清少納言と申しますのネタバレ(漫画)！感想とあらすじも！

今回は「PEACH-PIT」先生の『清少納言と申します』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

『清少納言と申します』はこんな漫画(あらすじ)

時は天元、貴族の娘に生まれた光子はなかなか結婚できず、精神的に追い詰められていました。

その中で弟を自分よりも先に婿へ出すことになってしまいます。

しかし溺愛する弟のため結婚を祝福しようと思っていたのですが、結婚相手のなぎ子は独特なセンスの持ち主でした。

ここから光子は引きこもりの文系オタクだと噂されていたなぎ子と弟の離縁を画策していきます。

ただなぎ子は類まれな文才と誰にも言えない大きな秘密を抱えていたのでした。

日本人なら誰もが知っている偉人の半生をコミカルに描いていく『清少納言と申します』！

今回はポップな歴史時代劇の魅力についてネタバレを含みながらご紹介していきます。

大笑いしながら清少納言の活躍をご覧ください。

『清少納言と申します』の魅力紹介（ネタバレ含む）

前編

昔々、地位や武力ではなく煌びやかな感性と1本の筆で混迷する時代を駆け抜けた1人の才女が存在しました。

才女の名前は清少納言と申します。

時は天元、清少納言と関わることを知る由も無い貴族の娘、光子が憂鬱そうな表情を浮かべていました。

「晴天吉日の今日この日、めでたく結婚いたします、弟が」

光子は橘氏長者の長女として生まれたのですが、未だに結婚できず行き遅れ状態となっています。

そこに弟の結婚が決まり精神的に追い詰められていました。

「はぁぁぁ・・・この齢になるまでひとり身だなんて、しかも弟を先に婿に出すことになるなんて・・・」

弟のことは溺愛しているのですが行き遅れになっている状態を喜んではいられません。

ため息をついていると弟の則光が現れました。

「まぁー則光！なんて格好なの、これからあなたの妻がいらっしゃるのに！ほらさっさと着替える！姉もすぐに出迎えますから！」

則光は蹴鞠に夢中だったため汗だくです。

このような姿では妻を出迎えられません。

光子が着替えを命じていると、従者たちが則光の妻について噂している話し声が聞こえてきます。

一般的に妻は婿殿の家へ挨拶に来ることはありません。

今回は妻のなぎ子がどうしても挨拶に来たいということだったのです。

なぎ子は歌人で名高い清原家の血筋で、あまり表には出ませんが和漢の才能があると噂されていました。

特に男性でも難しいとされる唐の書物も簡単に暗記できるそうです。

「ふん・・・ようするにひきこもりの文系オタク、美しいとも聞こえてないし世間的にはハズレ嫁だわね、則光ったらどこがいいのかしら、そんな女・・・」

光子は愛する弟の結婚相手に納得していません。

それでも可愛い弟の晴れの日を祝福することにします。

則光の準備が整うとなぎ子が到着しました。

到着を待っていた光子や従者たちは、なぎ子の格好に度肝を抜かれてしまいます。

なぎ子は唐衣の返衿を個性的に着こなし、目にはサングラスのような日よけを掛けていました。

奇抜な格好に光子は言葉を失ってしまいます。

「あらぁ、そちら則光さまのご家族？ああ！もしかして・・・ギリアネ？やだーはじめまして♡」

日よけを外したなぎ子はとても美人なため何も言い返すことができません。

これが義理の妹で後の清少納言へ成長するなぎ子と光子の出会いだったのです。

光子にとってなぎ子の第一印象は最悪でした。

「ゆるせないー！何なのあのハデハデないでたちは！おまけにあの髪！貴族といったら毛艶命！ストレート一択！常識がないったら！」

なぎ子はこの時代には珍しくパーマをかけています。

派手な格好に心を乱された光子がアロマを焚こうとしていると、なぎ子からアロマのギフトセットが届けられました。

しかしアロマぐらいでほだされることはありません。

どうして則光がなぎ子を選んだのか真意を確認することにします。

「まっまだ共寝してないぃぃぃー！？そそそんなまさか・・・ええ！？男女の契りをまだ結んでないということ？一度も！？」

通い婚が一般的だったこの時代は、男性が女性の寝室に忍び込むのがプロポーズとされていました。

ですがまだ則光はなぎ子と男女の契りを結んでいなかったのです。

なぎ子の寝所を訪ねたのですが手は出しませんでした。

則光はなぎ子の気持ちが分からず、光子に助けを求めてきます。

上手くいけば2人を離縁させられると思った光子は弟のため一肌脱ぐことにしました。

「わかったわ、則光・・・この姉がなぎ子の尻尾をつかんでやりましょう！」

ここから光子となぎ子が対峙していくことになったのです。

平安時代の生活様式をしっかりと説明しているので、なぎ子がいかに個性的なのかが伝わってきますね。

光子がなぎ子のことを受け入れられない感情にも共感出来ました。

歴史上の偉人をまるで現代人のように表現した『清少納言と申します』！

ここからなぎ子の秘密が明らかになっていきます。

