カモのネギには毒がある 加茂教授の人間経済学講義のネタバレ!

今回は「甲斐谷忍」先生の『カモのネギには毒がある 加茂教授の人間経済学講義』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

※記事の中にはネタバレ部分がありますので、お先に立ち読みをお勧めします!

 

『カモのネギには毒がある 加茂教授の人間経済学講義』はこんな漫画(あらすじ)

天才経済学者の加茂洋平は世界的に評価されているのですが、経済学を研究するためならどんなことでもする変人です。

経済学者たる者まずは経済弱者を知ることが重要だと考えた加茂は、究極の経済弱者であるホームレスの生活を実体験することにしました。

そこで加茂は自身が教授を務める経済学部に通っている名取三咲という学生と出会います。

名取三咲は実家の旅館がコロナ禍で経営不振に陥ってしまい、学費を払ってもらうことが申し訳なくなり退学を考えていました。

困っている三咲に加茂は独自で考え出したカモリズムという経済理論を説明していきます。

鴨が葱を背負って来る言葉からカモリズムを提唱した加茂教授は、窮地に立たされた三咲を救うことができるのでしょうか!?

経済学者がクソだと考える風変わりな主人公の活躍を描いていく『カモのネギには毒がある 加茂教授の人間経済学講義』

今回は生きていくうえでタメになることを教えてくれるビジネス漫画の魅力についてネタバレを含みながらご紹介していきます。

経済学は社会と庶民から学ぶもので、現在はカモる人とカモられる人が生まれてしまった世の中の仕組みをこの作品から学んでみてください。

 

『カモのネギには毒がある 加茂教授の人間経済学講義』の魅力紹介(ネタバレ含む)

前編

名取三咲という女子大生が橋の上でため息をついています。

その様子を見ていた橋の下でダンボール生活をしている青年が三咲に声をかけました。

加茂洋平
「お嬢さん自殺したいなら別のトコでやんな、ここでやられると俺たちここに住めなくなるから」

自殺現場になってしまうとホームレスはこの場所で生活できなくなってしまいます。

しかし三咲には自殺するつもりなどありません。

名取三咲
「大丈夫です、自殺なんかしませんから、単に無性に川を見たくなっただけです」
加茂洋平
「ははーん、何かつらい事あったな・・・」

変なTシャツを着ているホームレスに事情を悟られてしまいます。

仕方なく三咲は自分が抱えてしまった事情を説明することにしました。

名取三咲
「実は大学辞めなきゃなんない事に・・・」
加茂洋平
「大学ってその先の?勉強サボりすぎた?」
名取三咲
「そうじゃないです、こう見えても私、優等生なんです、実家の旅館がこのコロナ禍で経営が立ち行かなくなっちゃって・・・地元の共済に入って備えもしてたらしいんですが借金もすごい事になってるらしくて」

現状で親は大丈夫と言ってくれているのですが、高い学費を払ってもらうのは申し訳ありません。

三咲は経済学部で学べば実家の商売を助けられると考えていました。

しかし何もできず退学することを選択することになるかもしれません。

もしもあと2年通えたら親の役に立てたのかもしれませんが、現在はそのような状況ではありませんでした。

見ず知らずの人に状況を詳しく話したことを後悔した三咲が立ち去ろうとすると、ホームレスの男性が意外なことを提案してきます。

加茂洋平
「ちょっと待った、大学辞めるんなら最後に俺の知り合いの教授の講義を受けるといい、経済学部の加茂ってヤツなんだけど」

カモリズムという経済理論を提唱した加茂教授は世界的に評価されている天才経済学者なので、三咲もその名前は知っていました。

しかしまだ会ったことはありません。

名取三咲
「でも有名なのはそこじゃなくて・・・すっごい変人・・・なんです、この世で一番役に立たない職業は経済学者であるが口ぐせで、だから経済学は経済学者から学ぶものじゃないの理由で講義はほぼ休講」

