宝石商リチャード氏の謎鑑定のネタバレ(漫画)!あらすじも!

今回は「漫画 あかつき三日 原作 辻村七子」先生の『宝石商リチャード氏の謎鑑定』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

※記事の中にはネタバレ部分がありますので、お先に立ち読みをお勧めします!

 

『宝石商リチャード氏の謎鑑定』はこんな漫画(あらすじ)

大学生の中田正義(ナカタセイギ)はアルバイトの帰り道、酔っ払いに絡まれている美しい外国人を助けました。

助けたリチャード・ラナシンハ・ドヴルピアンが宝石商だと知った正義は、亡くなった祖母が大切にしていた指輪の鑑定を依頼します。

ただし指輪に隠された秘密は明かさないことにしました。

リチャードはピンク・サファイアの謎を解明することができるのでしょうか!?

ジュエリーに宿るミステリーを題材にした『宝石商リチャード氏の謎鑑定』

今回は人気小説をコミカライズした作品の魅力についてネタバレを含みながらご紹介していきます。

鮮やかな推理劇に魅了されてください。

 

『宝石商リチャード氏の謎鑑定』の魅力紹介(ネタバレ含む)

前編

田中正義は人助けをしたことによって運命の歯車が大きく動き始めます。

大学の友達に誘われて始めたテレビ局のバイトで、最近の正義は疲れていました。

中田正義
「この四月で丸二か月か・・・シフト減らしてそれでもきつそうなら新しいバイト探そう・・・」

この頃はいつも頭がボーッとしていて、ごはんが美味しくありません。

疲れを感じながら歩いていると、スーツ姿の男性が酔っ払いにからまれています。

様子を見ていると酔っ払いが男性にビールをかけました。

中田正義
「おまわりさーん!こっちですよー!はやくー!ひとが襲われてるー!」

警察を呼んだフリをしたことで酔っ払いが逃げていきます。

すぐに声を掛けると男性は未だかつて出会ったことがない美しい人でした。

リチャード
「・・・助かりました」
中田正義
「とっ、とりあえず警察行きましょう、被害届を出したほうがいいです」

美しい外国人男性を連れて交番へ向かいます。

男性は名刺を出して自己紹介しました。

リチャード
「リチャード・ラナシンハ・ドヴルピアンと申します、宝石のディーラーをしています」
中田正義
「宝石商・・・」

リチャードは予約いただいた宝石をお客様の自宅で商いしていると説明します。

先方の仕事が終わってからの商いが多くなるので、遅い時間に移動することが多くなっていました。

今日も商談を終えてタクシーに乗ったのですが、運転手が新人だったのでホテルのある新橋駅までの道が分からず迷ってしまったそうです。

リチャード
「仕方なく代々木公園の前で降りたらたちの悪い酔っ払いに出くわし、ビールをかけられキャリーケースを壊されました」
中田正義
「この人の人生最悪の日だったんだな・・・」

事情の説明が終わると目撃者証言に必要なので正義も書類に名前を記入しました。

警察官には名は体を表すと言われます。

交番を出るとリチャードから話しかけてきました。

リチャード
「あなたは紳士なのですか、交番でも最後まで付き合ってくれました、あなたは途中で帰ってもいいと彼らは言ったでしょうに」
中田正義
「俺が帰ったあとで調書の記入漏れが見つかったりしたら迷惑でしょう」
リチャード
「どうぞ」

お礼にミネラルウォーターを渡してくれます。

リチャードがタクシーでホテルへ向かおうとするのですが、正義にはまだ言っておきたい事がありました。

中田正義
「あのう!すごく嫌な目に遭ったのはわかってます、でも頼みます、この国のこと嫌いにならないでやってください、あんなバカばっかりじゃないんです」
リチャード
「よく知っています、大きな枠組みだけで人間を判断するのは愚かなことです、あなたが恐縮することではありません」
中田正義
「すみません、もう一つだけ!リチャードさんは宝石の鑑定の仕事もするんですか、たとえば指輪とか・・・」

