『金色ジャパネスク~横濱華恋譚~』のネタバレ(漫画)!

今回は「宮坂香帆」先生の『金色ジャパネスク~横濱華恋譚~』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

※記事の中にはネタバレ部分がありますので、お先に立ち読みをお勧めします!

 

金色ジャパネスク~横濱華恋譚~』はこんな漫画(あらすじ)

明治時代、文明開化で繁栄している横浜で16歳の茉莉亜は母親と一緒に生活しています。

茉莉亜は普通の日本人とは違い金髪と碧い瞳のため、外見を周囲に隠しながら生きてきました。

異国に帰ってしまった父親に会いたい気持ちが募る中、下ばかり見て生きてきた茉莉亜の運命を変える男性が現れます。

茉莉亜は黛麟太郎という男性に本当の姿を見られてしまうのですが、彼は思ってもいない素敵な言葉をかけてくれました。

ここから始まる身分違いのラブロマンスを描いていく『金色ジャパネスク~横濱華恋譚~』

今回は明治を舞台にしたレトロな純愛物語について、ネタバレを含みながら魅力をご紹介していきます。

チャーミングなヒロインのシンデレラストーリーを心ゆくまでお楽しみください。

 

金色ジャパネスク~横濱華恋譚~』の魅力紹介(ネタバレ含む)

前編

金髪を黒く染めて日本人と異なる外見を隠しながら茉莉亜は生活しています。

茉莉亜(黒髪)
「人の輪に気づかれぬよう息をひそめ小石の数を数えてはずっと下ばかりを見て歩いていた、あの日までは」

運命の出会いを果たすことになったある日、母親が家政婦として働くことになった名家へ向かっている茉莉亜。

母親からは余計なことは話さないよう念を押されています。

その理由は茉莉亜の外見が日本人とは違うためでした。

異国に帰ってしまった父親とは違い、母親は茉莉亜の外見を快く思っていません。

注意されながら母親と歩いていると、お嬢様学校の生徒たちとすれ違いました。

女生徒たちは卒業式で着ることになった洋服を身に纏っています。

茉莉亜(黒髪)
「きれい・・・」

思わず見惚れてしまった茉莉亜が母親に促され歩きだすと、前を見ていなかったため電柱に頭をぶつけてしまいました。

茉莉亜が痛がっていると初対面の男性が声をかけてきます。

麟太郎
「思い切りぶつけたね、大丈夫かい?お嬢さん、下ばかり見て歩いてたら怪我をしてしまうよ?」

座り込む茉莉亜に男性は手を差し伸べてくれました。

しかし茉莉亜は無視して母親の元へ駆け寄ります。

この時、茉莉亜は父親が残してくれたMというイニシャルが刺繍されたハンカチを落としてしまいました。

ハンカチに気づかないまま茉莉亜が母親の勤め先に到着すると、あまりにも大きな洋館だったため言葉を失ってしまいます。

茉莉亜(黒髪)
「こんな家に住んでるのはどんな人なんだろう?きっと西洋かぶれで毎日美味しい物を食べて飲んで、苦労なく吞気に暮らしてる人たちなんだろうな・・・」

自分とは無縁の世界だと思いながら母親の後をついていきました。

この日、洋館の御主人が不在だったため母親は女中頭の如月に挨拶をします。

茉莉亜(黒髪)
「はんにゃ・・・」

女中頭の風貌を見た茉莉亜は思わず般若と口走ってしまいました。

幸い女中頭は怒らなかったのですが、代わりに坊ちゃんの忘れ物を届けるよう命じられます。

忘れ物はとても重たい本で、茉莉亜は仕方なく坊ちゃんが通う学校へ向かうことにしました。

茉莉亜(黒髪)
「渡すってどうすれば・・・なんとかたろう?男子しかいない学校の中に入りたくないし、誰かに頼むにしても話しかけたくないし、絶対嫌!だって男の子って意地悪だもの・・・」