事情を知っているので加茂教授の講義を受けることは無理だと拒否しました。

それでもホームレスは三咲のことを引き止めます。

加茂洋平
「あす朝9時教授室に行ってみな、絶対講義受けられるから」

翌日、三咲は仕方なく加茂の教授室へ向かうことにしました。

ですがこの大学は教授室に教授がいたから講義が受けられるようなシステムではありません。

名取三咲
「大体あの教授大学に来てすらいないから教授室いつもまっ暗なのよね、あれっ、明かり点いてる」

珍しく加茂の教授室に明かりが点いています。

恐る恐る中を覗いてみると声をかけられました。

加茂洋平
「誰!?」
名取三咲
「あ・・・あの経済学部2年の名取三咲です・・・」

三咲が名乗るとゆっくりと教授室の扉が開きます。

そこから顔を出した人物に三咲は度肝を抜かれました。

加茂洋平
「お待ちしてました、加茂です」
名取三咲
「うそっ!?昨日のホームレス・・・」
加茂洋平
「すっごい変人の加茂洋平です」

昨日出会ったホームレスが加茂教授だったのです。

ここから三咲は経済学の真実を学ぶことになるのでした。

 

 

加茂教授がインパクト抜群の姿で登場したシーンからこの漫画の魅力に引き込まれました。

変人の加茂教授に振り回されそうな素朴なキャラの名取三咲にも好感が持てますね。

人を考える学問の大切さを提唱していく『カモのネギには毒がある 加茂教授の人間経済学講義』

様々な例を挙げながら誰にでも分かりやすく経済を教えてくれる物語に仕上がっています。

現代社会で経済がどのように流れているのか大切なポイントを色々と説明してくれていますよ。

後編

自分が変人と言ったことを加茂教授が覚えていたので三咲は戸惑ってしまいます。

高瀬泉水
「ははは、大丈夫大丈夫、加茂教授は自分が変人だってちゃんと自覚してるから」

戸惑う三咲を加茂教授のゼミで学んでいる大学院1年生の高瀬泉水が落ち着かせてくれました。

高瀬は変人で性格の悪い加茂教授の助手を務めているそうです。

落ち着いたところで三咲はどうして加茂教授がホームレスみたいなことをしていたのか尋ねてみました。

加茂洋平
「みたいな事・・・?違うよ、本当にホームレス生活してたんだ、2カ月間、研究のためさ、経済学のね、質問、そもそも経済学って何?」
名取三咲
「ええっと・・・お金とモノの流れを研究する事・・・ですか?」

加茂教授によると経済という言葉は新しいもので、江戸時代までは日本に存在していなかったそうです。

明治維新後、開国した日本には海外から色々な文化や言葉が入ってきました。

その時にエコノミーという概念が根付いたそうです。

しかしエコノミーに適した日本語がありませんでした。

そこで一部の人間が中国の経世済民という言葉を縮めて経済と呼んだそうです。

加茂洋平
「経世は世を収める、済民は民を救うって意味なんだ、つまり経済学とは民が救われる世を作る学問って事になる、とっころが今の経済学界はどうよ?景気がどうとか株価がどうとか経済学者はカネの事ばかり考えてる、経済学はカネを考える学問じゃない、人を考える学問だ」

加茂教授は経済学者たる者、まずは経済弱者を知らなければいけないと考えたためホームレス生活を体験してみました。

ここまでで三咲は加茂教授が噂通りの変人であることを理解します。

高瀬泉水
「ね、変人でしょ、で?ホームレスになってみて研究成果はありました?」
加茂洋平
「あったね、生の声が聞けたし肌で感じた、つくづく今の経済社会はヤバいと思ったね、深刻なカモリズム社会だ」
名取三咲
「カモリズム・・・あ!教授の論文のタイトルにもなってる・・・カモリズムってどういう意味ですか?ご自身の名前から付けたんですか?」

