雪女と蟹を食うのネタバレ(漫画)！謎めいた物語の魅力とは？

今回は「Gino0808」先生の『雪女と蟹を食う』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

『雪女と蟹を食う』はこんな漫画(あらすじ)

人生に夢も希望も無くなった青年が自殺を図ろうとしています。

しかしどうしても自らの命を絶つことができません。

そんな中、ボーっと眺めていたテレビのグルメ番組に蟹を食べるリポーターが映りました。

青年はこれまで蟹を食べたことがなかったため、北海道で蟹を食べてから死のうと決意します。

北海道へ行くため強盗をすることにした青年は、高級住宅に押し入って美しい人妻にお金を要求しました。

ですが人妻から返ってきた反応は意外過ぎるものだったのです。

不思議な運命によって巡り合った男女の様子を描いていく『雪女と蟹を食う』！

今回は恋愛漫画とミステリー漫画が融合した物語の魅力について、ネタバレを含みながらご紹介していきます。

予測不能なストーリーをじっくりとお楽しみください。

『雪女と蟹を食う』の魅力紹介（ネタバレ含む）

前編

ある夏の日、蝉の鳴き声が鳴り止まぬ中、1人の青年が自宅のベランダで首を吊ろうとしていました。

「雨の一つでも降ってりゃ少しは盛り上がるってのに・・・」

青年の名前は北といい、人生に夢も希望も持てなくなっています。

死ぬ時は雨の音に包まれていたかったのですが、人生も世の中も北の思い通りにはなってくれません。

「昔は真っ青な空に入道雲を見ると胸の底からワクワクと何かがこみ上げてきたものだが、今はなぜだか憂鬱な気分になる一方だ」

憂鬱な気分を抱えながら首を吊るためのロープを結んでいます。

そんな北とは対照的に部屋の外には楽しそうに遊んでいる子供たちの姿がありました。

「今すぐ首括ってあのガキどもをビビらせてやるのだ！そしてご近所で未来永劫語り継がれる事故物件にしてやる！」

北は入居する時に大家から難癖をつけられ、倍額の礼金を取られたことを根に持っています。

そのためアパートを死に場所に選びました。

しかしいつまで経っても自殺への一歩を踏み出すことができません。

自殺することができない北はそのまま雲を眺めているうちに腹が減ってしまい、カップ麺を食べているうちに陽が沈んでしまいました。

「残り4万4千4百4十4円・・・今日がタイミングかと思ったけど・・・全部使い切ってからでもいいか・・・」

ここで北はお金の使い道を考え始めます。

まず思いついたのは人妻専門のデリヘルだったのですが、残金を性欲のために使うことは勿体ありません。

そんなことを考えているとテレビに蟹を食べるテレビリポーターの様子が映りました。

「蟹・・・オレそういえば27年生きてて一度も食ったことない」

美味しそうに蟹を食べるリポーターの姿に北は釘付けになってしまいます。

ここで北の頭に名案が思い浮かびました。

「これだ・・・人生最後の日は人妻より北海道で蟹を食おう」

自殺する前に蟹を食べることにしたのです。

まず北はこの計画を実行するため、図書館で北海道までの交通費を調べることにしました。

北海道までは約1万5千円かかるためざんきんは3万円を切ってしまいます。

北はどうせ北海道まで行くのなら豪遊したいという思いが浮かんできました。

「不思議だ・・・もう死ぬと決めているのに、蟹さえたべられればと思っていたのに欲求が増大していく・・・」

しかしこのまま欲求が膨らんでいてはキリがありません。

そのため蟹以外の欲求は断つことにしました。

ここで図書館を出ようとした北は通りすがった女性とぶつかってしまいます。

「す・・・すみません」

「いえ・・・こちらこそボーっとしてて・・・」

倒れかかった女性の肩を支えた北は、久しぶりの感触に顔を赤らめていました。

さらにこの女性は北のタイプだったのです。

ドキドキする北だったのですがこの出会いが彼の運命を変えることになりました。

果たしてこの美女は北にどのような運命をもたらすことになるのでしょうか！？

なかなか自殺に踏み切れない北の姿にリアリティーを感じました。

自殺しようとしている人間は彼のように後ずさりしてしまうのでしょうね。

人間の心理状態を巧みに表現しながらミステリアスな展開で読者を引き込んでいく『雪女と蟹を食う』！

ここから物語はタイトルの意味が理解できる内容を描いていきます。

ミステリアスな美女に狂わされていく北の姿にご注目ください。

