『終のひと』のネタバレ(漫画)!遺族が選ぶ葬儀の形とは?

今回は「清水俊」先生の『終のひと』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

※記事の中にはネタバレ部分がありますので、お先に立ち読みをお勧めします!

 

『終のひと』はこんな漫画(あらすじ)

幼い頃に見た母親が父親の遺骨を食べる光景が忘れられない梵孝太郎は、葬儀に参列することを気持ち悪く感じています。

しかし急に母親が亡くなってしまったため、梵は喪主を務めなければなりません。

右も左も分からない梵は偶然出会った嗣江宗助という風変わりな葬儀屋に色々と教えてもらうことにします。

そんな中、葬儀をどのような形にするのか親族間でトラブルが起こり始めました。

しきたりや慣習が染みついた融通のきかない親族たちと、亡くなった母親の想いにズレを感じ始めた梵はどんな葬儀で愛する母親を見送るのでしょうか!?

葬儀を通じて命の終わりと向き合うことの大切さを教えてくれる『終のひと』

今回は葬儀屋の職業を題材にしたヒューマンドラマの第2話について、ネタバレを含みながら面白さをご紹介していきます。

考え抜いて導き出した梵の決断を見逃さないでください。

 

『終のひと』の魅力紹介(ネタバレ含む)

前編

嗣江宗助に葬儀のお世話をしてもらうことにした梵孝太郎は、まず親族に母親が亡くなったことを伝えていきます。

喪主を初めて経験する梵は親族が母親の死を悲しんでくれると思っていました。

しかし親族が気にしていたのは葬儀にかかる費用や、供花を飾る場所に関する心配事です。

梵孝太郎
「どいつも母さんの事を悲しむより葬儀の心配かよ、嗣江さんが言ってたのはこういう事か」

必ず親族の間でトラブルが起こると言っていた嗣江の言葉は当たっていました。

現実を目の当たりにした梵は嗣江の言葉を思い返します。

嗣江宗助
「しきたりや慣習って物はやっかいで長い歴史や体に染みついてる分融通がきかない、それが顕著に出るのが冠婚葬祭だ、まあ日本人は変化を嫌うって言うしな」

親族と話しているうちに梵は嗣江の言う通りだと感じていました。

好き勝手なことを言う親族にうんざりしながら、自分も母親に好き勝手なことを言ってきたことを思い出します。

仕事を始める時、梵は母親に人の為に何かできるならどんな仕事がでもいいと宣言しました。

ですが医療機器メーカーの営業が本当にやりたいかどうかは分かっていません。

すると母親から何でもいい仕事なら長続きしないし、絶対に後悔すると指摘されました。

母親は梵が本当にやりたいことをしてほしいと考えてくれていたのです。

そんな母親に梵は反抗してしまいました。

梵孝太郎
「じゃあ母さんはどうなんだよっ!昼も夜もパートかけ持ちして、それが母さんのやりたかった事とでも言うのかよ、自分ができてない事を子供に押しつけるなよ」

生意気だった当時の自分を後悔しても時間が戻ることはありません。

引き続き梵は親族に連絡を取ることにしました。

最後に連絡したのは父親の兄で苦手だと思っている伯父の梵和男です。

教育方針を巡って古い考え方の伯父と母親は対立していました。

そのため母親は夫が亡くなると梵家を出て行き、女手一つで梵のことを育ててきたのです。

伯父はそれでも弟の嫁なので、葬儀は地元でやるべきだと主張してきました。

梵孝太郎
「あの・・・僕が喪主で葬儀も神奈川でと思ってるんです」

地元の面子を大切に考えている伯父は、神奈川で行おうという葬儀に猛反対してきます。

梵の名前を使って葬儀を行う以上、地元で葬儀をすることが伯父にとっての慣習となっていました。

そして梵に良い機会だから家を引き払って地元に帰って来いと言ってきます。

伯父と電話で話しながら梵は母親と地元を出た時の記憶が蘇ってきました。

梵孝太郎
「そういえば実家に帰って来るのは何年ぶりかな、主がいないとこうも静かなんだな・・・母さんはこうなる事がわかってたのかな」

地元を出た母親は無断で引っ越したことを伯父に叱られたのですが、梵家と結婚した訳じゃないと反論します。

母親は亡くなる前の夫と孝太郎のことを考えて家を出ることを決めていました。

しかし孝太に跡を継がせるつもりだった伯父は納得してくれません。

そんなしきたりや慣習に縛られた伯父たちに母親は愛想を衝かせたのです。

母親は幼い孝太郎に家柄や家業など気にする必要がないと言ってくれました。

自由に生きる事が大切なことを教えてくれたのです。

梵孝太郎
「エンディングノートまで書いて死ぬ直前まで人の心配かよ・・・ほんとお節介だな」

死ぬ前に母親は葬儀が滞りなく行えるようにエンディングノートを残してくれていました。

母親が心配していた通り葬儀を巡ってトラブルが起こり始めています。

この事態に面した梵はどのような選択をするのでしょうか!?

