今回は「的野アンジ」先生の『僕が死ぬだけの百物語』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。
『僕が死ぬだけの百物語』はこんな漫画(あらすじ)
ユウマという少年が学校の窓から飛び降りようとしていると、ヒナという少女が声を掛けてきました。
ヒナはユウマを止めるため時間稼ぎのつもりで百物語という怪談話を教えてあげます。
百物語を話したことでユウマは元気を取り戻してくれました。
しかしここからユウマは夜な夜な百の怪談を一晩に一つずつ語り始めます。
動機が不明のまま語られていく百物語の結末とは・・・！？
オムニバス形式で怪談話を紹介していく『僕が死ぬだけの百物語』！
今回は正統派ホラー漫画の魅力についてネタバレを含みながらご紹介していきます。
スリル満点の物語を読んで背筋が凍る恐怖感を味わってください。
『僕が死ぬだけの百物語』の魅力紹介（ネタバレ含む）
前編
ある日、ヒナという少女が学校で窓から飛び降りようとしている同級生の姿を目撃しました。
同級生のユウマがこのままでは死んでしまうと思ったヒナは、時間稼ぎのつもりで怪談話を教えることにします。
もちろんヒナは怪談話を本気で信じている訳ではありません。
それでも時間さえ経過すればユウマが元気を取り戻してくれると思ったのです。
ヒナが教えた怪談話は百物語というものでした。
ユウマはヒナの話に耳を傾けてくれます。
そして最後まで百物語を聞き終えるとお礼を言って帰っていきました。
次の日から普通に学校へやって来たユウマは、危なっかしい行動を見せなくなります。
もしかしたらヒナが話しかけたことを覚えていないかもしれません。
それでもヒナはユウマが元気になってくれたことで安心することができました。
しかし理由は分かりませんがここからユウマは夜な夜な、百物語を一晩に一つずつ何者かに語り始めたのです。
ユウマが“つれびと”という物語を話し始めました。
死後の世界がどうなっているのかを説明することは誰にもできません。
ですが時に死人は生きている者を道連れにしようとすることがあります。
もちろん死人の誘いに乗らなければ問題はありません。
それではもしも死人の誘いに乗ってしまうとどうなってしまうのでしょうか！？
一つ目の百物語では死人の誘いがテーマになっています。
ある日、マサヒロという男性が自宅でスマホを見ていると、同棲しているユキに牛乳を買い忘れていると注意されました。
大したことだと思っていないマサヒロに呆れたユキは一人でコンビニへ行くことにします。
しかしコンビニに行ったユキがなかなか帰ってきません。
眠くなったマサヒロは歯を磨いて寝る準備を始めます。
するとコンビニへ行ったはずのユキが浴室から声を掛けてきました。
ユキはこっちに来てと何度も呼びかけてきます。
最初は相手にしなかったマサヒロだったのですが、ユキの様子がおかしいことに異変を感じ始めました。
マサヒロは浴室にいる人物がユキではないかもしれないと疑い出します。
すると玄関からユキの声が聞こえてきました。
ユキに助けを求めるのですが、玄関にいる人物も様子がおかしく近寄ることができません。
玄関のドアを開けたユキは牛乳を買い忘れたマサヒロが悪いと言い始めます。
しかしマサヒロは何を言われているのか理解できません。
戸惑っているとスマホに着信が入りました。
電話をかけてきた相手はユキがコンビニの前で交通事故に巻き込まれたことを伝えてきます。
ユキは病院に緊急搬送されましたが亡くなってしまいました。
しかし目の前にユキが存在しているのでマサヒロは電話の内容を信じることができません。
いたずらだと思うマサヒロが玄関のドアを開けると、左半身がボロボロになったユキが立っています。
恐ろしくなったマサヒロはドアに鍵をかけ、ソファーなどでバリケードを作りました。
これで一安心したのですが、腰を下ろしたマサヒロの背後から死人となったユキがこちらを見つめています。
マサヒロは死後の世界に連れて行かれてしまったのでしょうか！？
少年が夜な夜な一つずつ百物語を語る設定が恐怖心を煽っていますね。
なぜ百物語を語っているのか不可思議なところが多い所も上手な演出だと感じました。
ホラー漫画が好きな人には読み逃してほしくない『僕が死ぬだけの百物語』！
ゾクッとするスリルを満喫できる正統派のホラー漫画になっています。
手に汗握りながら怪談話に耳を傾けてください。
後編
再びユウマが百物語を話し始めます。
日本では落とし物の95%が戻ってくると言われていますが、戻ってきたからといって安心する事はできません。
子供とお出かけした酒井が財布を落としてしまいました。
お出かけは楽しかったのですが財布には大事なものが入っていたので酒井は困り果てています。
すると警察官が自宅を訪ねてきました。
ハットリと名乗る警察官は拾った財布をパトロールのついでに届けてくれます。
困っていた酒井は最大級の感謝をハットリに伝えました。
これで問題は解決したと思ったのですが、ドアを閉めようとしてもハットリに妨害されてしまいます。
ドアを閉められないよう足を入れたハットリは、自分が役立たずの老いぼれだと語り始めました。
パトロールで街を歩き回っても住人から怒鳴られてばかりいるそうです。
そんな自分に感謝してくれたことでハットリは涙を流して喜び始めました。
号泣するハットリは酒井の役に立つため努力することを伝えます。
大袈裟に感謝をされたおかしな出来事はこれで終わりました。
しかし数日後、酒井の身に不思議なことが起こり始めます。
まず最初に起こったのは酒井がICカードを落とした時のことでした。
ICカードを探しているといきなり現れたハットリが拾ってくれます。
その後もハットリは酒井の前に何度も現れました。
ハットリの行動は酒井の家を覗いたり、ゴミ箱に捨てた空き缶を拾うなど常軌を逸しています。
しかし酒井が抗議してもハットリは自分の行動がおかしいことを理解してくれません。
純粋にハットリは酒井の役に立ちたいと思っているだけなのです。
ハットリの常軌を逸した行動はエスカレートしていき、ついに酒井の子供が標的にされてしまいました。
狂ってしまったハットリは子供を落とし物だと判断して、酒井に届ければ喜んでもらえると考えたのです。
子供が逃げ出そうとするとハットリは拳銃を使って黙らせようとしました。
駆けつけた酒井が止めに入ったので子供は助かったのですが、ハットリの異常な行動にこれ以上の我慢はできません。
すぐに警察署へ抗議の電話をかけます。
しかしハットリという警察官はどこにも在籍していないと言われました。
混乱する酒井だったのですが、背後には狂ってしまったハットリが身を隠しています。
落とし物をしただけの酒井が巻き込まれてしまった事件の結末とは・・・！？
まだまだユウマが語る百物語は続いていくのです。
『僕が死ぬだけの百物語』はこんな人にオススメ
怪談話やホラー漫画が好きな人に読んでもらいたい作品です。
少年がストーリーテラーを務める設定がとても斬新で、恐怖感を倍増させていますよ。
様々なエピソードを少年が淡々と語っていく『僕が死ぬだけの百物語』！
ミステリアスな少年と不気味なストーリーが見所になっています。
お好みのエピソードを探しながらスリリングな物語を楽しんでみてください。
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