後編

美女の姿にドキドキしている北は本を拾う彼女の指に結婚指輪がしてあることに気がつきます。

「そういえばこの近くに高級住宅地があったな・・・金持ちの人妻か・・・平日の昼間に読書たぁいいご身分だな・・・」

ダイヤの指輪をしている美女の姿を見て北は苛立っていました。

人生に絶望している北の目には、美女の姿が何の苦労もせず幸せを手に入れているように映っていたのです。

ここで美女は立ち去ったのですが北の苛立ちは収まりません。

「いいよな・・・女は、あれだけの美人ならいくらでも男に頼れる、生まれた瞬間からチートじゃねぇか・・・旦那の機嫌さえ窺ってりゃ何の能力もなくても飯にも住むとこにも困らねぇんだろうな」

イライラが止まらない北は美女の後をつけることにしました。

目的はダイヤの指輪を強盗して北海道へ行く資金にすることです。

彼が後をつけて行くと予想通り美女は高級住宅地の豪邸に歩いていきました。

「あー・・・すみません、さっき図書館でぶつかったものですが・・・コレあの時落としましたよね？」

「それはわざわざ・・・」

しかし北は何も持っていなくそのまま美女を豪邸の中へ押し込んでいきます。

玄関の鍵を閉めた北は倒れた美女の妖艶な姿に生唾を飲んでしまいました。

するとここで美女が意外な言葉を口にします。

「許してください、あのお金ならいくらか・・・だから乱暴は・・・大人しく従います・・・身体が目的ならお相手もします、警察に届けたりもしません」

ただの命乞いだと思っていたのですが美女の言葉で北の理性が崩壊しました。

「頭いいな、あんた」

死ぬ前に善人ぶっても仕方がないと思った北は、ダイヤの指輪を奪う前に美女を抱くことにします。

驚くべきことに美女はその言葉通り強姦を受け入れていきました。

しかし玄関だったため床の痛みを感じた美女は北をベッドルームへ誘い込みます。

「もしかして犯罪者さんて見た目よりお若いんですか？」

「え？」

美女は自分の肉体で北の性欲を満たしてあげると笑いながら質問をしてきました。

「ふふっ・・・ごめんなさい、反応が高校の時のボーイフレンドと全く同じだったから」

「どうして笑える？・・・こんな時に」

「幻想ですよ、三十路の女に貞操観念なんて・・・ましてや人妻ですからね、あるふりをするのが上手いだけです、女っていうのは」

笑顔を浮かべる美女を見ながら北の頭に雪女のイメージが浮かび上がります。

そしてもしも雪女が現実にいたとすれば、このような笑顔を浮かべるのだろうと考えていました。

2人は行為を終えるとリビングでコーヒーを飲むことにします。

「それでいくら欲しいですか？金庫にあるのは500万くらいですが銀行に行けばもう500万ほど用意できます、私を外に出すと警察に駆け込むリスクがありますけど・・・どうします？」

美女に性欲を満たしてもらった北は気が抜けていました。

「いや・・・100万くらいでいいです、あ・・・いや別に50万でも・・・やっぱすみません、100万で」

「ではコーヒー飲み終えたら持ってきますね、借金・・・ですか？」

「いや死のうと・・・でもその前に北海道まで蟹食い行こうと思って」

気が抜けた北は思わず本音を話してしまいます。

あまりにも馬鹿馬鹿しいことを言った北は死ぬほど後悔していました。

ですがまたしても美女が予想外の言葉を口にします。

「へぇ・・・いいですね蟹、私も好きですよ」

美女の言葉によって北は自分の行動を悔い始めました。

「やっぱ警察行きます、いややっぱダメだ、面倒くさい、死にます、暑さで頭がどうにかしてたんです、いや今もどうにかしてますけど」

今すぐにも消え去りたい北は美女の前から立ち去ることにします。

「待って・・・私も食べたいです」

ここから2人は行動を共にすることになりました。

まるで逃避行のように北海道を目指す2人にはどのような運命が待ち受けているのでしょうか！？

『雪女と蟹を食う』を読んだ感想

自殺志願者とミステリアスな美女の関係性に興味をそそられました。

特に美女が北のことを受け入れた理由が不可思議なため、早く先を読みたくなるストーリーになっていますね。

謎めいた物語が読者を惹きつけている『雪女と蟹を食う』！

作品タイトルと同じように内容もインパクト抜群になっています。

ショッキングなストーリー展開を手に汗握りながらご堪能ください。

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