地獄くらやみ花もなきのネタバレ(漫画)!青児の能力とは?

今回は「原作 路生よる 漫画 藤堂流風」先生の『地獄くらやみ花もなき』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

※記事の中にはネタバレ部分がありますので、お先に立ち読みをお勧めします!

 

『地獄くらやみ花もなき』はこんな漫画(あらすじ)

22歳の遠野青児(とおのせいじ)は複雑な事情からニートになってしまい、現在はネットカフェで引きこもり生活を送っています。

昨年までは大学生でしたが就職活動をスルーし、人との関わり合いを避けた結果が青児を不遇な環境へ追い込んでいました。

親に頼れない青児はついにネットカフェで寝泊りできる所持金も尽きてしまいます。

途方に暮れていると黒い塀に囲まれた不思議な空間に迷い込みました。

暗闇の中を進んでいった先にある洋館で青児を待っていたのは、お悩み相談所を営む西條皓(さいじょうしろし)という美少年だったのです。

話の流れで青児は皓に自分が人の隠された罪が妖怪の姿として認識できることを打ち明けてしまいました。

不思議な出会いから始まる2人の推理劇を描いていく『地獄くらやみ花もなき』

今回はミステリアスなSFファンタジー漫画の魅力についてネタバレを含みながらご紹介していきます。

皓の優れた洞察力と青児の不思議な能力から目が離せなくなりますよ。

 

『地獄くらやみ花もなき』の魅力紹介(ネタバレ含む)

前編

遠野青児は恥の多い生涯を送っています。

22歳になった現在、引きこもっているニートの青児はネットカフェで暮らしていました。

遠野青児
「リクライニングシートで二週間も寝泊りを続けていれば腰は軋むし寝不足にもなる、というかシートのせいだけじゃない、イビキのうるさいオッサンは苦手だ」

イビキがうるさいので眠れなくなった青児が席を離れます。

ドリンクバーに行くと若い女性たちが楽しそうに話をしていました。

遠野青児
「それと人と関わるのも苦手だ」

なるべく女性たちと近づかないようにしながらドリンクをグラスに注ぎます。

その後、所持金が少なくなってきたので仕方なくネットカフェを出る羽目になりました。

財布の中身を確認するとそろそろやばい気がしてきます。

青児は昨年まで大学に通っていました。

ただし合コンやサークル活動をスルーした挙げ句、圧迫面接で心を折られてしまい就職活動も素通りした結果がこのザマです。

日中は行く当てもないので路上ライブを冷やかし、本屋で立ち読みをしながら日が暮れるのを待っていました。

遠野青児
「かと言って実家に戻れるはずもない、俺は両親に怒られるのも苦手だ、そしてもう一つ姿が映るもの、鏡やガラスを覗くことは大の苦手だ」

罪人が化物の姿に見えるので鏡などを覗くことができません。

鏡に怯えながらなけなしのお金でおにぎりを購入すると、コンビニの店員からくじ引きを勧められました。

店を出てからくじを開いてみると地獄と書かれています。

遠野青児
「地獄って・・・大凶のさらに下?どん底?でも確かにこの先が地獄って事は間違いないか・・・」

もうネットカフェに泊まるお金はありません。

この先はいよいよホームレス生活が待っているのです。

仕方なく公園を探していると下駄の足音が聞こえてきました。

振り返ると妖怪がこちらに手を伸ばしてきます。

遠野青児
「この人だ、この人があの化け物だ、また始まった、俺には昔から他人の姿が化け物に見えることがある」

化け物に見えたのはスタイルが良い綺麗な女性でした。

青児がこのような体験をするのは初めてのことではありません。

遠野青児
「例えば小学生の頃、近所にいつもお菓子をくれるオジサンがいた、そのオジサンがある日、化け物に見えた」

化け物に怯えた青児は猛ダッシュで逃げ帰りましたが、翌日になると街外れの用水路でクラスメイトの水死体が発見されます。

事件の犯人はお菓子をくれるオジサンでした。

またある時は伯母の腕に大量の目を見つけてしまい、後に伯母の窃盗癖が発覚したこともあります。

遠野青児
「要するに俺には何か罪を犯した人の姿が化け物に見える」

触らぬ神に祟りなしだと思う青児は女性の前から逃げ出しました。

青児は化け物を見たくて見ているわけではありません。

遠野青児
「この目のせいだけではないけど昔から俺は人から逃げてばかりだ、だって仕方ないだろう、人間なんて基本逃げたいもんだろ、苦しいことや怖いものからは」

変わらない自分を何度も責められてきました。

ですがしっかりとした人間になることを求められても青児には無理だったのです。

色々と考え込んでいると黒い塀に囲まれた路地に迷い込んでしまいました。

遠野青児
「ずっと黒い塀・・・標識とか全然ないな、道訊けそうな人どころか家すら・・・ん?向こうになんか店でもあるのか・・・?道訊けるかな」

先にお進みくださいという看板に従って前へ進みます。

路地の奥には一体何があるというのでしょうか!?

