偏愛カフェのネタバレ(漫画)！性的嗜好を描いた衝撃作の魅力は？

今回は「有咲めいか」先生の『偏愛カフェ』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

『偏愛カフェ』はこんな漫画(あらすじ)

千日浩が経営する“statice”というカフェには、なかなか他人には明かすことのできない性的嗜好の持ち主である性的倒錯者が集まります。

様々な性的思考の持ち主を受け入れる“statice”。

性的倒錯者たちは他人に理解されない秘密を打ち明けることで悩みを解消させていきます。

人間の欲望を赤裸々に描いていく『偏愛カフェ』！

今回はこちらのサスペンス漫画について、ネタバレを含みながら魅力をご紹介していきます。

リアルな欲望を表現した物語を共感しながら読んでいってください。

『偏愛カフェ』の魅力紹介（ネタバレ含む）

前編

“statice”に1人の男性客が訪れました。

「いらっしゃいませ、へぇーっそうですか！性的倒錯者なんですね！」

「引かないんですか？」

「とんでもありません！引かないですよ、他にもそういうお客様はいらっしゃいますから」

ここは普通の喫茶店なのですが、パラフィリアンと呼ばれる性的倒錯者が集まる店です。

店主がお客に詳しい性的な趣味を聞いてみると血液が好きだという答えが返ってきました。

「あの・・・女性特有というか・・・つまりっ、生理の血が好きなんです、僕は！」

男性客は排便や排尿には興味がありません。

ただ生理の血は赤ちゃんを作ることができる女性の証だと感じているため興味をそそられていました。

「なるほど、つまり生理血嗜好と呼ばれるものですね」

「えっ？何ですか？」

「生理血嗜好とは性的倒錯の名称の一つです、単純に血に興奮するのではなく女性の生理の血に興奮する人のことですね」

「へぇー、知らなかったです」

普通の人は自分の性的嗜好について調べることはありません。

そのため男性客は生理血嗜好という言葉を初めて知ったようです。

「それはそうと少し気になっていることがあるのですが、その欲求どのように満たしているんですか？」

ここで男性客がカバンの中から生理用品を取り出しました。

「これで我慢してるんです、彼女の家に行ったときにこっそりもらってくるんです」

男性客は使用済みの生理用品を鼻にあて勢いよく匂いを嗅ぎ始めます。

自分の性的嗜好を今まで誰にも言えなかったため、男性客はスッキリとした表情を浮かべていました。

実はネット上の掲示板で性的倒錯者が集まるという噂で“statice”は話題になっていたのです。

店主は嬉しそうに自分の性的嗜好を語った男性客にハーブティーを淹れてあげました。

「生理血嗜好のあなたにピッタリなハーブティー、マロウブルーです、ここではお客様一人一人にあったお茶をお出ししているんです」

マロウブルーは花の香りが楽しめるハーブティーで、レモン果汁を入れると綺麗なピンク色に変化していきます。

「おいしい・・・！」

「のどや鼻の調子が悪いときに飲んだりもするんですよ、これでコンディションを整えて彼女と楽しんでください」

ハーブティーの味に満足した男性客は幸せそうな表情を浮かべながら店を後にしました。

しかし彼には信じられないような衝撃的な出来事が待ち受けていたのです。

性的嗜好を打ち明けた男性客に待ち受ける運命とは！？

性的倒錯者という言葉を初めて知ったのですが、人には大なり小なり性的な嗜好があると思います。

この作品はそんな性的嗜好について大胆に表現していると感じました。

サスペンスの要素を強めながらパラフィリアンを描いていく『偏愛カフェ』！

生理血嗜好を打ち明けた男性にここから悲劇的な展開が繰り広げられていきます。

身の毛がよだつ恐怖を味わいながら物語の続きをご覧ください。

後編

“statice”で性的嗜好を打ち明けた男性は、そのまま彼女の家へ向かいました。

彼女にも自分が生理血嗜好であることを明かしたいのですが、理解されるはずがないと思っているため打ち明けることができません。

そんな男性が彼女の家から帰ろうとするとスマホに知らないアドレスからメールが送られてきました。

メールには男性が生理血嗜好であることを知っているという内容が書かれています。

内容を見た男性は慌てて“statice”に向かいました。

「これが！このメールが送られてきてっ・・・怖いんです！何かされるんじゃ・・・僕だけじゃなく彼女まで！」

男性は自分をストーカーしている人物がいると考え怯えているようです。

「ストーカーからは他に何かされましたか？」

「外にいるときに視線を感じたり・・・誰かにつけられてる感じがするんです」

しかし実害が出ている訳ではありません。

そのため店主は男性客を落ち着かせようとします。

「座ってください、何かあたたかいものでも飲まれますか？」

「よかった・・・あの・・・本当にすみません、巻き込んでしまって・・・もしかしたらここにストーカーが来るかも・・・」

「ええ本当に、ぜひ来ていただきたいですね」

店主の信じられない言葉で男性は固まってしまいました。

「何言ってるんですか・・・？守ってくれますよね？僕の味方なんですよね？警察に通報するとか・・・」

「しないですよ、だってこの店は性的倒錯者が集まる店なんでしょう？」

「そんな・・・やっと相談できる場所が見つかったと思ったのに・・・」

「ええ、ですから私はどんな方でも歓迎いたしますよ、たとえ犯罪者でも生理血嗜好でも・・・」

男性客は店主の言葉を聞くと慌てて店から出ていきます。

「やっと見つけたと思ったのに・・・やっと理解されるって・・・」

悲しげな表情を浮かべながら公園まで走りました。

すると公園に彼女が姿を見せます。

「さっきね、走っていくのが見えて・・・それで！どうしたの？すごい汗だよ・・・それに顔色も・・・」

健気で可愛らしい彼女の姿を見た男性は自分の性的嗜好を打ち明けることにしました。

「あのね、言わなきゃいけないことがあるんだ、僕・・・僕は・・・生理血嗜好なんだ・・・」

彼女の血だけが好きなことを必死に説明していきます。

すると彼女から信じられない言葉が返ってきました。

「知ってたよ、知ってて黙ってたの」

「ひ、引かないの？」

「こんなことで引かないよ・・・でもね怒ってるんだよ？どうしてお店の人に先に話しちゃうのかなぁ？」

男性だけでなく彼女も性的倒錯者だったのです。

彼女は異常とも言える独占欲の持ち主で男性の全てを支配したいと考えていました。

実は彼女も“statice”を訪れていて店主から男性の様子を聞いていたのです。

この状況を男性は現実だと理解することができません。

しかし彼女は自分の性的嗜好を打ち明けたことで満足した表情を浮かべています。

男性はここから彼女に監禁されながら暮らしていくことになるのでした。

『偏愛カフェ』を読んだ感想

あまりにも意外な展開だったためドキドキしながら物語を楽しむことができました。

強烈な性的倒錯者が登場するのでインパクト抜群のストーリーになっていますね。

しかし多かれ少なかれ誰もが性的嗜好を持っているため共感できる物語だと思います。

登場人物に感情移入することで面白さが倍増する『偏愛カフェ』！

様々な性的倒錯者の悩みを聞く店主の千日浩も魅力的なキャラクターになっています。

他にどのような性的倒錯者が現れるのかを楽しみながら作品の世界観を満喫してみてください。

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