サイコドクター楷恭介のネタバレ!無料の漫画試し読み情報も!

今回は「作 亜樹直 画 オキモト・シュウ」先生の『サイコドクター楷恭介』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

※記事の中にはネタバレ部分がありますので、お先に立ち読みをお勧めします!

 

サイコドクター楷恭介』はこんな漫画(あらすじ)

心理学者でカウンセラーをしている楷恭介は、港区の雑居ビルで精神科医院を開業しています。

エレベーターもない雑居ビルのためお客は近寄りがたいと思ってしまいますが、楷恭介は心理学者として一流の腕を誇っていて数えきれないほどの患者を救ってきました。

鋭い観察眼と洞察力で患者の心と向き合っていく楷恭介の元に今日も新たな患者が訪れます。

いったい彼はどのような手法で心の病を救済していくのでしょうか!?

天才的な能力で患者を救う精神科医の姿を描いた『サイコドクター楷恭介』

今回はサスペンス漫画と本格派医療漫画が融合した物語の魅力についてネタバレを含みながらご紹介していきます。

心の病を患ってしまう原因と解消法を学んでみてください。

 

サイコドクター楷恭介』の魅力紹介(ネタバレ含む)

前編

ある青年が出掛ける前に身なりを整えています。

複数のお客と会うことになっている青年は、お客の好みに合わせて服装を変える準備に余談がありません。

着替えが終わると青年はまず電器店に向かいました。

そこでパソコンのカタログを大量に入手するとお客との待ち合わせ場所へ行きます。

青年は気づいていませんがその様子を別の男性が興味深そうに見つめていました。

この男性はすぐに別の女性が気になり出します。

楷恭介
「このムシ暑い天気にスカーフとは・・・今日はよく会うなぁ、おもしろい症状に・・・探ってみるか」

男性は行き先を変更して女性の後をつけることにしました。

すると女性が通行人とぶつかってしまい道端に倒れてしまいます。

駆け寄った男性が女性に手を差し伸べるのですが悲鳴を上げられました。

森脇結
「きゃー、いやぁーっ、変態ー、開いてるーッ」

社会の窓が開いていたためすぐに締め直します。

楷恭介
「これは失礼、その首の腫れいつからですか?」
森脇結
「な、なんでもありません」

倒れた衝撃で女性のスカーフがずれていました。

その隙間からはこぶのような腫れ物が見えます。

楷恭介
「あなたすぐ目の前の大帝都保険に勤めてる人でしょう、仕事帰りで早歩きだったのは待ち合わせだからですか?」
森脇結
「な・・・」

職業を当てられた女性は驚くあまり返す言葉がありません。

しかし男性が言い当てたのは職業だけではなかったのです。

楷恭介
「総合職のキャリア、うーん、でも外回りではなくおそらく・・・経理関係でパソコンを使ってひとりで仕事をしている」
森脇結
「あ、あなた何者!ストーカー!?」

職種まで当てられたためストーカーだと勘違いされてしまいました。

ですがこの男性はストーカーなどではありません。

楷恭介
「いえいえ、ちょっとした行動心理学の問題です」
森脇結
「は?」

まず男性は女性が土曜の午後に大きなカバンを抱えながらスーツ姿で歩いていることから、彼女が仕事帰りであると判断しました。

さらに女性は暑い日であるにもかかわらずまだ汗をかいていません。

そのことから冷房の利いたオフィスから出てきたばかりだと推測できます。

2人が話している場所の近くで土曜に営業しているのは大帝都保険しかありません。

また女性の爪は短いためパソコンを使っていることと、高いヒールは外回りには向かないため経理を担当していると分かったのです。

男性が指摘したことはこれだけではありません。

楷恭介
「そしてひとりで仕事をしているというのは・・・あなたほっぺになにかつけてるんですよ」
森脇結
「え?」

女性の頬には乾いたケチャップが付いていました。

もしも彼女が複数の人間と仕事をしていればケチャップのことを教えてもらったはずなのです。

楷恭介
「申し遅れました、俺は心理学者でカウンセラーの楷恭介と言います、なにか心の迷いを感じたらいつでも俺を訪ねてください」
森脇結
「カウンセラー」

男性が渡してきた名刺には楷恭介心理研究所と書かれていました。

ですが女性には心理研究という言葉の意味がよく分かりません。

楷恭介
「人の行動には必ず心理の裏づけがあるものなんですよ、おおっといけない、勝負レースが始まっちまう、それじゃ」

楷恭介は名乗り終えるとすぐに立ち去ってしまいます。

女性はその後ろ姿を呆れながら見送りました。

森脇結
「なによあの男、落ち着きないのね」

女性もこの場を立ち去ろうとすると楷恭介に呼び止められます。

楷恭介
「あー忘れてたぁー、あなたのその腫れェ、耳鼻咽喉科では治せませんからねェー」

耳鼻咽喉科での治療が無理なことだけ伝えると楷恭介は去って行きました。

いったい女性の首にできた腫れ物はどのような症状なのでしょうか!?

