異常死体解剖ファイルのネタバレ(漫画)!感想とあらすじも!

今回は「漫画 石川オレオ 原作 月桜しおり」先生の『異常死体解剖ファイル』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

※記事の中にはネタバレ部分がありますので、お先に立ち読みをお勧めします!

 

『異常死体解剖ファイル』はこんな漫画(あらすじ)

法医解剖医の染井沙代里は遺体に話しかけると声が聞こえてくる特異体質の持ち主です。

この特異体質を気味悪がられることもあるため、染井は単独で解剖を行うようになっていました。

そんな染井に学長から孫に解剖の経験を積ませてほしいと依頼されます。

面倒な事には関わりたくないのですが、学長のお願いを断ることはできません。

すると不気味な死体が持ち込まれました。

奇妙な事件に関わることになった法医学者の日常を綴った『異常死体解剖ファイル』

今回はミステリアスなサスペンス漫画の魅力についてネタバレを含みながらご紹介していきます。

事件の真相を解明しようとする染井の奮闘を目に焼き付けてください。

 

『異常死体解剖ファイル』の魅力紹介(ネタバレ含む)

前編

染井が解剖していると遺体から胸が痛いという声が聞こえてきます。

これは染井の特異体質によるもので、解剖中はいつも遺体の声に耳を傾けていました。

解剖が終わると学長が染井を訪ねてきます。

学長は染井の解剖がいつものようにスピーディーなことを褒めてくれました。

染井沙代里
「このご遺体は事件性もなかったですからね」

遺体の後頭部には外傷があったのですが、染井は遺体の声を聞いてから胸を開いたのです。

すると心臓の筋肉が壊死していました。

このことから染井は死因を心筋梗塞だと判断しました。

染井沙代里
「脳内の出血はありませんし倒れた時にできた外傷と考えて間違いないです・・・私には・・・ご遺体の声が聞こえますから、それより・・・私に何かご用ですか?」

学長は染井に紹介したい人がいるそうです。

しかし単独で解剖を行う染井は他人と関わり合いを持ちたくありません。

気乗りしないのですが仕方なく学長室へついていきます。

学長室で待っていたのは若い男性でした。

森窪圭介
「初めまして、森窪圭介です!」
染井沙代里
「法医解剖医の染井沙代里です・・・」

森窪は学長の孫で医学部に通っているそうです。

そんな森窪に解剖を見せてほしいと学長がお願いしてきました。

医学部2年の森窪は1浪しているため解剖の実習を経験していません。

そこで学長は染井に経験を積ませてほしいと考えたのです。

本心では面倒事には関わりたくありません。

ただし学長の信頼には応えたいという気持ちもあります。

染井沙代里
「わかりました・・・学長の頼みなら喜んでお引き受けします」

学長は森窪に染井のことを凄腕の解剖医であること以外は何も伝えていません。

全ては解剖している姿から学んでもらいたいのです。

森窪圭介
「よろしくお願いします!」

翌日から解剖の実習が始まりました。

しかし森窪の顔色が優れません。

染井沙代里
「顔色悪くなってるよ、情けない・・・」
森窪圭介
「すみません・・・初めてで・・・」

気分が悪くなった時のため出口の場所を教えると染井の解剖がスタートします。

まず遺体に手を合わせてから声を掛け始めました。

染井沙代里
「あなたはどこが痛いの・・・?どこが苦しい・・・?」

遺体から頭が割れるように痛いという声が聞こえてきます。

他に痛いところはありませんでした。

森窪圭介
「そ・・・染井先生・・・?何いってるんですか・・・?」
染井沙代里
「・・・痛いのは頭だけか・・・」
森窪圭介
「え!?なんでわかるんですか!?」

解剖が初体験の森窪は染井の特異体質について何も聞かされていません。

そのため目の前で起こっていることが理解できないのです。

染井沙代里
「私は・・・ご遺体の声が聞こえるの」
森窪圭介
「こ・・・声が・・・聞こえるんですか・・・?」
染井沙代里
「今・・・気持ち悪いって思ったでしょ?帰っていいよ、学長には私からいっとくから」

気味悪がってくれたら見学を終えることができるかもしれません。

しかし染井の思うように事は進みませんでした。

森窪圭介
「す・・・すごッ!気持ち悪いだなんて・・・俺はすごいと思います」
染井沙代里
「気なんか使わないで、みんな最初はそういうの・・・」
森窪圭介
「じゃあなんで俺に見せたんですか・・・?人と違うからってそれをマイナスに捉えなくてもいいじゃないですか」

森窪は個性を尊重する素晴らしい考え方の持ち主だったのです。

そんな2人はここから奇妙な事件に巻き込まれていくのでした。

 

 

