ほんの恋などのネタバレ(漫画)!感想と魅力をお伝えします!

今回は「カワカミコマ」先生の『ほんの恋など』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

※記事の中にはネタバレ部分がありますので、お先に立ち読みをお勧めします!

 

『ほんの恋など』はこんな漫画(あらすじ)

豊島出版に入社して5年が経った小山果絵は、憧れの週刊豊島の編集部に所属することができました。

念願だった部署で仕事を恋人にしているかのように、馬車馬のごとく働いている果絵。

しかし突然の辞令によって編集部から文芸部への異動を命じられてしまいます。

さらに果絵を苦しめることになるのが担当する小説家の存在でした。

男嫌いの果絵に対して女癖が悪いことで有名な小説家の田村健介。

この2人の不思議な関係性を描いていく『ほんの恋など』

今回はこの漫画の魅力についてネタバレを含みながらご紹介していきます。

優しい人情の詰まったラブコメ漫画を夢中になってお楽しみください。

 

『ほんの恋など』の魅力紹介(ネタバレ含む)

前編

小山果絵が憧れだった週刊豊島の編集部に所属してから3年が経過していました。

現在の彼女はついに連載企画を担当することになったため、非常に忙しい日々を過ごしています。

果絵
「以上で取材を終わらせていただきます、本日はどうもありがとうございました」

連載のため作家に取材をしていた果絵は、お礼を申し上げるとすぐに編集部に戻っていきました。

果絵が編集部で取材のテープ起こしをしていると、編集長が大きな声で果絵の名前を呼んできます。

果絵
「もうやってます!」

まるで編集長の心を読んでいるかのような果絵は、命令される前に校了の作業に取り掛かっていました。

その後、地獄のような忙しさに編集部全体がドタバタしていきます。

平野
「ほい、校了終わりー、今週もお疲れさん」

編集長の平野が終業時刻を告げたため、ようやく編集部に安堵した雰囲気が漂いました。

男性社員が飲みに行こうと誘い合う中、あまりにも忙しくし過ぎた果絵が放心状態になっています。

すると果絵の背後に校了を手伝ってもらった男性社員がそーっと忍び寄ってきました。

男性社員は肩を叩こうとするのですが、その気配を感じた果絵がとっさにかわします。

果絵
「どういたしまして!」

その姿を見た男性は避けなくてもいいだろうと言い返してきました。

果絵
「べ・・・べつに避けてるつもりは」

本人はこう言ってるのですが、果絵はこの社員だけでなく男性自体を完全に避けるようにしていました。

そんな彼女のことを同僚は「仕事が恋人、孤高の小山」と呼んでいたのです。

この日も1人で編集部に残って残業する果絵。

仕事に集中しているため果絵は気付かないのですが、その姿を笑顔を浮かべながら男性が見つめていました。

そうとは知らず仕事に打ち込んでいる果絵は、少しだけ休憩を取ることにします。

休憩中、自分には男よりも仕事を最優先しようと改めて決意していると、背後から平野が声をかけてきました。

平野
「こーやーまァー」

その様子があまりにも不気味だったため、果絵はとっさに平野を殴ってしまいます。

果絵
「皆さんと飲みに行かれたんじゃないんですか?黙って見ているなんて人が悪いじゃありませんか」
平野
「一応声かけてたんだけどね・・・なあ小山、一杯付き合わんか」
果絵
「結構です、わたし取材のテープ起こししたいので」

仕事ばかりしていると男性運が無くなると忠告する平野に対して、果絵は余計なお世話だと言い返します。

すると急に平野の表情が真剣なものに変わりました。

平野
「じゃあお前はもうその仕事をする必要はない、と言ったら?」
果絵
「・・・え?」
平野
「小山、なぜ荒川に目をつけられた?」
果絵
「ど、どなたですか?」

実は残業中の果絵を見ながら笑みを浮かべていた男性が荒川という人物でした。

果たして荒川という人物は何者で、果絵の人生にどういった影響を与えていくのでしょうか!?

