『可愛そうにね、元気くん』のネタバレ(漫画)!感想も!

今回は「古宮海」先生の『可愛そうにね、元気くん』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

※記事の中にはネタバレ部分がありますので、お先に立ち読みをお勧めします!

 

可愛そうにね、元気くん』はこんな漫画(あらすじ)

男子高校生の廣田元気くんは誰にも言えない秘密を抱えています。

その秘密は自分の異常な性癖を活かした凌辱漫画をネット上の同人誌にアップしていることでした。

八千緑七子さんというどんくさいクラスメイトを漫画の中で痛めつけることに快感を覚えていく元気くん。

自分を異常だと認識している彼は恋をすることを諦めています。

しかし八千緑七子への想いを抑えることができません。

変態の恋がどのように進展していくかを描写していく『可愛そうにね、元気くん』

今回は異常な性癖に振り回される高校生たちの物語について、ネタバレを含みながら魅力をご紹介していきます。

一風変わった恋の形を温かい目で見守ってあげてください。

 

可愛そうにね、元気くん』の魅力紹介(ネタバレ含む)

前編

普通の高校生にとってはパンチラや胸チラなどがスケベの象徴と言えるでしょう。

しかしこの作品の主人公である廣田元気くんはそのようなラッキースケベでは興奮することができません。

廣田元気
「俺にとってのラッキースケベは・・・」

自分が興奮できる材料を考えていると、体育の授業でボールが顔面に直撃した八千緑七子さんが鼻血を流しています。

保健委員をしている元気くんは八千緑さんを保健室へ連れて行きました。

八千緑七子
「廣田くん、あの・・・いつもゴメンなさい」

謝る八千緑さんの体操着が鼻血で真っ赤になっています。

元気くんはその姿をまだ見ていたいのですが、保険の先生から教室に戻るよう命じられました。

その後、授業を受けていると制服に着替えた八千緑さんが戻ってきます。

鼻血は止まったようなのですが、八千緑さんは課題を忘れてきたため先生から怒られてしまいました。

元気くんがその様子を見ていると、クラスメイトの男子がどんくさい八千緑さんを毎回保健室へ連れて行くのは面倒では?と質問してきます。

廣田元気
「別に、今までずっと保健委員だし、ちゃんとやらないとっていうか、体育サボれるし?」

しらばっくれていると鼻血のため遅れてきた八千緑さんに先生が遅刻の評価をつけようとしました。

するとクラスのマドンナが先生に意見します。

鷺沢守
「待ってください!私が八千緑さんにボール当てちゃったんです!遅刻にはしないで下さい・・・」

鷺沢守さんは優等生で人気者のため先生は遅刻を取り消してくれました。

クラスの中では美少女の鷺沢さんと、どんくさい八千緑さんが対照的な存在として位置づけられています。

男子のほとんどが鷺沢さんに憧れているのですが、元気くんは彼女に恋をしている訳ではありません。

廣田元気
「俺は誰も好きじゃない、恋なんてしない、しちゃいけない、だって俺は・・・彼女を漫画の中で痛めつけて興奮しているような変態なんだから」

自宅に戻った元気くんはいつものように八千緑さんを凌辱する内容の漫画を描いています。

元気くんがこのような漫画を描くようになったのは、小さい頃に姉と見ていた女児向けのアニメがきっかけでした。

アニメは可愛い服を着たキラキラの女子が容赦なく敵に打ちのめされる内容です。

廣田元気
「あんなに綺麗に繕っても痛みに嘘はつけないんだと、俺は作ることのできる笑顔より偽ることのできない苦悶の表情に興奮する人間なのだ・・・」

自分の性癖を元気くんは江戸のことわざ通りだと感じていました。

“目病み女に風邪引き男”とは目を患い瞳が潤んだ女と、風邪でしおらしくなった男には色気があるという意味です。

廣田元気
「本当にその通りだと思う、女の子は可哀想であればあるほど可愛い、そういう点で八千緑さんは完璧だった」

鼻血を出して戸惑う表情や赤い血と白い歯のコントラストなど、八千緑さんの可哀想な姿は元気くんにとって完璧なものでした。

そのためもっと悲惨な目に遭っている八千緑さんを見たいと思っています。

廣田元気
「泣いて苦しんで怯えて逃げて痛がって絶望して、可哀想であればあるほど可愛くって可哀想で可愛そうなんだ」

漫画の中では八千緑さんをどんどん痛めつけていくようになっていました。

エスカレートする元気くんはどこまで変態度を向上させていくのでしょうか!?

 

 

異常な性癖の持ち主なのですが憎めない主人公が印象的でした。

自分の描く漫画で性癖を満たしているところが下品に見えない理由かもしれませんね。

個性的な性癖の持ち主が続々と登場する『可愛そうにね、元気くん』

誰もが多かれ少なかれ持っているアイデンティティーを題材にしています。

自分の性癖と照らし合わせながら続きをご覧ください。

後編

八千緑さんを凌辱する漫画を描いていた元気くんは、いつの間にか寝てしまっていました。

廣田元気
「ていうかもう朝!?今日締め切りなのに!あと2ページイベントに間に合わない!」

時間がないため原稿を学校へ持っていくことにします。

しかし友人たちにバレる訳にはいかないので、コソコソしながら漫画を描ける場所を探し始めました。

廣田元気
「今まで俺は己の性癖を本気で語り合えた事がない、こんな歪んだ性癖が知られたら下手したら絶交される、でもネットの向こうでは5000人もの同志が俺の凌辱同人を楽しみにしてくれている」

