今回は「原作 塩田武士 作画 須本壮一」先生の『罪の声 昭和最大の未解決事件』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。
『罪の声 昭和最大の未解決事件』はこんな漫画
昭和59年、日本中を震撼させたある重大事件が発生しました。
この事件は警察の懸命な捜査の甲斐もなく、発生から31年が経った平成27年現在も未解決となっています。
そんな現在の京都でテーラーを経営している曽根俊也は、ふとしたことをきっかけに父の遺品を整理していました。
すると遺品の中からカセットテープが見つかります。
気になった曽根がカセットを再生してみると、そこには幼い頃の自分が喋っている不思議なメッセージが残されていました。
よく聞いてみるとその声は未解決事件で使われた脅迫テープの音声と同じものだったのです。
実在した重大事件に迫っていく『罪の声 昭和最大の未解決事件』!
今回はこのミステリー漫画の魅力をネタバレを含みながらご紹介していきます。
昭和史に残る未解決事件の謎を解き明かす物語を読んで、ハラハラドキドキしていってください。
『罪の声 昭和最大の未解決事件』の魅力紹介(ネタバレ含む)
前編
昭和59年の春、大阪府で日本中を震え上がらせた未解決事件が起こりました。
この事件は一人の男性が誘拐されたことから始まっていきます。
1984年3月18日の深夜、兵庫県西宮市の高級住宅街に建てられた一軒の豪邸に二人組の誘拐犯が押し入りました。
ショットガンと拳銃を所持した犯人は入浴中だった男性を拉致していきます。
誘拐された男性は菊池政義といい、大手菓子食品メーカー“ギンガ”の社長をしていました。
この誘拐犯たちは一緒にいた子供の存在は無視するように、菊池社長だけを車で連れ去ったのです。
拉致から4時間後、犯人たちは現金10億円と金塊100キロを要求してきました。
“ギンガ”は社長の命を最優先に考え身代金と金塊を用意したのですが、犯人は自ら指定した受け渡し場所に現れなかったのです。
その後、犯人からの連絡がなく捜査陣たちは身動きが取れません。
しかし発生から3日後、事件は大きく進展することになりました。
なんと菊池社長が監禁場所から自力で脱出することに成功したのです。
この脱出劇により誰もが事件は終結したと考えました。
ですがこの誘拐事件はただのプロローグに過ぎなかったのです。
社長の脱出から数日が経つと、「くら魔天狗」と名乗る犯人グループがある脅迫状をマスコミ各社に送付してきました。
「ギンガのせい品にせいさんソーダいれた」というタイプライターで打たれたこの脅迫状を、マスコミは大々的に報道してしまいます。
さらに“ギンガ”には女性や子供の声を使った脅迫テープが送られてきました。
この脅迫テープは社長だけでなく、“ギンガ”の製品を口にする可能性のある全国民が人質だということを意味していたのです。
一連の騒動が報道されたことにより、“ギンガ”の製品は一斉撤去するしかありませんでした。
さらに製品を収納していた倉庫を放火されるなど、“ギンガ”に巻き起こる受難はとどまることがありません。
こうしたニュースを知った日本人の多くは、“ギンガ”の製品を毒入りだと思い込むようになっていきました。
毒入りの噂が広まると犯人グループは脅迫の矛先を広げるようになっていきます。
“ギンガ”だけでなく関西に本社や支店がある食品メーカーに同様の脅迫文を送った犯人たち。
その犯行は脅迫だけでなく、実際の製品に青酸ソーダが混入される騒ぎになっていきました。
こうしてマスコミを利用しながら犯行を予告し、ついに実行まで完了させた「くら魔天狗」。
彼らの犯行は国民全員を観客にした劇場型犯罪となったのです。
日本中を恐怖のどん底へ落とし込んだこの無差別殺人未遂事件に対して、警察は各府県警が協力しながら全力で捜査に当たりました。
その結果、捜査線上に一人の男性が浮上します。
男性は鋭い目つきをしていたため、捜査関係者からキツネ目の男と呼ばれていました。
キツネ目の男性が容疑者として浮上したことにより、この重大事件の捜査は大詰めを迎えます。
しかし菊池社長の誘拐から1年半後の1985年8月12日、「くら魔天狗」はマスコミに対して一方的な事件の終結宣言を送りつけてきました。
「くいもんの会社いびるの、もおやめや」
この脅迫状を最後に数多くの遺留品を残した「くら魔天狗」は闇の中へ消えて行ってしまったのです。
未だに多くの謎が残されたこの重大事件は、後に三億円事件と並ぶ戦後最大の未解決事件と呼ばれるようになりました。
果たしてこの事件の真相が解明されることはあるのでしょうか!?
