とつくにの少女のネタバレと感想！試し読み情報もお伝えします！

今回は「ながべ」先生の『とつくにの少女』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

『とつくにの少女』はこんな漫画(あらすじ)

昔々、世界は異形の姿をした者が暮らす「外」と、普通の人間が暮らす「内」に分けられていました。

人間たちは「外」の世界で暮らす異形の者に触れてしまうと、彼らと同じ姿に変化する呪いにかけられると信じながら生活しています。

そんな「外」の世界にシーヴァという少女が迷い込んでしまいました。

シーヴァはそこで出会った異形の者に救われ、安息した日々を手に入れていきます。

2人の暮らしぶりをお伽話チックに描いていく『とつくにの少女』！

今回はこちらのファンタジー漫画の魅力について、ネタバレを含みながらご紹介していきます。

どこかほのぼのとした雰囲気の世界観に入り込んでみてください。

『とつくにの少女』の魅力紹介（ネタバレ含む）

前編

花を摘むため森の中へやって来たシーヴァだったのですが、気がつくと切り株の上で眠ってしまっていました。

ようやく目を覚ましたシーヴァは、ゆっくりと背伸びをしていきます。

「んーっ、ねむっちゃった、いけない、そろそろもどらないと、ここにいることみつかっちゃったら、またせんせにおこられちゃう」

すぐに花を入れたバケツを持って帰る準備をしていると、背後から物音が聞こえてきました。

シーヴァが振り返ると、そこには彼女が「せんせ」と呼ぶ異形の者が立っています。

「見つけたよ、また勝手に出てきて、外は危ないから家で留守番しててって何回言えばわかるんだい、シーヴァ」

「だってせんせ、おうちたいくつなんだもん」

「だめだよ、約束しただろ、行くよ」

優しいせんせは怒らずに寛容な態度のまま、シーヴァを家まで連れて帰ることにしました。

そんなせんせにシーヴァはあるお願い事をすることにします。

「ねえせんせ、おなかぺこぺこでしょ？たべものとりにいこうよ」

「私はお腹は空かないんだ」

「じゃあ・・・わたしがぺこぺこ！」

お腹が空いたというシーヴァなのですが、せんせは彼女に別の目的があることを見抜いていました。

「さては村に行きたいんだろう」

「うん、ねえいいでしょ？たべものとりにいこうよ」

「この前たくさん持っていったからもう残ってないだろう？」

「それでもいいの！」

せんせは仕方なくシーヴァと村へ向かうことにします。

2人が村と呼んでいる場所は、人が誰もいなり廃村となった場所でした。

家にいても退屈なシーヴァにとっては、人がいないこの場所に来ることですら楽しみになっていたのです。

「村から出てはだめだからね、わかった？」

「わかった！」

水を汲むまでせんせはシーヴァを自由にさせてあげ、空き家で食料が残っていないか調べることにしました。

すると一軒の空き家からパンと日記が見つかります。

「シーヴァ、こっちにまだパンがあるから持っていきなさい」

「はーい、ちょっとまってー」

すぐに中へ入ってこないシーヴァが気になったため、せんせが外に様子を見に行きました。

「シーヴァ？食器なんかならべて・・・」

「さわっちゃだめ！ここはきょうからわたしのひみつのいえだから」

別の空き家の前にスプーンを数本並べていたシーヴァ。

せんせがスプーンに触ろうとすると止められてしまいました。

「秘密の家？」

「だからめじるしおいてるの、だってせんせいってたじゃない、ここのひとはみんなおひっこししたんだって、だからこのいえはわたしがもらうの」

しばらく彼女を見守っていたせんせは、シーヴァの目印作りが終わると水汲みに向かうことにします。

川で水を汲んだため家へ戻ろうとするのですが、ここでシーヴァが見たこともないものを発見しました。

果たして彼女が川の近くで見てしまったものとは・・・！？

せんせとシーヴァの間に漂う優しい空気感が素敵だと思いました。

異形の姿をしていても心が美しいせんせと、幼いためまだ何も知らないシーヴァの関係性も見所となっています。

まるでお伽話を読んでいるような感覚になっていく『とつくにの少女』！

ここから少しずつ2人の過去が明かされていくことになります。

それでは引き続き優しさを纏った物語をお楽しみください。

後編

水汲みを終えたシーヴァが、川の対岸に人影を見かけます。

「ねえせんせ、あれ、なんかいる」

対岸の林に異形の者が立っていました。

「外の者だ、この近くにいたなんて・・・こちらには気づいていないみたいだ」

「なにしてるのかな？」

しかしせんせが帰ろうと言ったため、異形の者が何をしていたのかは分からないままだったのです。

家に帰るとせんせが持ち帰ったパンと目玉焼きを用意してくれました。

美味しそうに食べるシーヴァと、彼女を温かく見つめるせんせ。

食事を終えるとシーヴァの部屋でお祈りをしていきます。

お祈りが終わるとシーヴァが今日の出来事を振り返り始めました。

「あのねわたしね、はじめてせんせじゃないそとのものみたー、でもなんかせんせぽかった、みんなせんせみたいにまっくろなんだね」

少しだけ触ってみたいと話すシーヴァ。

「だめだよ、呪いを貰うよ・・・呪いのことは前にも言っただろう？少しでも呪いを受ければ醜い姿に変わってしまうんだ」

呪いによって変わった姿が治ることはありません。

そのことをせんせはシーヴァへ丁寧に説明していきます。

「ずーっと？」

「そう、もし外の者みたいになったら君のおばさんに見つけてもらえなくなるよ」

「えー、やだやだ！」

「だからね、そうならないように私にも他の外の者にも決して触らないようにね、それと勝手に外に出ちゃだめだよ」

シーヴァはせんせの言うことを守ると約束してくれました。

するとシーヴァが森の中で摘んだ花で作った髪飾りを見せてきます。

「じゃーん、つくったの！これをおばさんにプレゼントするの！それでおばさんにぎゅってしてもらうの！」

「そう、きっと喜ぶね」

シーヴァはもう1つ花飾りを作っていました。

これはせんせの為だといいながら頭に被せてあげるシーヴァ。

「これでだいじょうぶだね！」

「なにがだい？」

「だってさ、おばさんがわたしをむかえにきちゃったら、そしたらせんせひとりになっちゃうでしょ？」

せんせが寂しくならないように花飾りを作ってあげたのです。

彼女の優しさで心が救われたと思うせんせ。

しかし彼にはシーヴァに対して秘密にしていることがあったのです。

シーヴァが寝静まった後、せんせは外の者を見かけた川に向かいました。

そこで独り言をつぶやき始めます。

「許してくれ、いつかは明かさねばならぬ時がくる、その時が来ないことを願う臆病な私をどうか許してくれ、この呪われた外の者が棲む外つ国に、シーヴァ、君は本当は捨てられたのだ」

せんせが語るシーヴァが捨てられたというその真相とは・・・！？

この先の展開は実際に漫画をご覧になってお確かめください。

『とつくにの少女』を読んだ感想

外の者と内の者が分け隔てられた世界に2人きりで暮らすシーヴァとせんせの姿が印象に残りますね。

ほのぼのとした雰囲気の物語なのですが、少しずつミステリアスな展開になっていくところにも興味を惹かれました。

気がつくと作品の世界観の虜になっていく『とつくにの少女』！

漫画ファンが注目している人気作品になっています。

是非この機会に注目作をチェックしておいてください。

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