 

 

編集者の仕事に生きがいを感じている果絵がとても魅力的でした。

しかしここから彼女を待ち受けているのは、異動という残酷な運命だったのです。

憧れだった部署からの異動を命じられても、前向きに仕事をこなす果絵をヒロインにした『ほんの恋など』

ここから物語にはラブストーリーの要素も加わり、一層の盛り上がりを見せ始めていきます。

それでは引き続き応援したくなるヒロインの熱血ストーリーをご覧ください。

後編

何も知らない果絵に対して、平野が荒川という人物について説明を始めていきます。

平野
「荒川は豊島一筋33年、これまでも数々のヒット作でスクープをものにしてきたが、文芸トヨシマの編集長に就いてからはわずか3年で発行部数を2倍に伸ばしたっつーやり手編集者だ」

ここで果絵がようやく荒川の噂話を思い出しました。

果絵
「そういえば聞いたことがあります、文芸部に各分野の大御所にコネを持つ親分みたいな編集者がいるって、でもその人がわたしとなんの・・・」

噂話を思い出したのですが、荒川と果絵には何も接点がありません。

平野
「そいつと俺は同期でなー、頼みがあるっつーから何かと思えば、今すぐにでもお前を文芸部に引き抜きたいんだと!」
果絵
「へぇーっ、なんとおっしゃいました?」

自分の耳を疑う果絵は必死に拒否するのですが、すでに平野は荒川にOKを出していたのです。

平野
「まぁ聞いてくれ小山、俺はあいつに借りがあるんだ、命を救われたというでっかい借りがな、俺はあいつのためなら何だってしてやりたい、てゆーか断った後の仕返しがおそろしい」
果絵
「編集長、本音がダダ漏れです」

不満そうにしている果絵に、平野がとっておきの誘い文句を言い放ちます。

平野
「だが親分に見込まれたんだぞ?荒川の下で働くことはお前のキャリアにとってきっとプラスになるはずだ」

成果を上げて帰って来いと言われた果絵は、拒否することができずに文芸部へ異動することになってしまいました。

果絵
「ちょっとーッ!!」

無理矢理エレベーターに乗せられた果絵は、そのまま文芸部がある8階に到着してしまいます。

エレベーターの扉が開くと、目の前には仁王立ちした男性の姿がありました。

荒川
「よぉおーこそ文芸部へー、小山くんだな?俺が文芸トヨシマの編集長、荒川だ」

果絵は荒川を想像してたよりも普通の人だと思いながら、平野との関係性を聞いてみることにします。

果絵
「あの・・・失礼ですが荒川編集長、平野編集長から命の恩人とうかがっておりますがどういう・・・」

すると荒川の口から信じられない言葉が飛び出しました。

荒川
「接待費をキャバクラで使い込んだとかいって今どきマンガでもないようなこと言ってたからね、これで一発当てて倍額にしてあげたわけ」

命の恩人というのは大げさなもので、荒川はただ競輪でお金を工面しただけだったのです。

この事実に愕然とする果絵だったのですが、彼女にはうだうだ言っている時間などありませんでした。

果絵
「腐ってるヒマなんかない、こうなったらとことんやるだけだわ!」

翌日になると果絵はすぐに仕事を任されることになります。

荒川
「とりあえず受け持って欲しい作家は一人、田村健介先生だ」

田村先生は恋愛小説を得意とする作家なのですが、ここ最近は新作の構想が浮かばず悩んでいました。

果絵はこの田村という作家から新作をもぎ取ってくることを任されたのです。

こうして担当作家を任されることになった果絵は、雑用をこなしながら彼の恋愛小説を読んでみることにしました。

しかしその中の一冊「道化の恋」という作品は、果絵に男性恐怖症というトラウマを作り出した恋愛小説だったのです。

果絵
「まずい、だめだこれは、読み返してはいけなかった」

まるでパンドラの箱が開いていくかのように、果絵の心にトラウマが蘇り始めました。

そのため箱を閉めるかのようにこの小説をシュレッダーに入れようとする果絵。

するとある男性が果絵の肩を掴んできました。

田村
「あの・・・いくらシュレッダーが高性能になったからって本は・・・無理だと思うよ、古紙に出したら?俺が書いたやつだけどね」

果絵の後ろに立っていた男性は田村健介本人だったのです。

あろうことか著者の目の前で本をシュレッダーにかけようとしていた果絵。

クビになることも覚悟したのですが、ここから彼女は持ち前のやる気でこのピンチを脱していきます。

ここから先の展開はネタバレする訳にはいきません。

果絵が窮地を脱する姿とその後の田村健介と築き上げる不思議な関係性は、実際に漫画を読んでご自身の目でお確かめください。

 

『ほんの恋など』を読んだ感想

果絵が必死になって働く姿やそうせざるを得なくさせた過去のトラウマなど、見所が満載の作品だと思いました。

この漫画は恋愛、人間ドラマ、コメディなどの要素が詰まったとても魅力的な物語です。

読み始めると誰もが止まらなくなる『ほんの恋など』

漫画ファン必見のこの作品は読んでおいて損をすることはありません。

是非この機会にリアリティー抜群の人間ドラマと向き合ってみてください。

 

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