ドアを閉めようとする運転手に待ってもらいます。

タクシーから降りると正義に名刺を渡しました。

リチャード
「いつでも電話してください、日本橋あたりなら比較的会いやすいかと、またどこかで、正義の味方さん」

頂いた名刺にはジュエリー・エトランジェと書かれています。

調べてみるとエトランジェはフランス語で異邦人という言葉でした。

この出会いをありがたい偶然だと受け取った正義は、指輪を持ってリチャードの元へ向かいます。

中田正義
「指輪持ってきました、鑑定をお願いしたいんです」
リチャード
「・・・こちらはピンク・サファイアのようですね」
中田正義
「そうなんですか、何となくネットで調べてはいたんですけど確信はなくて、母方のばあちゃんの形見なんです、俺が高校生の時に死んじゃいましたけど・・・」

祖母はピンク・サファイアを偽物だと言い張っていました。

正義の家に他の宝石はなく知識もありません。

ただ嘘か本当かもあやふやなのは気分が悪いので専門の場所で鑑定してもらいたいと思っていたのです。

リチャード
「ダイヤモンド以外の石の鑑定は鑑別と呼びますのでご用件は鑑別になりますね、石の真贋だけが気になるわけではないのですか?」
中田正義
「本物かどうか今ここでわかるってことですか」
リチャード
「ある程度は」
中田正義
「でも最近の偽物はよくできてるっていうし百パーセントじゃないでしょう、できればしっかり確かめてほしいんです」

ピンク・サファイアをしっかりと鑑別してほしい理由とは・・・!?

 

 

リチャードとの出会いを幸運の偶然と捉えるあたりに正義のポジティブな性格が表現されていますね。

名は体を表すように正義感の強さも感じられました。

ピンク・サファイアに宿る謎を解明していく『宝石商リチャード氏の謎鑑定』

ヒューマンドラマの要素も含んでいるビジネス漫画です。

宝石のプロフェッショナルとしてリチャードが謎に迫っていきますよ。

後編

ピンク・サファイアの鑑別をお願いされたリチャードの表情が優れません。

リチャード
「こういった貴重なものは普通、初対面の人間においそれと託したりはしないものです、実は私が代々木公園の酔っぱらいとは比べ物にならない悪人で、あなたから指輪を騙し取ろうとしていたら大事な形見は二度と返ってきませんよ」
中田正義
「それはわかってますけど、本当に悪いやつはわざわざそんなことを言ってくれないんじゃないかな、もしかして逆に俺が悪人だった場合のこと考えてますか、偽物の指輪を預けて本物を返せって」

念のため上下左右から指輪の写真は撮ってあります。

リチャードは仕方なく日本国内での鑑別を引き受けてくれました。

予算は5千円、時間は長くても一カ月で鑑別できるそうです。

リチャード
「一ついいですか、おばあさまが亡くなられたのは高校生の時だと仰いましたが、それから今まで近所の宝石店に行ってみようとは思わなかったのですか?」
中田正義
「縁がなかったんです、指輪のことは忘れてたくらいで、この前偶然リチャードさんに会って何かの縁かなって」

依頼を通じて2人はお互いを名前で呼び合うことにしました。

二週間後、リチャードが鑑別結果を報告しに来ます。

リチャード
「大変珍しいものを見せていただきました、ところでこちらの指輪ですがおばあさまの形見で間違いありませんか?」
中田正義
「・・・どういうことですか」
リチャード
「この指輪に盗品の可能性があることはご存じですか」
中田正義
「あんた・・・すごいよ!本物の宝石商だ!すごい、本当にすごい!」

盗品だと気づいたことに正義は興奮してしまいました。

公共の場なので静かにするよう注意されます。

リチャード
「説明していただけますか」
中田正義
「騙すような真似をしてすみませんでした、偽物だって言い張ってたっていうのは俺の嘘です、でも他のことは嘘じゃありません、これは俺のばあちゃんの形見で盗品です」