笑ってしまう秘密を見逃さないでください。

後編

弟のために立ち上がった光子がなぎ子の住む清原別邸を訪れました。

「あらーっ、姉さま！嬉しいわー、姉さまから早速お出ましくださるなんて！」

「ちょっとなぎ子さん話が・・・」

「ねねっ、見てくださる？ほらこの爪！桜貝を削って澱粉で塗ってみたの、どう？キラッキラでしょ、めっちゃ雅だと思わない？」

たしかに雅なのですが光子はそんなことを話しに来た訳ではありません。

このままなぎ子のペースに飲まれてはいけないので話を元に戻します。

「そんなことよりちょっとよろしい！？」

「あーあーアレでしょ！共寝の話ね、何よあいつったら姉さまにそんな話したの？だっさ」

「そうです！いや違います、ダサくはありません、どういうことか説明してもらいます」

なぎ子によると則光が夜這いに来た時、気持ちが無いことを示すため御簾を下ろしていました。

それでも則光は3日連続でなぎ子の寝所を訪ねたそうです。

結局なぎ子は御簾を開けなかったのですが、2人は虫の話題で夜を明かしました。

すると清原家の面々が勘違いしてなぎ子との結婚を認めてしまったのです。

この時代は3回夜這いしてから一緒に餅を食べると結婚が成立することになっていました。

「・・・ってわけなの！まっ勘違いしたのっはうちの両親だし則光さまは悪くないわ、でもぉそれでうまい状況説明もせず流されちゃう男ってのもどうかと思うのよぉー？」

成り行きで則光と結婚することにしたのですが、なぎ子は則光を会話センスのない男だと感じています。

平安の世ではコミュニケーション能力が低いと異性からモテません。

そんななぎ子の毒舌を聞いているうちに光子は腹が立ってきました。

「黙って聞いてれば言いたい放題・・・うちのかわいい則光に・・・許せない！アンタなんかぜっっったいうちの嫁と認めませんからね！」

「・・・あらま」

光子が怒鳴ってもなぎ子に気にする素振りは見られません。

怒った光子は屋敷に戻ると侍女たちを呼びました。

実はなぎ子と話している間に侍女が清原別邸に探りを入れていたのです。

しかしなぎ子の近辺はとてもガードが固く情報は得られていません。

なぎ子のそばにはいつも夏夜と冬朝という従者がつきっきりで、雑用も護衛も2人が担当しているそうです。

ほかの召使いは母屋に近づくことすらできません。

ですが1つだけ侍女が耳寄りな情報を入手しました。

最近のなぎ子は真夜中になると従者を連れてお忍びで出かけているらしいのです。

「真夜中、お忍び、則光にも告げずに・・・？これはきっとなにかある・・・私がこの目で確かめるしかない・・・！」

真夜中になると光子は旅の娘に変装してから清原別邸の前で待ち伏せすることにしました。

すると情報通りなぎ子が従者を連れて外に出てきました。

尾行すると3人はどんどん山奥に入っていきます。

緊張しながら尾行していくといつの間にか3人の姿を見失ってしまいました。

「ウフフ、おこんばんはぁー、ギリアネ様・・・♡ここまでついて来たからには黙って帰すわけにはいかないわ、一緒に連れて行きましょ・・・？」

「も、もしかして私とんでもない所に・・・？」

尾行がバレてしまったためなぎ子に従ってついて行くことにします。

獣道を歩いていくと目的地に到着しました。

なぎ子はここで従者に帰りの用意をさせ、光子と2人きりになります。

「さっ、こっちよ姉さま、ここからが一番美しいの、東雲の空の瑠璃色に茜がほどけて朝が生まれる、の山がきらきらと目覚めていくさま、春はやっぱりあけぼのよ、これが見たくてここまで来たの」

目的地では眩しいほどの朝陽が2人を照らしました。

なぎ子が真夜中に出かける目的は美しい景色を見るためだったのです。

光子はなぎ子に対する印象が変わりました。

お互いの印象が良くなったところで、2人の前に盗賊が現れます。

貴族の娘だと分かった盗賊たちは通行量を要求してきました。

しかし2人はお金を持ち合わせていません。

すると盗賊が下衣を脱いで下半身を見せろと言ってきます。

なぎ子は少しも動じることなく下衣を脱ぎ始めました。

ここで光子は信じられない光景を目撃します。

「ナニ？アレは・・・？そうよアレは則光がまだ幼いころ行水中に見た・・・いえあんな形状とはちょっと違ったような・・・いやいやえ？そう、私のギリイモは男だったのです」

なぎ子が男性だと分かったことで光子たちの運命はどのように変化していくのでしょうか！？

『清少納言と申します』はこんな人にオススメ

漫画を読んで大笑いしたい人にオススメの物語になっています。

清少納言をギャル風に描いているので歴史時代劇とコメディー漫画が好きな人も満足できる仕上がりですよ。

こんな歴史時代劇は読んだことがないと思わせてくれる『清少納言と申します』！

気分が明るくなれる素敵な物語は読むと元気になれるはずです。

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