元カレが腐男子になっておりまして。のネタバレ(漫画)！

今回は「麦芋」先生の『元カレが腐男子になっておりまして。』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

『元カレが腐男子になっておりまして。』はこんな漫画(あらすじ)

腐女子を自認している24歳の赤土桃(あかどもも)は給料日にアニメイトを訪れることが習慣になっています。

いつものように大好きなBL本を購入しようとしていると、同じ本棚を物色している男性を見かけました。

初めて腐男子と遭遇したことで桃のテンションが上がります。

しかし男性のことをよく見てみると高校時代に別れた元カレの片倉錫也(かたくらすずや)でした。

偶然が重なって距離を縮めていくオタク同士の恋はどのような結末を迎えるのでしょうか！？

腐男女のラブストーリーをコミカルに描いていく『元カレが腐男子になっておりまして。』！

今回は笑えて心が温かくなるラブコメ漫画の魅力についてネタバレを含みながらご紹介していきます。

自分の趣味に誠実なオタクの不器用な恋模様をお楽しみください。

『元カレが腐男子になっておりまして。』の魅力紹介（ネタバレ含む）

前編

給料日を迎えた赤土桃が趣味のBL本を購入するためアニメイトにやって来ました。

しかし本人はここで予期せぬハプニングが起きるとは知る由もありません。

「先週イベントで買い逃した本も買わなきゃっ、あ・・・先客・・・って男性！？BLコーナーだよ！？ふ、腐男子というやつか・・・！」

腐男子を初めて目撃したことで桃に衝撃が走ります。

さらに自分と同じ趣味を持っていることが桃のテンションを上げていきました。

気分が良くなった桃は腐男子の顔を見てみることにします。

すると違う意味の衝撃を受けることになりました。

アニメイトで出会った腐男子は高校時代に付き合っていた元カレの片倉錫也だったのです。

以前、桃は同期で腐女子仲間の春日幸音に元カレのことを語ったことがありました。

「桃ちゃんは何か失敗談とかある？」

「あるある！すごいのある！高校の時にね・・・彼氏の家に行ったんですよ・・・で、行く前にメイトでBLのアンソロジーを買ってね」

「おお・・・嫌な予感しかしないよ、桃ちゃん！」

幸音が予感した通り桃はBL漫画を元カレの家に忘れてしまいます。

オタクだったことを隠していた桃は元カレにBL漫画のことを聞くことができません。

2人はそのまま自然消滅してしまいました。

「とか笑い話にしていた・・・張本人が・・・片倉・・・錫也・・・」

「赤土・・・桃」

現実に戻った桃が片倉を捕獲します。

捕獲した元カレをカフェに連れて行くと詳しい事情を聴くことにしました。

「何をしてたの・・・」

趣味を知られて気まずいのか、なかなか片倉は口を開こうとしません。

しかし桃が問い詰めるとようやくアニメイトにいた理由を話し始めました。

「買い物だよ！買い物以外に一人でアソコ入るわけねーだろ！」

片倉の言葉は誰が聞いても正論だと思います。

ですが語気を強めながら正論を語ったことでオタクだという疑いが強くなりました。

絶対にオタクだと思う桃なのですが、ここで元カレに逃げ道を作ってあげることにします。

「か・・・彼女のおつかい・・・とか・・・？」

「本当にそう思ってんのか、お前・・・？」

「あんたが誤魔化せる道をつくってやったんでしょうがああぁぁぁ」

「しまったー！」

こうして元カレが腐男子になっていたことが確定しました。

桃は仕方なく腐男子になったきっかけを質問することにします。

「つまり・・・その・・・それになったのって・・・私が忘れていった本・・・が原因・・・？」

申し訳なさそうに忘れていったBL漫画が原因なのか聞いてみました。

すると片倉が急に涙を流します。

「オレだってなぁあ好きで腐男子になったワケ・・・だけど」

「そこは認めるんかーい！」

「好きでBL本見たんじゃねえんだよ！すげえ面白かったんだよ、あの漫画！」

「わかったから泣かないでくれる！？」

予想通り片倉が腐男子になった原因は桃が忘れていったBL漫画でした。

BLの世界に目覚めた片倉は同人の世界に魅了されたそうです。

しかしイベントやアニメイトに足を運んだことはありません。

「今日は欲しい本が通販売り切れで店舗分しかむなくて初めて店舗行って・・・よりによってお前に会うなんて・・・何であの棚通るんだよお前・・・」

「私も推しジャンルだからだよ」

こうして共通の趣味を持つ腐男女同士だと知った2人はカフェを出ることにします。

ただし気まずい感じが残っているため連絡先を聞くことはありません。

桃はオタク仲間となった元カレの後ろ姿を眺めながら高校時代のことを思い返します。

当時の桃は周囲に合わせて彼氏を作りました。

ですが軽いノリで付き合ったため、片倉のことを何も知らないまま交際を続けてしまいます。

そのため同じ趣味について話すことができた現在のほうが楽しい時間を過ごせました。

「まあ！？まんまとやらかして気まずいを理由に散々逃げた挙げ句！自然消滅に持っていった私が今更！色々あったけどこれからはオタ友だね！なんて・・・言えるワケないんだなコレが！さらば片倉・・・もう会うことはないだろう・・・」