 

 

人が化け物に見えることから他人を避けるようになった青児が不憫でした。

苦しいことや怖いものから逃げている理由にも納得できますね。

不思議な能力の謎が解き明かされていく『地獄くらやみ花もなき』

路地を進んだ先にある屋敷での出会いが青児の運命を変えていきます。

いよいよ西條皓が鋭い洞察力を発揮しますよ。

後編

奥へ進んでいくとすごい貫禄の大きな洋館が建っていました。

狐にでも化かされている気分になりながら屋敷の中へ入っていきます。

遠野青児
「あの・・・失礼します・・・」
紅子
「いらっしゃいませ、二十三人目のお客様ですね、どうぞ奥へご案内いたします」

まるで青児を待っていたかのように奥へ案内してくれました。

廊下には高級そうな金魚が鉢の中で優雅に泳いでいます。

遠野青児
「綺麗な緋色の鱗に黒い尾びれ・・・んん?緋色の着物に黒い帯・・・それにあの大きい黒目、なんかちょっと似た色合いだな・・・金魚と・・・」

案内してくれている女性が金魚に似ている気がしてきました。

そのまま女性が屋敷の奥まで歩いていきます。

紅子
「紅子です、お客様をお連れしました」
遠野青児
「あのっ、じ実は」
紅子
「私の案内はここまでです、どうぞお入りください」

道に迷っただけだと伝えたかったのに聞いてもらえません。

そして逃げ出せない空気感が漂います。

遠野青児
「この扉の先に一体どんな人が・・・」

緊張しながらドアノブを回しました。

部屋の中では着物姿の少年がこちらを見ながら椅子に座っています。

青児には少年が百花の王に見えました。

西條皓
「初めまして、西條皓です」
遠野青児
「ど、どうも、遠野青児といいます・・・あの・・・」

子どもにしか見えないので西條皓がこの家の主人なのかは判断できません。

落ち着いた様子で微笑む西條皓が席に座るよう促します。

西條皓
「道に迷われたんですね、この辺りは多いんですよ、大丈夫、後で手描きの地図を差し上げますから、その前にお茶を一杯いかがですか?」
遠野青児
「はっ・・・?え、えと、いや俺はちょっとその・・・」

遠慮しようとしたのですがお腹が鳴ってしまいました。

ここでタイミング良く紅子がお茶を運んできます。

紅子
「お待たせいたしました、紅茶とアップルパイです、どうぞお召し上がりください」

背に腹は代えられないので頂くことにしました。

アップルパイはとても美味しくて感動します。

遠野青児
「あの・・・もしよければおかわりって・・・」
西條皓
「ふふっ、いえすみません、この状況でおかわりする人を初めて見たもので」
遠野青児
「あのー・・・もしかしてここってレストランかなんかですか・・・?」
西條皓
「ああ、いえ、飲食店ではありませんよ、訳あって※※代行業をしております」

何の代行をしているのか聞き逃してしまいました。

西條皓によるとある機関の業務を特別に委託されているそうです。

遠野青児
「つまり公共機関ってことですか?」
西條皓
「ええ、まあどんな相手でも万人に等しく供されるという点では確かに公共と言えるかもしれません、まあ無料お悩み相談所とでも思ってください」
遠野青児
「ええとじゃあ・・・あの、話半分に聞いてほしいんですけど、実は昔から人の姿が化け物に見えることがありまして・・・」

二度と来るような場所ではないことから、青児はこれまでに見た化け物の話を伝えることにしました。

この話をすると大抵は引かれるのですが、西條皓は真面目に話を聞いてくれます。

西條皓
「ふんふん、なるほど・・・もしかすると化け物の正体がわかったかもしれません」
遠野青児
「えっ、ほっ本当ですか!?」
西條皓
「江戸時代に鳥山石燕という絵師によって描かれた妖怪画集がありまして、この本には画図百鬼夜行や続編の今昔画図続百鬼などが収録されています、さて本題です、こちらの絵を見てください」
遠野青児
「・・・あ!?あのオジサンそっくりだ・・・」

