今回は「玉木ヴァネッサ千尋」先生の『隣の悪女』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。
『隣の悪女』はこんな漫画(あらすじ)
大学4年生の佐藤桐太と鈴木亜里子はどこにでもいる平凡なカップルです。
普通に恋を育み2人だったのですが、半同棲するアパートの隣に美しき悪女が引っ越してきたことにより状況が一変してしまいました。
美しき悪女の名前は一色花音といい、高校時代の桐太が一方的に想いを寄せていた女性だったのです。
彼女の登場によって壊れだす桐太と亜里子の幸せな日常はどうなってしまうのでしょうか！？
幸せに暮らしていた2人の生活を美しくも残酷に崩壊させていく悪女の姿を描いた『隣の悪女』！
今回はこちらのラブロマンスとバイオレンスサスペンスが融合した漫画の魅力を、ネタバレを含みながらご紹介していきます。
意表を突かれる展開の連続に驚愕していってください。
『隣の悪女』の魅力紹介（ネタバレ含む）
前編
桐太が花音を薔薇だと形容する少し前、彼は彼女の亜里子と幸せな日々を送っていました。
大学にいつも無遅刻無欠席で通い続ける亜里子は、とても真面目な女性です。
彼女が勉学に励んでいる理由は、豊富な知識を得て将来の選択肢を増やすためでした。
大学に通いながらアルバイトもしている彼女は、人よりも多くの社会経験を積んでいます。
そんな亜里子のことを周囲の人間は、クソ真面目な般若系女子と呼んでいました。
この日もバイトが終わり家に帰って来た亜里子は几帳面な行動を取っていきます。
家に帰ると戸締りと飼っているインコのゲージをチェックしていく亜里子。
どれも完璧な状態だったため安心してベッドに腰を下ろします。
すると背後から彼氏の桐太が急に抱きついてきました。
どうやら桐太は亜里子を驚かすため、ずっとベッドの中に隠れていたようです。
この子供じみた行動を亜里子は笑って許してあげることにしました。
2人はいつもこうして平凡な幸せを感じながら交際を続けているのです。
ベッドの中でじゃれ合う2人だったのですが、亜里子は桐太が大学へ来なかったことを気にしていました。
怠けていたため桐太のレポートは全く進んでいません。
教員免許を取得するため頑張らなければいけない時期なのですが、どこか桐太はのんびりしています。
亜里子はそんな彼に呆れながらもトマトパスタを作ってあげることにしました。
しかし冷蔵庫にあるはずのトマトが見当たりません。
自信満々な態度で桐太が向かったのは隣室のベランダでした。
そこには数日前に引っ越していった隣人が忘れていったトマトの鉢植えが置いてあったのです。
真面目な亜里子をなだめながら隣室のベランダに忍び込む桐太。
すると誰もいないはずの隣室には絶世の美女が立っていたのです。
驚きのあまり2人は言葉を失ってしまいました。
その直後、バランスを崩した桐太がベランダから路上に落下してしまいます。
バスローブが脱げてしまい裸になった桐太は、急いで玄関から亜里子の部屋へ戻っていきました。
部屋に入ると桐太と亜里子はこの状況をどうすれば良いのか分からなくなっています。
しかし亜里子とは違い桐太は別の意味で動揺していました。
最悪な形で一色花音と再会した桐太の運命はどうなっていくのでしょうか！？
桐太と亜里子の幸せそうな姿に、思わず頬が緩んでしまいました。
好印象の2人が癒やしてくれる前編になっていますね。
しかしこの幸せな状況はあくまでもここから始まる残酷な出来事のプロローグでしかありません。
運命の糸に手繰り寄せられるように再会した桐太と花音。
ここから本格的なサスペンス漫画の片鱗を見せていく『隣の悪女』！
呼吸を忘れてしまうほど衝撃な展開を目に焼き付けてください。
後編
隣室に引っ越してきた花音と桐太が出会ったのは高校生の時でした。
入学式の日、落とし物を拾ってくれた花音に桐太は一目惚れをします。
彼女の美しさに衝撃を受けた桐太。
この衝撃は5年が経った現在も忘れられないものとなっていて、花音は桐太にとって人生で最も好きになった女性でした。
花音は学校中の誰もが見惚れてしまうほどの正統派美女で、高校1年生でありながら妖艶な色気を纏っていたのです。
しかし彼女は女の子の友達と笑いながら話す気さくな女性でした。
そんな花音が友人と会話している様子を見ていると、桐太は自分と彼女が多くの共通点を持っていることに気がつきます。
まず誕生日と血液型が一緒だった2人。
他にも好きな音楽や映画のジャンルが同じだということが次々と判明していきます。
高校生の桐太は自分と花音は見た目は違っても中身は同じなのかもしれないと妄想していました。
彼女に対する気持ちが憧れから好きに変化していった桐太。
しかし恋に臆病な彼はなかなか告白できないまま2年が経過してしまいました。
そんなある日、桐太に残酷な現実が突き付けられます。
女子の噂話で花音に彼氏がいるということを耳にしてしまいました。
こうして想いを伝えることなく桐太の高校生活は幕を閉じたのです。
大学に入学しても花音への想いを断ち切れない桐太。
そんな時に出会ったのが亜里子だったのです。
花音とは違い、自分と見た目がそっくりでも中身は対照的な亜里子に桐太はどんどん惹かれていきました。
このまま亜里子と一緒にいれば、花音のことは良い思い出に変わると思っていたのです。
ですが思いもよらず彼女と再会したことにより、桐太の運命は激変することになるのでした。
まず桐太は隣室に住む花音を意識して、ボサボサだった髪をスッキリと切ることにします。
本人は花音のことを意識していないと強がっているのですが、明らかに今までとは違う行動を取っていました。
しかし当の花音は自分のことを覚えていなかったためショックを受けてしまいます。
そんなある日、アパートの廊下で偶然花音と顔を合わせました。
花音は作りすぎたと言う鶏の唐揚げをお裾分けしてくれます。
その場で唐揚げを食べてみることにした桐太。
実は花音も桐太のことをしっかりと覚えてくれていたのです。
この出来事に嬉しくて舞い上がる桐太だったのですが、彼の帰りを待つ亜里子の部屋では異常事態が起きていました。
なんと亜里子の飼っているインコの姿が見当たらなくなっていたのです。
必死にインコを探す亜里子と、鶏の唐揚げを美味しそうに食べる桐太。
この出来事に隠された意味を読者に暗示するよう、花音が不気味な笑みを浮かべています。
あまりにも美し過ぎる姿で人を魅了し傷つけていくカノンの異常な行動はまだ始まったばかりなのでした。
尋常ではない恐怖を描くこの先の展開はネタバレする訳にはいきません。
信じられないほど残忍なここから先の物語は、実際に漫画を読んで背筋を凍らせていってください。
玉木ヴァネッサ千尋先生の他の漫画に関する記事はこちらです↓↓↓
『隣の悪女』を読んだ感想
見所が満載のサスペンス漫画に惚れ惚れしました。
本格的なサスペンスやミステリーを読みたい人にイチオシの作品となっています。
人間の持つ恐ろしさを見事に表現した『隣の悪女』！
幸せの裏側に潜む恐怖感と緊張感に思わず鳥肌が立ってしまいました。
このスリルは多くの漫画ファンに味わってもらいたいですね。
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