いじめ探偵のネタバレ(漫画)!阿部が見たいじめの真実は?

今回は「漫画 榎屋克優 原案 阿部泰尚」先生の『いじめ探偵』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

※記事の中にはネタバレ部分がありますので、お先に立ち読みをお勧めします!

 

『いじめ探偵』はこんな漫画(あらすじ)

文部科学省の調査によると2019年度、日本全国の小・中・高校で61万2496件のいじめが認定されました。

その内、児童生徒の自殺数は317人にのぼります。

もちろんこれらの件数は認定されたものだけなので、氷山の一角と言えるでしょう。

年々増加の一途を辿っているいじめ問題に真正面から向き合う人物が現れました。

それがいじめ探偵の忌村(いまむら)だったのです。

被害者に手を差し伸べる新たなヒーロー像を表現した『いじめ探偵』

今回は社会問題にメスを入れるヒューマンドラマの魅力についてネタバレを含みながらご紹介していきます。

数々のいじめを担当してきた阿部氏がシナリオ協力を手掛けたリアルな物語をご覧ください。

 

『いじめ探偵』の魅力紹介(ネタバレ含む)

前編

動物の群れを作るという行動は本能によるものです。

そして自分が生き残るために誰かを排除する行動に出るパターンも珍しくありません。

動物の中で人間は唯一理性を持っているのですが、そんな人間でも誰かを排除する行動を取ってしまうものです。

この日、排除というイジメに耐えられなくなった小学生が屋上から飛び降りました。

光司
「もうムリだよ・・・母さん・・・ごめんなさい」

小学生の光司は残酷で凄惨なイジメに苦しんでいたのです。

1週間後、アルバイトの夜勤を終えた大学生がスマホを片手に目的地を探していました。

大学生の慎太郎が探しているのは、忌村探偵事務所です。

この探偵事務所はホームページにイジメ事件を取り扱っていると掲載していました。

忌村探偵事務所を見つけることはできたのですが、看板が平仮名で書かれているため怪しいと感じます。

郵便受けから中を覗いてみると中に人の気配が感じられません。

仕方なく帰ろうとするとパンを食べているふくよかな男性が声を掛けてきます。

忌村
「今日はお休みですよー!でも急ぎの相談でしょ?中に入りますか、それにしてもビックリしたなー、ドアに怪しい人がへばりついてるんだもん」
慎太郎
「いやっ・・・あの・・・相談っていうか、そういうワケじゃ・・・」

まだ相談するかどうか決めていません。

しかし現れた忌村の独特な雰囲気に断ることができなくなりました。

困惑しながら事務所の中へ入ると大量の本と、拳銃のようなものが陳列されています。

ますます戸惑っているとお腹の音が鳴ってしまいました。

忌村
「食べるー?」
慎太郎
「け、結構です・・・もらえないですし、すぐ帰るんで・・・」

勧められたパンを断ろうとするのですが、菩薩のような雰囲気を醸し出しているので抗うことができません。

パンを頂きながら部屋を見回すと多くの写真が飾られていました。

写真には忌村と笑顔の子どもたちが写っています。

忌村
「ああ、あれ・・・みんな、いい顔してるでしょ!うちの依頼者たちと撮った写真だよ」
慎太郎
「依頼者・・・ですか?」

本来であればイジメの問題に探偵が登場することはありません。

ですが忌村探偵事務所を頼ってくる依頼者はかなり多くなっています。

忌村
「最初、会った時はみんな表情がまったくなくてね、でもそれが・・・一緒に闘うことであんなふうに変わるんだよ、で・・・キミも仕事の依頼だよね?」
慎太郎
「いや、あの・・・別に依頼ってワケじゃなくて・・・いやっ・・・すいません!僕やっぱり帰ります!パンご馳走さまでした!」