見せてくれた絵にはオジサンにそっくりなひょうすべという妖怪が描かれていました。

ひょうすべは河童の一種で毛深い小坊主の姿をしていて、子供を水中に引き込み溺れさせると言われています。

続いて百々目鬼という腕に無数の鳥の目がついた女の妖怪を見せてもらいました。

伯母さんにそっくりな百々目鬼は女スリ師を指します。

つまり青児の目には子供を用水路で溺れさせたオジサンがひょうすべに、盗癖がひどかった伯母は百々目鬼に見えていました。

西條皓
「そうつまり青児さんの目には人の隠された罪を暴き立て、妖怪の姿として認識する力があるということです、しかし青児さん自身もまるで妖怪みたいですねえ」
遠野青児
「ど、どうして・・・」
西條皓
「だって青児さんそっくりの妖怪が画集の中にいますからね、雲外鏡、妖魔の正体や人の悪事を暴く魔鏡、照魔鏡が妖怪化したものなんですよ」

確かに西條皓の言う通り雲外鏡は青児と酷似しています。

説明を聞いているうちに青児は鏡に関する出来事を思い出しました。

遠野青児
「ああーっ!お俺そういえば昔・・・!」

5歳の青児が公園の砂場で遊んでいると空からキラキラしたものが降ってきます。

綺麗だと思う青児が見上げると、破片が瞳に直撃しました。

西條皓によると恐らくその破片が照魔鏡だということです。

確かに丁度その頃から化け物が見えるようになりました。

西條皓
「どんなに否定したところで青児さんの目に不思議な力が宿っているのは変わりませんよ、むしろそれを活かさない手はないと思いませんか?」

西條皓はワクワクしているようです。

しかし青児はまだ非現実的な力を受け入れられません。

遠野青児
「で、でも活かすってどうやって」
西條皓
「僕なら活かせます、手始めにウチでバイトをするんです、この屋敷の客人が青児さんの目にどう映るのか、それを僕に教えてくれればいいんです、ね?簡単でしょう?」

バイトだけでなく衣食住も保証してくれるそうです。

当然ですが給料も払ってもらえるので、ホームレスの青児にはこれ以上ない好条件でした。

遠野青児
「ちょっと待った!どうして住みこみ前提になってるんですか!」
西條皓
「ああ、そんなこと、どうやらここ最近ネットカフェを泊まり歩いているご様子なので住居も提供した方がいいかと思いまして」
遠野青児
「どっ、どっ・・・どうしてそれを・・・」

まず雨が降ったのは5日前なのに今日のような晴天に傘を持ち歩いていることから、傘はあるのに置く場所がない、つまり頻繁な移動が必要、そして宿無しだということを見抜きます。

続いてミネラルウォーターのボトルにオレンジジュースを入れていることから、中身をドリンクバーなどで補充していることが推測できました。

上着のポケットから携帯電話がはみ出しているので、取り出しやすい位置にあるのを見るとまだまだ使用は可能です。

西條皓
「回線も止められておらず充電環境もある、となるとおそらくはホームレス一歩手前のネットカフェ生活、かつまだ日は浅く二週間程度といったところでしょうか、気にさわったらすみません、なにせ僕ですので」
遠野青児
「いや全く悪びれてないじゃないか・・・それとも俺はそんなに見抜かれやすいのか・・・!?」
西條皓
「まぁひとまず青児さんのダダ漏れ具合は置いておいて、僕が青児さんの手・・・というより目を借りたいのは事実ですよ、さあ青児さん僕を手伝ってくれますか?」

青児は初めて誰かに必要とされている気がしてきました。

差し出された手を握ると新たなお客様がやって来ます。

お客様は青児が公園を探している時に出会った、化け物に見えた女性でした。

いったいこの女性はどんな罪を隠しているのでしょうか!?

 

『地獄くらやみ花もなき』を読んだ感想

青児の不思議な能力が人の罪を暴くものだったことに衝撃を受けました。

能力を解き明かした妖怪に詳しい博識な西條皓のキャラには読者を惹きつける魅力がありますね。

犯した罪業が妖怪として見える能力と、類まれな推理力が相談者の闇を暴いていく『地獄くらやみ花もなき』

SFファンタジー漫画でありながらヒューマンドラマとミステリー、ホラーの要素も含んでいます。

罪と妖怪を重ね合わさった時、相談者の人生に光が当たっていきますよ。

 

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