 

 

出会ったばかりの女性がどのような職業に就いているかを瞬時に見抜いた楷恭介の洞察力に驚かされました。

細かな点まで見逃さない観察眼は常人には真似できない特技かもしれませんね。

才能豊かな精神科医が様々な心のトラブルを解消していく『サイコドクター楷恭介』

人間の精神を崩壊させる原因に迫っていく興味深い内容になっています。

それでは楷恭介が出会った女性の身体に起こっている症状に注目しながら続きをご覧ください。

後編

楷恭介と別れた女性は青年と待ち合わせをしているホテルへ向かいました。

この青年は冒頭のシーンで身なりを整えていた人物です。

営業職をしていると言う青年はあまり時間がないことを伝えながら女性をホテルの部屋へ誘いました。

そのまま2人は昼間から肉体関係を結びます。

行為が終わると仕事に戻らなければいけない青年は女性に5万円を貸してほしいとお願いしました。

仕方なくお金を貸した女性は青年と別れた後、首筋に激しい痛みを感じます。

森脇結
「やだ・・・もの凄く膨らんでる、いったいなんなのこれ」

耳鼻咽喉科では治せないという楷恭介の言葉を思い出した女性は、名刺に書かれている心理研究所を訪ねることにしました。

受付の女性が中へ通してくれると少しだらしない姿の楷恭介が問診してくれます。

楷恭介
「森脇結さん31歳と、で耳鼻咽喉科は受診されましたか」
森脇結
「はい、薬も飲んでるんですがいっこうに効かなくて」

結は楷恭介と出会う前から耳鼻咽喉科に通っていました。

しかし首の腫れ物は一向に良くなっていません。

楷恭介
「利くわけないですよ、その首の腫れあなたの心の葛藤そのものですから、ヒステリー球ってご存じですか?」
森脇結
「いいえ、ヒステリーって激昂することですよね」

一般的にヒステリーは激昂するイメージで捉えられています。

ですが本来の意味は全く違っていました。

ヒステリー症状は何らかの理由によって生じたエネルギーが上手く処理されず、鬱滞して身動きが取れない状態のことを指します。

苦しい心の傷を体験すると人間は無意識に抑え込んでしまい、その結果色々な症状が出るケースが数多く確認されていました。

こうしたヒステリーによって身体に異変が起こる症状を精神科ではヒステリー球と呼んでいるのです。

楷恭介は間違いなく結がヒステリー球だと診断しました。

楷恭介
「あなたは今なんらかの心の傷を背負いこんでいる、その傷をあなたは直視したくないし意識の上では認めていない」

認めたくないのですが結の身体は心の代わりに傷を受け入れた結果、首に腫れ物ができてしまったのです。

この症状を改善するためには1つしか方法がありません。

結の心にできた傷の原因を突き止め、それを見つめ直して身体に鬱滞したエネルギーを外へ放出するしかないのです。

ヒステリー研究の草分けだったプロイエルという医師は、カウンセリングで患者の抑圧された本音を吐き出させることで症状を回復させることに成功しました。

森脇結
「抑圧された本音・・・」

ただ会話をしているだけでは結の本音を覗き見ることはできません。

そのため楷恭介は結を催眠状態にして本音を解放してみたいと提案します。

楷恭介
「俺はあなたを救いたい、そのためにはあなたの心の迷宮に俺も一緒に踏み込まなきゃならない、俺を信じてすべてを委ねてくれないか?あなたの心をのぞかせてください」

結は楷恭介の提案を受け入れてくれました。

早速カウンセリングを始めると結は心の中に恋人がいると語り始めます。

恋人は大手パソコンメーカーに勤めている営業マンで、結は彼のことを尊敬していました。

森脇結
「結婚の話もちらほら出るんです、まだはっきり申し込まれたわけじゃないけどそんな相手が欲しいって思わせぶりに言うの」
楷恭介
「幸せなんですね、でもあなたもしかして彼に言いたいことがあるんじゃないですか?なにかあるはずです、心を自由にしてそれを話してくれませんか」

この質問を受けると結が急に汗をかきはじめます。

しかし催眠状態のため本人は自分の異変に気がついていません。

そして結が心を開き始めました。

森脇結
「お金・・・お金を返して・・・」

結が抱える悩みは恋人に貸したお金が返ってこないことだったのです。

返済されないことがストレスとなり、返してほしいと言えないことが腫れ物の原因となっていました。

さらに楷恭介が調査したことによって、結の彼氏は詐欺師だったことが判明します。

このまま結の症状を放置してしまっては声が出せなくなるかもしれません。

楷恭介は精神科医として心の病に苦しむ結のことを救えるのでしょうか!?

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2020.07.03

 

サイコドクター楷恭介を読んだ感想

ずぼらな一面を見せながら一流の精神科医として患者と接する楷恭介の姿が印象的でした。

彼のようにギャップがある主人公は面白い漫画に欠かせないキャラクターかもしれませんね。

シリアスなシーンとコミカルなシーンを織り交ぜながら読者を魅了していく『サイコドクター楷恭介』

精神疾患は現代人であれば誰もが発症してしまう可能性を含んでいます。

この物語を読むことで精神疾患と向き合うきっかけにしてみてください。

 

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