人間工場(漫画)のネタバレと感想!話題作の魅力をお伝えします!

今回は「西屋仁紀」先生の『人間工場』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

※記事の中にはネタバレ部分がありますので、お先に立ち読みをお勧めします!

 

『人間工場』はこんな漫画(あらすじ)

少子高齢化の波に飲み込まれていた近未来の日本。

人口減少に歯止めをかけるため、日本国政府は人命に対する倫理観を捨て人間を工場で生産するという計画を打ち出しました。

出生率が上がるまで不足した人間の数を補おうとする政府だったのですが、人々はこの工場を私利私欲のために利用するようになっていきます。

会社員の磯原という男性も恋人が欲しいという願望を満たすため工場を利用しようとするのですが、そこで作られた人間との出会いが彼の人生を変えていくことになるのでした。

命の重みを斬新な切り口で問いかける『人間工場』

今回はこちらのファンタジー漫画の魅力をネタバレを含みながらご紹介していきます。

どこか切なくて胸が痛くなるストーリーをじっくりとご堪能ください。

 

『人間工場』の魅力紹介(ネタバレ含む)

前編

同じ会社の佐伯さんという女性に想いを寄せている磯原洋介。

しかし街で偶然彼女がイケメンと仲良さげに話している姿を目撃してしまいました。

そのことがショックだった磯原は、友人と居酒屋でお酒を飲みながらふてくされてしまっています。

すると友人の一人が『人間工場』を紹介してきました。

この友人は工場で生産してもらった人間を彼女にしていたのです。

翌日、磯原は早速友人と一緒に人間工場へ向かいました。

磯原
「大嶽・・・工場・・・?本当にここなのか?」

友人は国内で最大の工場であることを説明すると、そのまま帰っていってしまいます。

置いてけぼりにされた磯原は仕方なく工場の中へ入ることにしました。

恐る恐る入っていくと一人の青年が出迎えてくれます。

大嶽
「いらっしゃいませ、ご注文はなんスか?」
磯原
「え・・・えっと・・・恋人を作ってもらいたいんですけど・・・初めてだからまだ迷ってて・・・」
大嶽
「ご安心を、ご新規様にはまず工場見学をしていただいた上で決めてもらうッスから」
磯原
「じゃ・・・じゃあそうします・・・」

青年の案内で工場内を見学することになりました。

数十年前から少子高齢化に伴う出生率の低下に歯止めをかけるため、政府の肝入りとして作られた『人間工場』

磯原も授業などで習ったことがあるのですが、実際に足を運ぶのは今回が初めてでした。

そんな磯原に対して青年が工場内を丁寧に案内してくれます。

大嶽
「このガラスの奥が製造管理室ッス、ここでは責任もってお客様の要望に応えた製造を行うため、その工場の工場長のみしか入室が許されてないッス」
磯原
「へぇー工場長だけ・・・ここの工場長ってどんな人なんですか?」

磯原は少し怖そうな人物像を思い浮かべます。

すると青年が自分のことを指差しました。

大嶽
「こんな人ッスよ、俺がこの第一人間工場工場長、大嶽晃ッス、以後よろしくッスー」
磯原
「あっはは・・・よろしく・・・お願いします・・・っ」

明らかに自分よりも年下の青年が工場長だと聞き、磯原は動揺の色を隠せません。

そんな彼の様子を無視するかのように、大嶽が製造される人間の説明を開始していきます。

大嶽
「製造物はプランによっていろいろなオプションがあるんスけど、基本的な特徴としては寿命が短い、年を取らない、あとは生殖能力もないんでそういう目的で使用されても大丈夫ッスよ」
磯原
「なっ!?べ・・・べべべ別に俺はそんな・・・!!」
大嶽
「犯罪以外の目的なら好きに使ってくれていいんスよ?あくまで製造物は人間の代替品ッスから」

笑いながら説明する大嶽を見て、磯原は背筋が凍るような感覚を抱いていました。

しかし大嶽から初回お試しプランを勧められた磯原は、格安の料金と返品しても代金が返ってくることを聞き、人間の製造を発注することにします。

想いを寄せる佐伯さんのことをイメージしながら人間を発注した磯原。

彼は人工物の人間とどのように接していき、どんな感情を抱くことになるのでしょうか!?

 

 

人間を製造するという設定に少し恐ろしい部分はあるのですが、それを通り越して深く考えさせられる物語だと思いました。

クローン技術などが進化している現代社会では、この設定が近い将来起きてしまう可能性も捨てきれません。

こうした最先端科学には真っ当な倫理観と道徳観が必要不可欠であることを訴えかける『人間工場』

漫画とは思えないほど哲学的で奥の深い作品となっています。

ご自身の倫理観と向き合いながら続きをご覧ください。

後編

大嶽に人間の製造を注文してから3日が経っていました。

この日の磯原は残業したことにより、疲れ果てた姿で家へ帰宅します。

そんな彼を迎え入れてくれたのが、大嶽に製造してもらった“さつき”という製造物でした。

さつき
「おかえりなさい洋介さん、晩御飯ご用意できてますよ」
磯原
「いやぁー今日もすっごくおいしいよー、ほんとさつきさんならイイお嫁さんになれるよー」

二人は既にお互いを下の名前で呼び合うようになっています。

この状況に浮かれている磯原は、大嶽から渡された取扱説明書を詳しく読んでいませんでした。

それほどさつきの可愛さに心を癒されていたのです。

さつき
「でも本当にそうなれたらいいのに・・・もし私が普通の人間だったらあなたと同じように年を取って・・・そして死んだあとも同じお墓でずっと一緒にいられるんですよね」