慎太郎が抱えている悩みは簡単に打ち明けられるものではありません。

そのため帰ろうとする慎太郎に、忌村が衝撃的な言葉を投げかけてきました。

忌村
「コンビニバイトの夜勤明け・・・大学1年生で彼女ナシ、サークル活動はしていない、家族構成は年の離れた弟とお母さんの3人暮らし」

父親がいない母子家庭という環境を言い当てたのです。

忌村の洞察力に驚いた慎太郎は動きを止めてしまいました。

慎太郎
「全部合ってる・・・どうしてそんなことわかるんですか!?」
忌村
「ハハハ、まあ探偵だからね、仕草、喋り方、服装、匂い・・・人間をよく観察すればいろんな情報が手に入れられる、ここに来たのは弟のいじめの相談でしょ?」

仕草などから慎太郎の家庭環境を見抜いたのです。

それだけでなく相談内容まで言い当てました。

忌村の能力に驚かされた慎太郎は悩みを相談することにします。

慎太郎
「じつは1週間前・・・小6の光司が突然学校の屋上から飛び降りたんです」

屋上から飛び降りた弟の光司は運良く木に身体が引っかかり一命を取り留めました。

しかしヒジを骨折してしまい入院することになったそうです。

母親と慎太郎が飛び降りた理由を聞いてみると、珍しい虫がいたので捕ろうとしたと言われました。

ですが光司の部屋を掃除した母親は、ゴミ箱の中から死ねと書かれた紙切れを発見します。

このことで母親は光司がイジメられているかもしれないと考え始めました。

事情を知った慎太郎が光司に話を聞いてみるのですが、イジメを受けていることは話してくれません。

母親が学校に相談してもイジメを認めてもらえず、仕事で忙しい母親が光司とコミュニケーションを取れていないと指摘されます。

その結果、イジメを疑っていることは母親の勘違いだと判断されてしまいました。

慎太郎
「母さんも俺もどうしたらいいのかわからないまま日が経っちゃって・・・なんとかできないかと思ってネットで検索したらここが出てきて・・・」

光司は週明けの月曜日から学校に行くことが決まっています。

しかし慎太郎はこのまま学校に行かせても大丈夫なのか悩んでいました。

忌村
「大丈夫じゃない!話を聞く限りほぼ間違いなくキミの弟はいじめられてる、学校側もそれを知ってて隠そうとしてる、このままじゃいじめはなくならない・・・」

このまま放置しておけば今度こそ弟は命を落としてしまうかもしれません。

ですが学校に行くのを止めようとしても、家族を心配させたくない光司に断られる可能性が高くなっています。

果たして忌村はこの難しい問題とどのように向き合っていくのでしょうか!?

 

 

風変わりな探偵ですがイジメに向き合う真剣な姿の忌村がカッコイイと思いました。

どうしても無くならないイジメという問題について考えさせられるきっかけも与えてもらえますね。

大人が真剣に子どもの悩みに寄り添う姿を描いた『いじめ探偵』

信頼できる人間が近くに居てくれたら心強いと感じさせてくれる物語です。

忌村がイジメの被害者と向き合う姿から感動を味わってください。

後編

このまま光司が学校へ行ってしまうと問題が深刻化すると聞いた慎太郎は、どこにもぶつけられない怒りを吐き出します。

慎太郎
「なんでアイツがこんな目に遭わなきゃ・・・悪いのはいじめてるヤツらのほうじゃないですか・・・!なのになんで学校はそいつら守って・・・光司のことを守ってくれないんですか!?」

学校を強引に休ませることはできるかもしれません。

しかしそれでは問題が解決した訳ではないのです。

忌村
「行こう!キミの弟は助けを待ってる、こういう時のためにいじめ探偵がいるんだ」

話を聞いた忌村はすぐに光司と会うことを望みました。

ですが慎太郎は今すぐ会わせることに不安を感じます。

慎太郎
「あ・・・あのぉ・・・光司に会うのって今すぐじゃなきゃダメですか?」
忌村
「うん、早いほうがいい、でも話を聞くだけだから心配いらないよ、本当にいじめに遭っているのか・・・本人の口から確かめないとね」