凌辱界の期待を背負っているため絶対に締め切りを守らなければなりません。

ようやく人気の無い場所を見つけた元気くんがキョロキョロしていると、後ろから肩を叩かれます。

肩を叩いてきたのは鷺沢さんでした。

鷺沢守
「えへへ・・・キョロキョロしてたから何か探してるのかなって・・・」
廣田元気
「あ・・・そ、そうなんだ・・・」

これまで元気くんは鷺沢さんのことを間近で見たことがありません。

改めて近くで見てみると鷺沢さんの可愛さがより一層伝わってきます。

鷺沢守
「えっと・・・それでね、廣田くんはこんな所で何してるの?」
廣田元気
「えっ、何って・・・」

鷺沢さんの可愛さにドキドキする元気くんは良い返事が思い浮かびません。

鷺沢守
「廣田くん、汗すごいよ」

ハンカチで汗を拭いてくれた鷺沢さんは部活の朝練に戻っていきました。

その後、何とか原稿を描けそうな場所は確保できたのですが、授業の時間になったため教室へ戻ることにします。

授業を受けながら元気くんは八千緑さんの横顔をスケッチすることにしました。

廣田元気
「やっぱり綺麗だ、八千緑さん・・・さっき初めて鷺沢さんと話してすごく可愛いしいい子なんだと思った、でもあの純粋な目で真っ直ぐ見られると己のおぞましい欲望まで見透かされているようで居心地が悪かった」

居心地が悪いため元気くんが鷺沢さんに恋をすることはありません。

その上で漫画に描きたくなるのは八千緑さんだけなのです。

また元気くんは好きな子を漫画の中で凌辱する自分を異常だと理解しているので、こんな自分が恋をすることなどありえないと思っていました。

廣田元気
「それで良い、誰かを傷つけるなら一人でいる方がずっと良い、現実の彼女には絶対手を出さないから、だからせめて漫画の中だけでも自由に恋がしたい」

漫画の中だけで自分の欲望を満たすことにしているのです。

お昼休みになると元気くんは原稿を完成させるため地学準備室へ向かいました。

放課後、完成した原稿を郵便局へ持ちこみます。

しかし原稿が1枚だけ足りません。

ここで放課後、八千緑さんが先生から忘れ物の罰として地学準備室へ物を運ぶよう命じられていたことを思い出します。

廣田元気
「大丈夫大丈夫、八千緑さん足遅っそいし、てかあるとしても机の中だろ、見ないって大丈夫」

自分に大丈夫と言い聞かせながら慌てて地学準備室へ向かいます。

準備室へ入ると原稿が入った机の前に八千緑さんが立っていました。

八千緑さんは何も言わないため原稿を見られたかどうか分かりません。

すると急に八千緑さんが接近してきました。

八千緑七子
「あの・・・」
廣田元気
「ヒィ!!っえ!?」

もの凄く距離が近いため八千緑さんから良い香りが漂ってきます。

ですが良い香りに酔いしれている場合ではありません。

八千緑七子
「えっ、あっ・・・と、あの・・・」
廣田元気
「な・・・なに・・・?」

原稿を見られたかどうか早く知りたいため答えを急かしてしまいます。

八千緑七子
「ごめ・・・なさ・・・息切らして・・・苦しそうだったから・・・具合悪いのかなって・・・ごめ・・・急に近寄ったりして・・・」

八千緑さんの言葉で原稿を見られていないと確信しました。

廣田元気
「あー、あははごめん、走ってたから、ここの掃除当番!頼まれてたの忘れてて走ってきたんだ」
八千緑七子
「そうなんだ・・・」
廣田元気
「あの八千緑さん、そんなに謝らなくていいと思うよ・・・今は何も悪いことしてないし・・・保健室行く時とかも謝んなくていいし・・・し、仕事だし!」

せっかく2人きりになったので思っていることを伝えます。

八千緑七子
「あ・・・ありがと・・・そんな風に言ってもらったの初めて・・・」

八千緑さんに脈があるかもしれないと思うのですが、今は原稿の回収を最優先しなければいけません。

そのため掃除を理由に八千緑さんを帰しました。

こうしてピンチを脱したと思う元気くんだったのですが、2人の美女が彼を意味深な表情で見つめています。

1人は準備室を出た八千緑さんで、もう1人は準備室の外で部活中の鷺沢さんでした。

実は八千緑さんも鷺沢さんも元気くんと同じように、他人には知られたくない性癖を抱えているのです。

いったい美女2人にはどのような性癖があるのでしょうか!?

八千緑さんと鷺沢さんの秘密については実際に漫画を読んでお確かめください。

 

可愛そうにね、元気くんを読んだ感想

元気くんは変態とも思える性癖の持ち主なのですが、自分を異常だと認識しているため悪意を感じませんでした。

さらに八千緑さんと鷺沢さんも変態だったことは予想外でしたね。

常識外れの性癖を持った男女の三角関係を描写した『可愛そうにね、元気くん』

意外な展開が連続していきますので常に新鮮な気持ちで物語を楽しむことが出来ますよ。

予想外のストーリーをハラハラドキドキしながら読んでみてください。

 

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