特異体質のせいで孤立している染井の影があるキャラクターに魅了されました。

そんな染井に素直な態度で打ち解けていく森窪も印象的なキャラですね。

死因から事件の謎に迫っていく『異常死体解剖ファイル』

法医解剖学の知識がギューッと詰まった作品に仕上がっています。

一般的にはあまり知られていない知識をこの漫画から学んでみてください。

後編

孤独の状況で解剖を続けてきた染井は、森窪のことを突き放そうと思っていました。

しかし森窪が真正面からぶつかってきたので突き放すことはできません。

染井沙代里
「これで失敗したのは2度目だなぁ・・・まさか圭介君からも学長と同じこといわれると思わなかったよ」
森窪圭介
「じいちゃんにも?」
染井沙代里
「あ・・・学長のことは突き放そうとはしてないよ?もうひとりは学長とは別の人・・・私・・・初めて会う人とかってすごく警戒しちゃうの、冷たくしてごめんね、圭介君・・・」

改めて挨拶してくれた染井が、森窪に初めて笑顔を見せました。

美人が笑ってくれたので森窪の緊張が解けていきます。

その中で解剖が再開されました。

森窪圭介
「あの・・・染井先生は犯人とかはわかるんですか?」
染井沙代里
「残念だけどわからないよ・・・私は痛みを訴える声が聞こえるだけで会話はできないから・・・私の特異体質はすごく解剖向きなんだよね・・・」

遺体が頭の痛みを訴えてきたので骨を削りながら開頭していきます。

初めて骨を削る瞬間を見た森窪は思わず悲鳴を上げてしまいました。

それでも経験を積むため観察を続けます。

森窪圭介
「すみません・・・大丈夫です・・・慣れなきゃいけないんで・・・」

心配してもらうことに恐縮していると頭部の切開が完了しました。

骨を除去すると脳ミソが血だらけで真っ赤になっています。

染井沙代里
「死因は脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血・・・これだけ出血してたら何日も頭痛に悩まされていたはずなのに・・・」
森窪圭介
「この人は病院にいかなかったんですね・・・」
染井沙代里
「くも膜下出血は警告症状として吐き気を伴う頭痛が続くから・・・変だと思ったらすぐに病院にいってね」
森窪圭介
「わ・・・わかりました・・・」

頭部以外には外傷が無かったことと、痛いが他の部位に関して痛がっていなかったので解剖は終了しました。

今回は頭部だけの解剖になったので遺体をキレイな状態で遺族に返すことができそうです。

そのことを喜んでいると学長が竹本刑事からのメッセージを伝えに来ました。

竹本刑事は明日になると不気味な死体を運搬してくるそうです。

染井沙代里
「なんですか、不気味な死体って・・・」

竹本刑事によると死体は喉が異様に腫れ上がっていて、両足首が粉々に砕けているそうでした。

しかしこれ以上の詳しい情報は伝えられていません。

竹本刑事
「おはようございます!竹本です」

竹本刑事は染井が突き放すのに失敗したもう1人の人物です。

そんな竹本刑事は染井に好意を寄せていて、何度も食事に誘って来ていました。

ですが染井は解剖で忙しいので食事に行く暇がありません。

染井沙代里
「どんなご遺体なんですか・・・?」

今回も誘いを断りながら仕事の話に戻そうとします。

しかし竹本刑事には気になっていることがありました。

竹本刑事
「あの・・・その前に・・・彼は・・・?」
染井沙代里
「新しい助手です」
竹本刑事
「助手・・・!?いつもおひとりだったじゃないですか・・・ひとりのほうがいいって・・・」

染井に助手が出来たことが納得できません。

竹本刑事は森窪に嫉妬してしまいます。

染井沙代里
「彼のことはいいから早くご遺体の詳細を教えてください、これじゃあいつまでも解剖が始められませんよ」
竹本刑事
「失礼しました・・・ご遺体の名は東雲明日香・・・22歳、ひとり暮らしのアパートで亡くなっているのを合いカギを持っていた恋人が発見・・・」

現場に荒らされた形跡はありません。

また遺書や病院への通院記録も見つかっていませんでした。

ですが突然死かどうかは解剖しなければ分かりません。

染井はすぐに解剖を始めようとするのですが、竹本刑事は解剖に心配事を抱えている様子です。

染井沙代里
「今日の竹本さん変だったなぁ・・・」

不思議に思いながら遺体の状態を観察することにしました。

すると遺体の喉が異常なほど腫れ上がっています。

森窪圭介
「げッ!なんですかこれ・・・!?」
染井沙代里
「圭介君落ち着いて、想像以上に膨らんでるわね、それでは・・・解剖を始めます」

喉が想像以上に腫れ上がったご遺体はどんな事件に巻き込まれたのでしょうか!?

 

『異常死体解剖ファイル』を読んだ感想

サスペンス漫画と医療系漫画を上手に融合させた物語になっていますね。

特にいつでも冷静沈着な染井沙代里の姿が、ミステリアスな作品の面白さを倍増させていると思いました。

特異体質を活用したヒロインの推理劇を表現した『異常死体解剖ファイル』

ストーリーだけでなく絵も上手なのでとても読みやすい作品です。

推理劇と作品の中で描かれる人間ドラマを夢中になってご覧ください。

 

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