女中頭に渡されたメモには黛麟太郎と書かれているのですが、日本語の読み書きが苦手な茉莉亜は読むことができません。

それだけでなく男子と話すことが苦手なため、学校の前で立ち往生してしまいます。

茉莉亜(黒髪)
「こうなったらこの本を紙の上に乗せて門前に置いておけば・・・そうだ!それがいいかもっ」

名案が浮かんだ茉莉亜は本の上にメモを置いて、持ち主に届くよう本の前で手を合わせました。

すると後ろから先ほど出会った男性が再び声をかけてきます。

麟太郎
「チーン、どうやらオレは本日死人になったようだ」
茉莉亜(黒髪)
「えっ・・・さ・・・さっきの」

2度にわたって声をかけてきた男性こそが黛麟太郎でした。

麟太郎
「本をよこしたのは如月か・・・ご苦労だったね、お礼にこれを君にあげよう」

麟太郎は茉莉亜が落としたハンカチを渡してきます。

茉莉亜(黒髪)
「うそ、あれ?ない!?お父さんの」

ハンカチを落とした事に気づいた茉莉亜が受け取ろうとするのですが、麟太郎はハンカチを離してくれません。

ようやく離してくれたのですがハンカチの中にはカエルが入れられていて、ハンカチを受け取るとカエルが茉莉亜の額に向かって跳んできました。

その様子を見ていた麟太郎が友人たちと大笑いしています。

彼らは額にカエルが跳んでいくか賭けをして楽しんでいました。

茉莉亜は額にカエルを乗せたまま固まってしまいます。

麟太郎
「ああ大変だ、またハンカチを落としてるぞ、君、泥だらけじゃないか、ホラ」

笑いながらハンカチを拾う麟太郎に対して、怒った茉莉亜はハンカチを受け取ると無言で帰っていきました。

茉莉亜(黒髪)
「だから嫌いっ、大っキライ、男の子なんて大っ嫌い!!」

これが運命的な恋に落ちていく茉莉亜と麟太郎の出会いだったのです。

最悪の出会いから2人はどのように距離を縮めていくのでしょうか!?

 

 

まだ洋風文化が定着していない明治時代の中、下を向きながら生きているヒロインが不憫に思えました。

現代では考えられませんが、容姿だけで差別を受ける文化は品が悪いですね。

外見を隠しているヒロインが身分違いの恋に落ちていく『金色ジャパネスク~横濱華恋譚~』

ここから茉莉亜が抱える孤独感を描写していきます。

彼女の心境に感情移入しながら続きをご覧ください。

後編

ハンカチを受け取った茉莉亜は帰宅すると大好きな手芸を始めます。

茉莉亜(黒髪)
「刺繍をしてると嫌なことを忘れられる、石や文字を数えるより楽しい・・・」

麟太郎との出来事を忘れるため手芸をしているのかもしれません。

しかし父親が不在のために湧き上がってくる寂しさは埋められませんでした。

茉莉亜(黒髪)
「お父さんを知らない、遠い海の向こうにいるって幼い頃から聞かされてきた」

顔も名前も知らない父親が残してくれたのは名前の頭文字を刺繍したハンカチと、日本人とは異なる色だけだったのです。

幼い頃から日本人とは異なる瞳の色と髪の色を持った茉莉亜は、周囲からバカにされながら生きてきました。

鬼の子だと呼ばれる茉莉亜のため母親は髪の毛を黒く染め直します。

茉莉亜(黒髪)
「私は人とは違う、普通じゃないんだ」

過去のトラウマから茉莉亜は自分が人とは違うと思うようになっていました。

そんな茉莉亜が図書館で英語の勉強をしています。

茉莉亜(黒髪)
「もし・・・もしいつかお父さんに会えたら英語で・・・でもその前に漢字もちゃんと覚えないと・・・そういえばなんとかたろうの最初の漢字、なんて読むのかな・・・」