翌朝、いつものように出社した桃がエレベーターに乗ろうとします。

しかし混雑しているため次のエレベーターを選ぶことにしました。

「自分も次のに乗りますので大丈夫で・・・」

「片倉・・・錫也・・・何でここにいる！？」

もう会うことがないと思っていた片倉と再び再会してしまいます。

ここから2人の恋が動き出すことはあるのでしょうか！？

思いもよらぬ場所で桃と片倉が再会したシーンが印象的でした。

特に元カノの影響で腐男子になったことを知られて恥ずかしがる片倉が可愛らしいですね。

オタク同士の恋をチャーミングに表現していく『元カレが腐男子になっておりまして。』！

ここから腐男女として2人が距離を縮めていきます。

桃と片倉の関係が恋に発展するかどうか注目しながら続きをご覧ください。

後編

出勤した桃が幸音に昨日の出来事を報告します。

「えっ！？腐男子になってた上に会社がこのビルに入ってて朝会った！？さすがに・・・設定盛りすぎだよそれ・・・」

「事実は小説より奇なり、よ、幸音、昼休み・・・下のカフェで腹割って話すことになったから・・・」

「うわ重い」

「お願い幸音ついて来て」

気まずいため幸音についてきてほしいとお願いしました。

幸音は重いと感じながらも仕方なくカフェに行くことにします。

カフェでは予想通り重たい雰囲気になったため、幸音は会話の突破口を見出すことにしました。

「えっと・・・片倉さん・・・？私、桃ちゃんの友達で同期の春日と言います、勝手ながら桃ちゃんから話を簡単に聞きまして私もそうなので少しばかりお仲間として仲良くして頂けたらと・・・」

「幸音うまい！」

同じ腐女子でありながら会話が上手な幸音に感心します。

幸音のおかげで片倉も趣味について語りだしました。

「商業も好きですがファンの考察によりキャラクターや話が深まっていく点で趣味として二次作品の方が興味深く感じます」

「100点満点のオタク論」

桃は心の中でツッコミを入れながら2人の会話を聞いていきます。

すると幸音がとんでもないことを言い出しました。

「そういえば桃ちゃんと同カブ推しなんですよね？じゃあもしかして桃ちゃんの本も読ん・・・」

「幸音ー！」

桃に手で口を塞がれたため幸音は喋ることができません。

実は片倉には伝えていませんが桃は個人サークル“行き止まり”で同人活動中なのです。

一方の幸音も個人サークル“シンメトリー”で小説を執筆していました。

「サークル活動のこと言ってないの！？」

「言える訳ないでしょ！読まれたらどうすんの！？」

「いいじゃない！片倉さんは同士さんなんでしょ！？」

「自分の性癖を元カレに晒せと？」

勘の鋭い幸音はサークル活動を隠すことに同意してくれます。

とりあえず個人サークルの話題に触れないよう話を進めることにしました。

しかし片倉がとんでもないことを質問してきます。

「行き止まりってサークルさん知ってますか！？俺大ファンで！赤土も知ってるか！？」

「ア・・・ウン・・・シッテルヨ・・・？」

片倉は目の前にいる桃が行き止まりの運営者だとは知るはずもありません。

そのため桃に行き止まりのイベントに参加してグッズを買ってきてほしいとお願いしてきます。

自分のイベントに片倉を参加させないため桃はお願いを引き受けることにしました。

「そろそろ行かねーと、赤土、れっ連絡先とか教えていいか・・・？」

「片倉がいいのなら・・・？」

戸惑いながら連絡先を交換することにします。

桃はここから恋が再び動き出すかもしれないと思うのですが、実際はそんなにうまくいくことはありませんでした。

「よかった、これで・・・これでやっと・・・オタク友達ができた・・・！」

片倉はオタク仲間が欲しかっただけなのです。

ぬか喜びしてしまったことを後悔する桃を置いて片倉は帰っていきました。

「一瞬・・・ラブ展開になるかと思ったことを懺悔します・・・」

「ダメだよ桃ちゃん・・・だって私たち恋愛感情化石だもん・・・」

「くっ・・・BLならどんだけでも錬成できるのに・・・」

幸音はこれまで彼氏ができたことはありません。

桃も片倉とつき合った1度しか恋愛経験が無いのです。

お互い趣味に人生をささげている桃と幸音に幸せが訪れる日はやって来るのでしょうか！？

『元カレが腐男子になっておりまして。』を読んだ感想

腐女子であることに誇りを抱いている桃と幸音の姿がとても清々しく感じました。

人にどう思われようとも自分の好きな趣味を没頭できる芯の強さが素晴らしいと思います。

共通の趣味を語れる仲間の素晴らしさをユーモアたっぷりに描写した『元カレが腐男子になっておりまして。』！

恋の行方だけでなく桃と幸音が執筆する作品の内容も気になってしまう読み応えのある漫画です。

趣味の大切さを学びながら物語の世界観を満喫してみてください。

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