面白がっている高瀬は三咲の質問を肯定しました。

しかしカモリズムは名前から付けたわけではありません。

加茂洋平
「カモリズムのカモは鴨が葱しょってくるのカモ、要するにだまされるヤツ・・・って意味、今の経済は大なり小なりカモを見つけ育てそこからカネをむしりとるのが主流」

この経済状況を加茂教授は論文の中でカモリズムと呼んだのです。

ですが三咲には搾取されている実感はありません。

名取三咲
「そんなにカモられてますか、私たち」
加茂洋平
「ああそりゃもう、わかり易いところで言えば今流行りの・・・仮想通貨、誤解のないように言うが仮想通貨自体は決してインチキではない、着想は画期的だし理論上貨幣価値もある、ただ一つ問題なのは・・・その理論や裏付けを完璧に説明できる人間が極めて少ない」

加茂教授の予想では完璧に理解している人間は全人類の0.1%程度です。

知識レベルが平凡以下のグループは理解できないのでそもそも仮想通貨に手を出しません。

しかし問題なのは中途半端に知的レベルが高いグループです。

彼らはなまじ頭が良いせいで仮想通貨の理論が理解できないことを認めたがりません。

分かったつもりで分かっていないから中途半端に知的レベルが高いグループは仮想通貨マーケットのカモにされてしまうのです。

名取三咲
「めっちゃわかります・・・私はやってないけど知り合いでかなりの金額失った人、何人かいます」

仮想通貨を考えた人間は非常に頭が良く、最初から仮想通貨マーケットで多くの人間をカモれると見抜いていました。

つまり彼らは中途半端なインテリが他人から馬鹿だと思われることを嫌うことが良く分かっていたのです。

加茂洋平
「人を知ればカネが儲かる、それを最初に経済学者が気づけばよかった、20世紀に行動経済学ってものができたけれども時すでに遅し、この世はすっかりカモる者とカモられる者の経済、カモリズム社会になってしまった」

加茂教授の話は怖いのですが三咲は興味深い話だとも思えてきました。

自分一人のために講義してくれることを感謝するのですが、、性格の悪い加茂教授は他人のために自分の時間を割くようなことはしません。

ここまで話してきた加茂教授の考え方は経済学者なんてほとんどがクソであることと、経済学は経済学者から学ぶものではなく社会と庶民から学ぶものだということです。

さらにカモリズム行動経済論はカモる人とカモられる人から学ぶものということでした。

それを踏まえた上で高瀬が加茂教授に講義する気がないことと、今日話を聞く必要があるのは三咲の両親だと説明します。

名取三咲
「えー!?ちょ、ちょっと全然意味がわかんないんですけど・・・」
加茂洋平
「早い話がカモられてる、あなたのご両親」

加茂教授の言葉は三咲にとって青天の霹靂でした。

実家の旅館はコロナ禍で資金繰りが悪化しているだけだと思っていたのですが、三咲には知らされていない事情があったのです。

急遽、加茂教授たちと実家に戻った三咲はとんでもない事実を知ることになりました。

名取三咲
「えーっ、貯え全額共済に預けたですって!?」

両親は無認可共済に4000万円を預けてしまっていたのです。

保障を信じた両親なのですが前々回から配当は支払われていません。

果たしてこの最悪な状況から加茂教授は三咲の両親を救うことができるのでしょうか!?

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『カモのネギには毒がある 加茂教授の人間経済学講義』を読んだ感想

経済学がお金ではなく人を考える学問だという加茂教授のセリフに感銘を受けました。

仮想通貨を例に挙げて説明したシーンもすごく分かりやすかったです。

お金にまつわる現代社会の真実に迫っていく『カモのネギには毒がある 加茂教授の人間経済学講義』

経済学の新たな面白さだけでなく、カモる側の人間を加茂教授がカモる姿からはスカッとした気分を味わえますよ。

フィールドワークの中でペテン師を打ち負かす経済学者のカッコ良さに魅了されてください。

 

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