでくれる?ああ、もしかして付き合いでしか吸ってないの図星だったかな?」

ここから2人の言い争いは激しさを増していきます。

八虎
「相変わらずキレイな顔してんなあ、つーか美術部ってことは美大とか行きたいわけ?知ってる?大学の学費」

ここで八虎が美術系の大学が最も学費の高いことを説明しました。

将来性のない美大に進むよりも、美貌を活かして玉の輿を狙ったほうがいいと嫌味を言う八虎。

すると2人の間に美術部の顧問が割って入ります。

顧問の先生は美術系の大学がお金のかかることを認めながら、八虎が周囲に気を遣いすぎていると指摘しました。

その中で授業のテーマである“自分の好きな風景”に取り掛かるよう勧めてきます。

顧問は八虎がみんなに伝えたい風景を描いてほしいと伝えてきました。

しかしこの時の八虎には顧問の言葉が理解できません。

少し不満そうな表情を浮かべながら学校を出た八虎は、いつものように不良仲間たちとスポーツ観戦をすることにします。

そんな気持ちのままサッカー観戦をしていると、ある疑問が頭の中に浮かびました。

八虎
「この感動は誰のものだ?なんでこんなに大声出してんの?他人の努力の結果で酒飲むなよ、お前のことじゃないだろ、これは俺の感動じゃない」

自分の気持ちに素直になれていないことを実感したのです。

この時、八虎は見慣れた早朝の渋谷が美しく見えていました。

翌日、学校の廊下を歩いていると大きな絵を重たそうに運んでいる女子の姿が目に留まります。

仕方なく八虎は絵を代わりに持ってあげることにしました。

「こないだユカちゃんと話してた・・・」

森先輩という女子の絵を運んだ八虎は、気になっていたことを質問してみます。

八虎
「この絵先輩のだったんっすね、この絵気になってたんですけど、なんで左の人ミドリなんですか」
「古典技法でね、テールベルトっていう緑色の絵の具の上に、バーミリオンっていう赤とシルバーホワイトを混ぜた肌色で描くと、補色の関係で肌が綺麗に見えるの」
八虎
「へぇ、先輩はスゴイっすね、才能あって羨ましいです」
「才能なんかないよ、絵のこと考えてる時間が他の人より多いだけ、それにね褒めてくれるのはうれしいけどやっぱり絵もやり方とか勉強することがあってね」

森先輩は才能があると言われた時に、まるで努力をしていないという表現に聞こえるため不快に感じていました。

彼女のこの気持ちは八虎がいつも友人たちから天才と言われた時に抱く気持ちだったのです。

八虎
「いや・・・わかります・・・先輩、早朝の渋谷の景色って見たことあります?渋谷なんだけどその・・・静かで青いんすよ」

八虎は自分でも分からないまま、森先輩に渋谷が青く見えたことを伝えました。

「ごめんね、渋谷はハンズくらいしか行かない、でも昔先生に言われた受け売りだけどね、あなたが青く見えるならりんごもうさぎの体も青くていいんだよ」

ここから八虎は少しずつ自分の気持ちに素直になっていきます。

しかし今さら美術系の大学を目指す気にはなれません。

そんな彼を導くのが森先輩や鮎川たち美術部員だったのです。

果たして八虎は彼女たちの元で自分の気持ちとしっかり向き合うことができるのでしょうか!?

絵画のように美しい彼らの青春ストーリーの続きは、実際に漫画を読んでお確かめください。

 

『ブルーピリオド』を読んだ感想

ヒューマンドラマの感動と、スポーツ漫画の爽快感がミックスされていると思いました。

美術に関する知識も学べますし、仲間たちの熱い友情を感じることもできる物語です。

2018年の次にくる漫画大賞選定作品にノミネートされた『ブルーピリオド』

全ての漫画ファンに読んでもらいたい作品になっています。

輝くような青春時代の美しさを感動しながら満喫してみてください。

 

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