愉快犯のような犯行に恐怖を感じました。
インターネットなど情報技術の発展していない時代に、これだけの犯罪を行った犯人グループは知能指数が非常に高いのかもしれませんね。
しかしそれでも警察には事件を解決してほしかったと思いましたよ。
多くの日本人が知っている重大犯罪をモチーフにした『罪の声 昭和最大の未解決事件』!
ここからいよいよ物語は事件の核心に迫り始めます。
ドキドキの展開と謎解きをお楽しみください。
後編
誘拐と無差別殺人事件が発生してから31年後の京都に、洋服のテーラーを営む曽根俊也の姿がありました。
いつものように彼が仕事をしていると、娘がお婆ちゃんの所に行くことを伝えに来ます。
曽根の母親は急に血を吐いて倒れてしまいました。
医師の診断が胃潰瘍だったため、大事には至らなかったのですが年齢のこともあり不安を感じています。
しかし曽根にはお客からの注文が重なっているため、お見舞いに行くことが出来ません。
そのため妻と娘にお見舞いを任せることにしました。
妻と娘を笑顔で見送って曽根。
すると母親からアルバムを持ってきて欲しいというメールが送られてきます。
仕方なくアルバムが入っている電話台の中を見てみることにしました。
アルバムと一緒に父親が使っていた仕事用具も見つけた曽根。
懐かしそうに仕事用具の中身を見ていきます。
するとその中に小さなアタッシュケースが残されていました。
中を開けてみると手帳とカセットテープが入っています。
気になった曽根は近くに置いてあったラジカセにカセットを入れてみることにしました。
するとカセットから父親がスナックでカラオケをしている歌声が聞こえてきます。
父親の写真と歌声で当時のことを思い返す曽根。
懐かしさを感じ終えカセットをラジカセから取り出そうとすると、不思議な音声が聞こえてきました。
しばらくの間、不思議な音声に耳を傾けていきます。
するとこの音声が自分の幼い頃の声だということに気づきました。
手帳の中を見てみると、そこには父親の字で書かれた英語が残されています。
その中にひと際大きく書かれた“ギンガ”という文字が気になった曽根。
よく見てみると手帳の中には“ギンガ”の売り上げや従業員数、そして社長の名前などが書かれていました。
この手帳を見ながら胸騒ぎを覚えた曽根は、ネットで“ギンガ”について調べてみることにします。
すると昭和史を震撼させた未解決事件に行き当たりました。
ネット上では子供の声を使った不気味な脅迫テープなどの情報が掲載されています。
恐る恐るネットから脅迫テープの声をダウンロードしてみると、その音声は先ほど聞いたばかりの自分の幼少時の声でした。
自分と父親が戦後最大の未解決事件に関わっていたのかもしれないと知り、曽根の顔色が真っ青になっていきます。
果たしてこの重大事件の真相はどのように解明されていくのでしょうか!?
その顛末は実際に漫画を読んでご自身の目でお確かめください。
『罪の声 昭和最大の未解決事件』を読んだ感想
実在した未解決事件を題材にしているため、リアリティーと緊張感を感じることが出来ました。
日本の犯罪史に少しでも興味がある人なら、この物語がグリコ森永事件をモチーフにしたということが分かると思います。
実際の事件では怪人21面相と名乗っていた犯人たち。
この事件は警察庁広域重要指定事件では初めての未解決事件となりました。
そんな重大未解決事件に自分が関わっているかもしれないと気付いた曽根の表情が印象的ですね。
多くの謎が残ったままの事件と真正面から向き合っていく『罪の声 昭和最大の未解決事件』!
読んでいくうちに夢中になれる魅力を持った作品になっています。
スリリングな展開と謎解きの面白さを、是非この機会に体感してみてください。
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