新しいきみへのネタバレ(漫画)！第1話の見所と面白さは？

今回は「三都慎司」先生の『新しいきみへ』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

『新しいきみへ』はこんな漫画(あらすじ)

高校教師の佐久間悟は生徒を引き取りに行った歓楽街で妻の浮気現場を目撃してしまいます。

思考回路が停止した佐久間は、心の傷をいやすため旅に出ました。

気の向くまま日本一周を始めたのですが、故郷の小田原で不思議な少女に出会います。

少女と不貞を働きそうになる佐久間は寸前のところで正気に返りました。

その後は妻の浮気が誤解だったことも判明し、佐久間はいつもの日常へ戻っていきます。

しかし新年度が始まり新しく担任するクラスで挨拶を終えると、そこには見覚えのある少女が座っていました。

教師と生徒の恋愛と奇妙な病気が題材の『新しいきみへ』！

今回はミステリアスなサスペンス漫画の魅力についてネタバレを含みながらご紹介していきます。

幾重にも張り巡らされた伏線を回収しながら読んでいってください。

『新しいきみへ』の魅力紹介（ネタバレ含む）

前編

佐久間悟にはたまに見る夢があります。

「その子はたぶん昔の友達で夢の最後はいつもお堀端の桜並木でこう言うのだ」

「悟くんきみはまた失敗した」

遊んでいる生徒を引き取るため佐久間が同僚と歓楽街にやってきました。

生徒を引き取ると佐久間は同僚と別れ、妻が好きなモナカを買って帰ることにします。

モナカを買おうとしていると妻の亜希を見かけました。

「例えば帰りが遅くなって知らない男と酔ってホテルに入るのを目撃する確率はどれだけあるのだろう、そして普通その時夫はどうするのだろう」

相手の男を殴る人もいれば絶望する人もいるかもしれません。

しかし佐久間はその場から逃げ出しました。

思考が停止したまま電車に乗り込みます。

何も考えられないまま東京駅へ到着しました。

そして東海道新幹線のチケットを購入します。

「冷静に考えたらなぜ僕が逃げているのかわからないが・・・行き先すら曖昧なその電車が発車したとき、とりあえず気にするのをやめた」

この日は仙台のホテルで一泊することにしました。

目が覚めると佐久間は職場へ電話をします。

「・・・やるぞ、僕ならできる、できるっ、せぇーのっ」

職場に体調が悪いので休ませてほしいとお願いしました。

佐久間の嘘は少しも疑われません。

こうして休むことができたので仙台を観光することにします。

「なぜだ・・・仙台に導かれた気でいたが見るもの全てに興味がない・・・そういえば高校の時に日本一周したいと思っていた」

当時はお金が無かったので断念しました。

しかし社会人の現在は日本一周するだけの貯金があります。

高校生の自分へのはなむけとして、佐久間は気の向くままに旅行することを決めました。

西に向かった佐久間は大阪や鹿児島など、様々な場所を観光していきます。

「知らない場所はどこも同じに感じるなぁ」

一方その頃、妻の亜希は心配しながら夫の帰りを待っていました。

そこに同僚の女性から電話がかかってきます。

「おまえか・・・うちの人が帰ってこないのよ、あんたと飲んだ帰りに見かけた気がしたんだけど、あんたあの日スーツで雰囲気男だったから浮気と勘違いしたんじゃねぇかな」

情報量が多くなると夫の思考が停止することを付き合いが長い亜希は良く分かっていました。

すると同僚がクレジットカードの履歴を見た方がいいとアドバイスしてくれます。

電話を切るとすぐにパソコンで履歴を検索してみました。

「どーせあいついまも硬貨は雑菌がぁとか言ってクレカ生活してんだろ、お風呂嫌いなくせになにが雑菌だよ、死ね・・・うそだぞ、死ぬなよ、ん？」

履歴からJRで移動していることが判明します。

仙台から京都、そして大阪へ向かっていることが分かりました。

亜希は夫が子供の頃は日本一周が夢だと言っていたことを思い出します。

「かご・・・しま？悟・・・あんた・・・傷心を癒すためだけに交通費に30万も使っているだと・・・露骨に遊んだりもせず・・・良いもん食べるわけでもなく・・・心のスキマを埋める移動だけで1週間でJRに30万・・・よし殺してルミネに埋めよう」