勉強をしていると再び麟太郎が現れました。

麟太郎
「あんみつ食い損ねた、どうしてくれるんだ?君が逃げたお陰で友人たちから失笑だ」
茉莉亜(黒髪)
「なんとかたろう・・・」

名前を読めない茉莉亜に麟太郎が舌打ちをしてきます。

態度が悪いと感じた茉莉亜は怖くて正面を向くことができません。

麟太郎
「茉莉亜、この間は悪かったな、実は会ったら謝りたいと思っていたんだ、詫びにこれを受け取ってくれ」

麟太郎は2つの小箱を出してきて、どちらか1つが茉莉亜の好きなものだと言ってきます。

茉莉亜(黒髪)
「は・・・?」

訳が分からない茉莉亜は紙に“いりません”と書きました。

麟太郎
「筆談・・・なるほど?はやく選べ」
茉莉亜(黒髪)
「つい反射的にっ」

迫力に圧倒された茉莉亜が箱を開けると中からバッタが跳んできます。

またしてもイタズラをされたのですが、祖母から怯えたら相手をつけ上がらせると教わってきた茉莉亜が動揺することはありません。

麟太郎
「嘘だろ・・・如月以来だぜ・・・なんでおまえ平気なんだ?蛙や虫が好きなのか?ほかの女子なんてワーキャー言って逃げるぞ?」

今度は紙に“知らない人とは話しません”と書きました。

続いて“なんとかたろうなんて知りません”と書いていきます。

するとノートを麟太郎に奪われました。

麟太郎
「まゆずみりんたろう、これがオレの名だ、これで知り合いだな?」

麟太郎が馴れ馴れしい事で茉莉亜は不機嫌になっていきます。

茉莉亜(黒髪)
「もうつけ上がらせた気がする」

つけ上がったと感じた茉莉亜は図書館を出て行きました。

しかし麟太郎が後を追いかけてきます。

麟太郎
「待てって、そうだった、忘れ物があるぞ、さっきのもうひとつの箱をやる、オレは要らんからくれてやる、変なもんじゃない、ほら」

恐る恐る中を開けてみると中には金平糖が入っていました。

茉莉亜(黒髪)
「かわいい・・・」
麟太郎
「やっと口利いたな、やっぱりこっちがおまえの当たりか!ハンカチの柄でそうだと思った、オレの読み勝ちだな」

麟太郎が喜んでいると通り雨が降ってきます。

本降りになると感じた麟太郎が茉莉亜の腕を掴んで走り出しました。

茉莉亜(黒髪)
「放してっ」

麟太郎が茉莉亜の方を振り返ると黒く染めた髪の色が雨で落ちてしまっています。

麟太郎
「この髪・・・」

髪の色を知られた茉莉亜は慌てて逃げ出すのですが、足を滑らしてしまい水たまりに落ちてしまいました。

茉莉亜
「ゲホッ、コホッ」

水たまりが深かったため、茉莉亜の髪に付けた染料が完全に落ちてしまいます。

麟太郎
「おまえ・・・人魚姫みたいだ・・・」

今まで鬼の子と呼ばれることはあっても人魚姫などと褒められたことはありません。

麟太郎は他の人と違って外見で人を差別するような人間ではなかったのです。

しかしこれまで差別されてきた茉莉亜はすぐに麟太郎の優しさを受け入れることができません。

いったい麟太郎はどのようにして茉莉亜の心を開くのでしょうか!?

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金色ジャパネスク~横濱華恋譚~を読んだ感想

鬼の子と呼ばれた事によりトラウマを抱えている茉莉亜の心を開くのは簡単な事ではないような気がします。

そのため麟太郎がどのように茉莉亜と接していくのかが気になりました。

ポジティブな御曹司と心を閉ざした美少女の恋模様をお届けする『金色ジャパネスク~横濱華恋譚~』

一筋縄ではいかない展開が連続していきます。

1つ1つのシーンに心を打たれながら物語の世界観を満喫してください。

 

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