可愛い言葉をかけられた磯原は胸のドキドキが止まりません。

磯原
「あのさ!ここんとこ家事しかさせてなかったし・・・明日の日曜日!一緒に街に行こう・・・!デートしようッ!!」

さつきに喜んでほしいため一緒に外出することにしました。

翌日になると家の中で過ごしてばかりだったさつきは、街に出たことで大喜びしています。

そんな中、街頭で販売されていた髪飾りがさつきの目に留まりました。

磯原
「それ気に入った?」
さつき
「あ・・・っ、いえ・・・別に・・・」
磯原
「すみませーん、この髪飾りください!」
さつき
「あ・・・ありがとうございます・・・大事にしますね!」

早速さつきは髪飾りを付けるため、鏡のある場所へ向かいました。

その後ろ姿を見ながら磯原は完全に恋人気分を味わっています。

磯原
「あーこの感じ・・・すごく恋人っぽいぞー、お試しは2週間って言ってたけどもう少し期間伸ばしてもらおうかなぁー」

浮かれる磯原だったのですが、ここで偶然にも佐伯さんが近くを歩いていることに気づきました。

佐伯さんは以前に目撃したイケメンと二人だったのですが、この男性は彼女のお兄さんだということが判明します。

するとここで佐伯さんが磯原と会ったことでドキドキしている素振りを見せてきました。

ここがチャンスだと思った磯原が想いを伝えようとするのですが、タイミング悪くさつきが戻って来てしまいます。

磯原はさつきが自分の彼女ではないと説明するため、製造物だということを明かすのですがこれが逆効果となりました。

佐伯さんは命を重んじるため、人間工場には反対の立場だったのです。

こうして佐伯さんと仲良くなれるチャンスを失った磯原。

その苛立ちを思わずさつきにぶつけてしまいます。

しかしさつきを突き飛ばし傷を負わせてしまったことをすぐに後悔していました。

磯原
「ああもう・・・ほんと最低だ俺・・・好きな人に告白する勇気もなくて君を注文して・・・あげく八つ当たりなんて・・・こんなんじゃ佐伯さんどころか君にも嫌われて当然だよな」
さつき
「私は大好きですよ、あなたは製造物の私に本当の恋人のように接してくれた・・・誰かの代わりだったとしても私はそれだけで十分なんです」

素直な気持ちを打ち明けてくれるさつき。

その姿に磯原が見惚れているとプレゼントした髪飾りにヒビが入っていることに気がつきます。

磯原
「ごめん!俺が突き飛ばしたせいだ・・・とりあえず危ないから外して!お詫びにもならないけどまた新しいの買ってくるから」
さつき
「いいえこれで大丈夫です、これがいいんです、モノは同じでも思い出は同じじゃないですから・・・」

とても大切なことをさつきから教わった磯原だったのですが、すぐに彼女のお試し期間は終了してしまいました。

ですがさつきのことを大事な存在だと思い始めた磯原はお試し期間の延長を申し入れることにします。

磯原
「俺彼女のこと気に入ったんで期間延長したいんです・・・それってできますか?もちろんその分の料金はお支払いするので」

大嶽に延長を申し出た次の瞬間、さつきが急に糸の切れた人形のように倒れてしまいました。

実はさつきの寿命は最初から2週間という時間に設定されていたのです。

こうして二人の別れは突然やって来てしまいました。

しかしどうしてもさつきともう一度会いたい磯原は、大嶽に同じ製造物を作成してもらおうとします。

するとそんな彼の頭にさつきのある言葉がよみがえりました。

さつき
「モノは同じでも・・・思い出は同じじゃないですから・・・」

彼女の言葉によって、同じ製造物を作成してもらっても決してそれはさつきではないことに気がついた磯原。

磯原
「すみません・・・やっぱり俺・・・製造はしません・・・っ!だって俺にとってのさつきは・・・この子だけだから・・・!」

外見が全く一緒のものを製造できたとしても、決して中身は一緒ではないことに気づかされたのです。

磯原はこうして愛しいさつきの思い出を胸にしまいながら生きていくことを決めました。

そんな中、彼は最後にさつきが語っていたある願い事を叶えてあげることにします。

いったい彼が叶えてあげたさつきの願い事とは何なのでしょうか!?

涙なくしては読めない感動の結末は実際に漫画を読んでお確かめください。

 

『人間工場』を読んだ感想

命の重みをテーマにしていきながらとても感動的なエンディングを迎える物語に涙がこぼれました。

各エピソードごとに大嶽以外の登場人物を変えながら泣けるお話を読ませてくれる『人間工場』

タイトルからは想像できない感動作品になっています。

人生にとって本当に大切なものを気づかせてくれるこの物語。

読んでおいて損をすることは決してありませんので、是非この機会に最高の感動を味わってみてください。

 

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