交通費を無駄遣いしていることに怒りが爆発しそうになってきました。

妻の血管が浮きだっていることを知らない佐久間は、小田原の寂れた商店街を歩いています。

小田原は故郷なので高校の記念樹を見に行くことにしました。

「そういえばむかしここになにか埋めた気がするな、20年前くらいだろうし覚えてないな」

1人ではなかった気はしますが何を埋めたのか思い出せません。

彼女と何か思い出の物を埋めたとも考えるのですが、佐久間は10代の時に彼女ができたことはありませんでした。

「さとるくん、さきに海行ってるね」

夢に出てくる美少女の声が聞こえてきます。

しかし振り返っても人の姿はありません。

戸惑っていると別の少女が声をかけてきました。

「おじさん、おじさんいいとこにいますね、運ぶのを手伝ってください」

「は・・・はい？」

ダンボールを持った少女との出会いが佐久間の運命を大きく変えていくのです。

妻の浮気で思考が停止したことで旅行に出かけてしまった佐久間の行動が愉快ですね。

そんな夫の性格を見抜いている亜希の姿からは頭の良さを感じました。

様々な人間模様が交錯していく『新しいきみへ』！

恋愛、サスペンス、ヒューマンドラマの要素が見事に融合している物語です。

少女と出会ったことで変化していく佐久間の日常にご注目ください。

後編

言われるがまま佐久間は少女の持っていたダンボールを運んであげます。

佐久間は少女が夢の子に似ていると思ったのですが、よく見ると髪の色も雰囲気も違っていました。

「おじさん視線が気持ち悪いです、次見たら8千5百円ください」

「・・・半端に高額ですね、いいですよ、見ませんから」

少女が提示した金額はダンボールを送るための料金だったのです。

これを佐久間はクレジットカードで支払ってあげました。

「ほら次いくよ」

少女が佐久間の手を取ると飲食店へ連れて行きます。

食事が運ばれてきても佐久間は状況を理解できません。

「あの・・・私たちはなにをしてるんでしょうか？」

「運んでくれたお礼をしてるんです、美味しいよ？」

「子供の頃に食べたので知っています、このお店は何度も両親に連れてこられました」

そのまま会話しながら食事を終えました。

海へ向かうと佐久間が逃げている理由を説明します。

「え？浮気見たのにおじさんの方が逃げたの？なんで？」

「たぶん怖かったんです、なにかが」

「なにが怖かったんだろうね」

佐久間はこの街にも昔はたくさんの人がいたことを少女に教えました。

駅前は多くの学生がたむろしていて、大きなデパートもあったほどです。

しかし都心回帰と少子高齢化で人口が減少していき、異様に大きなシャッター街とハコモノだけが残ってしまいました。

この状況は別に珍しいことではありません。

佐久間は記憶の中の街並みが時代と時代の過渡期でしかないことを理解しています。

「でも忘れてはいけないことまで街の人と一緒に消えてしまったように思えて・・・年齢だけが勝手に増えていったけどままならないんです、人も街もわかったと思ってはすぐ見失って」

ここで少女が後ろから抱きついてきました。

そして佐久間の耳元に口を近づけます。

「おじさんも奥さんの気持ちわかってみる？」

「それもいいかもしれませんね」

2人がホテルへ向かっている頃、亜希は呆然とテレビを見ていました。

ニュースでは新型インフルが猛威を振るっていると伝えています。

ホテルに入ると少女が手を握りながら佐久間の上に乗ってきました。

外された指輪を見ていると佐久間は結婚前に亜希とデートした日のことを思い出します。

「ねぇ・・・佐久間くん・・・しゅうかいきどうってなに？」

「えっと・・・輪っかみたいなものです、それより大木さん、なぜラーメンなんですか？」

「初デートなのにごめんね、私酒飲んだらラーメン食べる主義でさ、あと亜希でいいよ？」

「大木さ・・・あ・・・店内なので声すこし小さく・・・まぁ・・・で、でも麺類は僕も好物です」

初デートは居酒屋とラーメン屋でした。

この時の佐久間はまだ亜希と呼ぶことはできていません。

「そう？ならヨシ、で？カカッシーがどうのって」

「あ・・・そのカッシーニが土星から送った写真に湖が写っていて・・・その湖があの・・・えっと・・・あ・・・亜希さんつまらないですよね僕の話・・・すいません・・・」

「佐久間くん、あ・・・ごめん、つい・・・」

亜希が突然キスしてきました。

動揺した佐久間は上手に説明できなくなってしまいます。

当時を思い出した佐久間が少女の顔を遠ざけました。

「本当にすいません、無理みたいです、気持ち的にもたぶん・・・身体的にも、でも・・・ありがとう」

我に返った佐久間は妻が待っている自宅へ戻ることにします。

夜空を見ながら佐久間は夢で見る黒髪の美少女が出会う前の亜希かもしれないと考えていました。

バカな考えなのは分かっていますが、道を外しそうな時に現れて美少女が導いてくれたような気がしたのです。

佐久間が自宅の玄関を開けると亜希が腕を組みながら立っていました。

「しばらく、私が・・・さ・・・わたしが・・・く・・・ふへっ、くふ、ふはは、あぁーくそが、話すこといろいろ考えてたのに、疲れたろ・・・おかえり」

風呂で身体を洗ってくれると言ってくれます。

詳しい事情を聞くことなく夫を迎え入れてくれました。

「亜希さん、その前にラーメンでも食べに行きませんか？」

こうして佐久間は平和な日常を取り戻したのです。

その後、高校教師の佐久間は新年度になり新しいクラスを担任することになりました。

元の状態に戻れたことを正解だと思っている佐久間は、恵まれた現在の環境を二度と見失わないように気合を入れ直します。

「悟くん、きみはまた失敗した」

新しいクラスに向かっていると夢の美少女が現れました。

しかし一瞬で姿を消します。

「私が担任の佐久間悟です、一年間よろしくお願いします、では番号順に自己紹介を・・・」

「相生亜希です、よろしくお願いします、はじめまして佐久間せんせ」

相生亜希は小田原で出会った美少女でした。

小悪魔のような笑みを浮かべる相生亜希の左手には佐久間の婚約指輪がはめられています。

果たして佐久間と相生亜希の再会は偶然なのでしょうか！？

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新しいきみへのネタバレ(漫画)！第2話の展開はどうなる？

2023.03.16

『新しいきみへ』はこんな人にオススメ

先の展開が予測不能なミステリアスなサスペンス漫画を読みたい人にオススメです。

夢に出てくる美少女の正体や、所々で紹介される新型インフル関連のニュースなど好奇心をそそられる見事な演出が満載になっていますよ。

教師と生徒の恋愛を軸にしながら様々な題材を扱っていく『新しいきみへ』！

相生亜希に翻弄される佐久間の姿には多くの男性が感情移入できると思います。

恋模様と並走しながらクローズアップされていく病気の情報からも目を離さないでください。

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