 

 

第1話がとても面白かったのですぐに第2話を読み進めました。

古い文化や慣習にしがみつく日本人の悪いところを上手に表現していますね。

特に世間体を気にして子供の将来真剣に考えていない伯父の姿には苛立ちました。

葬儀が誰のためにあるべきかを問いかける『終のひと』

この漫画を読むと葬儀を行うため、色々なことを考えなければいけないことを学ぶことができますよ。

故人と向き合う時間の大切さを感じ取ってみてください。

後編

伯父との話し合いに結論が出ない中、梵が葬儀を担当してくれる嗣江の元を訪ねました。

嗣江宗助
「来たか、お前を待ってる人がいるぞ」
梵孝太郎
「おじさん!?どうしてここに・・・」

なかなか答えを出さない梵にしびれを切らした伯父が地元から神奈川に出てきたのです。

伯父は葬儀屋の嗣江を説得しようとしたのですが、嗣江は決めるのは喪主だと突っぱねていました。

そこで伯父は直接会って梵に地元で葬儀を盛大に行うことを提案しに来たのです。

盛大な葬儀を行えば母親が喜んでくれると伯父は考えていました。

ただ嗣江は叔父の考え方に納得していません。

嗣江宗助
「お前は誰の為に葬儀をするんだ?おじさんの為か?小さいコミュニティの体裁を取り繕う為か?お前の葬儀だろ」

我慢できなくなった嗣江が誰の為の葬儀か問いただします。

すると赤の他人が口を出すなと伯父が激昂しました。

ここで梵は母親を通夜や告別式を行わずに直接火葬場に運ぶ直葬を選択します。

梵の選択に伯父の怒りが収まりません。

古いしきたりと慣習に縛られている伯父は、地味な直葬に納得することなどできないのです。

梵孝太郎
「ノートに母は一つも本音を書いていないんです、母はいつも自分の事を犠牲にして僕の事を考えてくれてました、だから最後くらい自分で決めないといけないんです、おじさん達を葬儀に呼ぶつもりはありません」

母親に対する自分の意志を尊重することにしました。

しかし地味な直葬では恥をかくと思っている伯父が殴りかかってきます。

それほど伯父にとって盛大な葬儀は面子を守るためにも重要な事になっていました。

普通の葬儀屋ならば伯父の迫力に負けてしまうかもしれません。

ただ嗣江は揺るがない信念を持った葬儀屋です。

嗣江宗助
「死生観は他者に押しつけるものじゃない、それはただのあんたのエゴだ」
梵孝太郎
「よく知りもしない大勢に送られるより、数人でもいいから母さんを慕ってくれた人達だけで送ってあげたいんです、本当に申し訳ありません」

こうして梵は母親を直葬で送ることにしました。

いざ葬儀が始まると参列者は呼んでくれたことに感謝してくれます。

その中でお見舞いに来てくれた友人から、母親が友達数人と息子に見送ってもらえれば派手な葬儀は必要ないと言っていたことを教えてもらいました。

嗣江宗助
「親子の考え方は不思議と似てくるもんだ、お前が考えて出した葬儀だろ」

本当に直葬で良かったのか不安だったのですが、考えて出した答えは母親と同じだったようです。

梵は父親を見送った時、母親が父親の遺骨を食べようとする理由について尋ねました。

骨かみには故人の思いを受け継ぐという意味があります。

しかし母親は深く考えず単純に夫が好きだったという理由で遺骨を食べました。

そのことを思い返しながら梵も骨かみを行います。

母親を慕う気持ちから自然と涙がこぼれてきました。

梵孝太郎
「嗣江さんのおかげで良い葬儀があげられました」
嗣江宗助
「あほか、こっちも商売でやってんだ、直葬ばっかじゃ儲けられないだろ、ただ俺が相手にしてるのは死体じゃない・・・人だ、どんな葬儀だろうと遺族が納得してお別れできるように最後まで寄り添う」

この考え方が嗣江の葬儀屋として働くためのモットーなのです。

嗣江と出会ったことで分かったことは葬儀屋という職業の素晴らしさだけではありません。

梵孝太郎
「僕にも見つけられますかね?嗣江さんの仕事みたいに人の為になってやりがいを感じる物が・・・」
嗣江宗助
「人の為?やりがい?そんな聖人みたいな奉仕の精神で仕事なんかしてねーよ、人生の締めくくり、その物語の最期、そんなのに触れられる仕事なんて他にはねーだろ、おもしれーからやってんだよ」

ようやくやりたい仕事を見つけた梵は会社に辞表を提出しました。

そして嗣江葬儀店で働き始めました。

ここから2人はどのような物語の最期と関わっていくのでしょうか!?

『終のひと』に関する他の記事はこちらです↓↓↓

終のひとのネタバレ(漫画)!清水俊が描く命の終わりとは?

2022.06.01

 

『終のひと』はこんな人にオススメ

ヒューマンドラマを読んで感動したい人にオススメの作品です。

面子やしきたりを気にする人が多い日本人にとって嗣江のセリフは胸に響くと思いました。

人生の締めくくりに寄り添う優しい職業を題材にした『終のひと』

故人と遺族の想いを尊重することが大切だと教えてくれる素敵な物語です。

世間体など気にする必要がないというメッセージを受け取ってください。

 

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