50年ほど前、ばあちゃんの叶ハツは身寄りのない東京で掏摸をしながら娘を育てていました。

ハツは盗みの天才で警察からは抜きのハツと呼ばれていたそうです。

裕福な男性しか狙わなかったハツが盗むのは時計と現金のみで、困っている貧しい仲間には稼ぎを分け与えていました。

美学とも呼べる流儀を掲げながら盗んだお金で娘を養い育てていったのです。

春の夕暮れ時、駅で仕事の機会を窺っていたハツは、一人で電車を待っている若い女性を見かけました。

中田正義
「ばあちゃんにはそのご令嬢がまるで天使のように見えたという、ばあちゃんとご令嬢は同じ電車に乗り次の駅につくまでの間に指輪は彼女のものになった」

翌朝になってもハツは指輪を質に入れず、米櫃に入れておいたそうです。

その日の昼頃、指輪を盗まれたご令嬢が駅のホームから線路に身を投げました。

知らせを聞いたハツは指輪を届けるため家に戻ろうとしましたが、辿り着く前に追いかけてきた警察に身柄を取り押さえられてしまいます。

ハツは刑務所でのおつとめを終えて戻ってくると、昔の仲間から指輪を渡されました。

正義はばあちゃんがどんな思いで指輪を受け取りたかったのか知りたくなったのです。

中田正義
「大きな店に持っていかなかったのは何かのはずみで母親に連絡がいくのが怖かったからです、まだこんなものがあるって知ったらどんな顔するか」
リチャード
「お母さまは指輪の存在を知らないのですか?」
中田正義
「知ってたらきっともうとっくに赤十字かユニセフに送ってるんじゃないかな・・・」

ばあちゃんの娘で正義の母親のひろみは世界で一番自分の母親を憎んでいました。

母親が刑務所に入っていることを知られていたひろみは、小学生の時に極道と呼ばれバカにされていたのです。

成長したひろみは看護師になり結婚して家を出ました。

離婚して二度目の結婚をした時も、ひろみがばあちゃんと暮らすことを選ぶことはありません。

しかし正義はばあちゃんが好きだったのでひろみに黙ってよく遊びに行っていました。

そこでばあちゃんが掏摸だったことを知ったのです。

正義が中学2年の時にばあちゃんが認知症を患ったため、家族3人で暮らすことになりました。

秋になると高校には行かず働きたいと言った正義とひろみが大喧嘩になります。

ひろみは正義を大学までは行かせるつもりでした。

中田正義
「ばあちゃんみたいに逞しく生きていくからあんたの世話にはならない!」

キレたひろみと正義の仲裁に入ったばあちゃんは、悪い見本だから自分を真似してはいけないと顔中をぐしゃぐしゃにしながら泣いてしまいます。

悪いことをしたら報いがあるというのがばあちゃんの口癖でした。

指輪の話を聞いたのはこの時です。

それから間もなくしてばあちゃんの病状が急変し、ひろみは勤務先の病院に入院させましたが正義が高校1年生の時にばあちゃんは亡くなってしまいました。

中田正義
「盗品の可能性が高いってところまで突き止めたならきっと指輪の取り引きの記録が残ってたんでしょう、俺も昔の新聞とか漁って調べたんですけど全然駄目で・・・」
リチャード
「奇妙なことに一介の宝石商を使わないでいただきたいものです、よいものの記録は古くても長く残ります」
中田正義
「やっぱりいいものなんだ、お願いです、この指輪の元の持ち主の家を探してもらえませんか、昔のことはもう取り返しがつかないけど・・・どうしても返したいんです」

盗んだ罪が消えることはありません。

それでも正義のことを誇りに思うと言ってくれたばあちゃんを、苦しみの連鎖から救ってあげたいのです。

リチャード
「ここから先、私はあなたを取引先ではなく知人として扱うことにします、構いませんか」
中田正義
「・・・どうぞ」
リチャード
「では正義、アルバイトがあると言っていましたがいつなら休めますか?空きがなければ適当な理由をつけて一日くらい休みなさい、会わせたい人がいます、場所は神戸」

すでにリチャードは指輪の元の持ち主を特定していました。

元の持ち主に会うことで正義とばあちゃんの心は救われるのでしょうか!?

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宝石商リチャード氏の謎鑑定のネタバレ(漫画)!指輪の持ち主は?

2024.04.08

 

『宝石商リチャード氏の謎鑑定』を読んだ感想

ピンク・サファイアがばあちゃんの盗んだものだと見破ったリチャードの調査力に驚かされました。

元の持ち主に指輪を返したいと願う正義の優しさも素敵ですね。

指輪に宿る想いを繋いでいく『宝石商リチャード氏の謎鑑定』

正義が指輪を返すことで罪の意識に苦しんだばあちゃんの報いが救われることを祈りました。

きっとリチャードが全てを解決してくれる気がしますね。

 

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