完全に心を閉ざしている光司は初対面の人間にイジメの被害を打ち明けるとは思えません。

それでも仕方なく忌村を光司の元まで案内することにしました。

慎太郎
「光司、ちょっとお前に・・・会いたいって人がいてさ」
忌村
「初めまして光司君」

光司は笑顔の忌村に驚きながらもしっかりと挨拶をしてくれます。

自己紹介を終えると忌村は慎太郎に光司と2人で話しをしたいと申し出ました。

慎太郎が忌村の申し出を受け入れてくれたので、2人は川原で話をすることにします。

光司
「あの・・・探偵さんってやっぱ殺人事件とか追ってるんですか?」
忌村
「ほとんどは浮気調査とか身辺調査だよ、あとはいじめ問題も扱ってる・・・いじめを認めない連中に証拠を突き出して謝らせるんだ」

イジメという単語に光司の動きが一瞬止まりました。

しかしすぐに平静を装い始めます。

光司
「そんなこともやってるんだ、変わってるね・・・いじめって一杯ありそうだし、おじさん儲かってるんじゃない?」
忌村
「いじめ問題の相談は全部無料でやってる、それはボクが誓った決めごとなんだ、ていうか光司君、キミさぁ・・・いじめられてるだろ?で自殺しようとしたんだろ?」

ストレートにイジメられていることを問い詰めました。

もちろん光司はイジメを否定するのですが、忌村は彼の言葉を何一つ信用しません。

屋上に行った理由が珍しい虫を見つけたと言われてもすぐに嘘だと否定します。

それでも光司は嘘を積み重ねることしかできません。

光司
「ほ・・・本当だよ・・・そこにいたのはカナブンみたいにちょっと光って・・・」
忌村
「嘘、なんなんだこの人って今思っただろ?俺は探偵だからね、普通の大人と違う、嘘は通用しない」

全てを見抜いている忌村は光司の言葉を信用してくれませんでした。

ここで初めて光司が忌村に抵抗してきます。

光司
「ほっといてよ・・・おじさんに関係ないじゃん、ボクもう飛び降りたりしないし・・・もう少し・・・卒業まで我慢すればいいんだから・・・」

小学6年生の光司は卒業まで我慢すればいいと考えていました。

ですが我慢すれば問題が解決するわけではありません。

イジメの残虐性を知っている忌村は光司に我慢する必要がないことを説明します。

忌村
「キミが屋上から飛び降りたあの時・・・キミは殺されかけたんだ・・・キミをいじめてる奴らにね」

光司は単純にイジメられていると思っているのですが、忌村はイジメのような簡単な事態だと考えていません。

このままイジメを続ける生徒はクラスメイトではなく犯罪者なのです。

犯罪者に対して光司が我慢する必要は全くありません。

今だからこそ光司はイジメに対して怒りの声を上げるべきなのです。

そのことを戸惑っている光司に忌村は救いの手を差し伸べました。

忌村
「いじめに勝つ方法を俺は知ってる、俺のことは傭兵だと思えばいい、依頼されたらどんな手を使ってもあいつらをやっつけてやる・・・」

忌村は自分の手を握れば現状から逃れることができ、握らなければ現状が続くと説明します。

そして選択権は光司に委ねました。

あくまでもイジメの被害者が自ら訴え出なければ助かることはできません。

光司
「ボクいじめられてます、おじさん・・・助けてください!」

家族にも打ち明けられなかった苦悩を忌村に話すことができました。

ここから忌村と光司、そして慎太郎を含めた小野寺家の戦いが幕を開けることになったのです。

 

『いじめ探偵』を読んだ感想

社会派のシリアスなヒューマンドラマを読みたい人にオススメの作品です。

温厚に見える忌村がイジメと向き合う時の鬼気迫る表情から、イジメがいかに残酷で最低な行為なのかを認識してみてください。

被害者の救済に全力を注いでいく主人公の努力を描写した『いじめ探偵』

イジメの加害者にも被害者にも読んでもらいたい漫画になっています。

社会からイジメがなくなることを願いながらこの作品を読んでみてください。

 

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